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Japan

プレスリリース

2004年10月8日
富士通エフ・アイ・ピー株式会社

ICタグ (RFID) を活用した「磁気媒体個体管理システム」の本格導入

~ 磁気媒体のICタグ管理でトレーサビリティを実現 ~

富士通エフ・アイ・ピー株式会社(社長:太田幸一、本社:東京都江東区青海、レインボータウン)は、お客様の重要なデータが記録されているCMTなど磁気媒体を管理するためICタグを利用した「磁気媒体個体管理システム」を開発し試行を経て、今秋より当社データセンタに本格導入いたします。
2005年4月には個人情報保護法が全面施行され、顧客情報などの個人情報を取り扱う企業はもとより、それをお預かりするアウトソーサも個人情報の適切な保護とセキュリティ対策が求められています。当社では、お客様により一層安心して利用頂けるよう、磁気媒体のトレーサビリティとセキュリティ対策を行い、アウトソーシングサービスのさらなる信頼性の向上に努めます。

当社は、北海道から九州まで全国13ヶ所のデータセンタでアウトソーシングサービスを展開しており、お客様からお預かりしている磁気媒体は、東京センタだけでも約12万巻と膨大な数にのぼります。これら磁気媒体は、強固な安全対策が講じられているセンタ内のデータ保管庫で保管・管理しています。
当社のシステムオペレータは、業務で必要な時に磁気媒体をデータ保管庫から取り出し、マシン室での処理を行った後、再びデータ保管庫に保管しており、属人的な作業の流れとなっておりました。こうした作業の正確性、セキュリティ強化、効率化などを目的として、磁気媒体ごとにICタグを貼り付け、トレーサビリティを可能にするシステムを開発し、試行を経て、このたび全センタへ導入することになりました。ICタグを活用した磁気媒体個体管理システムの運用は、データセンタで初となります。

「磁気媒体個体管理システム」は、磁気媒体ごとに貼り付けるICタグと、オペレータが保有する利用者用ICタグ、データ保管庫やマシンルームの出入口に設置されたアンテナ、これらを活用し磁気媒体の入出庫や現在の所在を固有IDで管理するソフトウェアで構成されており((注)図1)、以下の特長でデータセンタの安全性をさらに高めて行きます。

1.トレーサビリティ管理精度の向上、ミス防止。

従来、磁気媒体の入出庫記録(「いつ・誰が・どの」磁気媒体を持ち出したか)は、台帳で管理されていました。本システムの導入により、台帳漏れがなくなることはもちろん、担当者に一任されていた管理番号の記入ミスも無くなります。システムオペレータが保有する利用者用ICタグと磁気媒体のICタグを照合し、当該媒体がこの場所から持ち出し可能か、このシステムオペレータが取り扱い資格者かなどの確認を行います。これによりミスを事前に防止いたします。
また、入出庫履歴や現在の所在はリアルタイムで一元管理でき、磁気媒体のトレーサビリティ管理が徹底されます。

2.セキュリティの向上。

磁気媒体の所在がリアルタイムで確認できるようになるとともに、磁気媒体が出庫後一定時間を経過しても保管庫への返却がない場合、該当媒体の管理担当者全員に警告メールが配信されます。またデータセンタ出入口設置のアンテナで持ち出しを検知した場合は、アラームで知らせます。
さらに、磁気媒体固体ごとに貼り付けるICタグの外見並びにメモリー領域内には当社独自の固有ID以外の一切の情報は記録されておらず、外部より媒体に関する固有の情報の取得や類推は不可能となっています。

3.磁気媒体ハンドリングの効率化を実現。

従来、数十~数百本の磁気媒体が同時に移動する業務の場合では台帳記入に多くの時間がかかっていました。また、緊急対応で磁気媒体を必要とする場合では、台帳記入は対応への遅れにつながります。本システムでは、磁気媒体に貼られたICタグ20巻分を瞬時に読み込み、入出庫を自動記録することでハンドリング作業効率を向上させ、月間約120万円のコスト削減が可能です。

当社では、すでに複数のモデル顧客の磁気媒体(約1万巻)で試験運用を行い、この秋、東京センタに導入するもので来年度には全センタへの導入を予定しています。

また、現在のシステムは、短波帯(13.56MHz)のICタグを採用しておりますが、来春に総務省の認可が予定されているUHF帯(950~956MHz)ICタグの実証実験も行う予定です。短波帯のICタグの無線による読取可能距離(0~60cm)に対し、このUHF帯のICタグは約5~7メートルの範囲まで読取可能と言われており、個体管理に関する新たな機能追加や効率向上が可能と考えております。

さらに今後は、不正持出し発見時のビルセキュリティ と連携した各部屋の施錠、バイオ認証による入退館管理システム連携などの機能強化を図り、センタのトータルセキュリティ管理システムへと整備していく予定です。

なお、当社では7月初めに本システムに関するビジネスモデル特許の申請を完了しました。当社と同様に磁気媒体を多数取り扱う全国のデータセンタや金融機関の事務センタへの本システムの販売や、資産管理等他の業務に応用しシステム化するなど、商品化についても積極的に取り組んでまいります。

(注) 図1 : システム構成/利用イメージ図

ICタグを取り付けたCMT ICタグ読込中の様子 管理システム画面
 
ゲートアンテナ 警告ランプ  

会社概要

  • 社長:太田 幸一
  • 設立:1977年
  • 従業員:2,627名 (2004年4月1日現在)
  • 本社:東京都江東区青海2丁目45番 レインボータウン
  • 資本金:20億円
  • 売上高:824億円 (2003年度実績)
  • ホームページ:http://www.fip.fujitsu.com/

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