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Fujitsu

Japan

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注:このページはアーカイブ化さたコンテンツです。各論文の記載内容は、掲載開始時の最新情報です。

雑誌FUJITSU

2002-7月号 (VOL.53, NO.4)

富士通の最新技術を隔月に紹介する情報誌です。 冊子体の販売はしておりませんのでご了承下さい。


雑誌FUJITSU 2002-07

特集: 「ブロードバンド」

ブロードバンド特集に寄せて(PDF)

特集: ブロードバンド 目次〕

  • IP時代のトランスポート:FLASHWAVE
  • TRIOLEに基づくIP Server
  • ブロードバンドネットワーク製品:GeoStreamシリーズ
  • ブロードバンドアウトソーシングサービス:B-IDC
  • B-FENICSネットワークサービス
  • 企業ポータルサービス:B-Front
  • ブロードバンド時代のコンテンツビジネス支援:ValueContentsサービス
  • ブロードバンド時代のB2Bサービス
  • e-Businessを支援するサービス
  • AppFlyによる新しいアプリケーション提供ビジネス
  • @niftyのブロードバンドコンテンツ
  • IPv6への取組みと今後の展望

特集:ブロードバンド


インターネットの普及やIT化推進に伴うニーズに対応して,富士通ではコアからメトロ,アクセス領域までを広くカバーするフォトニックトランスポート製品をFLASHWAVEファミリーとしてラインナップしている。本稿ではこれらの概要を述べ,とくにIPトラヒックの急増に適応した以下の2機種の製品を紹介する。
FLASHWAVE4530は10 Gbpsの容量を持ち,音声/専用線サービスとデータサービスに対応するマルチサービス機であり,ギガイーサネットインタフェースとレイヤ2スイッチ機能を搭載する。FLASHWAVE2750はIPサービス専用に最適化したパケットトランスポート機であり,中継による遅延や通信品質の課題を解決し,フルIPネットワークを実現する。
これらの機種によるサービスの多様化は,通信キャリアのみでなく官公庁,自治体や企業での新たなネットワーク構築を可能としている。

島田 順一,小林 賢造

ネットワークの高速化,広帯域化は止まることを知らず加速的に発展している。今後の企業システムは,高速・広帯域なネットワークインフラへの対応が必須であるが,サーバ,ストレージ,ネットワークを個別に対応するのでは限界がある。
今後のネットワークをインフラとした企業システムには,プラットフォームとしての対応が必須である。そこで富士通は,サーバ,ストレージ,ネットワークが三位一体となって対応するプラットフォームコンセプト"TRIOLE"を提唱した。また,"TRIOLE"に基づき,ネットワークをインテリジェント化し,企業システムのネットワーク基盤を支える新製品 "IP Server"を発表した。
本稿では,プラットフォームコンセプト"TRIOLE"と新製品"IP Server"について紹介する。

天満 尚二,岡ノ谷 勝俊

ここ数年のインターネットを中心とした情報技術の変化は,ビジネス環境にも大きな影響を及ぼしている。インターネット接続環境,すなわち,IP(Internet Protocol)ネットワークインフラにすばやく移行することが,ビジネスを成功させる重要なかぎとなっている。
本稿では,このネットワークインフラを構築する製品群として,キャリアやISPなどのサービス提供者はもちろんのこと,サービス利用者である企業の設備にも幅広く適用可能なGeoStreamシリーズを紹介する。とくに,IP技術をベースに,高速・大容量かつ高可用性を兼ね備え,E-mailやWebアクセスといったデータ系サービスやVoIPサービスなど,マルチサービス機能を同時に実現するための主要技術,光ファイバを効率良く利用しブロードバンド環境を経済的に実現する技術などについて述べる。

伊東 和彦,岡部 健一,加藤 正顕

ADSLやCATV,FTTHなどブロードバンドネットワークを利用するインターネットユーザの増加に伴い,企業システムにおける可用性,応答性,機密性および先進性はより高いレベルを求められるようになり,ITインフラの準備,維持とシステム/ネットワーク運用管理業務はますます複雑かつ困難になってきている。
富士通では従来より館林,明石両センタを中心にインターネットシステムアウトソーシングサービス「IDCサービス」を展開してきたが,ブロードバンド時代の様々なシステムニーズに応えるべく,最新鋭のIDC「東京システムセンタ」を2001年10月に開設した。併せてブロードバンドにフォーカスした各種特化型サービスの提供を開始した。
本稿では,ブロードバンド時代を見据え,新たなサービスを開始したブロードバンドアウトソーシングサービス"B-IDC"の概要について紹介する。

米倉 誠人

インターネットに代表されるブロードバンドの波が企業ネットワークのあり方を変えようとしている。従来は利用料金を抑制するために,できるだけ事業所の外部との通信量を少なくするためのシステムを模索してきた。しかし,昨今の技術革新により,ネットワークサービスの帯域あたりの料金は劇的に低価格になってきており,企業はこのようなネットワークを徹底的に活用したビジネススタイルへと業務変革しつつある。
富士通は国内最大級,最高速のバックボーンネットワークをベースに,ADSLやFTTHなどのブロードバンドアクセスでのネットワークサービス"B-FENICS"を提供している。
本稿では,富士通のネットワークインフラの構成と,これをベースにしたインターネットサービス・イントラネットサービス・付加サービスの特長,さらに,"CDN"・"IPv6"などの先進的な取組み内容について事例を交えて紹介する。

大嶋 光一,福島 敦,西脇 孝博

近年,企業ネットワークのブロードバンド化とともに企業活動はITに深く依存するようになった。従業員間の情報格差の解消が課題となり,従業員一人一人に最適な情報を提供し,ITリテラシを底上げする企業ポータルサービスに対する要求が高まっている。富士通は本市場に対し,優良サービスコンテンツ提供企業との提携のもと,2001年11月に企業ポータルサービス"B-Front"を開始した。B-Frontは,情報の共有化を実現するグループウェアと業務の効率化を支援する豊富で新鮮なコンテンツサービスから構成され,従業員をビジネス,福利厚生の両面からサポートするとともに,人材の活性化も目指している。
本稿では,B-Frontが実現するポータルサービスのサービス内容,およびサービス実現のため新たに開発した各種機能を紹介するとともに,B-Frontの今後の課題と方向性について述べる。

門間 仁

本稿では,ネット上のコンテンツビジネスを支援する「ValueContents(バリューコンテンツ)サービス」を紹介する。本サービスは,自社コンテンツを生かしてネットビジネスに参入したいと考えている企業,およびネットビジネスや企業内で様々なコンテンツの活用を考えているお客様に,コンテンツ制作から高付加価値なコンテンツの提供,販売,ユーザサポートまで一連のコンポーネントをアウトソーシングで提供するトータルソリューションである。また,本稿では,ValueContentsサービスで活用している二つの最新技術(1)インターネットに存在する億単位のソースからWebページを自動収集,分類,分析・加工する知的情報収集技術,(2)画像と関連テキストを効率良く検索するクロスメディア検索技術を紹介する。

伊藤 雄一郎,内藤 和博,茂松 由美子,佐藤 理

ブロードバンド化を伴った情報技術の急速な発展は, 従来の企業間(B2B)電子商取引に大きな変革をもたらそうとしている。近年,製造業ではビジネス環境が激しく変化し,商品のライフサイクルはますます短くなってきている。これらの環境変化への対応や競争力強化のために,製造業においては従来の外部企業との単なるトランザクションの交換ではなく,パートナ企業間で情報の共有化を効率的に行う企業間協調型(コラボレイティブ)の新しい電子商取引のビジネスパラダイムが必要となってきた。
企業間のデータ交換には従来バッチ型のEDIを利用していたが,マシン間でリアルタイムに処理を行うことを指向した"RosettaNet"が広がりを見せている。さらに受発注のみならず開発段階での設計情報の交換まで電子商取引の対象が広がっている。本稿では電子商取引の動向と標準化に言及し,富士通のB2Bサービス"ProcureMART"を紹介する。

伊藤 勝敏

富士通は1997年以来,inBサービスとしてFENICSイントラネットサービス,VPO (Virtual Private Office)サービス,また,B2Cとしてi-Brandサービスを提供してきた。
これらのサービスにより,顧客のイントラネットの構築や,情報共有のためのグループウェア機能,メール機能,ホームページ機能,会員管理機能,決済機能などの業務の基盤となる機能のASPサービスを行い,安価で安全な環境を短期間で提供することを実現し,顧客のビジネス活動を支援してきた。
本稿では,最近のネットワークのブロードバンド化など急激なネットワーク環境の進化を考慮し,富士通が培ってきた5年間のサービス実績やユーザニーズをベースに構築する新しいサービスへの取組みを紹介する。

橋本 忠俊,中屋 靖弘,五ノ井 敏行

アプリケーションをブロードバンドネットワークを通じてストリーミング配信することで,既存のスタンドアロン型アプリケーションを改造することなくオンライン利用できる,新しい技術が普及してきた。この技術により,利用者は使いたいアプリケーションをWebブラウザでクリックするだけで,使いたい分だけ利用できるようになる。
富士通は,この技術を組み込み,業界で初めてビジネスおよびコンシューマ用途アプリケーションを対象に,アウトソーシング型サービスAppFly(Applications on the Fly)をアプリケーションホルダ/ISP/CSPの3者に提供する。
本稿では,AppFlyの技術的特徴と,それにより可能となる新しいアプリケーション提供ビジネスモデルを紹介する。

木野 亨,輪島 章司,山嵜 利哉

@niftyではCP(コンテンツプロバイダ)が提供する映画などのストリーミングサービス,書籍などのダウンロードサービスのほか,@niftyが提供するインターネット電話,ウィルススキャンサービスまで数多くの有料コンテンツを提供している。
ブロードバンドコンテンツは明らかにエンタテーメントや教育分野,コミュニケーションサービスなどで根づきつつあり,これまでの生活様式をも変えようとしている。また今後その流れはより幅広いユーザに対し,着実に進んでいくと考えられる。
本稿では,ケーススタディとしてなるべく多くの代表的なコンテンツを紹介することにより,今後のCPのブロードバンドコンテンツ,@niftyのブロードバンドコンテンツの進む方向について考察した。

谷津 伸ニ

IPv6(Internet Protocol Version 6)は,IPv4アドレスの枯渇に対する長期的な解決策として開発されてきたが,むしろIPv6の技術を使って新しい利用の可能性が広がるということの方がもっと重要である。アドレスの自動生成の仕組みやモバイルIPの仕組みなどの特徴を生かして,ネットワーク家電の実現やそのリモートメンテナンスといった各種サービス,ひいては新しいビジネスが考えられる。
富士通では,これまでIPv6のインフラを構築するためにルータやサーバにおけるIPv6対応を行い,政府の実証実験などに参加してきた。今後はIPv6の実用化に向けた取組みとして,サーバクラスタやミドルウェアのIPv6対応,IPv6のキラーアプリケーションの一つとも言われる家電などの組込み機器を対象としたIPv6チップの開発を進めている。

四ノ宮 大輔,藤山 博之,千葉 正博


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