2016年07月26日更新

Microsoft Officeで仕事力アップ【Excelで仕事力アップ】大量のデータをさまざまな角度から分析。ドラッグするだけで目的の集計表が完成!

使用ソフト:Excel2016

売上データなど蓄積されたデータを、売上分析をするのに活用しませんか?
売上分析をするときに、たとえば縦方向に「商品名」、横方向に「支店名」項目を配置し、項目ごとに「売上金額」を合計するなど、縦横集計表を作成することがよくあります。
しかし、はじめから縦と横に決まった項目のデータを入力してしまうと、さまざまな項目で分析をしたい場合に、また一から表を作成することになってしまいます。
「ピボットテーブル」を使うと、大量のデータをもとに、表の項目名をドラッグするだけで、簡単に目的の集計表を作成できます。項目の変更もドラッグ操作だけでできますので、さまざまな項目による集計を試しながら行うことができます。
今回はExcelのピボットテーブルを使った集計方法をご紹介します。

ピボットテーブルの作成

表のデータをもとにピボットテーブルを作成します。
ピボットテーブルは、行ラベルエリア、列ラベルエリア、値エリア、レポートフィルターエリアの4つのエリアで構成されます。それぞれのエリアに配置する項目を選ぶだけで簡単に集計ができます。

次のように取引先別と売上月別に売上金額を合計してみましょう。

取引先別と売上月別に売上金額を合計する1

取引先別と売上月別に売上金額を合計する2

表内のセルをクリックし、《挿入》タブ→《テーブル》グループの《ピボットテーブル》ボタンをクリックします。

《挿入》タブ→《テーブル》グループの《ピボットテーブル》ボタンをクリック3

《ピボットテーブルの作成》ダイアログボックスが表示されます。
《テーブルまたは範囲を選択》をオンにします。
《テーブル/範囲》に「売上明細!$B$4:$I$233」と表示されていることを確認します。
《新規ワークシート》をオンにし、《OK》ボタンをクリックします。

《テーブル/範囲》に「売上明細!$B$4:$I$233」と表示されていることを確認する4

シート「Sheet1」が挿入され、画面の右側に《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウが表示されます。

画面の右側に《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウが表示される5

《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウで集計する項目を設定します。
《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウの「取引先」を《行》のボックスにドラッグします。
シートの行ラベルエリアに「取引先」のデータが表示されます。

シートの行ラベルエリアに「取引先」のデータが表示される6

《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウの「売上日」を《列》のボックスにドラッグします。
シートの列ラベルエリアに「売上日」のデータが表示されます。
売上日が自動的に月ごとにグループ化されます。日ごとのデータを確認したいときは、+のボタンをクリックします。

売上日が自動的に月ごとにグループ化される7

《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウの「売上金額(円)」を《値》のボックスにドラッグします。
シートの値エリアに「売上金額(円)」の集計結果が表示されます。
ピボットテーブルが作成できました。

ピボットテーブルが作成できる8

表示形式の設定

ピボットテーブルの集計結果の数値に、3桁区切りカンマを付けましょう。

値エリアのセル【B6】をクリックし、《分析》タブ→《アクティブなフィールド》グループの《フィールドの設定》ボタンをクリックします。

《分析》タブ→《アクティブなフィールド》グループの《フィールドの設定》ボタンをクリック9

《値フィールドの設定》ダイアログボックスが表示されます。
《表示形式》ボタンをクリックします。

《値フィールドの設定》ダイアログボックスが表示される10

《セルの書式設定》ダイアログボックスが表示されます。
《分類》の一覧から《数値》を選択し、《桁区切り(,)を使用する》をオンにして、《OK》ボタンをクリックします。
《値フィールドの設定》ダイアログボックスの《OK》ボタンをクリックします。

《分類》の一覧から《数値》を選択し、《桁区切り(,)を使用する》をオンにして、《OK》ボタンをクリック11

数値に3桁区切りカンマが付きました。

数値に3桁区切りカンマが付く12

レポートフィルターの追加

レポートフィルターエリアに項目を配置すると、さらにデータを絞り込んだ集計結果を表示できます。
レポートフィルターエリアに「商品名」を配置してみましょう。

《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウの「商品名」を《フィルター》のボックスにドラッグします。
シートのレポートフィルターエリアに「商品名」が表示されます。

《ピボットテーブルのフィールド》作業ウィンドウの「商品名」を《フィルター》のボックスにドラッグ13

「商品名」を選択して、データを絞り込んで表示してみましょう。
商品名の下向き三角ボタンをクリックし、一覧から「MP3プレイヤー」を選択し、《OK》ボタンをクリックします。

一覧から「MP3プレイヤー」を選択し、《OK》ボタンをクリック14

集計結果が「MP3プレイヤー」の合計に変わります。

集計結果が「MP3プレイヤー」の合計に変わる15

レイアウトの変更

ピボットテーブルは、作成後にフィールドを入れ替えたり、フィールドを追加したりして簡単にレイアウトを変更できます。

《フィルター》のボックスの「商品名」を《行》のボックスにドラッグします。
《行》のボックスの「取引先」を《フィルター》のボックスにドラッグします。
「商品名」と「取引先」が入れ替わりました。

「商品名」と「取引先」が入れ替わる16

このようにピボットテーブルによって、よりすばやく柔軟に集計作業が行えるようになります。 ぜひ試してみてください。

全88ページ、47の小技でスキルアップ!
冊子「実務に役立つMicrosoft Officeで仕事力アップ」

著者プロフィール

富士通エフ・オー・エム株式会社 ソリューション最適化事業本部 ソリューション開発部

瀬戸 里織(せとさおり) 氏

1994年から約20年間において、多くの企業・自治体様向けにExcel、WordなどのOffice系や、業務システムの研修を実施。
基本操作から、業務に即活用できる実績的な操作方法まで広い範囲で、研修カリキュラムを企画。また、その経験を活かし、多くの研修講師を養成した経験あり。
本コラムでは、長年の研修経験やお客様よりいただいたご質問などを基に内容を構成してご紹介しています。

瀬戸 里織 氏

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