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第01回 部門別業績管理を重視する段階に入った中堅企業が使いやすい管理会計機能(予算管理)

製品レビュー 「GLOVIA smart きらら 会計」を使ってみた

仰星マネジメントコンサルティング株式会社
プリンシパル 公認会計士 金子 彰良 氏

2015年04月01日更新

はじめに

第1回は、前述した『中堅中小企業における経営数字データの利用実態調査レポート』で浮かび上がった二つの課題、すなわち「マネジメント層への経営数字データの提供に不足感をもつ傾向」があり、また、「経営数字データの活用が不十分であると感じている項目が多い」に対して、初歩的な管理会計システムの利用が有効と感じたことから、「GLOVIA smart きらら 会計」の管理会計機能(予算管理機能)に焦点をあてる。

「GLOVIA smart きらら 会計」を使ってみた : 『予算管理機能』

部門別損益管理の実効性を向上させるために予算管理制度を導入する

中堅企業が成長する過程で制度会計だけではマネジメントが難しくなる段階がある

成長途上にある企業では、事業規模の拡大や多角化に伴い、バリューチェーンを支える業務機能が新たに付加されたり、既存機能が分化したりする。その結果、業務を遂行する組織も見直されることが多い。そして、事業とビジネスプロセスの関係が複雑化してくると、財務会計や税務会計の枠組みだけでは事業を管理することが難しくなってくる。つまり、法令(会社法、金融商品取引法、税法)への準拠を優先する制度会計に加えて、経営管理に有用な会計情報の提供を行う管理会計の仕組みが必要となってくる。
企業内で経営数字データの中心となる会計情報を取り扱う経理実務担当者も、財務会計や税務会計を主体に会計実務を行ってきたスタイルから、管理会計へ幅を広げることを求められる。

基本は部門別損益管理の実効性を向上させる

一般に、経営方針を受けて事業戦略が策定され、その戦略に呼応する形でビジネスプロセスが整備される。さらに、ビジネスプロセスを遂行するための最適な組織機構が設計される。
その上で各組織は、事業計画を立案し(Plan)、それに基づいて業務を実行し(Do)、業務遂行の結果として実績の把握と業績の評価を行い(Check)、対策を実行する(Action)、というマネジメントプロセスをまわしていく。
企業の組織機構の設計が、ビジネスプロセスの構造に合致して柔軟に見直されている限り、管理会計の基本は組織図をベースとした部門別の損益管理となる。そして管理会計は、事業計画を立案するうえで必要な過去の会計情報の提供や予算の枠組みなどに関与し、事業計画の実行状況をモニターするために実績情報の把握と予算との比較情報の提供を行う役割を果たす。

表計算ソフトを使って属人化された予算管理業務からの脱却がポイント

ところで、中堅企業クラスまでの会社では、予算管理業務について経理部門など経営企画機能を担う部門が担当し、かつ、システム化の対象から外されてExcelなどの表計算ソフトで運用していることが多い。そのため非効率で煩雑な運用となりやすく、例えば、予算実績対比表のレポートの作成では、現場の担当者が会計システム等から情報を取得し、再入力と加工を余儀なくされている。
それ以外にも、同一データを複数個所に入力したり、入力や転記ミス、計算式の修正ミスなどが発生したり、シート間のリンクが煩雑で組織や科目等の変更時に修正が困難だったりする。
予算管理のシステム化では、こうした表計算ソフトを使って属人化された予算管理業務からの脱却がポイントになる。

「GLOVIA smart きらら 会計」には、部門別業績管理を重要視するようになった企業が使用しやすい簡易な予算管理のしくみが装備されている

自社の予算管理の運用に合わせて予算データを登録する

上記のように中堅企業が抱えていると思われる予算管理上の課題をクリアし、部門損益管理の実効性を向上させるための手法として、会計システム内に予算データを登録して管理することが考えられる。
「GLOVIA smart きらら 会計」では、会計年度ごとに部門別の損益予算を登録・管理することができる。予算を登録する部門のレベル(組織階層)は、最下位の仕訳入力部門の他、集計部門レベルでも予算を設定することができるので、『実績計上にあたる仕訳伝票の登録は課レベルに設定するが、予算は部レベルで設定し管理すれば良い』など、自社の予算管理の仕組みに合わせて運用することができる。

予算設定画面
予算設定画面


拡大イメージ

また、予算の枠組みとしてもう一つ重要な要素となるのが勘定科目である。「GLOVIA smart きらら 会計」では、部門別の損益予算を管理する対象の勘定科目をあらかじめマスタで設定する。
また、勘定科目をより細かく管理するために、勘定科目の下位に「補助科目」を設定している場合や、勘定科目とは別の付加情報として「内訳」を設定している場合には、補助科目または(および)内訳単位に予算を設定することもできる。
勘定科目についても、部門と同様に、実績と同じ単位で予算管理をするか、実績は補助科目や内訳で詳細に管理するが、予算は勘定科目単位で設定するなど、自社の予算管理の仕組みに合わせて運用すればよい。

勘定科目マスタ
勘定科目マスタ


拡大イメージ

「GLOVIA smart きらら 会計」の予算設定画面では、年度ごとに部門のレベルを選択すると、予算管理対象となっている勘定科目が自動的に表示され、月毎の予算を登録することができる。もちろん組織や勘定科目の変更、予算管理単位の変更時にも上記予算設定画面は変更内容を自動的に反映した状態で表示される。この点について、Excelなどの表計算ソフトで予算を管理している場合と比較して、シート様式の変更など効率的に実施することができる。

予算設定を省力化する複写機能を使う

中堅企業クラスまでの会社では予算管理業務は、あまり分散化されず、経理部門など経営企画機能を担う部門を中心に作成されることが多い。
典型的な予算編成プロセスは、まず、売上や原価に関する予算は事業部門で原案を作成して、それを全社に積み上げ、予算管理部門と調整した結果を設定する。また、販売費及び一般管理費や営業外・特別損益項目については、部門個別費のようなものは除いて、多くの勘定科目で予算管理部門が主導で原案を作成するというものである。
「GLOVIA smart きらら 会計」では、予算設定の省力化のために「一括複写」と「簡易複写」の二つの機能が用意されている。上記の予算編成プロセスで言えば、予算管理部門が主導で設定する一般管理費などの費用予算では利用しやすいと思われる。
例えば、一括複写とは、過去の実績や既に設定している別の予算をベースにして"何%増"のように複写する機能のことである。

一括複写
一括複写


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また例えば、簡易複写とは、年間予算を設定して月次予算へ均等按分したり、逆に特定の月の予算を12カ月分複写したりする機能のことである

簡易複写
簡易複写


拡大イメージ

これらの省力化機能はそのまま確定予算となることはなくても、自動生成した予算をもとに調整をかけることで原案を作成する等、予算管理部門にとっては、予算編成プロセスの過程で使用すると便利な機能だ。

予算実績対比表を会計システムで作成する

会計システムに予算データを登録する大きなメリットが、予算と実績を対比した資料の自動作成である。「GLOVIA smart きらら 会計」では、定型的なレポートとして4種類の比較表(月別予算実績比較表、月別詳細予算実績比較表、月別部門予算実績比較表、前年比予算実績比較表)が用意されている。
「GLOVIA smart きらら 会計」では、一般的に必要とされる定型レポートが標準で用意されている。なお、レポートは印刷のほか、PDFやExcel形式でエクスポートすることができるので、社内共有や2次加工に利用することができる。

目的に応じて複数の予算種類を使い分ける

「GLOVIA smart きらら 会計」では、4種類の予算を保持することができる

ここまでの製品レビューで、中堅企業にとって一般的な予算管理上の課題をクリアし、部門損益管理の実効性を向上させるために、「GLOVIA smart きらら 会計」の予算管理機能が対応していることはわかったが、「GLOVIA smart きらら 会計」ではもう一つ、4つの「予算種類」を保持することができるという特徴がある。この予算種類はすべて使用しなくても良いし、また、使い方はユーザー企業に委ねられている。ここでは2つほど典型的な活用例をあげてみる。

複数シナリオを予算種類で使い分ける例

一つ目の活用例は経営のシナリオで使い分けるというものである。通常、予算として掲げた数値目標の設定にあたって、前提とした経営シナリオが存在する。しかし、その経営シナリオの現実的な実現性は堅いものもあれば、リスクをとったチャレンジも含まれている。事業戦略を実行に移す際の、個別の目標や施策の実現性には差があるため、これらをシナリオとして予算種類に当てはめて使うことが想定される。
例えば、楽観的なシナリオ、成行きのシナリオ、悲観的なシナリオなど3つを設定する。売上予算に応じて、原価や変動コストが連動して変化する。これによって予算があまりにも現実から想定されるシナリオから乖離していないか(楽観的すぎないか)、最悪のシナリオの場合に打てる最善の手は何か(悲観的なケースも想定しているか)など、具体的な施策の妥当性を社内で討議するきっかけとなる。

修正、着地想定、来期予算などマネジメントサイクルに合わせて使い分ける例

もう一つの使い方は、予算管理サイクルに合わせて、4つの予算種類を使い分ける方法である。
単純に4つの予算種類を使って四半期ごとに見直しをすることも考えられるが、現実的には、年初・修正・着地想定などを3ぐらいが運用しやすいと思われる。年初予算は当初設定予算として一年間動かさず、外部環境の変化など必要に応じて期中に見直した予算は修正予算として別に登録する。さらに、期中までの実績と年度末までの残りの見込から、着地想定として予算登録する使い方である。着地想定は来期年初予算を立案する際のベースにもなる。

まとめ

予算管理機能をExcelなどの表計算ソフトから脱却して、会計システム内で登録・管理・レポート作成するのは、中堅企業における管理会計構築の第一歩である。私が利用した感想としては、「GLOVIA smart きらら 会計」には、中堅企業が管理会計構築の初期段階で取り組む予算管理機能がほぼ網羅されていると思った。

ポイント

部門別損益管理の実効性を向上させるために予算管理制度を導入する

  • 中堅企業が成長する過程で制度会計だけではマネジメントが難しくなる段階がある
  • 基本は部門別損益管理の実効性を向上させる
  • 表計算ソフトを使った属人化された予算管理業務からの脱却がポイント

「GLOVIA smart きらら 会計」には、部門別業績管理を重要視するようになった企業が使用しやすい簡易な予算管理のしくみが装備されている

  • 自社の予算管理の運用に合わせて予算データを登録する
  • 予算設定を省力化する複写機能を使う
  • 予算実績対比表を会計システムで作成する

目的に応じて複数の予算種類を使い分ける

  • 「GLOVIA smart きらら 会計」では、4種類の予算を保持することができる
  • 複数シナリオを予算種類で使い分ける例
  • 修正、着地想定、来期予算などマネジメントサイクルに合わせて使い分ける例

(注1)記載されているお役職、製品名等の情報につきましては、2015年4月1日現在のものです。
(注2) 2016年4月22日、GLOVIA smart きらら 会計はGLOVIA きらら 会計にブランド名を変更いたしました。

記事一覧

注)タイトルについて一部変更となる可能性があります。ご了承ください。

著者プロフィール

金子 彰良 氏

仰星マネジメントコンサルティング株式会社 プリンシパル

金子 彰良 氏

公認会計士、ITコーディネータ

慶應義塾大学経済学部卒業。大手監査法人系のコンサルティングファームを経て、仰星マネジメントコンサルティング株式会社に所属。
経理・財務分野を主な専門領域とし、決算の早期化や内部統制報告制度への対応、経理シェアードサービスセンター構築の支援に加え、各種ERPパッケージの導入コンサルティングと構築フェーズにおけるプロジェクトリーダーを歴任。
【著書】
・『内部統制評価にみる「重要な欠陥」の判断実務』(共著、中央経済社)
・『阻害要因探しから始める決算早期化のテクニック』(共著、中央経済社)

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