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第20回 スマート工場で実現のインダストリー4.0 製造業の課題解決と利益率向上を目指す

ものづくり最新動向

沢葦夫 氏

2017年08月04日更新

イメージ FA(ファクトリーオートメーション)化は、どこの工場でもかなり進んだことと思います。現在期待されているIoT(モノのインターネット)は、それらの機器をネット上でつなぎ、稼働状況などの情報を収集・分析し、より全体の生産性の向上や自動化につなげる技術です。これらが実現された工場はスマート工場と呼ばれ、スマートフォンの「スマート(賢い)」と同じ意味を持ちます。その目指す先や効果について見てみましょう。

インダストリー4.0とは

「第一次産業革命」は蒸気機関の導入、「第二次産業革命」は電気/電力によるエネルギー調達効率の向上と生産拡大、「第三次産業革命」はコンピューターによるOA化やFA化を進めました。そして、現在迎えているのが「第四次産業革命」で、インダストリー4.0という呼び名でドイツの産業界から提唱されました。

FAはコンピューター制御によるロボットも含まれます。これらが稼働する工場全体をCIM(コンピューターによる統合製造)として統制を図る方法はすでに90年代からありました。現在のインダストリー4.0では個々の機械がインターネットで接続され、取得されるリアルタイムな情報をビッグデータテクノロジーやAI(人工知能)で処理します。CIMとは比較にならない情報量とデータ解析の速さで、より高度なコントロールが実現できるのがスマート工場です。

スマート工場が求められる背景

「モノからコト消費へ」という言葉に代表されるとおり、先進諸国では製品としてのモノが売れない時代を迎えています。それなのになぜスマート工場が求められるのでしょうか?

労働者不足への対処

スマート工場内の機械は自動化やロボット化されることで、管理するオペレーターや手作業のために必要だった作業員の数を減らすことになります。日本は少子高齢化で労働力となる年齢の人口が減少していくことが予測されています。産業のサービス化で、工場などでの労働を敬遠する風潮もあります。そこで少ない人手に無理をさせず働いてもらう環境が求められることになります。

高付加価値化

製造業の一部で日本国内の生産を見直す動きもあります。大量生産が必要な製品は、一般的に人件費の安い海外で生産されています。しかし、その人件費も、生産国の経済発展などにともないこれまでの水準ではすまされなくなってきました。その結果、研究開発などに時間と人をかけるべき付加価値の高い製品は国内で生産しようという動きになりました。

国内生産回帰といっても、昔ながらの工場が復活するのではなく、よりいっそう自動化やロボット化が進んだスマート工場である必要があります。その目指すところは「モノづくり日本」の面目躍如(めんもくやくじょ)ともいうべき、付加価値の高い製品の製造です。

スマート工場は労働者不足という現実問題を解決し、現在のスタッフをより高度な職域へと進め、研究開発から生産までの速度を速め、競争力のある製品を生産するためのものなのです。その結果、利益率への貢献も期待されます。

スマート化のキーテクノロジー

スマート工場とは、機械そのものではなく、それらをネットワーク化するIoTと、集積されたデータ解析のためのビッグデータテクノロジーやAIが主役になった工場です。では、どのような効果が期待できるのでしょうか。

IoTとビッグデータ

機械は必ず故障や不具合を起こします。IoTで集めたデータを解析することで故障の原因を追究できるだけでなく、データの動きから故障等の予測ができるようになります。そのための膨大なデータの解析を担うのがビッグデータテクノロジーです。

AI化

しかし、人間が常時大量のデータを分析するわけにはいきません。そこでAI(人工知能)の活用です。AIは集まったデータの解析結果から自らも学習し、人間が一度に処理できないような多くのデータパターンから解を導き出せます。複数の機械が稼働する工場では、そのデータの管理と解析、その活用にAIが欠かせない存在になるでしょう。

セキュリティ

スマート工場に限りませんが、多くの機械などがインターネットで接続されたIoTの環境は、それらの機械からネットワークへ侵入する隙を作ることになり、サイバー攻撃のリスクを高めることにもなります。工場内のクローズドされたネットワークでも、外部からの侵入を完全にシャットアウトすることは不可能です。工場のスマート化は、ネットワークセキュリティの強化も同時に考える必要があることは忘れないようにしたいものです。

スマート工場について世界から後れを取ることで、日本の製造業の競争力は危ういものになるでしょう。工場のスマート化は同時に生産性の向上や人手不足解消にもつながります。現実の課題解決と理想の実現という意味で、これからの製造業には工場のスマート化が欠かせないと言えるのではないでしょうか。

著者プロフィール

沢葦夫 氏

沢 葦夫 氏

ICTアナリストの経験を活かし国内外のマーケットや技術動向について寄稿多数。近年は消費財や消費者向けサービスにも研究テーマを拡大、社会を対象とした記事執筆まで手掛けています。業界の経営企画部門や経営者向けの産業分析レポートのほか、アンケートの集計分析が得意分野です。

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