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会計システムを「財務諸表を作成するためのモノ」と思っていませんか?

~業績の良い他社の秘密はここにあった~ 調査データから学ぶ:一歩先行くIT活用の勘所

株式会社ノークリサーチ
シニアアナリスト 岩上 由高氏

2015年02月06日更新

会計システムは業務システム活用を成功させるための土台

「どんな業務システムも会計システムが整備されていなければ、十分な効果を得られない」と聞くと、「そんなはずはないのでは?」と感じられる方が多いのではないかと思います。そこで、見ていただきたいのが以下のグラフ1です。これは年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業に対し、会計システム活用における課題の有無を尋ねたものです。ただし、単に課題の有無を聞くのではなく、直近で導入した業務システムの導入効果がどうだったのか?に応じて企業をグループ分けした上で尋ねています。「売上改善:○」となっている場合には導入前に期待していた売上改善効果が達成されたことを意味します。「売上改善:×」はその逆です。同様に「経費削減:○」は期待されていた経費削減効果が達成されたことを意味し、「経費削減:×」はその逆となります。

売上改善と経費削減のどちらか一方が×である企業は両方とも○になっている企業と比べ会計システムで課題を抱える割合が高いことがわかります。つまり、「どんな業務システムも会計システムが整備されていなければ、十分な効果を得られない」はこのデータを見る限りは事実ということになるわけです。

この差はどこから生じるのでしょうか?会計システムには財務諸表を作成する「財務会計」と、企業の収支改善を担う「管理会計」の2つの役割があります。仮に販売管理システムを導入したとしても、「売掛の回収が滞っていないか?」「ムダな経費はないか?」などを日々チェックしなければ最終的な業績向上は達成できません。実際、以下のグラフ1の中で「課題あり」と回答した企業の悩みの多くは管理会計に関連したものです。つまり、「財務会計」だけでなく、「管理会計」の改善/強化に着目することが重要なのです。

グラフ1:会計システム活用における課題の有無(年商5~500億円)

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管理会計では「誰が活用する機能なのか?」を明確にすることが大切

既に多くの中堅・中小企業が管理会計の重要性に気づいています。以下のグラフ2は年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業に対し、会計システムの製品/サービスに対する今後のニーズを尋ねた結果のうち、上位に挙げられた項目をプロットしたものです。

いずれも管理会計に関連した項目であることがわかります。ですが、管理会計と言っても「経営層にとっての管理」と「現場部門にとっての管理」は異なります。管理会計の機能を検討する上では「誰が活用するのか?」を明確にすることが非常に大切です。それらは大きく3つの観点に分類することができます。順に見ていきましょう。

経理部門の観点:

グラフ2中の「管理会計における売掛管理を精緻化することができる」「管理会計における買掛管理を精緻化することができる」といった項目が該当します。前者の具体例としては「特定の顧客で売掛回収期間が延びる傾向にあることを販売管理システムと連携して担当者に知らせる」、後者では「旅費精算サービスなどと連携して、出張旅費が多すぎる部署がないかをチェックする」などが考えられます。経理部門は単に結果を財務諸表にまとめるだけでなく、現場部門に対し改善を働きかける役割も担うようになるわけです。

現場部門の観点:

製造や販売といった現場部門で重要となるのは「予実管理」です。グラフ2では「収益の予測やシミュレーションによる予実管理ができる」「経費を迅速に把握し、予実管理の精度を向上できる」「予算の超過が発生したことを自動的に通知してくれる」といった項目が該当します。「現在のペースを続けたら、月次の目標を達成できるのか?」を確認し、必要な対処を講じていくわけです。予算と実績を比較する際にはパッケージ標準の機能だけでは足りないこともあります。業態によっては売上と原価だけでなく、在庫状況や社外要因(天候、為替など)も加味する必要があるからです。「プログラミングを伴わずに機能の追加/変更をユーザ自身が行える」という項目がグラフ2中に挙げられているのはそうした背景からと考えられます。

経営層の観点:

グラフ2中では「決算の早期化/短期化によって経営判断の迅速化できる」といった項目が該当します。中堅・中小企業を取り巻くビジネス環境は常に変化しています。年一度の決算だけでなく、半期や四半期といった短いサイクルで会社全体の業績を把握して先手を打つことが重要です。経営層が適切な判断を下すためには財務諸表に記載すべき項目よりも詳細な情報が必要となります。そのため、管理会計の視点から業績データを整理することが求められるわけです。

グラフ2:会計システムの製品/サービスが持つべき機能や特徴※複数回答可(年商5~500億円)

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まずは導入済みの会計システムをもっと活用することから始めてみる

このように業務システムの導入効果を享受するためには会計システムの整備が必要であり、特に「管理会計」への取り組みが重要な位置を占めていることがおわかりいただけたかと思います。実は中堅・中小企業が既に導入している会計システムには「財務会計」だけでなく「管理会計」に関連する機能を備えているものも少なくありません。まずは導入済みの会計システムで何ができるか?を確認してみることから始めてみると良いでしょう。

著者プロフィール

岩上 由高(いわかみ ゆたか) 氏

岩上 由高(いわかみ ゆたか) 氏

早稲田大学大学院理工学研究科数理科学専攻卒業後、ジャストシステム、ソニーグローバルソリューションズ、ベンチャー企業数社にてIT製品およびビジネスの企画 / 開発 / マネジメントに携わる。ノークリサーチではシステム構築/運用やIT活用提案の経験を活かしたリサーチ/コンサル/講演/執筆活動などに従事。

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