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Japan

神奈川県横須賀市様

中核市として日本初の児童相談所を設立した、神奈川県横須賀市。
ICT活用で、専門的かつ組織的な子ども支援の強化を実現。

横須賀市様の集合写真

[2011年11月21日掲載]

前列:横須賀市
後列中央右:富士通株式会社
後列右:富士通エフ・アイ・ピー株式会社
後列中央左、左:富士通エフ・アイ・ピー九州株式会社

導入事例概要
業種 自治体
製品 児童相談システム
導入背景と効果
児童相談件数の増大と相談内容の多様化 専門的かつ組織的な子ども支援の強化
相談情報の一元化と、統計や資料作成などの事務効率化の必要性 事務業務負荷の低減と相談者支援への注力
情報セキュリティのさらなる向上 セキュアなネットワーク上でのリアルタイム情報共有

課題は、相談件数・内容の変化に対応する情報一元化と事務効率化。

横須賀市 沼田 省三氏の写真

横須賀市 児童相談所
主査 児童福祉司
沼田 省三氏

41万人の人口を有する神奈川県横須賀市では、平成18年の児童福祉法改正に伴い、中核市として全国初の児童相談所を設置し、健やかな児童育成の環境づくりに邁進してきました。一方、児童相談所に寄せられる相談件数の増加や、相談内容の多様化に対応するため、相談情報の一元化と統計や資料作成などの事務の効率化が急務でした。また、取り扱う情報の性質上、情報セキュリティのさらなる向上も求められていました。そこで横須賀市がいち早く導入したのが、富士通FIPの「児童相談システム」です。
   富士通FIPをパートナーに選んだ理由について児童相談所主査の沼田氏は「他社の提案がケースワーカー目線だったのに対し、富士通FIPの提案は児童心理司も含めた児童相談全体の業務に対応したものであり、さらに一時保護所の業務への対応など、私たちのシステムのレベルアップ要望に対する回答も明確だったことが採用の決め手です。また、当時横須賀市では、子どもに対する市の総合的な取り組みを進めるため、関連機関を集約した「はぐくみかん」という中核施設の開設を計画しており、関連機関が相互に連携できるシステムの構築が可能だったこともポイントとなりました。」と語ります。

専門的かつ組織的な支援の強化と相談者支援への注力を実現。

富士通FIPの「児童相談システム」は、相談受付から会議支援、援助決定、負担金管理までを一貫してサポートするWeb型のシステムです。基本的な機能の充実はもちろん、相談履歴などを素早く探し出せる「検索機能」や進行状況の「アラーム機能」など、児童相談業務を円滑に進めるための各種機能も実装しています。
   このシステムの導入による最大の効果は、相談情報の一元化による専門的かつ組織的な支援の強化です。相談児童の履歴や会議記録はもちろん、これまでケースワーカーや児童心理司、一時保護所が別々に保管していた記録を、専用のネットワーク上でリアルタイムに情報共有することで、児童相談所・一時保護所が一体となった支援をより迅速に行えるようになりました。この点について沼田氏は「きめ細かな支援を実施するうえで、情報の共有は非常に大切です。職員同士、お互いの動きがすぐに分かるようになりましたし、支援対応の緊急度も個人の経験だけに拠らず、国の指針を元に設計されているアセスメント管理機能を利用することで、より客観的に判断できるようになりました。」と語ります。さらに見逃せない効果が、統計の自動化や会議資料準備の省力化といった事務業務の効率化です。「統計は、スタッフが作成に2~3週間程度を要する膨大な作業でしたが、システム導入により自動化され、今では1日でできあがります。また、各種会議用資料や児童記録票の作成作業も大幅に効率化されたため、その時間を相談対応に全力で傾けることができるようになりました。」(沼田氏)さらに、きょうだい間で情報の複写が可能な「世帯管理機能」や、記録情報と関連付けて画像ファイルを保管できる「ファイル管理機能」などの便利な機能が、事務業務負荷の低減と本来の相談者支援への注力に貢献しています。

専門性の高いご要望に、豊富な業務ノウハウとICTを駆使し全力対応。

富士通エフ・アイ・ピー株式会社 稲満 伸一の写真

富士通エフ・アイ・ピー九州株式会社
福岡ソリューション事業部
公共システム部 課長 稲満 伸一

システム導入に当たって横須賀市からは、中核市の先鞭となった児童相談所の対応経験に基づく多彩な意見や要望がありました。そうした要望に応えるため、富士通FIPも全力で向き合い、2週間ごとに開催された定期会議は、深夜に及ぶことも多くありました。沼田氏は「頻繁にやり取りをさせていただいたことが、結果的に、今回の様々な導入効果に結びついたと思います。また、導入して終わりというのではなく、導入後も要望を伝えると、富士通FIPからはその都度、これまで県や政令市の児童相談業務をICTで支援してきたノウハウに基づいて、適切なアドバイスをしてくれました。」と語ります。また、今後の展開について沼田氏は「これからも私たち実際の運用の現場からの意見や、国からの指針なども取り入れ、より良いシステムのご提案をいただきたいと思います。」これに対しQFI(注)の稲満は「今後はこども青少年支援課やこども健康課、保健師さんなどとの情報共有ができる仕組みを提案していきたい考えています。また、セキュリティの確保が前提ですが、ケースワーカーさんが施設や家庭訪問の移動中に手軽に情報入力できるようなモバイル環境の構築なども提案していきたいと考えています。」
   これからも横須賀市の市民サービスのさらなる向上を、富士通FIPがベストパートナーとしてサポートしていきます。

(注)QFI:富士通エフ・アイ・ピー九州株式会社。富士通FIPの100%出資子会社。児童相談システムは、富士通FIPのパッケージソフトで、QFIが開発・保守を行っています。

横須賀市様 概要

横須賀市様のマスコットキャラクタースカリン

神奈川県・三浦半島に位置する人口41万人の中核市です。温暖な気候で豊かな自然に恵まれながら、首都圏のベッドタウンとして、また米海軍・海上自衛隊の基地の町しても知られています。子どもに関する総合支援体制の中核機能を担う施設として、「はぐくみかん」を平成20年4月にオープン、子ども達の健やかな“育み”を支援し続けています。
所在地:〒238-8550 神奈川県横須賀市小川町11番地
ホームページ:http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/


本事例による環境貢献効果。年間約25,000枚の用紙(A4)を削減(-60%)[CO2換算:155.0kg削減]

【導入事例(PDF版)】

PDF 導入事例 横須賀市様

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は2011年11月のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。