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第19回 働き方改革は人手不足が深刻な工場・現場から

ものづくり最新動向

沢葦夫 氏

2017年07月07日更新

イメージ 「働き方改革」というとサービス残業の多い事務部門が対象というイメージがあります。しかし、製造業の工場や仕事の現場でも、これまで以上に人手不足が深刻なため、ますます働き方やその環境の改革が求められています。「工場の働き方改革」の必要性とその手法や効果について考えてみましょう。

改革が求められる背景

GDPに占める製造業の生産額の比率は、2015年でほぼ20%。その推移を見ると、国内経済のサービス化の流れから比率はゆるやかな下降傾向にあります。しかし、まだまだ日本の経済のために製造業は強くあってほしいもの。また「ものづくり日本」という言葉にあるとおり、優れた設計開発から職人技とも言える丁寧できめ細かな仕上がりの技術は、経済的な競争力として維持・発展させたい資産でもあります。

これまで製造業は工場の海外進出をすすめてきましたが、限定的とはいえ、為替の関係や国内生産技術の高さの見直しなどで、付加価値の高い製品を中心に製造拠点を国内に回帰させる動きもあります。

工場・作業現場の働き方改革

このように、日本の製造業はまだまだ国内の働き手を必要としていることから、工場などの現場改善が求められます。

強まる人手不足感

しかし、日本政策金融公庫総合研究所の製造業を調査対象とした2017年4月の従業員判断指数(「不足」の割合から「過剰」を引いた値)はプラス19.4で、1995年の調査開始以来最高を記録しました。その背景には景況感の高まりのほか、労働生産人口の減少があると同研究所は分析しています。

高まる工場等での人事管理の重要性

人手の確保が難しいのなら辞めさせないこと、それには現場の安全や衛生の確保のほか、スキルアップの機会を提供するなどでモチベーションの向上を図ることではないでしょうか。しかし、現実は難しいものがあります。

人材サービス会社が製造業の人事部門にヒアリングした結果によると「人材の定着(17.0%)」「能力開発・キャリア形成」(16.0%)「労働時間管理(長時間労働)」(15.5%)を人事上の課題として挙げています。関心の高いテーマとしては「メンタルヘルス対策」(45.5%)「高齢者雇用」(45.5%)「多様な人勢・働き方の活用」(41.5%)「ワークライフバランスの取り組み」(36.5%)「労働力不足」(32.5%)となりました(日研トータルソーシング・製造業200社調査)。

これらの結果を見る限り、抜本的な働き方改革が求められているのは明白で、早急に手を打つべき事項であると理解できます。

工場・作業現場の改革の第一歩

このような状況を放置しておくことで、近い将来に人事上の大きなリスクを抱えることになるのは間違いなさそうです。そこまで至らなかったとしても、忙しさのあまり後輩を指導できず後継者が育たなかったり、高齢の労働者への配慮で課題が増えたりすることが予想されます。いずれにせよ、現在より状況が悪化することが見込まれます。

IT化やロボット化は労働者のため

こうした問題を解決する手段としては、機械化や自動化の導入が考えられます。従来は人手削減のイメージがありましたが、労働者人口が縮小する現在では、「人と機械の共存」がテーマとなります。機械化や自動化が労働者の削減に直結するとは限らないと言えるでしょう。両者が一体となって生産性を高め、若い世代に技術が伝承される環境を作ることが一番大切なのです。

一例として、これまで人が介在していたルーチン作業などをロボット化することを考えてみましょう。その効果として中堅クラスの労働者や技術者に後輩の育成や、業務の改善プランの時間が増えれば生産性が向上します。さらに給与に反映されるまでに至れば、「創意」と「やり甲斐」が両立できる理想の状況が生み出されることになるでしょう。

製造工程以外でも伝票や図面の電子化や、すでに稼働している機械をインターネットに接続してデータ管理をするIoT(モノのインターネット)などは、効率化やトラブル回避の最適手段で、テーマや対象はかなりあるはずです。

ポイントは、付加価値が低く、生産性の悪い業務を積極的に機械化・自動化、そしてIT化するということです。その結果、残る創造性を求められる仕事を技術者が担当することになり、現在の人材の能力の最大化が図れることになるわけです。

著者プロフィール

沢葦夫 氏

沢 葦夫 氏

ICTアナリストの経験を活かし国内外のマーケットや技術動向について寄稿多数。近年は消費財や消費者向けサービスにも研究テーマを拡大、社会を対象とした記事執筆まで手掛けています。業界の経営企画部門や経営者向けの産業分析レポートのほか、アンケートの集計分析が得意分野です。

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