顧客管理や営業情報の活用に悩む中堅企業に「売上拡大に直結する」システム活用法

2020年2月28日更新

【セミナー情報】
2019年12月13日(東京)
中堅企業で実践中!成功企業になるための売上拡大セミナー
~個人営業から組織営業への変革~


富士通Japanは2019年12月13日、東京・品川の本社で「中堅企業で実践中!成功企業になるための売上拡大セミナー~個人営業から組織営業への変革~」を開催しました。サイボウズのkintoneやMAツール、販売管理システムなどを活用することで、中堅企業ではシステム化が困難とされる顧客管理や売上拡大のための情報活用をどう効率的・効果的に実践するか、事例を交えて紹介しました。

第一部 サイボウズが実践!kintone×MAツールで実現した、一気通貫顧客管理手法を大公開

kintoneとMAツールを活用した一気通貫の顧客管理手法

セミナー風景サイボウズ株式会社 営業本部 パートナー第1営業部
沖 沙保里 氏

セミナーの第一部には、サイボウズ株式会社 営業本部 パートナー第1営業部 沖 沙保里氏が登壇。売上拡大のカギを握る「営業活動」に焦点を当て、CRMとMAツールの連携で営業活動を効率化し、売上拡大を実現した方法について紹介しました。

CRMにMAツールを連携させると、自社のWebサイトにアクセスしてきた見込み客の閲覧状況などの行動履歴、メールの開封やリンクのクリック、インサイドセールスとのやりとりなど、MAツールで収集した情報をCRMに反映することができるようになります。CRMに反映されたMAツールの情報を営業部門が活用することで、見込み客の関心度合いや興味領域を把握でき、商談に活かすことができます。サイボウズでは、このようにCRMとMAツールを連携・活用しています。

パネル1図版1 サイボウズでは離職率が下がるにつれて売上が拡大していった

サイボウズがCRMとMAツールの連携に取り組んだきっかけは、10年以上前の「離職率の高さ」にありました。サイボウズは働き方改革に力を入れていますが、2005年には離職率が28%にも達していました。そこで離職率を下げる取り組みに注力し、その後も継続的に働き方改革を実践したことで、離職率の低下と反比例するように売上高が伸びていきました。

しかし、売上拡大に伴いサイボウズの製品の認知度が向上し、社内の各部門でセミナーや「導入相談カフェ」(来社型製品導入相談)といったイベントに取り組むようになりましたが、新たな問題も浮上してきました。部門ごとに企画したイベントが年々増加し、それぞれの部門の取り組み状況が把握しにくくなってしまったのです。

こうした課題の解決のために、サイボウズでは、「顧客情報を一元管理して他部門と共有」し、顧客に対し適切なタイミングで施策を提案できるように「kintoneとMAツールを組み合わせたシステム」を導入しました。

IntputだけでなくOutput にもkintoneを利用

サイボウズでは、情報の「Input」と「Output」に着目し、kintoneとMAツールの役割分担を明確化。情報のInputでは、kintoneでセミナーやイベントなど施策別の情報(案件管理やセミナー参加者リスト、問い合わせ先情報など)を入力・管理し、MAツールではサイトのクリック状況などを収集するようにシステムを構築しました。

パネル2図版2 kintoneとMAツールを組み合わせたシステムの構成

一方、Inputした情報をデータベースで集計・加工し、そのOutputでもkintoneを活用。その際、情報活用のためのOutputにおいて以下の4つのポイントを重視しました。

  • 全体の傾向把握
  • 顧客の傾向把握
  • 各施策/取り組みの効果測定
  • 効果的/効率的な活動につなげる

このうち「全体の傾向把握」、「顧客の傾向把握」、「各施策/取り組みの効果測定」については、kintoneのダッシュボード機能で実現。ダッシュボードでは、「ある製品を試したお客様が、このセミナーに参加している」といった情報も確認できるようにしました。kintoneをOutputに活用することで、「効果的/効率的な活動につなげる」取り組みも可能としたのです。

営業活動の一部には手動での業務も残し「適材適所の自動化」が効果を高める

サイボウズがkintoneを導入した理由は、以下の3つです。

  • データベースそれぞれに対してコメントを付けられるなど、コミュニケーションが取りやすいこと
  • 「誰が」「いつ」「どの項目の値を変更したのか」といった更新履歴を追うことができること
  • 他システムとの連携の親和性が高いこと

kintoneはもともと、他のシステムと連携を前提に開発され、APIも公開されています。プラグインも多数公開されており、既に使われている製品とも連携できるようなソリューションもリリースされています。

ただし、サイボウズではCRMとMAツールを連携させてはいても、情報のInputからOutputまでの「全てを自動化する」ことは考えていません。あえて手動での対応が必要な部分を残しておくことで、「手動だからこそ融通が利く」というメリットを活かせます。それによって、誰もが必要なときに必要な情報を取り出せる環境の構築を目指しています。

第二部 kintoneを活用した業務システム連携提案事例

「やりたくてもできない」業務の効率化をkintoneと「GLOVIAシリーズの販売管理」で実現

セミナー風景大興電子通信株式会社 流通サービス第一営業部 営業二課
マネージャー 原田 貴彦氏

セミナー第二部では、大興電子通信株式会社 流通サービス第一営業部 営業二課 マネージャー 原田 貴彦氏が登壇。業務システムにおけるkintoneの活用や業務システムとの連携事例を紹介しました。「営業活動・業務処理」の視点から、kintoneと業務システムを連携させることで、業務処理を効率化し、生産性向上にもつながることを解説しました。

kintoneは、プログラミングも特別なスキルも不要で、クラウド環境で、案件管理や日報、交通費申請などの業務アプリケーションを簡単に作れるサービスです。いわば、「データベース型のクラウドExcel共有サービス」といえます。Excelとの大きな違いは、「プロセス管理」、「通知」(リマインドの条件設定)、「履歴とコメント」という3つの機能を備えているところです。

パネル3図版3 Kintoneは、業務システムでは補えない部分を補完する役目を持っている

こうした機能により、多くの企業が「やりたくてもできない」でいる「業務システム外の業務の見直しと効率化」が可能になります。例えば業務システムには、販売管理や生産管理、顧客管理などの機能がありますが、実際の現場では実情に応じてシステムの標準機能では処理しきれない業務に対応するカスタマイズが必要になることが多くあります。

また、販売管理や生産管理、顧客管理などのシステムでは対応できない業務について、Excelを活用して対応することもあります。こうした業務システムだけでは補えない部分や現在Excelで処理している業務については、kintoneで作成したアプリケーションに置き換えていくことが可能です。つまり、業務システムを補完する役目を担うのがkintoneなのです。

このkintoneを、富士通Japanの「GLOVIAシリーズの販売管理」と連携させることで、さまざまなメリットがあります。例えば、従来、Excelを活用していた見積もりの作成・管理業務を、kintoneに置き換えることで、見積もりシステムの初期費用やランニングコストを抑えることができます。さらに、kintoneの見積もりデータを「GLOVIAシリーズの販売管理」と連携すれば、見積もり作成や見積もり管理といった業務を効率化できます。

現在、さまざまなプロジェクトや案件をExcelで管理し、次のようなニーズがある場合には、Excelからkintoneへの置き換えを検討してみてはいかがでしょう。

(皆で共有しているExcelの管理表で)

  • Excelの縦軸横軸で管理している
  • 複数人で同時にメンテナンスしたい
  • コメントやアドバイスがしたい
  • 同一データなのに作業者が異なる
  • 共有方法がメールでのやり取りになっている
  • 変更履歴が見たい
  • 項目単位でアクセス権を持たせたい

Excelからkintoneに置き換えることで、業務効率化と生産性向上を期待できます。

第三部 更なる売上拡大を目指した戦略策定を支える「GLOVIA」

データを「見える化」「分析」「活用」GLOVIA iZ導入で売上拡大を実現

セミナー風景富士通Japan株式会社 東京ソリューション営業本部 東京GLOVIAビジネス統括営業部
GLOVIA ERPソリューション第二営業部
橋本 真和

セミナー第三部では、富士通Japan株式会社 東京ソリューション営業本部 東京GLOVIAビジネス統括営業部 GLOVIA ERPソリューション第二営業部 橋本 真和が登壇。CRMやMAツール、kintoneなどで業務を効率化した結果、実際の売上や利益がどう変化したのかを検証する「データの見える化」について説明しました。

富士通Japanは、最新の統合基幹業務パッケージとして「GLOVIA iZ」シリーズを提供しています。「GLOVIA iZ」シリーズは、全社の情報を一元化して良質な経営情報を見られることが特長です。「GLOVIA iZ」シリーズには「経営」、「会計」、「人事給与」、「販売」、「貿易」、「生産」といったモジュールがあり、それらに「横串を刺す」ことで、経営数値を横断的に集約して確認することができます。

パネル4図版4 お客様がERPに求める「経営に貢献するシステム」を実現する「GLOVIA iZ」

また、「GLOVIA iZ」シリーズのコミュニケーション機能を活用することで、業務効率を高め、働き方改革を推進することもできます。オンプレミスとクラウドを混在できるので、クラウドを活用して小さなシステムからスタートし、企業規模の拡大に合わせてシステムも大きく育てていけるのも特徴です。

「GLOVIA iZ」シリーズのうち、「GLOVIA iZ販売」は多角的な売上分析ができるシステムです。リアルタイムな情報で経営判断を支援する実績対比予算の確認ができるのが特長です。売上推移分析についても、月ごとに売上や粗利、仕入の推移表を作成できます。経営層に対して売上推移の報告書を毎月作成して提出するのは大変な作業ですが、「GLOVIA iZ 販売」を活用すれば、システムから簡単に出力できるようになります。

「GLOVIA iZ会計」は明細情報を蓄積して精緻な判断材料が手に入るシステムです。企業において会計情報を明細で管理しないと、売上や費用などの「変動要因」を捉えることができません。その点、明細で管理した会計情報は、部門と科目に内訳や商品分類なども管理できます。つまり「費用がかかった原因」を確実に追求できるので、具体的な施策を考えるときの情報の有効活用が可能になります。

また「GLOVIA iZ会計」は、独自のデータウェアハウス「Financial Data WareHouse」を備えています。財務会計の項目だけでなく、任意設定できる管理会計の項目も15種類まで設定できるので、会計情報を細かく分析できます。

さらに、分析・チェックに最適な照会機能であるDataViewerも用意されています。DataViewerの中で会計情報を分析できる、いわばBI機能も搭載されています。自社独自の観点で分析して、数字を見える化できるツールといえます。そのほかに便利な機能としてGLOVIA関数があります。この機能を活用すれば、Excel標準機能と組み合わせて帳票を再現することができます。

一方、「GLOVIA iZ経営」は、中堅企業が抱える以下の4つの課題に対するソリューションです。

  • KPIやダッシュボードなど、他社の経営スタイルを参考にしたい
  • 販売や会計データなどを組み合わせ、システムを横断して情報活用したい
  • 設定や連携などにコストをかけず、システムをスモールスタートで利用したい
  • 誰でもすぐに利用できる操作性を持つシステムがほしい

「GLOVIA iZ経営」には、標準機能のダッシュボードから出力可能な8種類の経営テンプレートが用意されています。この経営テンプレートを駆使することで、売上げや収益性をどう高めていくか、その分析ができるようになります。

多くの企業にとって、自社の未来を「自分たちだけ」で考えるのは簡単ではありません。そこで富士通グループでは“一緒に考えましょう”というスタンスを取っています。デザイン思考ワークショップや業務課題可視化、フリーコンサルといったお客様の思いを見える化するサービスを用意しています。お客様にこれらのサービスを活用していただき、お客様と富士通グループで将来を共有していきたいと考えています。

※本コラム中に記載の部署名、役職は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

販売管理に関する事例やノウハウなどの無料資料

下記のような無料PDFがダウンロードできます。

  • 会計・販売・貿易システムの連携で業務を約50%効率化、事業拡大に向けたICT基盤をより強固に「株式会社樋口商会様」の事例
  • 業務負荷を高めず、内部統制とコンプライアンスの強化を実現「広友物産株式会社様」の事例

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