ロボオペレータ 導入事例

これまで導入していただいた企業様の事例をご紹介します。

システム知識がなくても自動化、効率化ができるロボオペレータ(RPA)を活用することで、大幅な工数削減を実現し、社員の職場環境も向上

栃木トヨペット株式会社 様

栃木トヨペット株式会社 様

消耗品や販促ツールの手配業務をRPAで効率化

従来は手作業で行っていた各種帳票や事務用品などの間接費に纏わる発注業務。これをクラウド型 間接材調達支援サービスを導入したことで業務の効率化による大幅な工数削減を実現。新車カタログの発注業務を同社既存の仕組み経由に変更するにあたり、社内業務が10倍~20倍の増加となってしまうことが判明。そこで今回導入したロボオペレータ(RPA)がその課題を解決へと導いた。

栃木トヨペット株式会社
常務取締役 管理本部長
青田 健治氏

トヨタモビリティパーツ株式会社 栃木支社
営業企画推進部 営業推進グループ
フィールドチーム
青木 俊典氏

トヨタモビリティパーツ株式会社 栃木支社
経営管理部 経営グループ GL
宇賀神 弘明氏

導入の背景

本部と店舗間の煩雑な払出し業務を簡素化するためにサービスの導入を検討

 まずは栃木トヨペットの青田氏に今回の導入の経緯を伺いました。「2019年に遡ります。元々間接材、カタログだけではなく様々な帳票類、事務用品などを本部で取り扱っていました。各店舗からそれらの発注があった場合、 本部から発送るという業務です」。(青田氏)

 その当時、トヨタモビリティパーツ栃木支社に籍を置き、栃木トヨペットに出向していた青木氏は「以前は何もシステムがありませんでした。店舗から発注したものを直接本部が受け、本部はその情報を各仕入先へ送付していました。その発注情報をまた店舗に返すなど、アナログなやり取りが頻繁に行われていました。そういった面では、店舗の工数も本部の工数もかなり大きかったと思います」と、以前の業務がかなり繁雑だったと振り返ります。

 「やはり店舗での発注担当者も、発注する様式がそれぞれ異なると混乱をします。そしてそれによって間違いが起きているという問題点に着眼していました」(青田氏)。それをシステムで解決する方法がないかと考え、相談をした際に提案されたのが、クラウド型 間接材調達支援サービスでした。

 当時の現場の声を聞いてみるなどリサーチをすればするほど、どこに照準を合わして業務の簡素化をしていくのがいいのか全く分からなず手探り状態だったといいます。「各部門がこれまで自分たちで行っていた手順が一番慣れているという意見もありました。また、我々も何が正解か分かりませんでした」(青田氏)。そんな状況の中、提案されたクラウド型 間接材調達支援サービスは、既に他の販売店でも導入している実績があり信頼性もある。それを自社導入することによって、自社業務に新たなスタンダードを作れるのではないかと考え導入を検討し始めたといいます。

 「どういうやり方がいいのか。そして他の販売店がどのようなやり方をしているのかなど、疑問や不安に思っていることを、素直にぶつけました」(青田氏)。そうしたところ、とても丁寧に説明してもらえたことで、不安は一気に解消したといいます。また、導入後の状況について青木氏は「実際にクラウドを利用することで店舗の負荷もかなり減りました。また、発注した、していないなど、やり取りや確認の煩雑さの問題も解消されました」と満足する結果が得られたことで、安心して胸をなでおろしたといいます。

2021年以降の変化

新車カタログの発注業務を従来の仕組み経由で行う方法を模索

 クラウド型 間接材調達支援サービスを導入することで、店舗からの発注は一元化できました。しかし青田氏は「カタログについては、本部が委託倉庫へ払出依頼するなどの業務を行っており、本部の工数はそこまで削減でき ていないのが実情でした」と、当時まだ大きな課題が残っていたといいます。その状況で2021年にトヨタモビリティパーツ栃木から新たな提案がありました。それは、カタログの管理業務、発送業務をオールトヨタで一元化したい。そうすることによってオールトヨタで業務の効率化が図れるというものでした。

 提案したトヨタモビリティパーツ栃木の宇賀神氏は栃木トヨペットに対して、次のようなメリットを提示しました。「新車カタログの倉庫保管費用の削減、本部の在庫数管理をする工数の削減、また廃棄ロスを大幅に削減することです」(宇賀神氏)。栃木トヨペット側とトヨタモビリティパーツ栃木の双方で、物流の効率化を図ことが可能となるため、オールトヨタのSDGsの取組みしても活かせると提案してきたのです。

問題点

運用変更に伴う業務負担10倍~20倍増をロボオペレータ(RPA)導入で一気に解決

 しかし、このカタログの発注をトヨタモビリティパーツ栃木へ行うためには、従来から部品の受発注で利用しているトヨタ販売店システム(ai21)のサービス部品供給ルートに乗せなければいけないということが分かったといいます。

 青木氏は「ai21を介してカタログを発注するという仕組みななのですが、こちらはサービスの部品供給で利用しているので、サービスの担当者は慣れ親しんでいます。しかし新車販売の担当者、また事務スタッフは、この仕組みや流れが分からない。ましてや使い方が分からないので混乱を招く恐れがありました」と大きな問題点があると指摘したといいます。青木氏はai21の部品の供給ルートに乗せることによる店舗の業務負荷が約10倍から20倍増えるということが分かったといいます。

 「突然10倍にも業務が増える仕事を、忙しい店舗のスタッフにさせることはできません」(青田氏)。そこで、何か方法はないか担当者に検討するように指示をしました。担当者が相談したところロボオペレータ(RPA)を使ってみてはどうかと提案されたといいます。

 RPAは、社員の担当する業務をロボットが代わりに行ってくれるツールです。ロボオペレータは、パソコン上で一回手順を記憶させれば、毎日決まった時刻に起動し、必要な情報をダウンロードし、その情報を基にai21へ自動的に入力してくれるようになるため、大幅な作業工数の削減が見込めました。青木氏は「実際にそれができるのかどうかという不安もありましたし、反面期待もありました」と当時を振り返ります。

導入のメリット

カタログ手配業務以外でも毎日のルーチンワークにも利用できる

 RPAの導入メリットについて青田氏は、「数字の入力、宛先の入力、もしくは品番の入力を手入力する場合、やはり人間ですので誤入力の可能性もあります。ただ、ロボットはそういう間違いが起きません」。また万が一入力ミス があったとしても、それをエラーとしてロボットが発見してくれるということも、RPAを導入する大きなメリットだったといいます。

 現場を実際に担当した青木氏も「今回はRPAによるカタログ手配業務の仕組みを構築しました。しかし、RPAはそれ以外に毎日のルーチンワークについても活用できるのではないかと思いました」。今まで人が手入力で同じ業務を繰り返していたようなものであれば、カタログ発注業務以外の様々な業務への利用ができる可能性があると考えたといいます。

 ロボオペレータには実際の担当者がほぼ専門知識を持たないで運用できるプログラムが組まれているため、それによる生産性向上で担当者の時間を削減することができます。その削減された時間の活用ついて青田氏は「他にもまだやらなければならない業務が多くあります。特に会社のキャッチフレーズとして掲げている『人との絆、感動のシーン』の実践です。人との絆、お客様との絆を深めるのには、とても多くの時間がかかります。ロボオペレータによって生産性を向上したことによって捻出された時間を、お客様との絆作りに使っていきたいと考えています」。ロボットでは出来ない、人と人との繋がりの構築に活用していきたいと意気込んでいます。

今後の展開

社員の職場環境の改善につながる仕組みづくりを目指していく

 今後の展開についてどのように考えているのかを宇賀神氏に伺いました。「今回の栃木トヨペット様の事例を栃木県内の他の販売店様へ好事例として紹介を検討しております」。今回のRPAは、販売店とトヨタモビリティパーツの発注システムを変更する必要がなく、販売店も従来の作業を変更することなく導入できること。また誤発注することなくスムーズな運用が可能となっている点などをメリットとして、さらに導入店舗を増やしていきたいと語ります。

 青田氏は「RPAをはじめ、世の中には新たなツールがどんどん開発されていると聞いています。その中には我々の業務効率に合致したものも多くあると思います。しかし我々が知らないものもたくさんあります。今後はRPAだけでなく、他のツールも積極的に活用しながら作業工数の削減をして、社員がいきいきと活躍できるように取り組んでいこうと考えています」。作業の効率化をすることで、社員のさらなる職場環境向上につなげていきたいという目標を話してくれました。

栃木トヨペット株式会社 様

所在地 栃木県宇都宮市 不動前5-1-26
設 立 昭和31年9月10日 (昭和31年8月創業)
代表者 代表取締役社長 荒川 徹三
資本金 4,000万円
売上高 212億円(2021年3月期)
店舗数 22拠点
従業員数 485名(男性308名 女性77名)
URL https://tochigi.toyopet-dealer.jp/

トヨタモビリティパーツ株式会社 栃木支社 様

所在地 栃木県下都賀郡壬生町おもちゃのまち3-8-15
設 立 2020年4月1日
代表者 支社長 中村洋一
売上高 115億円(2020年度実績)
従業員数 165名
URL https://www.tochigi-kyohan.co.jp/

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