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第02回 従業員の質が商品に必ず表れる

食品工場の基本とリスク管理 ~お客様に安全安心をお届けするために~

食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

2017年01月11日更新

責任者が従業員の事を理解しているか

食品工場の従業員は、正社員、時間雇用のパート、派遣社員、請負など雇用形態を区分する事ができます。若年労働者の管理状況、残業などが適切につけられているか、労災などの管理が出来ているか等の最低限の管理が出来ていない工場もあります。
工場長、現場の責任者だけが、工場の社員で、従業員全てが派遣会社で運営している工場もありました。派遣の従業員は一日だけの方もいるので、技術が向上する事は望めません。単純な製品を箱に詰める作業だけでも、向上心を持って毎日作業している方と、時間をつぶせばいいと思って作業している方では、仕事の質が異なって来ます。
特に食品工場の機械化出来ていない作業は、従業員の作業の質が商品に必ず表れてくると私は思っています。いい工場には、学校の先輩、後輩、地域の方の仲間、親戚などを推薦して仲間として働いています。同じ職場に仲間がいれば、職場の中で、農薬を製品に混入させる等と言った悪さは到底出来ない物です。通勤時間をかけて遠くからの従業員を採用するよりも、工場の近くの方で、60歳を過ぎても従業員の方が望めば働ける環境を整備することで、地域に愛される工場ができるはずです。

衛生教育の担当が明確になっているか

派遣従業員の初出勤時等の衛生教育は、派遣会社で行うのか、工場側で行うかが明確になっているか、定期的な衛生教育、クレーム発生時の教育をおこなっているかどうかの確認が必要です。いい商品は、いい従業員教育の結果だと私は信じています。

たった一枚の写真で大きな問題に

大手ハンバーグチェーンで使用している中国工場の工場内の不衛生な作業の映像が流出して、大きな問題になりました。多くの大手企業では内部統制と言って、従業員が会社内部の事をSNS等に書き込むことを禁止しています。しかし、「私の工場はこんなにいい原料でいい商品を製造している」などと言った情報も書き込む事は出来なくなってしまいます。
現場で働いている従業員の方の生の声がお客様に届ける事ができれば、いい宣伝になるはずです。「携帯電話の持ち込みを禁止しているから、私の工場は問題無い」としている工場もありますが、写真が無くても、文章だけでも内部の状況をネット上に伝える事は出来るのです。

ルールが明確になっているか

SNS等のネット利用に関するルールを明確にする必要があります。口頭では無く、ルールブックとして存在し、何を禁止され、何が認められているのかを明確にルールブックとして作成し教育することが大切です。
ネット利用のルールを従業員に教育する場合に、○○は禁止等というように、禁止禁止の教育をするのでは無く、工場はあなたの物で自分の工場と思って行動する事が大切である。と言った内容が盛り込まれていることが必要です。

何時ネットに情報が漏れてもいいような工場

昔から「人の口に戸は立てられぬ」と言われています。大きな事故があると、元従業員と言う方の言葉がテレビから聞こえて来ます。写真、映像は無くても、言葉だけでも、昔から問題があった工場と言うのは、働いている従業員が一番知っているはずです。何時工場の外周、作業場の中をテレビカメラが写して従業員にインタビューしてもいいように、日常的に第三者の目で作業、設備を確認し、問題点を把握して、改善する事が、一番のSNS対策になるのです。

従業員のコンプライアンス教育の確認

あなたが会社に入社してきた時、工場に初めて出社してきた時を思い出して見てください。初めて出社してきたすべての方が、「いい物を造ろう」と思って出社してきたと思います。時間が経って仕事に慣れてきてしまうと、「いい商品を造ろう」、「いい仕事をしよう」と言う考え方から、「お金がもらえればいいや」「時間を過ごせばいいや」「定時まで仕事をすればいいや」という考え方に変わって来てしまいます。製品に表示されて居る産地と異なる原料を使用すると指示を受けても「どうせ私はたべないから」と問題意識を持たず作業をしてしまうのです。問題意識を持っても、上司に嫌われたくないと思い作業してしまいます。

いいものを造る集団であること

組織の責任者が、法律遵守、常にお客様の事を考えて行動する事が正しいと本気で宣言して教育していることが重要です。従業員一人一人の行動が会社の顔であることを合わせて教育する事も必要です。たった一人の酒気帯び運転で組織が崩壊する事もあるのです。上司自らが「今日は本気で飲むから社章は取らなきゃいけない」と言っているような組織では、コンプライアンス教育を行っても形だけの物になってしまうのです。
造っている商品が、家族の口に入る物として常に考えていれば、上司に指示された事で、法律で決められていなくても、「おかしい」と思う作業があるはずです。この従業員が「おかしい」と思う事を伝える場所があるかどうかの確認が必要です。一般的にコールセンター等と呼ばれていますが、社内ではなく、社外の公平な立場の所に設置が必要です。私の属していた組織で、コールセンターに連絡した所、上司から「私もコールセンターのメンバーだよ」と暗に内容を知っていると言われた事があります。コールセンターに伝えられた内容は、第三者の手で事実関係を確認し、内容に問題があれば改善が行われる体制が必要です。

コールセンターイメージ図

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著者プロフィール

河岸宏和氏

食品安全教育研究所

河岸 宏和(かわぎし ひろかず)氏

食品安全教育研究所 代表

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。
これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工 場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。
毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。

著者のHP:「食品工場の工場長の仕事とは」
http://ja8mrx.o.oo7.jp/koujyou1.htmOpen a new window

【著書】

  • 『激安食品が30年後の日本を滅ぼす!』 辰巳出版
  • 『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます』 東洋経済新報社
  • 『スーパーの裏側 安全でおいしい食品を選ぶために』 東洋経済新報社
  • 『放射能汚染食品、これが専門家8人の食べ方、選び方』 東洋経済新報社
  • 『日本の農業は風評被害に負けない』 アスキー・メディアワークス
  • 『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 株式会社アスキー・メディアワークス
  • 『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』 同文舘出版
  • 『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 同文舘出版
  • 『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』 同文舘出版
  • 『図解入門ビジネス 最新食品工場の衛生と危機管理がよ~くわかる本』 秀和システム
  • 『食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本』 秀和システム

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