プレスリリース
2000年4月12日
富士通エフ・アイ・ピー株式会社
~ 巨大地震から都市の地下機能を守るWindows版土木設計計算パッケージ ~
富士通エフ・アイ・ピー(株)(本社:東京都江東区、社長:池田隆夫)では、このたび、当社のWindows版土木設計計算パッケージ『FCENAシリーズ』(全23種類、販売実績 1,400社、8,000本)の1つとして、阪神大震災以降、トルコ、台湾と相次いで発生している活断層による直下型の巨大地震に対し、都市の地下施設の耐震性の検討を行なう地中構造物の耐震設計支援システム『GALKINS』(ガルキンス)を開発し、販売を開始いたしました。
地中構造物の耐震設計支援システム『GALKINS』は、都市の過密化や環境への配慮により、近年、建設の機会が増大傾向にある都市部に建設される道路トンネル、地下鉄、上下水道管、共同溝といった地中構造物を対象とした耐震解析を行なうシステムです。
トンネルや地下鉄に代表される地中構造物は、従来は、ビルや橋梁といった地上の構造物に比べて、地震には比較的強いと考えられてきて、地盤条件の悪い場所や、特に重要な構造物を除いては、耐震設計はそれほど重要視されてきませんでした。
しかしながら、先の阪神大震災において、神戸の地下鉄が予想もしなかった大きな被害を受けたことや構造物が地中ということで、地上に比べて復旧に大変な時間と労力を要したことなどがあったため、耐震設計の重要性が再認識され、耐震設計基準の大幅な見直しが行われることとなりました。
新耐震設計基準では、地震時における構造物周辺の地盤の揺れを的確に捉えることと、新たに土木学会により定義された“レベル2地震動”と呼ばれる阪神大震災クラスの1000年に1回あるかないかという直下型の巨大地震にも耐えうる耐震性能が要求されており、設計者は、これまでよりも、はるかに高度な解析技術と煩雑な作業とが求められます。
(従来の設計基準では、100年に1~2回発生する関東大震災クラスを想定地震としていた)
今回販売を開始した地中構造物の耐震設計支援システム『GALKINS』は、当社が長年にわたって培ってきた地盤解析、耐震解析に関する技術を集大成して開発したもので、既存の設計ソフトウェアでは数日要していた地盤の応答解析、モデル化、地震荷重の設定、解析計算など一連の作業を完全自動化し、わずか数分で構造物の耐震性の検討を行なうことができます。また、設計経験の浅い技術者でも手軽に扱えるように、最小限の入力で解析に必要なデータをすべて自動生成するなど、豊富な設計支援機能を内蔵しております。これによって、設計作業の効率化が進み、近年、建設工事に強く求められているコスト縮減に大いに役立つものと考えております。
当社では、すでに新耐震設計基準対応システムとして、『道路橋の耐震設計支援システム』EARMEST(アーメスト)を販売しておりますが、今後も『断層破壊による設計地震動作成システム』(4月)、『基礎構造物の耐震設計支援システム』(8月)などの販売を予定しており、高度化する耐震設計の様々なテーマに積極的に取り組み、商品のラインアップを強化してまいります。
パッケージ名 | 発売時期 | 価格(税別) | |
---|---|---|---|
1 | 地中構造物の耐震設計支援システム
GALKINS[ガルキンス] |
新発売 | 80万円
QAサポート:6万円 |
2 | 道路橋の耐震設計支援システム
EARMEST[アーメスト] |
平成9年11月 発売済 | フル機能版:200万円
LT版:40万円 QAサポート:12万円 |
3 | 断層破壊による設計地震動作成システム | 平成12年4月 発売予定 | 30万円 |
4 | 基礎構造物の耐震設計支援システム | 平成12年8月 発売予定 | 未定 |
ご不明な点は、「当社へのお問い合わせ」よりお問い合わせください。
以上
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