2016年02月15日更新
Microsoft Officeで仕事力アップ【Office2016新機能】 Office2016共通の新機能を使いこなそう!
今回のコラムでは、2015年9月23日に発売されたOffice2016の新機能について、ご紹介します。
Office2013からバージョンアップしたOffice2016の新しい機能や変更機能をしっかり押さえておきましょう。
まずは、「既定のフォントが変更」となりました。Wordでは日本語用と英数字用で異なるフォントが設定されていましたが、Office2016からは統一されたフォントになります。
2点目に、「スマート検索を使って用語の意味を調べられる」ようになりました。ドキュメント内の文字の意味を、ブラウザーを起動せずに作業ウィンドウ内で検索します。
3点目に、「操作アシストを使ってわからない機能を調べられる」ようになりました。用語の意味を調べるだけでなく、リボンから探し出せないコマンドをダイレクトに実行します。
4点目に、「インク数式を使って数式を入力できる」ようになりました。マウスやタッチで数式を手書きして入力できます。分数や特殊記号を含むような数式も簡単に入力できます。
今回は、アプリケーションに関係なく変更がある上記4点をご紹介します。
既定のフォントを確認しよう
Office2013までは、既定のフォントとして、Wordは「MS明朝」(日本語用)と「Century」(英数字用)、Excelは「MSPゴシック」が使われていました。
この既定のフォントがOffice2016では変更になり、Wordは「游明朝」、Excelは「游ゴシック」が使われることになりました。
Wordの既定のフォントが「游明朝」になっていることを確認しましょう。
「平成28年4月1日」と入力(数字は半角)し、入力した文字を選択します。
《ホーム》タブ→《フォント》グループのフォント名が「游明朝」になっていることを確認します。
Excelも同様の手順で、フォント名が「游ゴシック」になっていることを確認できます。
スマート検索を使って用語の意味を調べよう
Office 2016には、作業中のドキュメントに入力されている文字の意味を簡単に調べることができる「スマート検索」が用意されています。
スマート検索を使うと、ブラウザーを起動することなく、作業中のウィンドウ内でインターネット検索を実行できます。
文書に入力されている言葉の意味を調べてみましょう。
文書中の「NISA」の文字を選択します。
文字の上で右クリックし、《スマート検索》をクリックします。
《インサイト》作業ウィンドウが表示されます。
検索結果が表示されていることを確認しましょう。
《ウィキペディアで調べる》にはウィキペディア(Wikipedia)での検索結果、《Web検索》にはマイクロソフトの検索サイト「ビング(Bing)」での検索結果が表示されます。検索結果のタイトルをクリックすると、ブラウザーが起動し、検索結果のWebページが表示されます。
操作アシストを使ってわからない機能を調べよう
Office 2016には、ヘルプ機能を強化した「操作アシスト」が用意されています。
操作アシストに実行したい作業の一部を入力すると、対応するコマンドを検索し、検索結果の一覧から直接コマンドを実行できます。
「罫線」に関するコマンドを調べ、検索結果の一覧から「ページ罫線」を実行してみましょう。
《実行したい作業を入力してください》に「罫線」と入力すると、検索結果に「罫線」が含まれるコマンドが一覧で表示されます。
一覧から《ページ罫線》を選択します。
《線種とページ罫線と網かけの設定》ダイアログボックスが表示されます。
《ページ罫線》タブ→《絵柄》の下向き三角のボタンをクリックし、一覧から任意のページ罫線を選択します。
ページ罫線が設定されます。
操作アシストを使って、従来のバージョンの「ヘルプ機能」を実行することもできます。
《実行したい作業を入力してください》に検索したいワードを入力し、一覧から《"●●"のヘルプを参照》を選択すると、従来のヘルプウィンドウが表示されます。
インク数式を使って数式を入力しよう
Office 2016には、マウスやタッチで数式を手書きすると、自動的に判別して入力できる「インク数式」という機能が用意されています。インク数式を使うと、分数や特殊記号を含むような複雑な数式も簡単に入力できます。
インク数式を使って、次の数式を入力しましょう。
《挿入》タブ→《記号と特殊文字》グループの《数式の挿入》ボタンをクリックします。
《インク数式》をクリックします。
《書き込み》ボタンがオンになっていることを確認します。
《ここに数式を書きます》に数式を手書きし、《挿入》をクリックします。
マウス操作の場合は、机上でマウスを動かして数式を書きます。タッチ操作の場合は、画面上を指でなぞって数式を書きましょう。
文書内に数式が表示されます。
数式以外の場所をクリックし、数式を確定します。
インク数式の入力画面には、以下のボタンが用意されています。必要に応じて、各種ボタンを使って数式を入力しましょう。
- 書き込みボタン
数式を書き込むときに使います。 - 消去ボタン
書き込んだ数式の一部を消去するときに使います。また、ドラッグした部分の記号や数字を消去できます。 - 選択と修正ボタン
書き込んだ数式が間違って認識され、意図したとおりに表示されないときに使います。
クリックした部分の記号や数字を、形状が良く似た別の候補から選択して、置き換えることができます。 - クリアボタン
書き込んだ数式をすべて消去するときに使います。
今回ご紹介した新機能は、WordやExcel問わず同じ機能を使うことができます。 基本的な操作性はあまりOffice2013と変わりませんので、ぜひ新機能を押さえて、Office2016を活用してみてください。
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著者プロフィール
富士通エフ・オー・エム株式会社 ソリューション最適化事業本部 ソリューション開発部
瀬戸 里織(せとさおり) 氏
1994年から約20年間において、多くの企業・自治体様向けにExcel、WordなどのOffice系や、業務システムの研修を実施。
基本操作から、業務に即活用できる実績的な操作方法まで広い範囲で、研修カリキュラムを企画。また、その経験を活かし、多くの研修講師を養成した経験あり。
本コラムでは、長年の研修経験やお客様よりいただいたご質問などを基に内容を構成してご紹介しています。
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