GTM-MML4VXJ
Skip to main content

富士通マーケティング

English

Japan

  1. ホーム >
  2. 導入事例 >
  3. 阪南大学 様

「阪南大学双方向教育システム」

携帯情報端末を活用した新発想の授業支援を実現!

DSを利用した授業風景

阪南大学様 導入事例


阪南大学様は、2007年度の現代GPに採択された「ICTを活用した双方向教育システムの構築」をテーマに、ニンテンドーDS(注1)等の携帯情報端末を用いた双方向教育システムp-HInT(ピーヒント)(注2)を株式会社富士通ビジネスシステム(現 株式会社富士通マーケティング)と産学連携にて開発いたしました。
2008年度4月から本学の講義に利用され、2009年度も含め受講生延べ約3,000名、1年半の運用を経て、出席率向上や私語減少、理解度向上などの教育効果を示しました。

(注1)ニンテンドーDSは、任天堂の登録商標です。
(注2)portable-Hannan Internet Community Tool for E-Educationの略。

[2009年10月14日 掲載]


↓  導入の背景 | 導入の経緯・苦労したこと | 導入システム | 導入効果 | 今後の展開 | お客様情報 

導入の背景

双方向教育実現に向けて!

花川氏
花川 典子 
阪南大学
経営情報学部
教授
博士(工学)

阪南大学様と富士通ビジネスシステム(現 富士通マーケティング)が産学連携で開発した双方向教育システム「p-HInT(ピーヒント)」は、携帯型ゲーム機を情報端末として導入することにより、教員から学生への一方向の講義形式で学生の理解度が把握しづらかった従来の問題点を解消し、大人数の講義であっても学生の理解度を個別に把握し、理解を深めるようなフィードバックを即座に行ないたいという要望がありました。また出席管理の煩わしさやアンケート、小テストを効率よく実施する等の授業支援や講義中に質問・意見をやりとりできる双方向の学習を実現したいということもあり、このシステムの開発が始まりました。

いつでもどこでも誰にでも”ユビキタス環境の実現に向けて

Web会議システムこのp-HInTのアイデアが生まれてきた背景には、同大学が全学生・教員向けのポータルサイトとeラーニング環境の提供に向けて2004年度に導入した教育学習支援システム「HInT」の存在がありました。ポータルサイトによるコミュニケーションやeラーニングによる教材コンテンツの利用が可能なHInTは、同大学の「u(ユビキタス)キャンパス構想」に基づく情報基盤となっていますが、学生にとってはコンピュータ教室や個人で所有しているPCでしか利用できないという制約がありました。

「HInTは非常に良くできているのですが、主な機能はPCでしか利用できないことから、パソコン教室以外での授業の利用率がなかなか上がりませんでした。これでは”いつでもどこでも誰にでも”というユビキタス環境にはほど遠い。学生がキャンパスの中庭で食事しながらでも、システムにアクセス出来る環境を実現したいと思っていました。私自身、新しいもの好きということもあって、PCではなく携帯型の情報端末で使えそうなものはないかといろいろ試行錯誤していました。」(花川教授)

導入の経緯・苦労したこと

導入の決め手

携帯ゲーム端末機を活用したアイデアが採用の決め手に

阪本氏
阪本 泰彦 
阪南大学
教務部
次長 兼
情報システム課長

「あの携帯ゲーム機を使ったデモが良かったですね。FJBからニンテンドーDSを使った授業支援システムの提案をいただき、その汎用ブラウザ上で動くアプリケーションのデモを見たとき、これは十分使えるなという直感が働きました。
p-HInTで産学連携をFJBにお願いしたのは、HInTに引き続いてということもありましたが、長年に渡る”かゆいところに手が届く”サポートと強い信頼感があったということも要因の一つです。」(花川教授)

苦労したこと

濱田氏
濱田 佐知子 
阪南大学
教務部
情報システム課
主任

当初は情報系の4科目から始めました。最初通信状況が非常に良くなかったですね。DSのように特殊なものを使って、一度に150人以上も同時接続する。とにかく通信エラーが多発しました。DSでこのような大規模な無線LANを構築するというのは、今まで例がないことでした。予想はしていましたが、かなりトラブルがありました。40人くらいの授業ではそこそこ問題なく動きましたが、150人以上の授業の時は大変でした。運用自体もまだ慣れていなくて、前期は混乱のうちに終わったという感じでした。」(花川教授)

「前期が終わり、予定では次の機能追加があったのですが、それより基盤に係る見直し、リファクタリングし、まず第一に安定稼働を目指そうという路線に変更しました。とにかく300台くらいは安定して繋がるように、それを最優先項目に切り替えました。おかげさまで先日のマイクロソフトの公演でも、234人が同時接続でもなんの通信トラブルもなく安定して繋がりました。」(花川教授)

尾花氏
尾花 将輝 
阪南大学
教務部
情報システム課

「実際運用してみると、出席管理も我々が頭で考えていたものとは全然違っていました。当初出席の不正を防ぐことを念頭に、合言葉を入れることを考えていましたが、実際はそういうことよりもっと簡単に出席を取りたいという要望が多かったです。大人数の講義の場合、出席を取ること自体時間がかかります。それをもっと楽にできないかと。また大人数の講義の場合、理解度向上に着目していましたが、それ以前に私語が多く授業運営をもっとスムーズに出来るよう考えなければいけないということが、半年間の運用で見えてきました。」(阪本次長)

「それは私たちには無い発想でした。座席指定をしている先生もこれまでいらしたのですが、教務課に学生番号順にソートしてもらい座席表を教室の前に貼ったりして、非常に手間がかかっていました。これが簡単にできれば、きっと私語も減り、授業の運営がスムーズになるだろうと思いました。」(花川教授)

導入の流れ

1. 2007年10月 p-HInT活用推進プロジェクト立ち上げ  一次システム開発開始

イメージ

2. 2008年4月 講義適用開始(4科目)

イメージ

3. 2008年10月 安定接続強化

イメージ

4. 2009年4月 「席替え」、「学生応答なしで出席をとる」

イメージ

5. 2009年10月以降 「みんなのこえ」、「ドリル」、「ドリル結果出力」、「ドリル解答」、「個別メッセージ受信」

導入システム

28科目36クラスで授業を実施!受講生は約3,000名以上!

p-HInT(ピーヒント)主要機能

  • テスト
    • 学生が携帯端末でテストを行うと集計結果が即座にグラフ表示、教員は学生の理解度を即座に把握可能
  • ドリル
    • 反復学習形式のドリルを実施し、自己学習することが可能
  • みんなのこえ
    • 学生が先生に理解度を発信し、今どのくらい理解しているか知ることが可能
  • 着席順学生一覧
    • 生徒の名前、座席、出席回数、現在の状況が座席表として参照可能
  • 席替え
    • 大講義室でも学生の座席をさまざまな順序で指定することが可能
  • 出席
    • 簡単に厳密に出席を取ることが可能

テスト解答状況確認画面

イメージ

学生着席状態確認画面

イメージ

教員画面

イメージ

導入システム概略
プロジェクト名称 双方向教育システム「p-HInT(ピーヒント)」
ソリューション概要 パソコンが整備されていない大講義室など一般教室において、無線携帯端末を用いて教員と学生互いにコミュニケーションをはかりながら活発に授業を進めていくことができる双方向授業支援システム
開発・導入期間 2年6ヶ月(初期リリース:1年、2次リリース:6ヶ月、3次リリース: 6ヶ月、4次リリース:6ヶ月)
稼働環境 Webサーバ:4台、DBサーバ:1台、Active Directoryサーバ:1台
教員端末:Windows Vista(デュアルモニタ):7台(開発用1台、各教室1台)
学生端末:タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯ゲーム機、スマートフォン、i-pod touch(注3)その他無線LAN機能搭載端末
無線アクセスポイント:大教室6~7台(4教室)、中教室3~4台設置(2教室)、1アクセスポイント最大接続クライアント50台、2教室同時で400台(各教室200台)での稼働実績あり
推奨ブラウザ Internet Explorer 7以降、PSPブラウザ(注4)、ニンテンドーDSブラウザ、ニンテンドーDSiブラウザ(注5)

(注3)DSiは、任天堂株式会社の商標です。
(注4)PSPは、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標です。
(注5)iPodはApple Inc.の商標です。

授業のサポート

阪南大学様では、p-HInTを使った講義は情報システム課が中心に支援しており、情報システム課が採用した学生アルバイトがアシスタント(TA = Teaching Assistant)として授業をサポートしています。特に社会科学系の先生の場合、コンピュータの操作に慣れていない先生が授業に集中していただくため、コンピュータの操作はTAが行う運用にしています。

「学生が通信エラーなど起こすと、TAを呼んで相談するんですよ。そうするとTAはTA用のDSですぐ状況をアップします。TA用のページに、今日の障害、緊急連絡という形でアップし、ログを取る。それを我々職員も、開発元のSEさんもWebで情報共有し、対策をとる。このようにして、現在ではほとんど障害は無くなりました。今は、電池切れとか、教室を間違えてログイン出来なかったとか、操作ミスのエラーがほとんどです。最近はTAも手持ち無沙汰になっています。」(花川教授)

「TAのサポート状況を共有出来るように、運用のシステムを作りました。データベースを見ると、履歴を追跡できるようしました。運用のサブツールをこちらで作ったことが良かったですね。」(濱田主任)

「次のバージョンでサポートする予定の機能や繋ぎ的なものは、CSVに出力するところまで開発元にやっていただき、そこからは学生も巻き込んで我々で作りました。学生が作るので、時間はかかりましたが、勉強にもなるし、システムには組み込めないようなものも、柔軟に作ることができました。」(花川教授)

システムイメージ図

導入効果

リアルタイムに学生の状況を把握することで、大規模講義でも教育効果向上!

理解度把握・講義内で軌道修正・フォロー

阪南大学では、前期の運用を終えそこで出てきた問題を改善し、10月からの後期に反映させました。「みんなのこえ」という機能も、授業中に例えば冷房が寒くても、大規模教室では言い出せないという学生の声から生まれてきました。

「『みんなのこえ』という、かわいい名前もつけてもらいました。『みんなのこえ』には『へえ~』ボタンと『もやっと』ボタンがあり、授業中に『あれ?』って思ったときには『もやっと』ボタンを押すとか、感心したときには『へえ~』ボタンを押すとか。それによってよく理解されていないときは、さらに説明を加えるなどフォローすることができます。」(花川教授)

「今年は、同じ科目(企業論)を2クラス持たれている先生がいらして、p-HInTを使うAクラスと使わないBクラスを設定していただきました。1クラス150人くらいの授業ですが、Bクラスは、出席を紙で書いてもらい授業の最後に集めるのですが、学籍番号順に並べ直すのにも20分くらいかかっていました。ここに要する教員の労力はすごいですね。内容をグラフ化し比較すると、その分使うクラスでは私語が25%減少し、講義をする時間が11%長く取れています。
(2名の調査員が両方の授業でプロトコル解析実施)
また、Aクラス(p-HInT使用)とBクラス(p-HInT未使用)で4回の論述式テストのうち,3回の論述テストでAクラスの成績の方がよいという結果が出ています。」(花川教授)

「企業論」 関先生談話

DSで個人の座席や小テスト結果が即座に教員に分かるため、講義を個人の責任で受けているという意識が向上したようだ。このため講義をしっかりとした態度で受けることで、論述式試験に成績が反映されたと思う。

「大規模講義も、以前は毎回取っていなかったので正確な数字は言えませんが、出席を毎回取るようになり、感覚的に出席率が20%くらい改善しているということ聞いています。」(花川教授)

同大学では、2009年前期に学生アンケートを取ったところ、下記のような結果になりました。

  • DSの小テストや出席管理があるので「授業に集中した」と答えた学生が53%、授業の理解度が向上したと答えた学生が72%、グラフで復習になったと答えた学生が65%とアンケート結果では教育効果があったと考えられる。
  • DSの出席管理が紙より便利と考える学生が61%、小テストが紙テストより便利と考える学生は74%、席替えをした授業で私語が減少したと考える学生は89%、着席順学生一覧で名前で注意されることの効果を感じた学生が57%と学生の視点からも授業運営の効果があるといえる。
  • みんなの声に期待する学生は83%と、学生が望む機能であると考えられる。

今後の展開

システム間相互連携

授業風景「本学にはHInTシステムがありますが、小テストの結果や出席をHInTにアップしています。これが学生にとっては、いつでもWeb上で自分の出席や小テストの結果が確認でき、評判がいいですね。さらにこれを、p-HInTと連携して、DS上で見ることが出来ればという要望があります。」(花川教授)

「出席はHInTシステムからも携帯などで取れるようになっていますが、p-HInTとの相乗効果で出席を取る授業が増えています。これを教務課のシステムと連動させ、先生が成績を付ける際参照できるようになっています。こういった連携を今後さらに増やしていきたいですね。それから、p-HInTのコンテンツを揃えることが出来ればいいですね。」(尾花氏)

「今後特に力を入れているのが、教育効果の測定ですね。教育効果がデータとして見えてくると、さらにこういったやり方が広まっていくと思います。システム的には、これ以上複雑にはしたくないですね。シンプルな方が使ってもらえると思います。あまりあれこれ機能を付けると、先生が使いづらくなってしまいます。」(花川教授)

阪南大学様では、このシステムを使い、さらに授業を改善し質を上げていくことを目指しています。小中学校とは違った自由な発想の教育をしつつ、教育方針も維持しながら、全体の教育の質を上げていくことが求められています。

お客様情報

お客様名
所在地 大阪府松原市天美東5-4-33
学長 辰巳 浅嗣 氏
設立 1965年
学部 流通、経済、経営情報、国際コミュニケーション
大学院 企業情報研究科
学生数 5,036名(2009年5月1日 現在)
教員数 103名(2009年5月 現在)

担当営業の声

山本株式会社富士通ビジネスシステム(現 株式会社富士通マーケティング)
ソリューションビジネス本部 公共ソリューション統括部 第二ソリューション部
山本 剛

『p-HInTシステム』

今回のシステムの開発にあたり、打合せは必ず大学の職員様、教員様、学生と必ずその三者に我々開発元が加わり、いろいろな意見を出し合いながら改善してきました。さらに実際現場の授業で使っていただいている先生からのフィードバック、授業を受けた学生さんの声も集めていただき、会議に出ていた人だけではなく、実際使ってみて皆で作ったシステムになりました。エラー情報も、現場で授業をサポートされているTAさんが、その情報をその場でアップし、それを我々が共有するという体制がすばやい対応につながったと思います。今後もいろいろ新しいことをご提案しながら、協力してさらに良いシステムにブラッシュアップしていきたいと思います。


木田株式会社富士通ビジネスシステム(現 株式会社富士通マーケティング)
ソリューションビジネス本部 公共ソリューション統括部 第二ソリューション部
木田 義晃

『阪南大学様システムの開発に携わって』

本アプリケーション開発には様々な課題、新しいことへのチャレンジがありました。当初はDSLiteのDSブラウザを対象に開発していましたが、学生さんはPDA、PSP、小型ノートPCなど様々なデバイスを持っておりそれらを活用できないかという意見から2次開発以降マルチブラウザに対応できるよう開発しました。
また、各々の端末毎に無線の規格が異なり通信が不安定な端末向けに不安定な通信を補う為の開発をしました。
それ以外にも携帯端末特有の様々な課題にも積極的に取り組みました。これらの様々な課題、新しい事へのチャレンジに対応・実現できたのは、大学様の多大なご協力があったからと感じております。今後の開発でもこれまでのように積極的な意見を交わしながら最善を目指して取り組んでいきたいと思います。

(注)記載されているお役職等の情報につきましては、2009年10月現在のものです。
(注)記載されている製品名は各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ

Webでのお問い合わせ

入力フォーム

当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。

お電話でのお問い合わせ

0120-835-554 お客様総合センター

受付時間 9時から17時30分まで
(土日、祝日及び当社指定の休業日を除く)
[注] お問い合わせ内容の正確な把握、およびお客様サービス向上のため、お客様との会話を記録・録音させて頂く場合がありますので、予めご了承ください。