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第05回 バーナム効果 ~お客さまの関心を自社商品に向ける営業トークのコツ~

今すぐ営業・マーケティング現場で活用できるユーザーの心を掴む行動心理学鉄板法則12選

株式会社パワー・インタラクティブ

2018年08月01日更新

「誰にでも当てはまること」を、つい自分事のように捉えてしまう現象

イメージ あなたは、血液型の性格判断や雑誌などの星占いの記事を見たときに、妙にその内容が自分に当てはまるように感じたことはありませんか?こうした性格診断や占いで語られる言葉は、「性格的に弱いところがある」「人から嫌われてしまうかも」など曖昧な表現が多いものです。誰にでも当てはまるような曖昧な言葉を聞いたとき、それが自分にだけ当てはまると勘違いしてしまう現象を「バーナム効果」といいます。

この現象に名をつけたのは、アメリカの心理学者ポール・E・ミール(注1)です。名前の由来は、「We’ve got something for everyone(誰にでも当てはまる要点というものがある)」という言葉を残した19世紀のアメリカの興行師P・T・バーナムの名に由来します。また、バーナム効果はアメリカの心理学者バートラム・フォアラー(注3)の名前を取ってフォアラー効果とも言われます。フォアの心理実験では学生全員に性格診断として同じ内容の曖昧な文章を配布し、ほとんどの学生がその文章内容を自身に当てはまると回答したという結果が出ています。

身近に用いられるバーナム効果

バーナム効果は、身近によく使われています。例えば、「最近身体の疲れを感じていませんか?○○様へお勧めの商品です。」といったメールや電話による商品訴求が挙げられます。「身体の疲れ」という多くの人が抱える悩みをキャッチコピーにすることでバーナム効果が生じ、受け手に「私の悩みについて、考えてくれているのだ」と自分事のように感じさせるのです。また、「○○様へお勧め」と個人に向けた内容にすることで効果をより強めています。その結果、受け手は内容に関心を持ち、問い合わせや注文などのアクションにつながっていきます。

バーナム効果でお客様の本音を引き出す

バーナム効果は、営業活動でも活用できます。効率的な営業を行うにはお客様の本音を知ることが不可欠です。「コスト削減」等どの企業にも当てはまる関心事をお客様に投げかけ、本音を引き出すのです。例えば、あなたがオフィス機器の営業職であると仮定して、お客様に「コスト削減にお悩みではありませんか?」という質問を投げかけたとします。コスト削減は多くのお客様が抱えている悩みですが、自分事として受け止め「最近、電気料金が高くて」「コピー機の保守契約にコストがかかっていて」といった具体的な内容が返ってきます。電気料金ならば省電力製品、保守契約費用の無駄にはコピーキット契約を勧める、というようにお客様の具体的な悩みに合わせて営業を進めていくことができます。このように、どのようなお客様でも当てはまる質問から切り込むことで、お客様のピンポイントな悩みを聞き出すことができます。具体的な悩みを深堀していけば、円滑に商談を進めることが可能です。

バーナム効果は、お客様に対する自社商品のメリットを考えて使うべし

ビジネスの現場で、便利に使えるバーナム効果。しかし、この効果でメッセージを自分事として捉えてもらい興味を引いたとしても、その先にあるものが自らの扱う商品やサービスと違うものを望まれれば、受け手を幻滅させる結果となります。バーナム効果のメッセージは極論を言えば幻想です。ただし、誰にでも当てはまる曖昧なメッセージだとしても、そこから詳細でリアルな情報を提供し、顧客の興味を行動へと落とし込めば、あなたの伝えるメッセージは真実のものとなります。ビジネスでバーナム効果を活かすには、お客様の想いを汲み取り、お客様にとっての自社商品のメリットを考えた上でメッセージを作り出すことが重要です。

[注1]ポール・E・ミール(Paul Everett Meehl) 1920-2003
アメリカの心理学者、ミネソタ大学で心理学のほか、法学・哲学などの教鞭を執る。統計学の研究を臨床心理学の分野に持ち込み、精神病患者に対する治療に関して統計的なデータが臨床医学にも活用可能であることを示した。
[注2]P・T・バーナム (Phineas Taylor Barnum) 1810-1891
アメリカの興行師、宣伝・広告の手腕に長け、見世物小屋やサーカス、動物園、などで大成功を収める。2018年には彼をモデルとしたアメリカ映画、「グレーテスト・ショーマン」が公開されている。
[注3]バートラム・フォアラー (Bertram R. Forer) 1914-2000
アメリカの心理学者。カリフォルニア大学で臨床心理学の修士号と博士号を取得。第二次世界大戦中は、フランスの軍病院に心理学者として勤務し、その後ロスアンゼルスの退役軍人精神病院を経て、マリブで開業医となる。

著者プロフィール

デジタルを、パワーに。マーケティングを変えるコンサルティング「Power Interractive Corp.」
株式会社パワー・インタラクティブ

【事業内容】
「マーケティングを“デジタル”で変える」を事業ミッションに掲げ、設立以来20年間、デジタルマーケティングの専門コンサルティング会社として活動を続けている。
「1.戦略設計」「2.データ活用」「3.運営体制づくり」をベースに、デジタルマーケティングの“しくみ”づくりを併走支援、マーケティングオートメーションの支援実績は2016年で40社を超える。

 

 

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