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Japan

ペーパーレス会議システム「Smart Discussion」導入事例

タブレットを活用して会議をペーパーレス化、準備の効率化と紙コスト削減を実現

袋井市役所館内

袋井市 様


静岡県西部に位置する袋井市様(以下、同市)。約8万人の人口を有する同市は、2016年に「ICT街づくり課」を創設。ICT技術を活用して、市民サービスの向上や庁内業務 の効率化を進めています。同市では、これまで庁内で行う会議の資料を紙で準備していましたが、印刷や製本にかかるコストや時間を削減するため、タブレット端末を活用し たペーパーレス会議システム「Smart Discussion」を導入。会議準備の効率化と会議のペーパーレス化を実現しました。導入前の課題や導入の経緯、効果について、同市の企 画財政部 ICT街づくり課 情報システム係 主幹兼係長の鈴木 哲男氏と、主任の髙柳 徹氏にお話を伺いました。

[2018年4月26日 掲載]


 導入の背景 | 導入の経緯 |  導入の効果 | 将来の展望お客様情報 

導入の背景

会議資料の準備にかかるコストと手間を削減したい

袋井市 企画財政部 ICT街づくり課 情報システム係 主幹兼係長 鈴木 哲男氏
袋井市
企画財政部 ICT街づくり課
情報システム係
主幹兼係長

すずき てつお
鈴木 哲男 氏

歌川広重の浮世絵で有名な東海道五十三次の真ん中、27番目の「袋井宿」として栄えた歴史を持つ同市は、2005年に旧袋井市と旧浅羽町が合併して誕生しました。2016年には「ICT街づくり課」を創設し、行政手続きの電子化やオープンデータの推進、Wi-Fiスポットの設置など市民サービスの向上に努め、同時にICTを活用した庁内業務の効率化にも取り組んでいます。

業務効率化を推進する上で大きな課題となったのが、市長以下、庁内各部の部長や課長が参加する会議の準備にかかる時間とコストでした。同市では定例会議として、部長 会議を月2回、課長会議を月1回実施し、毎回30~60名が参加します。同市の企画財政部 ICT街づくり課 情報システム係 主任の髙柳 徹氏は、「参加人数分の資料を印刷すると 多い時には400~500枚以上にもなり、印刷コストも時間もかかります。資料を製本して配布する作業まで考えると、かなりの時間とコストがかかっていたのです」と振り返り ます。

また、「毎月増え続ける紙資料の保管場所も必要だったほか、紛失や置き忘れによる情報漏えいのリスクも無視できませんでした」(髙柳氏)。こうした事務的な作業を効 率化し、その分、市民サービスに注力する態勢を整えることが、より良い街づくりには欠かせません。そこで、「市のICT推進計画に基づき、タブレット端末を活用した会議の ペーパーレス化に取り組むことになりました」(髙柳氏)。

導入の経緯

自分の資料を確認しながら会議資料も表示 「2画面表示機能」が説明会で高評価

袋井市 企画財政部 ICT街づくり課 情報システム係 主任 髙柳 徹氏
袋井市
企画財政部 ICT街づくり課
情報システム係
主任

たかやなぎ とおる
髙柳 徹 氏

同市では、会議準備にかかる時間とコストの削減を目的に、数社のシステムを検討しました。その過程で、各社のシステムについて、イニシャルコストとランニングコスト を含めた年間の想定総経費の比較。機能も詳細に検討しました。その結果、富士通マーケティングが提案したペーパーレス会議システムを選定。当初はクラウド型の「FUJITSU Enterprise Application AZCLOUD SaaS Discussion(アズクラウド サース ディスカッション)」を検討しましたが、同市が参画する統合行政ネットワーク(LGWAN)が行政専用の閉域ネットワークでクラウドサービスを利用できないため、オンプレミス版のキッセイコムテック社製の「Smart Discussion」に決定しました。決め手は、「コスト」「機能」「オフライン環境へ の対応」の3点だったといいます。特に機能面では、画面同期やメモ機能など、ペーパーレス会議システムに必要な機能はもちろん、「競合製品にはなかった2画面表示機能に 使いやすさを感じました」(髙柳氏)。提案時に富士通マーケティングの担当者が「発表資料を見ながら、自分の興味のある部分を先読みできる」など、具体的な活用方法を 示したので、導入のメリットをイメージできたといいます。そのため、実際にシステムを利用する部長や課長に、ICT街づくり課の担当者が機能やメリットをスムーズに説明で きました。

同市の企画財政部 ICT街づくり課 情報システム係 主幹兼係長の鈴木 哲男氏は、「市長や副市長にも参加してもらい、会議資料を使った予行演習でも、2画面表示機能など のメリットをきちんと説明できました。みな、自分の発表が近くなって資料を見直したくなった時、同時に発表者の資料も表示されていれば、会議の進み具合を見失うことが ないと好評でした」と説明します。さらに、無線LANなどネットワーク環境が整っていない場所であっても、事前に資料を端末へダウンロードしておくことで、ペーパーレス会 議を運用できます。「ペーパーレス会議を今後、市役所全体に普及・拡大させていく上で大きなメリットになると考えました」(髙柳氏)。

導入の効果

部長会から課長会へ。さらには市議会もペーパーレス化へ

同市では、2016年9月から「Smart Discussion」を導入し、当初、9月から2017年3月までの年度内に開かれる定例の部長会議と臨時部長会議で活用しました。髙柳氏は、「 この限定的な期間の使用にもかかわらず、印刷代などを60万~70万円ほど削減できました」と効果を話します。効果を実感できたことから、2017年度からは定例の課長会議に も拡大して活用し、ペーパーレス化を促進。さらに、2018年2月からは市議会でも活用しています。鈴木氏は、「部長会議で得られた効果をもとに、課長会議、市議会と活用が 拡大するのに伴い、効果はさらに波及していくと考えています」と強調します。

また、部長会や課長会で使用する資料だけではなく、市議会で利用する予算書などのペーパーレス化にも取り組んでいます。「現在は過渡期で紙と併用していますが、市議 会事務局とスケジュールを調整しつつ、いずれは完全にペーパーレス化する方向で進めていきたいと考えています。予算書は約600ページにもなる分厚い資料で、それを毎年、印刷して各課に1冊ずつ配布していました。ペーパーレス化し、必要に応じてタブレット端末で確認できる仕組みにすれば、非常に大きなコスト削減効果になります」(鈴木氏) 。

タブレット操作画面

こうしたペーパーレスによるコスト削減効果以外にも、同市では様々な効果を実感しています。例えば会議資料の更新や差し替えもデータを修正するだけなので手間がかか りません。さらに、「印刷コストを意識する必要がないので、カラーで見やすい資料が作成できるようになった」(髙柳氏)ことも大きな効果です。 一方、セキュリティの観点でも効果が出ており、データ化された資料には閲覧期限を設定できるので、情報漏えいのリスクも低く抑えることができます。さらに、鈴木氏は、 「システム導入をきっかけに、会議の進め方や資料の作り方について各課が自発的に研究するようになりました」と、業務見直しの意味でも大きな効果があったと説明します 。

袋井市様 システム概要図

将来の展望

会議のペーパーレス化をきっかけにICTを活用した業務効率化を推進

今回のペーパーレス会議システムの導入は、庁内の全ての会議室を無線化するなど、「庁舎全体のICT化を大きく推進するきっかけにもなりました」(鈴木氏)といいます 。鈴木氏は、こうしたICTインフラの整備を受けて、2018年度以降には「部長会や課長会ではなく、部内で頻繁に開かれる小規模な会議でもペーパーレス化を進める計画です」 と具体的な展望を語ります。髙柳氏も「会議室の無線化はすでに完了しており、職員パソコンのタブレット化も進んでいます。こういった環境を活用し、今後は庁内の会議を できるだけペーパーレス化したいと考えています」と方向性を示します。

また、庁内のICT環境が整備されたことで、今後は職員がワークスタイルに合わせた働き方を選択して、柔軟に働くことも可能になるでしょう。髙柳氏は「ICTはあくまで人 をサポートするツールです。その恩恵が広く波及するような環境を整えて、さらなる業務改善を目指したい」と語ります。鈴木氏も「ICTシステムを活用し、業務の効率化や経 費削減、時間外業務の削減、働き方改革などを実現したいと考えています」といいます。同市でのICT活用の目的は明確です。

お客様情報

お客様名
所在地 静岡県袋井市新屋1-1-1
代表者 市長 原田 英之
総人口 88,008人(2018年3月1日現在)
世帯数 33,845世帯(2018年3月1日現在)

(注)記載されているお役職などの情報につきましては、2018年4月xx日現在のものです。
(注)製品の仕様、サービスの内容などは予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。
(注)記載されている製品・サービス名、会社名及びロゴは、各社の商標または登録商標です。

担当営業の声

佐藤SA 株式会社富士通マーケティング
中部営業本部
静岡支社
流通営業部
佐藤 孝雄


このたび、当社の提案を採用いただき大変光栄に思います。 ペーパーレス会議システムの導入にあたっては、情報システム係様のリーダーシップに加え、各部門の皆様に積極的に取り組んでいただきました。これが、導入半年でのコスト削減効果にもつながったものと思います。今後も袋井市様の効率化に貢献できる様、お役に立てれば幸いです。

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