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Japan

トータルファシリティマネジメント業務を支える統合基幹システムを構築

ワークフローも合わせて整備し業務の生産性向上とコスト削減を図る

MIDファシリティマネジメント株式会社様
松下IMPビル
(代表的な管理物件)

MIDファシリティマネジメント株式会社
(現 関電ファシリティーズ株式会社) 様


MIDファシリティマネジメント株式会社様(以下、同社)は、1974年の設立以来40年以上にわたり、オフィスビル、病院、学校、物流施設など約730件の施設管理物件のトータルファシリティマネジメント事業を中核にマンション管理事業やパーキング事業を手掛けています。関西電力グループの一員としての専門性の高い提案力と多種多様な施設管理のノウハウで時代のニーズに応えています。また、不動産開発を行うMID都市開発株式会社と共に、街をトータルでプロデュースするMIDグループとしての総合力も同社の強みです。

その多岐にわたる事業の中で、各業務でこれまで独自に導入してきたシステムをいかに統合していくか。同社は全社業務改革の一環で、販売管理システム「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart ビルメンテナンス/マネジメント」と文書管理・ワークフローシステム「FUJITSU ビジネスアプリケーション Documal」、データ連携ツールを導入。各施設の設備管理業務に駐車場管理業務を加えた「業務プロセス全体のシステム化」を図り、データ連携により二重入力や二重管理も解消し、生産性や品質の向上、コスト削減を実現しました。その経緯と効果について、同社取締役 常務執行役員 管理部長 原価管理推進担当 宇野孝氏、管理部 情報システム課 課長代理 向吉光博氏にお話を伺いました。

[2015年10月20日 掲載]


 導入の背景 | 導入の経緯 | 導入の効果 | 将来の展望お客様情報 

導入の背景

価格競争激化の中、生産性向上とコスト削減が不可欠

宇野 孝 氏
MIDファシリティマネジメント株式会社
取締役 常務執行役員
管理部長
原価管理推進担当
うの たかし
宇野 孝 氏

資産価値の向上を追求することはもとより、環境問題や安全・安心など、施設の設備管理に求められるニーズは高度化かつ多様化しています。昨今、不動産市場は活気を取り戻しつつある中、オーナー企業における施設維持管理コストの削減ニーズは依然として高いままです。「建物の設備管理分野において激しさを増す価格競争時代を勝ち抜くためには、生産性や品質を向上させたうえで人件費などのコストの抑制が必要でした。当社では収益増大のために設備管理に関連する工事事業の拡大に取り組んでいます。また関西電力と連携した高度なエネルギーマネジメント、インターネット通販向けのハイテク倉庫をはじめ大型物流倉庫の設備管理など付加価値を創出し競争力の強化も図っています。当社を取り巻く環境が大きく変化する中で、ICTインフラにも変化への対応が求められていました」(宇野氏)
2012年、同社は経営基盤を支えるICTインフラを刷新するべく、業務改革とシステム改革の両軸で全体最適化を目指すプロジェクトをスタートさせました。

導入の経緯

システムが乱立し二重登録や二重管理など様々な課題が発生

向吉 光博 氏
MIDファシリティマネジメント株式会社
管理部
情報システム課
課長代理
さきよし みつひろ
向吉 光博 氏

これまで同社はそれぞれの業務ごとにシステムを導入していましたが、2014年のWindows XPのサポート終了は同社の情報システム戦略転換の契機となりました。「新しいOSでシステムを動かすためには大規模な改修が必要でした。今後、OSが変わるたびにシステムの個別対応に追われていては運用管理に要するコストが増えるばかりです。全体最適化を目指しシステムの刷新を決断した背景には、個別システムの統合によるコスト削減や生産性向上など、経営全体に寄与するICTの実現という大きなテーマがありました」(向吉氏)
また、個別システムの“乱立”により様々な課題が生じていました。「同じ情報を複数システムで管理する二重登録といった内部統制面での問題もありました。また、利用者も業務の流れの中でユーザーインターフェースの異なるシステムを使わなければならず、ユーザビリティも低下していました」(向吉氏)
業務の見直しを伴うシステム改革を成し遂げるため、同社は情報システム課と各部門の選抜メンバーからなるプロジェクトを立ち上げ、現状の業務フローの整理と課題の洗い出し、業務要件やシステム要件の検討を行いました。同社が求めるシステムのあるべき姿は、従業員800名が利用するため、「誰もが使いやすく、業務プロセス全体をカバーするルール化・システム化の実現」というものでした。

課題に対する具体的な提案内容を高く評価

「『GLOVIA smart ビルメンテナンス』はビルメンテナンス業務に特化し一連の業務をカバーしており、わかりやすいユーザーインターフェースは好評でした。また駐車場管理業務のシステム化においては、賃貸管理機能をベースにアドオン構想も示してくれるなど、当社の要件を深く理解したうえでの具体的提案はプロジェクトメンバーに高評価でした」(向吉氏)
「GLOVIA smart ビルメンテナンス」、「Documal」、のデータ連携を実現するEAI(Enterprise Application Integration)ツールのシンプルな構成による運用管理のしやすさに加え、富士通グループのワンストップサポートが受けられるという安心感もポイントになりました。

業界に精通したSEが課題を解決、整理しプロジェクトの運営を支援

導入プロセスで大きな課題となったのは、アドオン要件がふくらんだことでした。「必要性の再検討や運用方法による回避などの対応を行い、課題を整理しプロジェクトを軌道修正してくれました。またデータ移行や会計システムへの仕訳データ連携なども大変でしたが、きめ細かくサポートしていただきました」(向吉氏)

MIDファシリティマネジメント株式会社様 システム概要

導入の効果

システム統合とデータ連携で生産性向上とコスト削減が両立

2013年9月に新システムが本稼働し、システム間連携による大幅な効率化が図れました。「従来、見積システムと契約システムが分離していたため、必要な見積情報を契約システムに手入力していました。現在は見積から定期契約、臨時契約、検収まで一連のデータ連携を実現し、二重入力の解消により生まれた工数を他の業務で有効に活用しています。月間3,000件程度の臨時契約入力業務の大幅な効率化のメリットはとても大きいものがあります」(向吉氏)
また、契約データ管理システムと契約書管理システムも個別運用でしたが、新システムにより、「GLOVIA smart ビルメンテナンス」から契約データが自動的に「Documal」に流れ、最終的に締結した契約書も関連付けて格納できます。さらに駐車場管理では「GLOVIA smart ビルメンテナンス」と「Documal」のデータ連携により、検索から契約書の作成、申し込み、計上処理まで一気通貫で行っています。二重管理やワークフローの未対応領域の解消により内部統制強化も図れ、またシステム統合により運用コストや保守コストの削減も実現しました。

将来の展望

データ連携を推進し経営への貢献度を拡大

新システムの導入と合わせた業務改革により、業務スピードが格段に向上しました。「従来は、現場担当者が契約書を作成し、押印のため郵送していました。現在は、『Documal』で電子申請を行い、申請業務の迅速化と手間の軽減を実現しています」(向吉氏)
「Documal」はわかりやすいユーザーインターフェースである上、従来のワークフローでは手動で行っていた承認ルートのメンテナンスも自動化でき、管理工数の大幅な削減が図れました。同社における「Documal」の評価は高く、MIDグループ全体の文書管理システムとして活用されています。
今後の展望について「今回、システムを刷新し全体最適化の実現により生産性向上やコスト削減が図れたことは投資対効果の面で大きなメリットがあります。また経営環境の変化に柔軟に応えるICTインフラの構築は競争力の強化につながります。今後、『GLOVIA smart ビルメンテナンス』を中核にフロント業務からバックエンド業務までデータ連携を推進し、さらなる効率化の実現はもとより見える化など経営への貢献度を高めていきたいと考えています。富士通マーケティングと富士通システムズ・ウエストにはシステムの安定稼働の支援とともに、当社の業務への深い理解に基づくさらに先進的な提案を期待しています」(宇野氏)
「そだつ 街を つくる」のスローガンのもと、お客様や社会の発展に寄与する同社の取り組みを、富士通は先進技術と総合力を駆使し支援していきます。

お客様情報

お客様名 MIDファシリティマネジメント株式会社
所在地 〒540-6320
大阪府大阪市中央区城見1丁目3番7号 松下IMPビル20階
代表取締役社長 斉藤 明博
設立 1974年3月15日
資本金 1億円
従業員数 705名(2015年3月末現在)
事業内容 建物総合管理、マンション管理、駐車場運営、損害・生命保険代理店

(注)記載されているお役職等の情報につきましては、2015年10月現在のものです。
(注)記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。

担当営業の声

壁谷 慎介 株式会社富士通マーケティング
関西営業本部 流通統括営業部 流通第二営業部

壁谷 慎介(かべや しんすけ)

この度は当社のソリューションをご採用頂き、統合基幹システム構築のプロジェクトに参加させていただきましたことを大変光栄に存じます。導入の効果を実感頂けているとのお客様のお声を頂き、大変嬉しく思っております。会社や組織を超え、一体となって課題と問題点の解消に取り組むことができたことが成功につながったと感じております。今後も、更なる経営環境の変化に対応するため、新たな領域への提案をさせて頂くことで、経営のパートナーとしてお客様の事業成長のためのご支援を続けさせていただきます。

担当SEの声

山縣 大介 株式会社富士通マーケティング
システム本部 ソリューションビジネスセンター ソリューションビジネス部

山縣 大介(やまがた だいすけ)

この度のプロジェクトでは、情報システム部門の皆様の強力なリーダーシップによるサポートを頂けたことと、各部門担当者様に積極的にご参画を頂けたことが成功につながったと感じております。当初のシステム導入目的の1つ「個別システムの統合」をはじめ、業務運用ルールそのものの再構築により、大幅な業務改善と効率化が図れた点をご評価頂き大変嬉しく思います。私自身のステップアップともなったこのプロジェクトに参画させて頂いたことを感謝しております。今後も引き続きお客様の事業基盤を支え、発展に寄与するソリューションをご提案させて頂く所存です。

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