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第24回 いま再び「見える化」が注目、IoTによる情報収集でより高度な可視化を実現

ものづくり最新動向

沢葦夫 氏

2017年12月04日更新

イメージ 「見える化」は生産の現場から生まれました。可視化で状態を把握し、生産性の向上やトラブル防止につなげる手法です。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の登場で、さらに機械の詳細な動きや、それらが連携した工程全体の状況、操作するスタッフの動きまで把握できるようになりました。この新しい「見える化」による、より高い生産性の実現について考えてみましょう。

「見える化」の対象

「見える化」のその目的から考えてみましょう。

問題がわかり解決につながる

「見える化」とは、仕事を見えるようにして問題発生に対処できる環境を作り、その積み重ねで問題そのものの発生を防ぐことです。トヨタ自動車では生産ラインのトラブルの個所をあんどんの点灯で示す「あんどん方式」と、必要な部品と数量が記された札を巡回させて部品の過不足をなくし、ジャスト・イン・タイムの生産を実現した「かんばん方式」が代表的です。巨大な自動車の生産ラインと数ある部品の供給・在庫状況を常時見えるようにしたことが優れています。

オフィスも「見える化」

「見える化」のポイントは「現場を見て発見する」「情報はだれがみてもわかる」「だれもが問題を見抜ける力を持てる」の3つです。工場という巨大な施設のみならず、情報機器が増えたオフィスの事務や営業、サービスの現場にも「見える化」が有効であるという認識が高まりました。事務の備品について1カ所で購入から在庫、配布先までを管理することで無駄がなくなるなどは、その顕著な例です。

「見える化」を支える技術

では次に、「見える化」を実現する技術について見てみましょう。

センサー/画像認識装置

機械の稼働情報の把握にはセンサー技術がポイントで、回転数や温度などの測定から、振動や音、化学的な変化をキャッチするなどさまざまな方法があります。カメラなどを使った画像認識技術も、大量の画像データを解析できるようになったことで、監視スタッフの代わりになれるようになりました。例えばある場所の来場者をその姿から性別や年齢を把握し、季節や時間帯別に分析するなど、画像認識の技術は年々進化しています。

IoT/ビッグデータテクノロジー/AI

モノにセンサーや画像認識装置を備え、データを集める技術の総称をIoTといいます。インターネット回線の容量と速度の向上がこの技術を実現しました。

大量のデータから問題の発見や生産性の向上につながる"解"を見つけ出すのが、ビッグデータテクノロジーやAI(人工知能)の解析能力です。表計算ソフトなどで人が処理できるデータ数には限界があります。何パターンものデータから短時間で分析結果を導き出すには、専用のコンピューターシステムによる高速処理が欠かせません。これを担うのがビッグデータテクノロジーやAIです。これからの「見える化」はIoT、ビッグデータ、AIがかぎを握るといえるのです。

「見える化」の効果と必要性

ではIoT技術で具体的にどのような「見える化」ができるのでしょうか。

生産現場:最適利用の状態を把握、故障等の診断

生産現場では複数の機械が稼働します。季節や時間、対象製品により個々の機械の稼働率が異なるかもしれません。また、生産ライン泣かせの小ロットに対応しなければいけない場面もあるでしょう。こうしたオーダーをいかに効率よくこなせるかも、データ分析にもとづいた方がより早く確実で、オペレーターの経験に頼らない運用を可能にします。

データは同時に機械の不調も見抜きます。完全な故障の前にその分析結果から予兆を把握し、部品の交換などを知らせるのでダウンタイムを減らせます。同時にメンテナンス部品の在庫を必要最小限にできるのでコスト削減効果も期待できるでしょう。

機械の状態をデータで把握することで、個々の機械に必要だったオペレーターも、複数台を同時に運用できるかもしれません。稼働データの解析結果から最適なオペレーションをコンピューターから発令できれば、大規模な自動化も実現できるのです。IoTによる生産性向上の最終目的ともいえるでしょう。

オフィス:IT機器の最適配置、不正利用のチェック

オフィスのIT機器もその利用状況を随時把握できれば、必要最小限の設置で済ませることができ、オーバースペックによる無駄や、過少設置による事務の停滞がなくなります。

例えばコピーとパソコンからの出力に使うオフィスの複合機も、故障や部品交換の予兆を把握するリモート監視で、部品交換などによるダウンタイムの低減とメンテナンスの効率化が果たせます。利用者のデータを集めることで、コピーやプリントアウトのしすぎをチェックでき、用紙の削減にもつながります。

そして、重要なIT設備へのアクセス情報などを随時把握し、平均的な利用と異なる使い方の動きを検出できるようにすれば不正利用も発見できます。すべては「大量データの随時収集と高速分析」で実現できることなのです。

ウェアラブル端末が注目されていますが、これもIoTで集めたデータの分析がポイントになります。すでに社員の健康管理に使われる例も出てきています。「見える化」の対象はますます広がっているといえるでしょう。

著者プロフィール

沢葦夫 氏

沢 葦夫 氏

ICTアナリストの経験を活かし国内外のマーケットや技術動向について寄稿多数。近年は消費財や消費者向けサービスにも研究テーマを拡大、社会を対象とした記事執筆まで手掛けています。業界の経営企画部門や経営者向けの産業分析レポートのほか、アンケートの集計分析が得意分野です。

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