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人事/給与だけじゃない、「マイナンバー制度」で大きく変わる企業の情報管理

~業績の良い他社の秘密はここにあった~ 調査データから学ぶ:一歩先行くIT活用の勘所

株式会社ノークリサーチ
シニアアナリスト 岩上 由高氏

2014年10月20日更新

マイナンバー制度には対応期限があり、場合によっては罰則の適用もある

「マイナンバー制度」という言葉をニュースや新聞で耳にされたことのある方は多いかと思います。国民一人一人に固有の番号を付与することによって、税と社会保障の一体化を図ろうとするものです。これによって各自の収入に応じた行政サービスを適切に提供することができます。最近問題となっている生活保護の不正受給なども、マイナンバー制度による解決が期待されています。

国民一人一人の収入を把握するため、給与を支払う立場の企業側においてもマイナンバー制度に対応する必要があります。現在でも企業は従業員の源泉徴収票を作成/提示する義務がありますが、今後はそこに従業員のマイナンバーを記載しなければなりません。つまり、従業員のマイナンバーを厳重に保管し、適切に管理する仕組みが求められるわけです。

ここで「個人情報保護法」(注1)や「日本版SOX法)」(注2)などといった過去の法制度を連想された方も多いのではないでしょうか?これら2つも企業活動に大きな影響を与えました。ですが、マイナンバー制度は以下の2つの点で過去の法制度とは異なっています。

中堅・中小企業を含む全ての企業が対象となる

「注1」は個人情報を取り扱う企業、「注2」は上場企業のみが直接関係する制度でした。ですが、マイナンバー制度は個人に給与や報酬を支払う全ての規模の企業が対象となります。

マイナンバーの利用範囲が厳格に定められている

マイナンバーの利用範囲は「税と社会保障、および災害発生時に必要が生じた場合」に限定されています。例えば、「マイナンバーを社員番号代わりに使う」ということは規定に反する利用となり、場合によっては罰則の対象となります。

したがって、中堅・中小企業も含めた全ての企業がマイナンバー制度とは何か?を正しく理解し、規定に従った然るべき準備に取り組む必要があるのです。では、いつまでに準備しておけば良いのでしょうか?「グラフ1」は年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業に対し、「マイナンバー制度への対応準備を終えるべき期限」を尋ねたものです。

「グラフ1」の結果を見ると、過半数の57.2%が「全く見当がつかない」と回答しています。正解は「2016年1月」です。つまり、残り1年半足らずの間に全ての企業がマイナンバー制度への対応を完了させる必要があるのです。この結果からもわかるように、中堅・中小企業はもっとマイナンバー制度への理解を深めておく必要があるといえるでしょう。

グラフ1:一般企業が「マイナンバー制度」への対応準備を完了させるべきと考えられえる期限(年商5~500億円)

システム変更よりも、業務全体を通じた社員の意識改革が求められる

では、「マイナンバー制度」で企業が対応すべき事柄をもう少し具体的に見ていきましょう。「グラフ2」はマイナンバー制度に関連する企業側の取り組みのうち、代表的な4つの項目を挙げ、それが本当にマイナンバー制度で義務化されるのかどうか?を年商5億円以上~500億円未満の中堅・中小企業に尋ねたものです。読者の方々はどの項目が「義務」でどの項目が「任意」なのかをご存知でしょうか?以下で順に解説していきます。

グラフ2:「マイナンバー制度」の施行に際して企業が対応する必要があると考える事柄(年商5~500億円)

項目1.源泉徴収票や被保険者資格取得届などに従業員のマイナンバーを記載する必要がある

既に冒頭でも述べたように項目1は「義務」が正解です。58.3%と過半数の企業が正解しています。「マイナンバー制度対応のために、人事/給与システムにマイナンバー欄を追加する」といった対応もこれに該当します。

項目2.報酬、料金、契約金などの各種支払調書に対象者のマイナンバーを記載する必要がある

項目2で「義務」と回答した企業は42.5%と半数を下回っています。ですが、実はこれもマイナンバー制度において企業が果たすべき義務の1つです。例えば、「営業部が主幹するセミナーで識者に講演を依頼した」または「マーケティング部門がWebサイトに掲載する事例記事の執筆を取引先に依頼した」といった場合、依頼先に支払う報酬を記した調書類には依頼先(報酬を支払う相手)のマイナンバーが必要となります。そのため、人事/給与部門が社員のマイナンバーを把握していれば良いというだけでなく、営業やマーケの部門においてもマイナンバーを意識した社外とのやりとりが必要となってきます。

項目3.従業員だけでなく、その扶養家族のマイナンバーも把握する必要がある

項目3を「義務」と回答する割合はさらに減って25.1%となっています。ですが、項目3も企業が果たすべき義務です。家族全員の本人確認に際しては保険証、免許証、年金手帳などといった様々な本人確認書類を参照しながら、マイナンバーの正当性を確認する必要があります。ですので、人事給与システムに扶養家族のマイナンバー欄を追加するだけでなく、本人確認の過程で個人情報が漏えいしないように業務フローを整備することが重要となってきます。

項目4.政府の「情報提供ネットワーク」に接続できる環境を整える必要がある

「情報提供ネットワーク」とは自治体などを跨いで税と社会保障に関連する個人の情報を参照する際に用いられる政府主幹のネットワークです。企業年金を自ら運用する大企業や健康保険組合などは税と社会保障に関する情報を政府に提供する役割を果たすので、このネットワークに接続する必要があります。一般の中堅・中小企業については「無関係」と考えておいで良いでしょう。

一部には「マイナンバー制度は人事給与システムのバージョンアップだけで対処可能」という意見も聞かれます。ですが、項目2や項目3が示すように、実際は様々な場面の業務フロー自体を変えていく必要があるのです。

著者プロフィール

岩上 由高(いわかみ ゆたか) 氏

岩上 由高(いわかみ ゆたか) 氏

早稲田大学大学院理工学研究科数理科学専攻卒業後、ジャストシステム、ソニーグローバルソリューションズ、ベンチャー企業数社にてIT製品およびビジネスの企画 / 開発 / マネジメントに携わる。ノークリサーチではシステム構築/運用やIT活用提案の経験を活かしたリサーチ/コンサル/講演/執筆活動などに従事。

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