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2015年度“CIO 100 Award”受賞!米国大手スーパーKrogerのIoT温度監視システム事例

マケナ雅美 氏

2016年02月01日更新

イメージ IT分野で優秀な業績を達成した100社を表彰する“CIO 100 Award”。2015年度の受賞社が発表されました。今回はその100社の中から、大手スーパーマーケットチェーンのKroger開発したIoT temperature monitoring system(温度監視システム)に注目。IoTテクノロジーを生かしたシステムの詳細について見てみましょう。

冷凍庫の管理をIoT化することで安全性を向上

スーパーマーケットの業務は、商品の発注に始まり、荷下ろし、棚入れ、レジなど多岐にわたっています。こういった業務を効率良くこなすことができるかどうかは、収益に大きな影響を与える要素のひとつです。また、店舗で販売する食料品の安全管理も、顧客の安全を守る意味で非常に重要なポイントといえるでしょう。この2つの要素を掛け合わせた上で、解決策として開発されたのが今回のIoT事例となる「温度監視システム」です。

スーパーにある冷凍食品の棚は、商品が溶けてしまわないように温度の管理が必要です。冷凍庫自体の故障だけでなく、ドアがきちんと閉まっていない、デフロスト(除霜)のサイクルが長すぎるなど、さまざまな理由で冷凍庫内の商品は溶けてしまいます。そして、その事態を早期に発見できなければ「商品をすべて捨てる」もしくは「傷んでしまった商品を気付かずに消費者に売る」といったマイナスの事態が発生するのです。

Krogerでは従来、この冷凍庫の温度管理を「店員が1日に2回チェック」という形で管理していましたが、冷凍庫に取り付けたIoTセンサーが30分毎に自動的に温度管理をすることで、店員の負担をなくすだけでなく、より正確なデータを確認できるようになりました。

IoTシステム導入で生まれるメリットは?

IoTシステムの導入というと「コストがかかる」「赤字になるのではないか」と不安を感じるかもしれません。しかし、企業としてシステム導入を検討する際に考えるべきポイントは、目先のコストではなく、システム導入により長期にわたるメリットを生み出すことができるかということにあります。

Krogerにとって、このシステムを導入するメリットは「冷凍庫の故障ですべての商品がダメになったときの損失をなくす」「店員の労力削減」「消費電力の減少」といったものでした。
新しいシステムを導入する前に大切なのは、まずは企業の問題点をしっかりと把握した上で、どういったテクノロジーが必要なのかを考えることです。そして、そのテクノロジーが生み出すプラス要素は、現在のマイナス要素をなくすだけの価値があるかを熟考することが、IoTシステム導入の失敗を回避することにつながるのです。

システム導入の課題となったのは

もちろん今回のIoTシステム導入にあたり、何の課題もなかったわけではありません。システムをデザインするにあたり、まず耐水・耐湿マテリアルでのセンサー作りや既存の冷凍庫との兼ね合いといった、ハードウェアに関する課題をクリアする必要がありました。次に、センサーが収集する膨大な量のデータをどのように管理するか、また、そのデータをどのように活用するかというシステム上の課題への対策。そして、実店舗にセンサーを設置する上での、店員のトレーニングといった多くの課題に対応する必要があったのです。

IoTシステムを導入するにあたり、企業にはハードウェアやソフトウェアの開発、そしてシステム設置やシステムとそのデータ管理という、多くのステップが課せられます。導入を実行する前にこういったすべてのステップについて考え、必要な手間や予算を正確に見極めることが重要です。

IoTシステムで業務効率化の可能性を探りましょう

業務の効率化に貢献してくれるIoTテクノロジーは、導入することによって企業に多くのメリットを与えてくれます。今回ご紹介したKrogerのIoTシステム導入事例をもとに、IoTシステムを導入することで人員削除やコスト削減、業務の効率化が図れる部分がないかをぜひ考えてみましょう。

著者プロフィール

マケナ雅美氏

マケナ雅美 氏

Texas A&M University、経済学部卒。福岡出身、現テキサス在住。大卒後、化粧品や医薬品の臨床試験を行う米国の会社のアジア部門にて、翻訳・通訳業務、日本やヨーロッパの顧客へのマーケティング業務を主に新しい分野で働く楽しみを覚える。経済のみでなく、テクノロジー、スポーツ、料理、アンティークなど幅広い興味を持つ。

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