2015年11月12日更新

Microsoft Officeで仕事力アップ【Excelで仕事力アップ】 セルの書式を条件付きで変更。表の数値の大小がひと目でわかるように見える化!

ひとつの表に多くの情報が詰め込まれた統計データなど、数字が多くて見づらいな、と思ったことはありませんか?
基準を満たしたデータに色をつけて目立たせたり、数値の大小を比較するバーを表示したり、ひとつのセル内にグラフを作成したりすると、必要なデータがひと目でわかるようになります。
今回はExcelを使って、人口統計表や年間売上表を作成するときに便利な機能をご紹介します。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)

セルに一定の条件を設定しておくと、入力した数値によってセルや文字の色を変更し、目立たせることができます。この設定を、条件付き書式といいます。
人口統計表を開き、東京都23区の面積が30.0km2より大きいセルと、20.0km2より小さいセルに対して、書式を設定してみましょう。

書式を設定するセル範囲【C5:C27】を選択します。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)1

《ホーム》タブ→《スタイル》グループ→《条件付き書式》ボタンをクリックし、《セルの強調表示ルール》をポイントします。
《指定の値より大きい》をクリックします。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)2

《指定の値より大きい》ダイアログボックスが表示されます。
《次の値より大きいセルを書式設定》に「30」と入力し、《書式》の下向き三角のボタンをクリックします。
表示された一覧から《濃い赤の文字、明るい赤の背景》を選択し、《OK》ボタンをクリックします。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)3

面積が30.0km2より大きいセルに書式を設定できました。
続けて、書式を設定するセル範囲【C5:C7】を選択します。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)4

《ホーム》タブ→《スタイル》グループ→《条件付き書式》ボタンをクリックし、《セルの強調表示ルール》をポイントします。
《指定の値より小さい》をクリックします。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)5

《指定の値より小さい》ダイアログボックスが表示されます。
《次の値より小さいセルを書式設定》に「20」と入力し、《書式》の下向き三角のボタンをクリックします。
表示された一覧から《ユーザー設定の書式》を選択します。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)6

《セルの書式》ダイアログボックスが表示されます。
《フォント》タブ→《色》の下向き三角のボタンをクリックし、一覧から《標準の色》の《濃い青》を選択します。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)7

《塗りつぶし》タブを選択します。
《背景色》の一覧から薄い青を選択し、《OK》ボタンをクリックします。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)8

《指定の値より小さい》ダイアログボックスに戻ります。
《OK》ボタンをクリックします。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)9

面積が30.0km2より大きいセルに加えて、20.0km2より小さいセルに対して書式を設定できました。

条件付き書式の設定(セルの強調表示ルール)10

条件付き書式の設定(データバーの設定)

条件付き書式の設定では、書式を変更するだけでなく、セル内にデータバーを表示し、視覚的に数値の大小を表現できます。
平成23年から平成24年の人口密度増減の値の大小を比較してみましょう。

書式を設定するセル範囲【M5:M27】を選択します。

条件付き書式の設定(データバーの設定)1

《ホーム》タブ→《スタイル》グループ→《条件付き書式》ボタンをクリックし、《データバー》をポイントします。
《塗りつぶし(グラデーション)》の《水色のデータバー》をクリックします。

条件付き書式の設定(データバーの設定)2

選択したセル範囲内で数値の大小が比較され、データバーが表示されました。

条件付き書式の設定(データバーの設定)3

スパークラインの作成

複数のセルに入力された数値をもとに、大きなグラフを作成しなくても、1つのセル内に小さなグラフを作成できます。このグラフを、スパークラインといいます。
今回は、年間売上表を開き、各商品分野の売上推移を表すスパークラインを作成しましょう。

スパークラインを作成するセル範囲【O4:O9】を選択します。

スパークラインの作成1

《挿入》タブ→《スパークライン》グループ→《縦棒スパークライン》ボタンをクリックします。

スパークラインの作成2

《スパークラインの作成》ダイアログボックスが表示されます。
《データ範囲》にカーソルを表示し、セル範囲【B4:M9】を選択します。

スパークラインの作成3

スパークラインの作成4

《場所の範囲》が「$O$4:$O$9」になっていることを確認してから、《OK》をクリックします。

スパークラインの作成5

セル内に各商品分野の売上推移を表すスパークラインが作成できました。

スパークラインの作成6

このようにデータ量の多い表に対して、条件付き書式を設定すると、必要な数値を強調することができるようになります。また、スパークラインなどを活用することで、グラフと同じようにひと目で数値の推移を確認することができます。
ぜひ試してみてください。

全88ページ、47の小技でスキルアップ!
冊子「実務に役立つMicrosoft Officeで仕事力アップ」

著者プロフィール

富士通エフ・オー・エム株式会社 ソリューション最適化事業本部 ソリューション開発部

瀬戸 里織(せとさおり) 氏

1994年から約20年間において、多くの企業・自治体様向けにExcel、WordなどのOffice系や、業務システムの研修を実施。
基本操作から、業務に即活用できる実績的な操作方法まで広い範囲で、研修カリキュラムを企画。また、その経験を活かし、多くの研修講師を養成した経験あり。
本コラムでは、長年の研修経験やお客様よりいただいたご質問などを基に内容を構成してご紹介しています。

瀬戸 里織 氏

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