FUJITSU Public Sector Solution
総合消防システム

『安心・迅速・正確』な消防・救急活動を実現するために

2018年、119番通報の受付から消防署への出動指令の発令までをサポートする新しいシステム「FUJITSU Public Sector Solution 総合消防システム」が稼働し始めました。

ひとたび火災や救助、災害が起きれば、1分1秒が生死の分かれ目になります。そのため、消防指令員の業務には迅速さと正確さが求められます。
それに加えて近年は、人口減少などを背景に小~中規模の消防本部における人員・設備・装備の維持管理が困難となっていることから、複数市町村の消防機能を統合する「広域化」が進んでいます。また、高齢化や携帯電話の普及に伴う救急件数の増加、東日本大震災や熊本地震をはじめとした大規模災害時の通報件数増加にも対応しなければなりません。
新しい消防指令システムには、管轄範囲が広がる指令員のサポート強化や、通報件数増加への対策が求められていました。

消防指令の現場に根ざしたデザイン

こうした特殊な状況下で使用される業務システムのデザインにおいては、機能要件の理解に止まらず、現場の実態とユーザーを深く知ることが必要です。
私たち担当デザイナーもシステムエンジニアとのワークショップや消防指令員へのインタビュー、現場観察を行うことで、次のようなことが見えてきました。例えば、従来のシステムは新任の指令員にとって操作習得の負担が大きく、操作性全体についても改善が望まれていること。また指令に必要な機器が散在しており操作が煩雑なこと。さらに災害発生時の通報増加に対して指令受付窓口のスムーズな増設が求められていること、などがあげられます。
そこで現場ユーザーの、操作の迷いを無くして可能な限り速く指令を出せるようにしたい、災害時の大量の通報にスムーズに対応できるようにしたい、という想いに応えるため、以下の3つのポイントに沿って新しいシステムをデザインしました。

  • 「クイック」:通報受付から指令まで3タッチで実現
  • 「スマート」:指令機能と通信機能を1つのディスプレイに集約
  • 「フレキシブル」:操作性を損なわずに通報受付窓口を拡張

その結果、緊急時の作業ストレスから生まれる様々なリスクに対して、表面的なデザインではなく、本質的な課題から見直しを行うことでユーザー体験全体を向上させたデザインが評価され、多くの現場の指令員から「ぜひ使ってみたい」という声が寄せられました。
導入された後には「以前のシステムは慣れるのに数か月かかったが、30分の説明で通報受付から指令まで使えるようになった」という声もいただき、デザインの目指したことが実際の現場でしっかり実現された達成感を感じています。

安心安全を守るために

総合消防システムは災害、火事、救命の第一線である指令員の業務の不安や負担を軽減し、その先の現場で活動する隊員の力を引き出し、救助を待つ傷病者の命を救う事につながります。
このシステムが一人でも多くの命を救うことを願うとともに、デザイナーとして力になれることをこれからも続けていきます。

サービスインテグレーション・デザイングループ小野田 篤
 中部 三紗子
(左より)小野田、中部
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