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Japan

第19回 いま、人間の働き方が変わる。AI・ロボットが導く日本の製造業の自動化と未来

日本の製造業革新トピックス

富士通マーケティング 製造業サポート推進チーム

2017年06月09日更新

人工知能(AI)や産業用ロボットの発展で、今人間がやっている仕事のかなりの部分が置き換えられていくという意見も多くみられるようになってきました。
日本の某シンクタンクと英国の研究者の調査によると、対象となった国内の職業601種のうち労働人口の49%に当たる人々が10~20年後にAIやロボットに置き換えられることが可能と判明したそうです。置き換えられる可能性が高いとみられる職業は、一般事務員やタクシー運転手、レジ係や警備員、ビル清掃員やホテルの客室係などが挙がっていますが、製造業の現場も例外ではないでしょう。
こうした技術の進歩は、人口減少による労働力不足を補うことが期待される以上に、人々の働き方を変えることにつながるはずです。

探索型、知識型、計測型、AIの特徴3パターン

AIの特徴として、探索型、知識型、計測型の3つがあります。
「探索型」AIとは、複数ある候補の中から最適の解を選び出すタイプのもの。将棋やチェスなどの試合で、プロと対戦しているAIがこのパターンにあたります。
次に、「知識型」AIと呼ばれるタイプ。IBMの質疑応答システム「ワトソン」のように膨大な蓄積データの中から、最適な解を選び出します。IBMは2014年にワトソンの用途開発に特化した2000人規模の事業部門を新たに設立し、10億ドルを投資することを明らかにしています。ワトソンは医師の診断支援システムとしての開発で先行しており、忙しくて最新手術事例を調べられない臨床医に代わって医学論文のデータベースを調べるなど、医療現場で活用されています。
3つ目が、「計測型」AIです。某社のお掃除ロボットがこれにあたり、掃除する部屋の形状、広さ、汚れ具合を判断して最適な走行パターンと稼働時間を判断します。
米Googleが開発している自動運転車「Google Driverless Car」も、計測型AIを活用した一例として知られます。

AIに置き換えられやすい仕事、されにくい仕事

AIに置き換えられやすい仕事の特徴は、ある程度定型が決まっており、一定のパターンに基づいて処理するような業務や職種です。
逆に、AIは「クリエイティビティー」「相手の気持ちを思いやる」「手先を使って細かい作業をする」といった点ではまだ人間に及んでいません。
オックスフォード大学が2013年に発表した「コンピュータの影響を受けやすい未来の仕事」に関する調査レポートで、最も代替されにくいとされた仕事はセラピストでした。AIは情報を取得し確率的には選択肢を選べますが、その場その場に応じて人の心を思いやり、言葉や対応していくという業務をこなすところまではまだ至っていないのです。また、その情報がもつ概念や意味合いなども理解するレベルには達していません。ただ、漫画やSF映画のように人間の心がわかるロボットが開発されれば、その限りではありません。
また専門職だからといって、AIに仕事を奪われない可能性はありません。「資格」とは多くの場合がペーパーテストで能力を測られることが多く、そういった仕事は定型度が高いと考えられるからです。例えば、アメリカで税理士は需要の高い仕事の一つでしたが、計算ソフトが発達して、人間の仕事をコンピュータに置き換えられるようになったことで、8万人の雇用が失われたともいわれています。

報告待ちだけの管理職はもういらない!?

意外なところでいえば、「管理職」ももしかしたらAIにとって代わられるかもしれません。たとえば営業目標の数値を「達成できた」「達成できてない」と管理するとか、社会人の基本と言われる「報告」「連絡」も、ただ管理するだけならAIでできてしまいます。それどころかAIやビッグデータが発達すれば、もしかしたら週報や営業日報の情報をもとにデータを分析し、AIから「この担当者の場合、●●と言う時はゴーサインが出る可能性が高いから、来週のアポイントメントの時は70%の確率でこうすべきだ」などとアドバイスがもらえるようになるかもしれません。
ただ、「待ち」の姿勢で仕事をしているようでは、そのポジションはAIにとって代わられてしまうでしょう。

人間の仕事はロボットが働きやすい環境を作ること

CADや3Dプリンティングの分野でも次々と新しい技術や製品を発表して注目を集める米ソフトウェア開発・販売企業のフューチャリストはインタビューで「ロボット同士では提案型のコミュニケーションは不可能」と話し、ロボットと人のどちらが優位に立つか、という話ではないと述べています。
AIが作業的な部分で人間の仕事を補完していくことで、人間の仕事はよりクリエイティブな部分に特化していくということです。
製造現場であれば、人間は現場のどの部分が問題なのかということを考え、問題点をロボットに伝えます。ロボットは何万通りものデータの中から最適な解を引き出し、問題解決を図ります。人間の仕事をロボットが奪う、もしくは人間がロボットと競争するのではありません。
AI時代の人間の仕事は、ロボットが働きやすい環境を作ることに特化していくのです。

著者プロフィール

富士通マーケティング

株式会社富士通マーケティング 製造業サポート推進チーム

20年以上のサポート経験から培ったスキル・ノウハウを基に、富士通マーケティングの先進の製造業サポート推進チームが、日本の製造業の動向や現状の課題を紹介していきます。
基本のQCDや環境、安全など、毎週、旬なトピックスを展開します。

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