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Japan

「震災復興支援 家族ロボット教室」活動概要(2018年)

福島県南相馬市 テクノアカデミー浜(福島8回)

優勝の秘訣は?福島県南相馬市(2019年2月23日)

テクノアカデミー浜福島県南相馬市の福島県立テクノアカデミー浜で家族ロボット教室を開催してきました。
今回は11組のご家族に参加いただきました。中には「教室参加2回目です」というご家族も。(開催を楽しみにされていたんですねー)教室開催にあたり、テクノアカデミー浜の学生さん11名と先生、南相馬市教育委員会の方に協力していただきました。
南相馬市ではロボットに関するイベントが多いらしいです。(子供たちにものづくりの楽しさが伝わるといいな)

レースに向けて真剣な眼差し教室はロボットの組み立て、プログラミング、レースという流れで進んでいきました。組み立てでは、子供たちは組立図の読み方、部品の取り付けに苦労しながらロボットを組み立てていました。ロボットが完成するとニッコリ。ステキな笑顔を見せてくれました。
ロボットが完成するとプログラミングして、ロボットに動き方を教えていきます。順次、選択、反復の三種類の処理を組み合わせて動きを作り、数値を設定して動きを調整していきます。難しすぎる。。。安心してください。トレーナーがばっちりフォローします!初めは不安そうな表情でしたが、自分でプログラミングしてロボットをジグザグに走らせたり、床の色で動きを変えられるようになり楽しそうに取り組んでいました。
最後はレースです。決められたコースを2回走り、一番速いタイムを出した人が優勝です。1回目のレースが終わり、2回目のレースに向け、しばし調整タイム。最後の調整では、ぎりぎりを攻めてコースアウトする人が続出していました。2回目のレースも終わり接戦を勝ち抜いた優勝者へインタビュー。「数値を細かく調整しました」とのことです。(おめでとー) 教室の片付けも終えた後、教室開催にご協力いただいた教育委員会の方から「余っていたロボットで前回のリベンジがしたかった」と言われ、ここにもロボットファンを増やせたことを嬉しく思いました。 今回、参加いただいた11組のご家族の皆さん、開催協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
会場へ向かう途中、帰還困難区域内の国道6号線を通過しました。一般車両は通り抜けのみ許可されています。道路脇にはバリケードやガードレールが設置され、警備員が監視していました。その奥には崩れたままの住居、人の気配がない家電量販店、放置された車。特別な景色に言葉がありませんでした。まだ、復旧作業の途中である現状を見て、震災について改めて考えさせられました。

岩手県岩泉町 岩泉町民会館(岩手第63回)

龍神の棲んだ町で高速レース! 岩泉町(2019年2月16日)

青く輝く龍泉洞の地底湖2019年2月16日 土曜日 岩手県下閉伊郡岩泉町では2回目となる家族ロボット教室を岩泉町民会館にて開催しました。 岩泉町は東京から新幹線で2時間+バスで2時間半という場所にあります。お借りした会場近くにはかつて龍神が棲んだという伝説のある日本三大鍾乳洞のひとつ龍泉洞があります。
教室前日、この龍泉洞へ立ち寄ってきました。最高気温が2度という寒い日でしたが洞内は10度あり暖かく、世界有数の透明度を誇る地底の湖はどこが水面か分からなかった程です。写真で撮ると本当に真っ青でとても綺麗でした。
東日本大震災の際、岩泉町は沿岸の小本地区が津波被害を受けています。2016年には台風10号で小本川が氾濫し、この時も大きな被害を受けられました。自然の美しさ、力強さと同時に大きな脅威を感じました。

教室開催当日は雪が舞う中の開催となりましたが、会場は11組の参加者や毎回ご協力いただいている現地のトレーナー、加えて見学者もあり熱気に包まれました。
見学に来てくださったのは岩手県の保(たもつ)副知事です。 お子さんたちが委縮しないようにトレーナーと同じ黄色いTシャツを着用してくださいました。 1時間半の予定を2時間半と大幅に延長して子どもたちと一緒にプログラミングとレースに挑んで頂いたり、集合写真にも参加頂きました。 担当したお子さんには参加理由を聞いてみました。プログラミングに興味があり自分から応募してきてくれたそうです。初めてゴールまで完走できた時には「やった!」と声をあげていてこちらの感動もひとしおでした。参加されたお子さんたち皆さん、何度も走行させてトライ&エラーを楽しんでくれたようです。プログラミングやものづくりのきっかけとして良い思い出になってくれれば嬉しいです。
バスで盛岡駅から岩泉町へ向かう道中、窓から仮設住宅が見えました。 ニュースでまだ仮設住宅で暮らしている方々がいるということは知っていましたが、実際に自分の目で見てみると「これは本当の事だ」と強く実感しました。災害は一度来て終わりというものではありません。そこに暮らす方々のために、特に子供たちのために、継続して活動していきたいと感じました。
保(たもつ)副知事と記念撮影

宮城県東松島市 東松島市コミュニティセンター(宮城第8回)

ゴールの音が一斉に鳴り響く大接戦!(2019年2月2日)

コミュニティセンターからの景色宮城県東松島市では初めての家族ロボット教室が2019年2月2日 土曜日 に東松島市コミュニティセンターで開催されました。開催日前日はとても風が強く、踏ん張っていないと飛ばされそうな天候でした。寒さと風でへとへとになりつつ約15分歩いて会場に到着しました。建物の中はとても暖かく、ほっと一息ついたのを覚えています。
翌日の開催準備と併せてトレーナーズ講習会を行いました。既にトレーナー資格を持つ石巻専修大学の皆さんも再受講して教室開催に向け準備を備えました。
教室開催の当日は雪が積もり、とても寒い日になりましたが、午前14組、午後14組のご家族が参加され、また、トレーナーが22人、サポートに高校生2人とコミュニティセンターの方が数名が参加して下さったため、教室を受講する側も教室を開催する側もかなりの大人数で賑やかな開催となりました。

記念にぱしゃりロボット教室の午前の部は、私は特定のご家族につくことなく、各トレーナーのサポート係をしました。後ろの方から周りを見渡すと、子ども達1人1人講師の先生の説明に対する反応や課題に取り組む姿などが違い、それに合わせてトレーナーも対応を行っている様子を見ることができました。上手くいっているチームもあれば、そうでないチームもありました。学生のトレーナーの方は、誰かに教える・伝えるという経験があまりないと思うので、今回の活動で感じたことを今後の活動に活かしてほしいと思いました。
ロボット教室が終わり帰宅後、東松島市の被害について調べました。東松島市では東日本大震災で1000人を越える方々が亡くなられたそうです。私は震災直後は被災地についてすごく関心がありましたが、時が経つにつれ徐々に震災が過去のものになってきていました。今回家族ロボット教室に参加したことで改めて被災地について関心を持ちましたが、今回は被災地の当時の状況の話を聞いたり、実際に見学に行ったりすることができなかったので、近いうちに個人的に被災地に足を運びいろんな話を聞こうと思います。

岩手県矢巾町 岩手県立産業技術短期大学校(岩手第62回)

雪をも溶かす熱気!岩手県矢巾町(2018年12月1日)

雪化粧の岩手県立産業技術短期大学校2018年12月1日 土曜日 に岩手県矢巾町で家族ロボット教室を開催してきました。
矢巾町は昨年12月に紫波町開催時に合同参加していただきましたが、今回は初の矢巾町開催となりました。応募開始日の朝には24組応募、夕方には満席になりました。なんと開始日前にフライングで応募しようとしてくださったご家族もあったようで、参加者の熱い期待を開始前から感じることとなりました。
今回の開催場所、岩手県立産業技術短期大学校の大教室はたいへん広く、ご家族の方にもいろんな角度から写真を撮って頂くことができました。FCT・FCTOBから10名参加したこともあり、余裕をもって各家族に1名づつトレーナがつくことができました。当日朝は矢巾町では今年初めての積雪となり、厳しい寒さになりましたが、途中からは暖房がいらなくなるような熱気に満ちた教室となりました。

ゴールまで走って教室では、ライントレースにかなり苦戦し、レースまでに安定した走りをプログラミングできず、本番でコースアウトしてしまうお子さんもおり、レース後には悔し涙を見せておりましたが、教室終了後に、最後まで会場に残って何度もロボットを走らせていました。トレーナ側としても指導力不足で悔しい結果になってしまいましたが、帰宅直前には「もっとやりたかった」とご家族に伝えているところが聞けたので、少し安心することができました。
一方で、教室開催前に参加のきっかけを聞いてみると、「ママが勝手に申し込んだ」「ロボットの組み立てはやりたくない」とあまり気乗りしない様子のお子さんも、教室を進めるうちに徐々に楽しそうな様子になり、開催前とはうってかわって明るい笑顔を見ることができました。最終レースでは、安定性よりリスクを取る子供たちが多く、コースアウトし大きく悔しい声を上げたり、思った通りの走りができ素晴らしいタイムにガッツポーズを決めたり、と様々なドラマが繰り広げられました。最後は、参加者全員から惜しみない拍手が送られました。

矢巾町は東日本大震災の際、岩手県での最大震度である震度6弱を3月11日と4月7日の2度経験している町です。また、私たちが利用した矢幅駅(駅名の矢幅は古い地名が由来)周辺では、2013年には大雨・洪水で床上・床下浸水の被害もありました。今回、駅から会場まで片道15分ほど歩きましたが、過去の被害を感じさせない街並みが広がっていました。今回の教室参加してくれた小学3年生から小学6年生は、震災時には1歳から5歳だった子供たちです。来年は震災当日には生まれていなかった子供たちも参加してくれるかもしれません。徐々に家族ロボット教室の意味合いは変わって行くと思いますが、それでも子供たちとご家族のために私たちらしいやり方でできることを考え続けていきたいと感じたロボット教室でした。

岩手県工業技術センター(岩手第61回)

みんなが待ち望んだ工業技術センター教室(2018年10月6日)

工技センター公開デー2年ぶり三回目となる岩手県工業技術センターでの家族ロボット教室を2018年10月6日 土曜日 の工業技術センター公開デーに開催しました。昨年は開催しなかったのですが工業技術センターやFCTに多くの問い合わせがあり、今年の教室開催をみんなが首を長くして楽しみにしていたと聞きました。教室当日にも公開デーに来たご家族が何組か飛び入りで参加し午前・午後とも満席での開催になりました。
工業技術センターの中には、金属加工や鋳造、塗装などのものづくりに関する技術や、漆などの工芸・木材加工などの技術のほか、日本酒をつくる醸造の技術など地域産業に関連する技術の研究室がたくさんあり、そんな日々の研究やものづくりの楽しさを地域の方に伝える機会を毎年提供されています。

今回の教室から、音を鳴らすプログラムと、ロボットにタッチすると動き始めるプログラムを追加しました。これまでの教室では最後のレースでプログラムが起動せずスタートを失敗するケースがありましたが、今回の二つのプログラムでこの失敗が解消され全員が確実に一斉スタートできるようになりました。その仕組みはこうです。まずプログラムの先頭に音を鳴らすプログラムを入れ、その直後にタッチすると動き始めるプログラム、その後ろにレースとしてライントレースで走るプログラムを続けておきます。こうすることで、プログラムの起動が音で確認でき、さらにプログラムを起動した状態で待機させることができるので、「ゴー」の合図でタッチセンサーにタッチするだけでロボットをスタートさせられるのです。スタート方法がタッチに変わったことで、レースに参加する子供たちの座る位置も、コース図とコース図の間から、コース図の外(ストップウォッチを持つトレーナーの反対側)に最初から座ることができ、スタート直後に座る場所を移動したりのバタバタとした動きもなくなりました。

がんばったネロボット教室では私は講師を担当し、プログラムを子どもたちに教えていきました。子どもたち一人一人につくトレーナーとは違い、全体の様子を見ながらすすめていくので、組み立てが得意な子・苦手な子、プログラミングでは早く動かしたい子、じっくりと設定を考える子など、いろんな性格の子どもを見ることができます。みんなが課題に取り組んでいるときには歩き回って、悩んでいる子には「試してごらん!」とか、いいところまできている子には「もうちょっとだよ、頑張れ!」とか声をかけたりしました。そしてレースで、良いタイムを出した子が笑顔を爆発させたりすると思わず「凄い!」と言ったり、コースアウトしてリタイアした子を見ると、もう少し時間をあげられれば良かったなぁ、と思いました。

教室開催中に入り口付近では「何をしているのだろう?」「今からでも参加できるかな?」と多くのご家族が中を興味深そうにのぞかれていました。教室は満席で途中からの参加はご遠慮いただきましたが、来年も開催できればきっとこの時にのぞかれていたご家族が参加してくれるのだろうと今から期待しています。

宮城県石巻市 石巻専修大学(宮城第7回)

笑顔と自然あふれる元気な石巻の教室(2018年9月29日)

さあ、教室の始まりだ2018年9月29日 土曜日 に宮城では7回目、石巻市では初めての教室を地元の石巻専修大学で開催しました。
石巻は2005年の広域合併で人口21万人となった仙台市に次ぐ大きな市です。石巻での家族ロボット教室は、石巻専修大学が中心になって推進している「高大産連携プロジェクト」のひとつとして開催しました。この「高大産連携プロジェクト」は「地域の人材育成と活性化」をテーマにした活動で、その名の通り石巻圏域の高等学校、大学、および、企業・法人が連携してプラットホームを形成し、圏域の資源に対する理解を深めながら各々の強みや特色を最大限に引き出していこうという取り組みです。家族ロボット教室の開催が初回であったにも関わらず、石巻専修大学を中心に、石巻工業高校、石巻西高校の学生ボランティアやサポートする先生方、富士通東北支社の営業というたくさんの協力を得ることができたのは、この「高大産連携プロジェクト」の取組みがあったこそです。さらに、家族ロボット教室では産学に加え「官」との連携も図っています。これについても石巻専修大学が中心になって、石巻市教育委員会、女川町教育委員会と連携を図ってくださいました。お蔭様でたくさんのご家族に応募頂き、満席開催となりました。「力をあわせて地域活性化をはかる」という共通した思いが、今回のスムーズな開催に繋がったことを実感しました。

ロボット組立に夢中私自身は、ご家族につくトレーナではなく、カメラ係と全体を見渡してフォローする裏方に徹しました。ご家族担当のトレーナと一緒に、ロボットの組み立てに慣れておらず苦戦しているお子さんをフォローしたり、先生の説明がすぐに飲みこめなかったお子さんへのアドバイスをしたりしながら写真を撮りました。参加した子供たちと直接かかわることは少ない立場でしたが、トレーナとは異なる目配り気配りが必要で、思っていたよりいろいろな作業があることに気がつきました。大変ではありましたがカメラ係で皆さんの記念写真を担当したり教室全体を見回すことができたので、お子さん、ご家族、トレーナ全員が笑顔いっぱいで教室に参加されていることを目の当たりにでき、よい役割で参加できたことを幸せに思っています。

私が勤務している豊橋事業所の近くにあるこども未来館ここにこでも年1~2回教室を開催させてもらっています。以前の開催でお世話になった豊橋市の職員の方が、昨年から石巻市役所に復興応援で派遣されており、当日教室会場まで会いにきてくれました。同じ体制で2019年2月に開催を予定している東松島市の教室にはトレーナとして参加したいとも言って頂きました。私もその際にはまたトレーナとして伺い、石巻で活動している方々の取り組みに少しでも役立ちたいと思っています。

宮城県女川町 女川高等学園(宮城第6回)

一斉に体育館を駆け抜けるロボットたち(2018年9月3日)

TVカメラ入ってます2018年9月3日 月曜日 に宮城県女川町にある宮城県立支援学校 女川高等学園でロボット教室を開催してきました。ここでの開催は今年2月以来2回目の開催になります。
女川高等学園は軽い知的障害のある生徒に対して職業教育を中心とする教育を行っており、このロボット教室も授業として開催されました。午前午後ともに2年生の13人、計26人の生徒が参加しました。
当日はメディアの取材も多数来られました。特にテレビ カメラも来ていたので、カメラを意識する生徒もちらほら。カッコイイ姿を見せられたでしょうか。教室の様子は宮城県のテレビ局のニュースで放送されたようです。

レースだ!一斉スタート今回の教室用にアレンジしたプログラムで開催しました。いつもはライン トレースを中心にタッチ センサー等の様々な要素を追加していくプログラムですが、直線走行をいかにまっすぐ速く走るか、ゴールできちんと止まるか等を競うプログラムです。チューニングのポイントは限られますが、その分スピードを上げるには極める必要があり、細かくパラメーターを設定する等の工夫が必要になります。
生徒とトレーナーの二人組でロボットの組み立てからプログラミングまでを行いました。初めは電池のプラスとマイナスを正しく入れられなかった生徒や左右対称にパーツを取り付けられない生徒もみられましたが、最終的には全員が組み立てを完成させることができました。プログラミングは「走る」「止まる」という基本的な動作をしっかり覚えてから「速く走る」「決めた位置で止まる」というように目標を上げていくことで皆がレースできるレベルのプログラミングまで行うことができました。レースは同級生で行うわけですから盛り上がらないわけがありません。普段のロボット教室に参加される小学生同様に感情むき出しでロボットの挙動に一喜一憂しながら白熱するレースが行われました。一斉に体育館を駆け抜けるロボットは普段の教室とは一味違った爽快感がありました。

女川高等学園には3つのコースがあり、食品製造コースの生徒が運営する女川高等学園カフェがあるそうです。次回伺うときには利用できるといいですね。最後に、開催前日に大川小学校跡地を見学しました。山に囲まれたこの地で津波の被害が起こるとは想像を超える衝撃を受けました。今回の経験が次の災害に活かされることを願います。

福島県大熊町 大熊町町役場いわき出張所(福島第7回)

熱い地元への想いを感じた大熊町教室(2018年8月25日)

次はどの部品かな?2018年8月25日 土曜日 福島県大熊町で家族ロボット教室を開催しました。今回は、応募人数の関係で午前中のみの開催となり8組のご家族に参加いただきました。開催場所は大熊町町役場いわき出張所2階のコミュニティーホールで、奥行きのある広くて綺麗な多目的ホールでした。
ロボット教室では、お子さんたちの様々な様子を見ることができトレーナー側も楽しく参加しています。
ロボットの組み立てまではさくさくと作業が進み、少し退屈そうな様子すら見せていましたが、プログラミングの段階に入ると、自分の考えたロボットの理想の動きに近づけようと、真剣に取り組み、上手くいったときは嬉しそうしていたお子さん。
初めに課題を見たときは、どのように考えたらいいかわからない様子でしたが、ロボットのタイヤを動きでプログラミングの説明をして、「どんな風に動かしたい?」と聞くと、すぐに「こうしたい」と答えて、どのように修正するかも自分で考え始めていました。課題をクリアして余った時間には、他の動きも試してみて、自分の思った通りに動くと、満足そうにしていたお子さん。
また教室では、いくつか予想外の事態もあります。その場の状況を広い目で見て、臨機応変に対応することが必要だと感じました。実際に参加してみて初めて分かることもあり、現場に行くことの大切さや今回学んだことを次回につなげたいと思いました。

小名浜マリンタワーからの景色教室終了後の意見交換会を行う時間があり、大熊町の方から現状についてのお話を聞くことができ非常に貴重な時間となりました。
大熊町では、定期的に様々なイベントを開催しているそうですが、若い世代を対象としたものは少なく、また、集客も非常に難しいそうです。実際に今回のロボット教室でも大熊町の小学生のみを対象としており、町役場の方にはかなり力を入れていただきましたが、応募人数も日頃よりは少ない結果でした。震災から約7年が経ち、時間や労力を掛けて大熊町が徐々に回復していっても、若い世代の人達がいなければ、町の将来に不安が残ります。新しい町民を呼び込むため、皆が住みたくなるようなまちづくりとその魅力をアピールしていく必要がある、とお話しされていました。地元への想いと同時に復興の難しさを感じました。

帰りには、小名浜の展望塔であるいわきマリンタワーへ寄り、屋上の「スカイデッキ」からは小名浜港などの景色を360°のパノラマで眺めることができました。また、機会があれば、この雄大な景色を見るために、再びこの地を訪れたいと思いました。

岩手県大槌町 文化交流センターおしゃっち(岩手第60回)

復興とは「心の余裕」と感じた大槌町(2018年7月21日)

新しい大槌町駅前2018年7月21日 土曜日、6年振りの家族ロボット教室は愛称「おしゃっち」(由来は地域の昔からの名称「御社地」から)と呼ばれる大槌町の文化交流センターの多目的ホールで、午前15組、午後14組のご家族に参加いただきました。ひと月前の6月にオープンしたばかりのこの施設は、一歩足を踏み入れるとふんだんに使われている木の香りが漂っています。こちらの2階には震災を風化させないための“震災伝承室”がありました。明るさを絞りこじんまりとしたこの空間は、当時の映像を収めたドキュメンタリービデオや、壁に掲示された「生きた証プロジェクト」による町民の声等を通して、震災に一対一で向き合う機会を提供してくれます。
前回大槌町を訪ねたのは2012年10月。当時の大槌町は家々の土台のみを残した野原で、道路は埃っぽく多くのダンプカーが往来していたと記憶しています。およそ6年ぶりの大槌町は、打って変わって新築工事中の家が立ち並び、大工さんの釘を打つ音が辺りに響いていました。短時間ではありましたが歩いてみたところ、町の中心には新しい駅ができており、来年3月に完成する「三陸リアス線」の開通に合わせて町の復興も進んでいる様でした。
大槌町役場の方の話しでは、一昨年頃から徐々に嵩上げ工事や土地の区画整理が完了し、家が建ち始めたとのこと。人々が町に戻ってきて明るく復興していく様子はとても喜ばしく、その根底に震災や津波に対する「伝承」をとても大切にされていることを改めて実感し、この伝承が末永く続くことを切に願いました。

おしゃっち会場教室の午前と午後の部の間には、嬉しい訪問がありました。 今回の教室は大槌町と釜石市合同の開催だったため、釜石の広報紙にも開催募集を掲載して頂いたのですが、それを見て以前の教室に参加されたご家族が駆けつけてくださったのです。家族ロボット教室参加をきっかけに、三兄弟全員が自分たちの進路を決めて、高専、大学に進んだことについて改めて感謝の言葉を頂きました。毎回最大でも28組程度と小規模ではありますが、子どもたちに少なからず将来に対する夢や目的をもってもらうきっかけ作りに貢献できたこの活動に、誇りと喜びを改めて感じました。

6年前の教室の受講者はわずか4組でした。参加者が少ないだけでなく、ご家族とお子さんの間でたまにギスギスした空気があったように思います。今振り返れば、その当時は被災によって子どもも大人も「心の余裕」というものがなかったのかも知れないと感じています。2018年の今回の教室は満席開催になりました。地域の人々に「心の余裕」が生まれてきた証と言っては失礼でしょうか。ご家族がお子さんの行動をゆっくりと見守るその様子からも、復興は着実に進んでいる、そう感じる家族ロボット教室でした。

岩手県普代村 普代村役場(岩手第59回)

津波に耐えた村、普代での開催で33市町村を制覇(2018年6月9日)

蕪嶋神社のウミネコ2018年6月9日 土曜日 に岩手県で59回目になる家族ロボット教室を普代村で開催しました。今回は近隣の野田村と田野畑村にも共催頂き、参加者を募って頂きました。2011年12月に始めた家族ロボット教室は、今回の開催で岩手県内33市町村すべて(一部共催を含む)で開催することができました。
青森県八戸市からは沿岸部を約90km南下したところにある普代村は、先の東日本大震災で和村村長の長年にわたる努力と執念で建設された15.5mの水門と防潮堤のおかげで村が津波の被害から守られたことで有名なところです。今回は見学できませんでしたが地震から2年後に村長の言葉「二度あったことは、三度あってはならない」を刻んだ顕彰碑が水門近くに建てられました(二度とは1896年明治三陸地震と1933年昭和三陸地震のことです)。
教室前日は天候に恵まれ、途中いくつかの景勝地、名勝地に立ち寄ることができました。その一つが蕪嶋神社です。社殿は2015年11月に発生した火災により再建中でしたが、ウミネコの繁殖地として保護されており、可愛いヒナを多数見ることができました。

教室の様子教室の開催当日の朝、ヤマセ(海から吹き付ける冷たい風)がつくる低層雲の影響からか高台にあるくろさき荘は濃霧の中で10mくらいの視界でした。会場となった村役場の窓からは周囲の山並みが霧に包まれた様子が見え気温も13度前後しかない肌寒い一日になりました。
教室には「小学生とそのご家族」といってもいろんな方が参加されます。今回はご姉弟で参加されたご家族もいましたし、この教室をとても楽しみにしていたと、開始前からとてもテンションの高いお子さんもいました。
お子さんによっては、組立図を見てもピンとこない様子でロボット組立てに苦労しているように感じる子もいましたが、完成した自分のロボットに最初の課題のプログラムをダウンロードしてロボットが走り出したところで表情が明るくなりはじめ、トレーナの私の表情も緩みました。
青森県を含め長距離移動でしたが、初めて普代村でロボット教室を開催する事ができ普段にも増して達成感を得る事が出来ました。

宮城県仙台市東北大学サイエンスキャンパス(宮城第5回)

新緑萌える青葉山(2018年5月26日)

東北大学サイエンスキャンパスホール2018年5月26日 土曜日 宮城県仙台市青葉区にある東北大学サイエンスキャンパスにて家族ロボット教室を開催してきました。開催地の青葉山は、天候にも恵まれ新緑の映える爽やかなところでした。
東北大学サイエンスキャンパスは、東北大学工学研究科・工学部が中心になって、ものづくりと科学の楽しさに触れる機会を提供しているプロジェクトです。広々とした円形の空間に大きなスクリーン、360度プロジェクターなど設備の充実した先進的な会場で、伸び伸びと家族ロボット教室を行なうことができました。
今回は東北大学、石巻専修大学、一関高専、富士通東北の方々にご協力いただき、午前、午後ともに満席のそれぞれ14組、合計で28組のご家族に参加いただきました。4月広報、5月開催という短期間の案内だったことや、仙台市内のいくつかの小学校の運動会と重なったことから、応募が少ないのではと懸念していましたが、予想を大きく超えて100組近い応募を頂きました。嬉しく思う反面、お断りさせて頂いたご家族には申し訳ない限りです。受講頂く28組のご家族には思いっきり楽しんで頂けるよう教室に臨みました。

教室の様子教室開始前に「レゴは好き?」と聞いてみた所、なんとも言えない微妙な表情をしていたお子さんはロボットの組み立てが始まったら集中して丁寧に組み上げていました。ライントレースのプログラムをする際には、ちょっと弱音を吐いたりしていたお子さんもちゃんとレースで完走して笑顔を見せてくれました。午前中に運動会、午後から家族ロボット教室というお子さんもちらほらいましたが、全員元気よく最後のレースまできっちりやり遂げていました。

今回、私は初めての宮城県でした。ロボット教室前日には津波の被害が甚大だった閖上地区を見てきました。当時の津波の映像を見せてもらったり、仙台空港には柱に津波の到達点が示してあったり、あの災害が尋常じゃないものだったということを再認識しました。そして、閖上地区の現状は、やっと盛り土されて一通り更地が出来上がり、新しい建造物がポツポツと建ち始めたところです。丸七年と少し経って、まだ復興したというには程遠いのかもしれませんが、その兆しは感じ取ることができました。これからも、家族ロボット教室を通して子どもたちを元気づけ、復興の支援になれればと思いを新たにしました。

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