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Japan

第06回 松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)
~最も売りたい商品を売る方法~

今すぐ営業・マーケティング現場で活用できるユーザーの心を掴む行動心理学鉄板法則12選

株式会社パワー・インタラクティブ

2018年09月03日更新

価格の選択肢が三段階あると、人は真ん中を選びたがる

イメージ 就職や転勤のときなど、住まい探しのために街の不動産屋巡りをした方は少なくないと思います。その際、いくつかの物件を見て回り、一番高価な物件ではなく、一番安価な物件でもなく、その間をとった「ちょうどいい」物件を選んだ経験はないでしょうか?

この「ちょうどいい」真ん中を選ぼうとする購買心理のことを「松竹梅の法則」と言ったり、または英国の童話をもとに「ゴルディロックス効果」(注1)と呼んだりします。

また、レストランで食事をするとき、メニューに5,000円コース、3,000円コース、2,000円コースと3つのコースがあれば、今日こそ彼女へ告白!など勝負がかった場面は別として、いつもは真ん中の3,000円コースを選びがちになるのも、この「松竹梅の法則」が働いているのです。松竹梅という三段階の選択肢があれば、おおよそ「松2:竹5:梅3」の比率で、真ん中の竹コースの購買率が最も高くなると言われています。

「極端の回避性」の心理があるから、真ん中を選ぶ

松竹梅の中から1つを選ぶ場面に遭遇したとき、一番高いモノに対しては「安いモノよりは品質が良いはずだけど、自分には贅沢だとも思えるし、もし選んで失敗だったときのがっかり感は大きいかも…」という心理を抱きます。一方、一番安いモノに対しては「これを選んで、自分はケチだと思われないか」といった見栄の心理が働きます。よって、「失敗だったときの損失が少ない」かつ「世間体を保つことができる」真ん中が選ばれやすくなります。このような、行動経済学で言う「極端の回避性」の心理傾向があるから、人は真ん中を選ぶのです。

これが松竹梅と三段階ではなく、竹と梅の二段階の選択肢だった場合は、「竹3:梅7」の割合で大多数の人が安い方のコースを選ぶ傾向に変わります。レストランのコースも、2,000円のコースを選ぶ人が7割と一気に増え、松竹梅の選択肢が用意されていたときには5割存在した3,000円コース派は3割に減少します。

では、4つ以上の選択肢がある場合はどうでしょう。レストランのように、お店に入り席に着いたときすでに購入することが決定している場合は、やはり真ん中付近のコースを選ぶ傾向はそのままなのですが、まだ「買うか買わないか」決めていないときに、お目当ての商品に4つ以上の選択肢があると、人は「今は買わない」という行動に出る可能性が高くなります。「そろそろ60インチぐらいの大画面テレビが欲しいな」と家電店に行ったら、60インチのテレビが4つも5つもあって、結局買わないで店を出てきた経験はありませんか?「こっちはこの機能が便利だけど、こっちにはこんな機能が…でもこっちには…あー面倒くさくなってきた」となります。人は選択することにあまり頭を使いたくない生き物なのです。

トップセールスはみんな活用している?「松竹梅の法則」

この「松竹梅の法則」を営業活動に使わない手はありません。「松竹梅の法則」活用の第一歩は、最も売りたい商品を真ん中の価格に設定して、上位版と下位版の商品を用意することです。

このときのコツは、真ん中が10,000円なら、上位版は20,000円、下位版は8,500円というふうに、松の価格をやや離し、梅の価格を「ちょっと手を延ばせば届く」ぐらいに真ん中の価格に近づけること。そうすることで、顧客はより真ん中の商品、つまりあなたが売りたい商品を選びやすくなります。

商談のときの提示順にもコツがあります。それは、松→梅→竹の順で顧客へ提示することです。冒頭述べた住まい探しのシーンでも、不動産会社の“決める”テクニックとして、最初に新しい住まいへのイメージを膨らませるために一番高価な物件を見せて、「でもちょっと高いな」となったら、次に一番安価な物件を見せて「ここまでグレードを落としたくない」という気にさせ、最後に満を持して真ん中の物件を紹介する。すると、すんなり売りたい物件に決まるケースがよくあるそうです。

このように「松竹梅の法則」をうまく活用すれば、トップセールスの座も近いのではないでしょうか。

(注1) 「ゴルディロックス効果」は、ゴルディロックスという名前の女の子が主人公の英国の童話『ゴルディロックスと3匹のくま』が語源。熊の親子の家に迷い込んでしまったゴルディロックスが、熱すぎない冷たすぎもしない「ちょうどいい」スープや、「ちょうどいい」柔らかさのベッドを見つけていくことから、欧米では「ちょうどいい」「心地いい」選択を誘導する、営業の交渉術の一つとして「ゴルディロックス効果」という言葉が当たり前に使われています。景気が過熱せず、しかし不況でもない、ほど良い状態のことを「ゴルディロックス経済」、また、経済界では「ゴルディロックス相場」や「ゴルディロックス・エコノミー」という言葉も使われます。

著者プロフィール

デジタルを、パワーに。マーケティングを変えるコンサルティング「Power Interractive Corp.」
株式会社パワー・インタラクティブ

【事業内容】
「マーケティングを“デジタル”で変える」を事業ミッションに掲げ、設立以来20年間、デジタルマーケティングの専門コンサルティング会社として活動を続けている。
「1.戦略設計」「2.データ活用」「3.運営体制づくり」をベースに、デジタルマーケティングの“しくみ”づくりを併走支援、マーケティングオートメーションの支援実績は2016年で40社を超える。

 

 

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