大阪市・八尾市・松原市環境施設組合 様(現:大阪広域環境施設組合 様)

焼却工場自動計量システムで搬入車両の計量を自動化し、焼却工場へのごみの搬入状況を「見える化」

大阪市、八尾市、松原市から排出される一般廃棄物を処理・処分する大阪市・八尾市・松原市環境施設組合様(以下、同組合)。焼却工場に搬入されるごみの種類・量の確認など、搬入状況の見える化を目的に「焼却工場自動計量システム」を導入。カメラとICカードで搬入者を管理し、自動計量で業務を効率化しました。同組合の取り組みを紹介します。

課題
効果
課題搬入車両の計量作業を、職員が紙の搬入票により手作業で実施していたため、時間と手間がかかっていた
効果「焼却工場自動計量システム」で計量作業と、その後の搬入票の仕訳・集計・発送作業を大幅効率化
課題工場ごとの搬入量を職員が手作業で確認・管理していたため、各工場の搬入状況の把握に時間がかかった
効果ごみの種類と量など搬入状況をリアルタイムに把握できるようになり、各工場の搬入状況を見える化できた
課題工場稼働に関するデータ管理において、災害時のデータ保全やセキュリティ対策の重要性が高まっていた
効果データをクラウド上で保管することで、データ管理の安全性・確実性がより高まった

導入の背景

70種類以上の搬入票を用いて行っていた 搬入車両の計量業務を自動化する

同組合は、大阪市、八尾市、松原市の家庭や事業所から排出される年間約100万トンの一般廃棄物を6つの焼却工場で処理しています。環境問題への関心が高まる中、環境省の「低炭素社会実現のための都市間連携事業」などにも協力。同組合 事務局長の蓑田 哲生氏は、「アジア諸国などに当組合の取り組みを紹介し、各国・地域での環境問題の解決を支援しています」と説明します。

同組合では、これまで、収集運搬事業者が持参する「搬入票」で、計量業務を行っていました。また、一部の収集運搬事業者には搬入回数を制限し、工場の安定稼働を図っていました。同組合の施設部施設管理課課長の吉岡 愼二氏は、「ごみの搬入は、半月ごとの搬入計画と、ごみなどの種類に応じて70種類以上にもなる搬入票で管理していました」と説明します。従来の方法では、焼却工場の入口と出口で、職員が搬入票により搬入車両を計量し、差分でごみの量を算出。「どの事業者がどの種類のごみをどれだけ搬入したか」を、職員が搬入票を仕訳け・集計し、データ入力して管理していました。さらには、搬入票を各市に発送する作業もあり、「業務のさらなる効率化が必要でした」(吉岡氏)。

一方、同組合では、国や府の要請により、災害時に発生する他自治体からの災害ごみも受け入れています。「6工場の搬入状況を見える化し、どの工場でどれだけ処理できるのかをリアルタイムに把握する仕組みが必要でした」(蓑田氏)。

導入の経緯

6つの焼却工場の下見を徹底し計量機器メーカーのシステムとの連携を実現

同組合では以前から、6工場の運営の効率化に取り組んでいましたが、その一環として、自動計量システムの導入についても検討を始めました。同組合の施設部施設管理課課長代理の豊島 義裕氏は、「市ごとのごみの種類が様々なことに加え、6つの工場にはすでに異なる計量機器メーカーの設備が導入されていました。それらとスムーズに連携させなくてはならないことが自動計量システムの導入を困難にしていました」と説明します。

しかも、「一部の収集運搬事業者には搬入回数を制限する機能を持たせなければなりません。さらに、災害など緊急時の搬入変更にも対応できるシステムを約10カ月という短期間で導入するのは、想像以上に困難だと感じました」(吉岡氏)。

同組合では、焼却工場における自動計量システムの入札を実施。豊島氏は、「全ての計量機器メーカーのシステムと連携させるという要求やスケジュールが厳しかったのか、結果的に入札に参加したのは富士通マーケティングしかなかったのです」と説明します。

富士通マーケティングは、ICカードとカメラを組み合わせたシステムを考えました。具体的には、収集運搬を行う全車両にICカードを配布し、搬入時に入口のカメラで車両のナンバープレートを確認・照合。搬入者がICカードを入口の読み取り装置にかざし、車両の重さを計量すると、収集運搬事業者名、ごみの種類、車両重量が自動で記録されます。出口で再度、車両を計量すると、搬入されたごみの量が自動記録される仕組みです。

また、富士通マーケティングでは、全ての工場を精査し、カメラの設置場所や読取精度、ICカードの読取装置の設置場所などを詳細に検討。ICカード読取装置では、車両の大きさによって運転席の高さが異なることにも配慮した設計とするなどの検討をしました。

こうした取り組みについて、蓑田氏は「富士通マーケティングは、計量機器などハードウェアの知識、システム連携などのソフトウェアの知識も豊富でした。安心して任せることができました」と説明します。

導入の効果

全工場の稼働状況を見える化
搬入・計量・記録の業務を大幅効率化

同組合では、焼却工場自動計量システムの導入により、様々な効果を実感しています。吉岡氏は、「これまでは、複数の職員が搬入票により手作業で計量作業をしていました。今では、以前の約半分の人員で業務を実施できるなど業務効率が大幅に向上し、その分、人手が足りない他の業務に人員を充当することができました」と効果を説明します。

さらに、全ての工場の搬入の状況がリアルタイムで把握できるようになったことで、ある工場の混雑をすぐに把握し、早急な対応ができるようになりました。また、システムをクラウドで導入したことのメリットも感じています。「各工場のシステムや端末が故障しても、重要なデータがクラウド上に保管されるので、データ保存における安全性や確実性を高めることができました」(豊島氏)。

一方、収集運搬事業者にもメリットがあります。以前は搬入票を職員に渡して、印字して返してもらうという手間が必要でしたが、システム導入後はカードをかざしてすぐに通れるので、搬入車両がスムーズに流れるようになりました。「工場によっては搬入待ちの列ができているところもありましたが、待ち時間が改善されました。搬入からごみ集積場に廃棄、退出までに要する時間が短縮されています」(豊島氏)。

今後の展望

「焼却工場のビッグデータ」を解析し 焼却設備のさらなる安定稼働を実現する

今回の「焼却工場自動計量システム」の導入について、吉岡氏は、「工場でのシステムや機器の設置や工事の期間にも日々、ごみは搬入されます。つまり、ごみの受け入れや、工場の稼働を止めるわけにはいかなかったのです」と振り返ります。「設備を動かしながらも短期間で自動化を実現するという難しい状況の中、富士通マーケティングには、大変ご苦労をおかけしました」(吉岡氏)と語ります。

同組合では今後、自動計量システムを建て替え中の住之江工場に導入することも検討しています。また、2019年10月には守口市が同組合に加盟することで、「大阪広域環境施設組合」に名称を変更。ICTをさらに活用してごみ処理の効率化に注力していきたい考えです。蓑田氏は、焼却工場自動計量システムの導入により、「どの地域から、どんな種類のごみが、どれだけ排出されたのか、データ化して集計できるようになりました」と説明。こうした「焼却工場のビッグデータ」を解析し、「さらに効率的で安定的な焼却設備の稼働を実現できるようなデータ活用に取り組みたいと考えています。AIを活用した解析など、富士通マーケティングからの新たな提案に期待しています」(蓑田氏)。同組合のICT活用は、次のステージへと向かっています。

インタビューにお応えいただいたお客様

大阪市・八尾市・松原市環境施設組合
事務局長 蓑田 哲生氏

大阪市・八尾市・松原市環境施設組合 施設部 施設管理課
課長 吉岡 愼二氏

大阪市・八尾市・松原市環境施設組合 施設部 施設管理課
課長代理 豊島 義裕氏

担当営業の声

お客様のご希望を形にするために、社内一丸となってプロジェクトを推進することができました。今後もより一層、同組合様の効率的で安定的な焼却工場の稼働をサポートして参りたいと思います。

株式会社富士通マーケティング
地域営業本部  関西公共・金融統括営業部
公共ネットワーク営業部 田中 直人

大阪市・八尾市・松原市環境施設組合 様

所在地 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目5番1号 あべのルシアス12階
代表者 松井 一郎(大阪市長)
創立 2014年11月25日(事業開始年月日:2015年4月1日)
従業員数 499名(2019年5月1日現在)
事業内容 ごみ焼却施設、粗大ごみ処理(破砕)施設の建設及び管理運営
最終処分にかかる事務
上記に附帯する事務
ホームページ http://www.osaka-env-paa.jp/新しいウィンドウで表示

[2019年9月掲載]

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