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Fujitsu

Japan

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注:このページはアーカイブ化さたコンテンツです。各論文の記載内容は、掲載開始時の最新情報です。

雑誌FUJITSU

2006-3月号 (VOL.57, NO.2)

富士通の最新技術を隔月に紹介する情報誌です。 冊子体の販売はしておりませんのでご了承下さい。


雑誌FUJITSU 2006-3

特集1: 「ミドルウェア」 特集2:「文教ソリューション」

特集1「ミドルウェア」では,動きの速い今日のビジネスシーンへの柔軟な対応力とITシステムの成長力をもたらすTRIOLEを支える富士通のミドルウェアについてご紹介いたします。 特集2「文教ソリューション」では,Web履修,アイデンティティマネジメント,e-Learning,図書館・博物館・美術館など,様々な分野における先進的な富士通の文教ソリューションを紹介してまいります。


経営執行役常務 ソフトウェア事業本部長
棚倉 由行
経営執行役常務 ソフトウェア事業本部長 棚倉 由行 写真

ミドルウェア特集に寄せて(PDF)

富士通は,お客様起点による「商品価値の創造」を目指し,特徴が鮮明で使いやすい企業システムをスピーディに提供することで,お客様の良きビジネスパートナとして貢献していきます。

特集1: ミドルウェア 目次〕

  • SOAに基づく強いシステム構築への取組み
  • セキュリティコンプライアンス管理システムの基盤技術
  • 基幹システムフレームワークによる変化に強い基幹システムの短期構築
  • Symfowareディザスタリカバリ
  • データベースエンジンShunsakuによるAsIsコンセプトの実現
  • ITシステムの自律基盤“Systemwalker Resource Coordinator”の活用
  • 帳票のセキュリティ確保と業務効率の両立
  • 通信と情報を融合したサービス統合基盤:Interstage SIPnet

文教ソリューション事業本部長
大島 一男
文教ソリューション事業本部長 大島 一男 写真

文教ソリューション特集に寄せて (PDF)

富士通は,環境変化をいち早くとらえ,あらゆる発想と行動の原点をお客様に置き,文部科学省様をはじめ全国の教育機関が求める価値実現に向け,オンリーワンソリューションのご提供に心掛けてまいります。

特集2: 文教ソリューション 目次〕

  • Web環境による履修申請システム
  • 大学教育の情報化と授業支援システム
    Campusmate/CourseNavig
  • 大学におけるアイデンティティマネジメント
  • デジタルアーカイブへの富士通の取組み
  • 新大学図書館パッケージ:iLiswave-J
  • 富士通の新しい図書館ソリューション
  • 教育委員会事務・校務ITソリューション
  • ITで守る学校向け安心・安全ソリューション

特集1:ミドルウェア


激しく変化する経営環境に対して,スピーディに対応していくため,変化に強い企業システムを素早く作ることが求められている。また,経営者向けの従来型システムに加え,より現場に近い,最新の情報を業務に生かせるシステムが求められている。富士通のInterstageは,強い企業システム構築の基盤として,SOA/BPMをベースに,サービスバス,モニタリング,データ統合化サービスのミドルウェアを提供している。
本稿では,変化に強い情報システムの構築へ向けたミドルウェアにおけるSOAへの富士通の取組みを,事例を交えながら報告する。

秋本 豊,立岩 正弘

個人情報保護法が2005年4月から全面施行され,適切な対応が義務付けされた。さらに,日本版SOX法が施行された場合,全般的な情報セキュリティ対策の継続的な監査と改善も上場企業に求められる。
富士通はこれに対応するため,「セキュリティコンプライアンス管理システム」の実現に必要な基盤技術提供に取り組んでいる。「セキュリティコンプライアンス管理システム」を導入することで,情報セキュリティ基準を遵守し,組織のポリシーやルールに従うシステムの構築が可能となる。これにより,企業全体の情報セキュリティガバナンスを強化し,セキュリティコンプライアンス対策運用のTCOを削減することができる。
本稿では,セキュリティコンプライアンス管理システム実現のための基盤技術モデルを示し,基盤技術の要素として,検疫技術,シンクライアント,監査証跡管理について述べる。

畠山 卓久,坂井 正徳,徳谷 崇,阿南 秀忠

企業の基幹システムは,競争の激化,規制の緩和,多様な顧客ニーズおよび増加する業務量に対応して,分散化,大規模化および複雑化してきている。このような環境において,情報システム部門では,システム構築・運用に関しては,システム開発の効率化・スピード化・安定稼働,柔軟なシステム拡張・変更,TCO削減が最重要課題であると認識している。
本稿では,分散化,大規模化および複雑化していく企業の基幹システムを,柔軟に統合し,変化に強く,かつ短期間に構築するために,Interstage Business Application Server「基幹システムフレームワーク(MC基盤)」が解決する課題および提供する機能の概要について紹介する。

保西 義孝

企業情報システムの安定稼働に対するニーズは,年々高まっており,近年では,とくに自然災害やテロなどの災害に向けた対策が急務となっている。
Symfowareは,お客様にゆるぎない安心を提供している高信頼なデータベースであり,災害時にも安定稼働に向けた最適なソリューションを提供する。例えば,広域災害が発生しても,遠隔地に待機センタを準備しておき,センタを切り替えることでお客様のデータを守り,迅速な業務再開を実現する。
本稿では,メインフレームの実績技術やハードウェア新技術など富士通のコアコンピタンスを集結したSymfowareディザスタリカバリを説明する。

山口 正人,荒木 賢,後藤 晃幸

近年,システム構築に際して,従来は当たり前と思われていたデータ構造の事前設計や検索要件の事前定義が難しくなってきている。これは,システムや要件の多様性・変化が飛躍的に増大してきている一方で,より素早いシステム構築が求められるようになったためである。この課題を解決するためには,従来のような事前設計型のアプローチでは不十分であり,「データをあるがままに格納し,思うがままに活用する」AsIs(アズイズ)コンセプトに従ったアプローチが有効である。富士通が提供するInterstage Shunsaku Data Managerは,これを実現する全く新しいデータベースエンジンであり,スキーマレスかつインデックスレスという従来の常識では考えられなかった特長を持つ。
本稿では,実際のInterstage Shunsaku Data Managerの適用例から有効性を説明した上でテクノロジを概観し,最後に今後の展開について述べる。

長倉 浩士

富士通は,大規模化,複雑化するITシステム運用の負担を軽減し,システムの安定稼働を目的に,自律型コンピューティングを実現する仮想・自律システム基盤製品“Systemwalker Resource Coordinator”を提供してきた。しかし,自律型コンピューティング自体が新しい技術であることから,実際のシステムにどのように適用できるのか,どのような効果が得られるのかが十分に理解されているわけではない。
本稿では,システムの仮想化・可視化,最適な資源の割当て(プロビジョニング),システムの用途替えといった,Systemwalker Resource Coordinatorの基本的な技術をベースに,身近にあるシステムにおいて現状のシステム管理者が抱えている課題をどのように解決できるかを,適用シーンを交えて紹介する。

服部 裕慈

帳票はビジネス情報を可視化したものであり,窓口業務や受発注業務など様々な業務を遂行する上で必要不可欠なものである。また,管理情報や経営情報としても帳票は頻繁に使用されている。
近年,企業のIT化,法整備が進み,帳票は紙から電子化へ急速に移行している。従来,帳票を電子化する主な目的はコスト削減であったが,2005年4月に個人情報保護法が全面施行されたことに始まり,帳票というビジネス情報に対するセキュリティ確保,および内部統制目的で,帳票を電子化して安全に運用・管理するケースが急増している。
本稿では,電子帳票ソフトウェア“Interstage List Works”について,帳票を電子化して単にセキュリティを確保するだけではなく,帳票の業務活用・効率化という相反する課題にも両立できる取組みの状況と今後の展開を述べる。

山本 雅彦,中井 良博

VoIPの普及に伴い,電話やテレビ会議といった通信系サービスが,情報系サービスと同じIPネットワーク上で提供されつつある。これにより,キャリア(通信事業者)や企業では通信系サービスと情報系サービスを融合し,新しい業務サービスを提供したいというニーズが高まっている。
富士通では,融合サービス提供によるワークスタイルの革新と業務効率化の支援をコンセプトに,サービス統合基盤:Interstage SIPnetを開発した。Interstage SIPnetは,通信系サービスと情報系サービスをシームレスに融合するサービス統合実行環境と,既存業務への音声系サービスの組込みを実現する音声対話基盤,および多様化するビジネスシーンをサポートする多機能クライアントを軸に展開する。
本稿では,融合サービスの実現に向けた富士通の取組みと,Interstage SIPnetについて紹介する。

鈴木 信吾

特集2:文教ソリューション


近年,学生の利便性向上を目的として,大学ポータルを窓口とした事務手続きのワンストップサービス化が盛んである。休講,学生呼出しなどの連絡事項の掲示から,住所変更や奨学金申請など,従来は事務室に足を運んで行っていた諸手続きも,現在は手元にパソコンがあればネットワーク経由で行える。なかでも,学生サービスの向上と事務職員の作業負荷軽減の双方に多大な効果を発揮し,さらに業務改善と経費節減が期待できるとして,各大学で導入を進めているのがインターネット環境における履修科目申請システムである。
本稿では,富士通の大学業務パッケージCampusmate-JのWeb履修申請機能の特長と,大阪産業大学様における適用事例について紹介する。

木下 博行,寺島 兼司

大学の情報基盤として整備されている「教育用システム」は,長年の間,情報処理教育やリテラシー教育で活用されることが主で,ITを活用した授業の質や効果の向上といった「教育の情報化」の観点からは,その利用をあまり検討されてこなかった。大学を取り巻く環境が厳しさを増し,大学間の生き残り競争が激化する中,各大学は魅力ある大学作りに取り組み始めている。その中心となるのは,授業を学生にとっていかに魅力ある付加価値の高いものとするかである。
本稿では,大学が教育の情報化に取り組むこととなった背景を,取り巻く環境の変化,政府の政策,米国の動向から説明するとともに,教育の情報化を担うシステムとして富士通が開発した授業支援システム“Campusmate/CourseNavig”の概要について述べる。

役 誠雄,西村 朋子

ここ数年でLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)をベースとした「統合認証」が普及し,現在は利用者情報を含めて統合的に管理することを目的とした「アイデンティティマネジメント」システムを望む声が増えている。多くのマルチベンダサービスを導入している大学ネットワークにおいても,ユーザ情報を効率的に管理するための「統合的なユーザ管理」が必須要件として挙げられることが多い。しかし,その実現にはコストを含めいくつもの壁が存在する。
本稿では,アイデンティティマネジメントシステムを構築するに当たり解決しなければならない課題とその解決ヘのアプローチ方法,および富士通が提供する大学向け統合アカウント管理パッケージ“Campusmate/ICAssist”の特長について紹介する。

役 誠雄,安納 順一

従来,図書館,公文書館,博物館,美術館などの学術・文化施設で電子図書館や電子博物館と呼ばれていた情報システムが,デジタルアーカイブシステムとして新たな進展を見せつつある。また,これら学術・文化施設は社会的要請により保有する資産の有効活用や情報公開が求められており,その観点からもデジタルアーカイブの構築が進められている。
富士通では,文化遺産から最新の研究成果までを対象に,知的生産活動に役立てられる知的情報貯蔵庫と位置付けたデジタルアーカイブ構築のソリューションを提供している。
本稿では,最近のデジタルアーカイブの動向を踏まえ,富士通のデジタルアーカイブソリューションの中心である電子図書館ソリューションiLisSurf,博物館ソリューションMuseumSuiteについて紹介する。

東條 隆

大学図書館のニーズの変化や新しい取組みに応えるため,富士通では,大学図書館向けパッケージであるILISシリーズを提供してきた。
1998年に提供を開始したiLiswaveは,国立情報学研究所(当時:学術情報センター)が提供する新目録所在情報サービスとの親和性と機能の豊富さ,および多くの図書館で利用できる柔軟性の高さにより,広く認知されるところとなった。一方,Web技術の急速な進展に伴い,大学図書館だけでなく様々な分野でWebサービスが広まり,利用者サービスを重視したアプリケーションが主流となってきた。iLiswave-Jは,このWeb技術およびJavaアプレットを採用して,操作性や運用性を改善するとともに,iLiswaveの機能の豊富さをも継承した次世代の大学図書館向けパッケージである。
本稿では,iLiswave-Jの構成と特徴について紹介する。

芦田 宗明,野村 一成

公共図書館は,e-Japan政策でも地域の情報提供拠点として重視されており,さらなる利用者へのサービス拡大を期待されている。
富士通は,これまで公共図書館向けのシステムとしては「iLiswing21シリーズ」を提供するとともに,図書館の情報拠点としての価値拡大のための新しいソリューションを提案している。 本稿では,そのソリューションの具体例として,「公共図書館と学校図書館の連携によるサービス拡大」,「RFIDを活用した効率化とサービス拡大」,「地域総合目録による公共図書館間連携でのサービス拡大」について紹介する。
なお,今後,これらのサービスの提供を予定されている図書館が多く,先進的な事例として紹介するものである。

松原 真弓,河合 將治

現在,全国約34,000校の小中学校とそれを管轄する2,000の全国自治体の教育委員会では,児童生徒の名簿や学習情報などの基本データの多くに関して,手作業による紙ベースでの処理や個別のOAツールなどによる非効率な処理が行われている場合が多い。一方,国家的行財政および地方自治財政はますます厳しくなりつつあり,教育行政についても革新的な効率化・高品質化が全自治体の課題となっている。
富士通は,事務職員の使う各種事務システムや先生が成績や出席簿などのデータ処理に使う校務システムを,行政システムと連携をとる統合的フレームワーク上に実現することにより,自治体全体の教育業務の情報インフラを構築するとともに,様々な意味で教育に役立つデータを小さな労力で最大限に利用できるシステムを提供している。
本稿では,富士通の教育委員会向けの事務システムおよび校務システムの概要を紹介する。

中沢 研也

最近,児童に対する凶悪事件が増加している。学校内外でも防犯センサや監視カメラの設置,警備員の配置および地域住民による巡回など,様々な対策がとられているが,その効果は十分とは言えない。児童に対する安全対策には,児童が現在どこにいるかを迅速に把握することが重要である。学校側でも児童がいつ登校・下校したかを把握することが最低限の条件になっている。また,学校からの連絡事項や不審者情報など地域の情報の迅速な伝達は,安全な社会環境の提供を支援する手段として必要になってきている。その一つとしてIT技術による安心・安全な社会を支援するための要求は,今後更に高まってくると考えられる。
本稿では,ITによる学校向けの安全対策ソリューションとして,RFIDタグによる児童の「登下校お知らせサービス」とe-mailによる「学校連絡網サービス」について,開発の背景とサービス概要を紹介する。

堀口 敦,芝藤 和久,太田 健一


---> English (Abstracts of Papers)