• 通販コールセンター

新日本製薬株式会社 様

地方創生へ、サテライトオフィス開設に賛同
通販コールセンター業務のコ・ソーシング(注1)
お客さま満足度向上とともに収益にも大きく貢献

ヘルス&ビューティー領域で事業を展開する新日本製薬。富士通コミュニケーションサービス(以下、CSL)が推進する「地方創生」実現に向けた糸島サテライトオフィスの開設に同社が賛同し、コ・ソーシングによりCSLと共同で通販コールセンター業務を行っています。同社の通販コールセンターは、CXを通じ収益貢献を目指すプロフィットセンターの役割も担っており、お客さまと直接対話するコミュニケーターに高い能力が求められます。そのような中でCSLが提供するコールセンター業務サービスは、複数パートナーの中でもKPIにおいて、所属メンバーが常に上位にランキングされるなど、お客さま満足度の向上とともに収益にも大きく貢献しています。

課題
効果
課題 福岡県出身企業として地域の活性化に貢献したい
効果 「地方創生」実現に向けた糸島サテライトオフィスの開設に賛同。コ・ソーシングによりCSLとコールセンター業務を行うことで、地域の活性化に貢献
課題 収益貢献を重視する通販コールセンターのレベル向上を図りたい
効果 糸島サテライトオフィスはKPI総合評価で、常に成績上位者にメンバーがランクインするなど収益貢献力の向上を図る
課題 お客さまにより伝わりやすく実感していただけるように、商品提案力を高めたい
効果 糸島サテライトオフィスのコミュニケーターの声をもとに、お客さまに紹介する商品の組み合わせやアプローチの改善案などを取り入れることで、コールセンターの提案力を強化

背景

プロフィットセンターの役割も担う通販コールセンター

新日本製薬株式会社
コミュニケーション戦略部 部長 岩渕 一晃 氏

1992年創業以来、ヘルス&ビューティー領域でお客さまの人生を豊かにする製品・サービスを提供し続けてきた新日本製薬。「お客さまの最高の満足」を追求する歩みは止まることがありません。オールインワンスキンケア市場で5年連続国内売上No.1(注2)を獲得した同社の中核商品「パーフェクトワン」が、新ブランドメッセージ「シンプルケアこそ、肌本来の美しさへ」を掲げ、2021年にリブランディングを実施。また2021年9月より、20代から30代のミニマムライフ世代の肌の悩みに寄り添うスキンケア商品「PERFECT ONE FOCUS」の発売を開始しました。

同社の商品は、通信販売、オンラインショップ、直営店、取扱店で購入できます。主力チャネルは、40代以上の女性顧客が多いことから、電波(テレビ広告)と紙媒体を使った通信販売です。同社はコールセンターを中心に通信販売ならではのOne to Oneの強みを活かし、1人1人のお客さまに最適なタイミングで最適な商品を提案できる仕組みを作り上げています。

同社の通信販売におけるコールセンターの役割について、新日本製薬 コミュニケーション戦略部 部長 岩渕一晃氏はこう話します。「お客さまとの直接的な対話を通じて、新規・定期商品に関する各種お問い合わせ、ご注文、カスタマーサポート窓口などを行っています。また、お客さまに情報を提供し収益貢献につなげていくプロフィットセンターの役割も担っています。ヘルス&ビューティー商品は、“ご縁”を大切にお客さまと末永くお付き合いいただく特性があることから、お客さまの声に耳を傾け、共感した上でお客さま1人1人のお悩みに応える商品を提案することを大切にしています」

同社では、通信販売のコールセンター業務に関して本社コンタクトセンターを中心に、複数のパートナーと協業しています。その理由について、「外部の視点やノウハウを取り込むことで、品質やスキルの向上を図るためです。パートナーの中でも、トップに立つ本社コンタクトセンターのポジションを揺るがすCSLは、全体のモチベーションを高める存在となっています」と岩渕氏は話します。

経緯

「地方創生の実現を目指すサテライトオフィス」のコンセプトに賛同

岩渕氏がCSLの中核センター「北九州サポートセンター」を見学したことが、CSLに通信販売のコールセンター業務を依頼するきっかけになったと、同氏は振り返ります。「CSLの仕事への取り組み方や姿勢は、共感する部分が多くありました。また、地方創生につながる施策として、新たな雇用創出、地域活性化、女性活躍推進を目的に、地方自治体と連携しコンタクトセンター機能を持つサテライトオフィスの開設構想を進めているというお話をお聞きしました。CSLから、糸島サテライトオフィスの開設において、賛同企業として推進体制への参画と、共同で業務に当たるコ・ソーシングの提案を受けました。福岡県で誕生し福岡市に本社を置く当社も地域の発展に貢献するべく、計画に参画させていただくことになりました」

当初、糸島サテライトオフィスが担う業務は、ECのカスタマーサポートにおける電話対応でした。「当社のWebサポート窓口は、まだまだ改善の余地があり、CSLが有しているWeb系顧客対応の豊富な経験とノウハウにより、VOC(Voice Of Customer)をベースにお客さまの利便性を高める改善点を提案してほしいというのが依頼の目的です。業務標準化が可能なマニュアルにも課題があり、業務の見直しも含めてCSLに業務マニュアルの作成をお願いしました」(岩渕氏)
同社は、業務マニュアルの作成などを通じてCSLとの信頼関係を構築できたことから、糸島サテライトオフィスの座席を拡張して、通信販売のコンタクトセンター業務も依頼することにしました。

組織体制

コミュニケーター1人1人にパートナーであることの意識付けが浸透

2018年に糸島サテライトオフィスでコールセンター業務がスタート。「プロフィットセンターの要素において、当初はCSLも苦戦していました。アップセル、クロスセルは一朝一夕にはできません。また、コールセンター業務は、リアルタイムでお客さまと対話をするため、季節や個々の事情、コロナ禍といった社会状況に応じて、お客さまへのアプローチを変えることが必要です。当社のパートナーを管理する部門において、CSLと担当者が日々コミュニケーションをとりながら、本社コンタクトセンターの成約率やクロスセルの単価などの数字と対話内容をベースにどこをどう改善することで数字を伸ばすことができるのか、トークスクリプト(台本)を少し変更することで伝わりやすくなるのではないかなど意見交換を行っています」(岩渕氏)

2019年に、糸島サテライトオフィスのコミュニケーターと話をする機会があったと岩渕氏は振り返る。「当社の商品に対する知識や思い、接客の姿勢など、本社コンタクトセンターのメンバーと変わらない考え方を持っていることを実感しました。CSLが、糸島サテライトオフィスでお客さまと直接会話するコミュニケーター1人1人に当社のパートナーであることの意識付けが浸透していることとがわかりました」

評価ポイントと今後の展望

総合評価で半期MVPを獲得、収益に貢献するために積極的に提案

2019年に、糸島サテライトオフィスのコールセンター業務は、パートナーの中で成約率や単価、品質などの総合評価により半期MVP (Most Valuable Player)を獲得。常に成績上位者にランキングされるメンバーもいると岩渕氏は付け加えます。「今やCSLは、本社コンタクトセンターの品質やKPIに迫ってきています。本社側が教えるというよりも、互いに切磋琢磨する関係に変わってきました」

CSLから商品アプローチの提案もあがってくると岩渕氏は話します。「商品の組み合わせにおいて、当社推奨商品と異なる商品が、こういうニーズを持ったお客さまに喜ばれているといった現場からの提案は非常に有益です。また、2つの商品を比較するABテストも本社とCSLで実施し、その結果を検証し実績の良かった商品を軸に売り方を組み立てるといったことも行っています。さらに、トークスクリプトもCSLから改善ポイントをもらい、薬事部門を通して問題がなければ変更をかけています。CSLは、現場のコミュニケーターの声がリーダーに入りやすい組織体制を確立できていると思います」

今後について岩渕氏はこう話します。「コールセンターとして、“お客さまの最高の満足と信頼”を追求する上で、コミュニケーターが最大限にパフォーマンスを発揮できる環境づくりが重要です。インフラ面では後処理作業の自動化などを検討しています。CSLには、さらなる品質向上に加え、他の業界も含めて“こういうアプローチがある”といった多角的な視点からの改善提案を期待しています」

お客さま1人1人に寄り添う商品やサービスを提供する新日本製薬。CSLは、糸島サテライトオフィスを通じて本社コンタクトセンターと連携し、お客さま満足度の向上とともに収益に対する貢献度を高めていきます。

  • (注1)
    コ・ソーシングはアウトソーシングの一種で、委託企業と受託企業が対等の立場から共同で業務に当たる形態
  • (注2)
    富士経済「化粧品マーケティング要覧2017~2021」(モイスチャー部門およびオールインワン部門/メーカー、ブランドシェア2016~2020 実績)

新日本製薬株式会社 様

本社所在地〒810-0074 福岡市中央区大手門1丁目4-7
代表者代表取締役社長 後藤 孝洋
設立1992年(平成4年)3月11日
資本金4,158百万円
従業員数528名(2020年9月末時点)
事業概要化粧品・医薬品・健康食品の企画および通信販売・店舗販売・卸売販売
ホームページhttps://corporate.shinnihonseiyaku.co.jp/

[2021年10月掲載]

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