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第03回 マイナンバーの収集とそのタイミング

マイナンバー制度における民間企業の対応に向けた検討ポイントと取組み

都市情報システム研究所長、総務省「電子政府推進員」
茶谷 達雄氏

2015年04月06日更新

マイナンバー収集のねらい

ここでマイナンバーの収集といっているのは、「人から個人番号を記載したメモを受け取ること。」「人から聞き取った個人番号をメモすること。」「電子計算機等を操作して個人番号を画面上に表示させ、その個人番号を書き取ること。」等を指しています。(注1)
民間企業では、平成29年の税の確定申告から、従業員の方々の源泉徴収票やその他の法定調書にマイナンバーを記載して、税務署や日本年金機構等の個人番号利用事務実施者に提出する必要があります。そのためにマイナンバーの収集が必要になるのです。
その提出には、次の例があります。
税分野では、給与所得の源泉徴収票、報酬・料金・契約金及び賞金の支払調書、不動産の使用料等の支払調書等、また、社会保障の分野では、雇用保険被保険者資格得喪届、健康保険資格得喪届、厚生年金被保険者資格得喪届等です。
このため、予め従業員の方々のマイナンバーを、収集しておく必要があります。個人番号関係事務実施者(主に民間事業者)としては、この収集は、適時に、本人から、正しく、従業員の協力を得ながら、組織的に取り組み、収集したマイナンバーを安全に保管しておくことが求められます。このことは、おそらく事業者として、最も神経を使われる事務だと思われます。

マイナンバー収集目的の明示とその方法

収集は、はっきりした利用目的を持って、そのことを従業員の方にお示して、行うことが必要です。そして他人へのなりすましを防止するため、本人のマイナンバーであることを確認し、実施することが必要です。いいかえますとマイナンバーの収集には、目的明確化と本人確認が車の両輪として必要になるのです。
そのときに示した利用目的以外に、マイナンバーを利用することは禁止されています。
その場合、提供先を示す必要はありません。利用目的を示せば、提出先も明らかになっていると理解されるからです。例えば、源泉徴収票でしたら税務署に提出されることは、自ずと理解されるからです。
また、収集当初示した目的以外に、後から他にマイナンバーが必要になったからといって、当初の目的以外の使用は認められません。更に、目的の追加も本人への通知なしにではできません。しかし、当初から複数の目的を示して、収集しておくことは認められています。したがって、当初から使用の予測を立て、包括的に複数明示しておくことが効果的です。
明示の方法も、個別にお伝えするばかりでなく、広報や社内のLANをとおしてお知らせすることも認められています。また、就業規則に収集の事項を追加し、収集の手続きとその目的を掲載しておくのも効果的な方法といえるでしょう。このようなことから、収集にあたっての目的の明示方法は、それぞれに事業者ごとに創意工夫し、対応されることにより円滑な運用が図られることとなるのです。

収集目的の変更が認められる場合

収集目的の変更が認められるケースもあります。それは「当初の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲内で利用目的を変更して、本人への通知等を行うことにより、変更後の利用目的の範囲内で個人番号を利用することができる。」(注2)とされているからです。
具体的には、次の例があげられています。

  • 当年以後の源泉徴収票作成事務に用いる場合
    同一の雇用契約に基づいて発生する当年以後の源泉徴収票作成事務
  • 退職者について再雇用契約が締結された場合
    前の雇用契約時に提供を受けたマイナンバーについて、後の雇用契約時での利用
  • 同じ雇用契約で健保へ利用する場合
    源泉徴収票作成事務のためのマイナンバーを、同じ雇用契約に基づき、健康保険等に利用しようとする場合、本人への通知等により、その事務に利用することができる。

マイナンバーの不適切な収集

収集には、目的を明確にすることを述べてきましたが、例えば、給与事務担当者が個人番号関係事務の従事者として、個人番号関係事務以外の目的で、他の従業員等のマイナンバーをノートに書き写してはならないこととなっています。
さらに、事業者が講師に対して講演料を支払う等の場合、支払調書作成事務担当者との間に入った講演の事務担当者は、マイナンバーを記載された書類を、すみやかに支払調書作成事務担当者に渡すこととし、自分の手元に残してはならないことになっています。ただし、その中間に入った講演の事務担当者も、個人番号関係事務の従事者として、書類の不備がないか確認することとなっています。(注3)

マイナンバー収集のとき本人の同意が必要か

従業員の方の個人番号を収集するにあたって、ご本人の同意を得る必要はありません。本人同意が必要との視点が生まれるのは、個人情報保護法において、個人情報の収集にあたっては、原則として本人同意が前提条件となっているからです。
しかし、この番号法では、個人番号利用事務実施者(主に行政機関)や個人番号関係事務実施者では、事務処理に必要な場合、本人又は他の実施者から、個人番号の提供を求めることができることとなっています。この点が番号法と個人情報保護法との大きな違いです。
本人がマイナンバーの提出を拒否した場合は、どうしたらよいでしょうか。それは、社会保障や税の決められた書類にマイナンバーを記載することが、法令で定められた義務であることを周知し、提供を求めて貰うことです。このために従業員の方々の理解と協力は不可欠です。(注4)

マイナンバー収集のタイミング

マイナンバーは、本年10月に市町村長から通知カードの配布が開始されます。それ以後ほぼ1ヶ月の間に従業員の方々が取得されることになるでしょう。それからマイナンバーの収集は可能になります。そして、その後、各種の関係法定調書や資格取得届を提出されるまでに、収集されればよいのです。国がマイナンバーを利用開始する平成28年1月に、収集される必要は、決してないのです。例えば、平成29年の初めに、平成28年分の源泉徴収票が作成されますので、それまでに収集されればよいのです。ただし、平成28年での中途退職者は、退職時点でマイナンバーを収集される必要があります。
企業への就職内定者について、マイナンバーの収集をいつ行うのが適切かは、その立場や状況が個々に異なることから、一律に取り扱うことは、できないとしています。例えば、内定者に正式に内定通知がなされ、入社について誓約書を提出している等、確実に雇用が予想される場合、その時点でマイナンバーの提供を求めることができるとされています。その判断の分かれ目は、税でいえば、入社後源泉徴収票を提出するようになるかの、見通しによると思われます。
収集には、先にふれましたように、本人確認が必要になります。その方法は、対面、身元確認の書類の郵送、オンラインによる等、多様な方法があり適時適切に選択していく必要があります。そのことは次回に触れていきたいと思っています。

注1:PDF特定個人情報保護委員会『特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)』平成26年12月11月 p30新規ウィンドウが開きます
注2:同上 p15新規ウィンドウが開きます
注3:同上 p30新規ウィンドウが開きます
注4:内閣官房マイナンバーホームページ 「よくある質問」(Q4-2-5)Open a new window

著者プロフィール

茶谷 達雄(ちゃや たつお) 氏

都市情報システム研究所長 

茶谷 達雄(ちゃや たつお) 氏

総務省「電子政府推進員」

1949年より東京都職員として勤務。水道局電子計算課長、総務局電子計算課長等を経て、1985年総務局情報システム参事を最後に退職、同年都市情報システム研究所を設立。その後、東京経営短期大学経営情報学科教授、福島大学行政社会学部非常勤講師、日本社会情報学会副会長、東京都町田市情報公開・個人情報保護審議会会長、東京都荒川区情報セキュリティ監査人、等を歴任。
 現在、都市情報システム研究所長、情報システムコンサルタント(日本情報システムユーザー協会認定)、総務省「電子政府推進員」、東京都港区個人情報保護運営審議会会長、東京都杉並区情報公開・個人情報保護審議会 等。

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