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Fujitsu

Japan

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注:このページはアーカイブ化さたコンテンツです。各論文の記載内容は、掲載開始時の最新情報です。

雑誌FUJITSU

1999-9月号 (VOL.50, NO.5)

富士通の最新技術を隔月に紹介する情報誌です。 冊子体の販売はしておりませんのでご了承下さい。


雑誌FUJITSU 1999-9

特集: 「プリンタ」

特集: プリンタ 目次〕

特別寄稿

  • プリンタ製品開発への取組み

特集

  • A3ページプリンタ:PrintPartner GL-760SD
  • 小型カラーページプリンタ:PrintPartner GL-8300A
  • 小型ページプリンタ:PrintPartner 12MX
  • ネットワークプリンタ:PrintPartner VSP/VSシリーズ
  • VSPスキャナ
  • 高速ページプリンタ:F6761E/W
  • シリアルインパクトドットプリンタ:M33061C/M33301C/M33071C

一般

  • モバイルコンピューティング用統合ソフトウェア:MOBILESUITE
  • ソフトウェア構成管理ツール:PowerGEM Plus Administrator

特集:プリンタ


特別寄稿

特集

レーザプリンタがオフィスに浸透してきた現在,顧客要求は高品質,高機能だけにとどまらず,環境への配慮など多くを満足するものへと高まってきた。今回開発した PrintPartner GL-760SDは,先に販売開始しているプリンタ(GL-760E)の後継として,両面印刷機構などの特長を継承するとともに,性能面での向上を図った。まず印刷速度向上のためにMIPS系のCPUを採用すると同時に,多くの専用LSIを開発した。また写真画質を追求するために富士通独自の技術である“FEIT”を用いた。さらに柔軟で高速な文字形状生成のために“FCFフォント”技術を採用した。

清水 茂樹、長崎 良樹、堀江 拓光

富士通は,小型カラーページプリンタPrintPartner GL-8300Aを開発した。一般的なカラーページプリンタは1ドラム方式とか4サイクル方式と呼ばれ,カラー印刷時には画像を形成する感光体ドラムを1色ごと,4回転させる必要がある。このため速度を上げ難い欠点がある。富士通は各色を連続的に印刷できる4連タンデム方式を採用し,従来のカラーページプリンタでは困難だったカラー印刷毎分13枚という高速印刷を実現した。また,タンデム方式の弱点である位置合わせ精度についても,低コストで高性能な自動位置合わせ方式を開発し克服した。
本稿では上記の開発技術,さらに,高速メカニズムに合わせて性能を引き出すためのコントローラの高速化技術や高速に画像処理を行う技術,および環境問題への取組みについて述べる。

渡会 慎一、佐藤 一彦、永富 勉

パソコンやディジタルカメラの普及,およびアプリケーションソフトの発達により,多目的用途に対応可能な小型ページプリンタが求められている。
富士通ではこの要求に対して,高速印刷(解像度600 dpi,印刷速度A4サイズ12頁/分)と高画質印刷(解像度1,200 dpi,印刷速度6頁/分)の2モード印刷を可能としたPrintPartner 12MXを開発している。
本稿では,本プリンタの高画質化技術,低ランニングコスト化,およびエコロジー技術について述べる。

釜地 英樹、飯塚 真一

VSP(バーチャルシステムプリンタ)は,メインフレームからパソコンまでの異なるプラットフォームからの印刷要求を1台で処理可能としたネットワークプリンタである。
VSは,VSPの廉価版として開発した新機種で,VSPの印刷機能を継承し高信頼性と小型・低コスト化を両立したネットワークプリンタである。
VSPは複数の仮想印刷機構をプリンタ装置に組み込むことによってマルチプラットフォームでの分散印刷を可能とした。これに対し,VSではこの仮想印刷機構を改良したエミュレータ技術によって,一つのプリンタ機構で簡易的にマルチプラットフォーム対応を実現した。
本稿ではVSPおよびVSシリーズで実現したマルチプラットフォーム対応技術と製品概要について説明する。

飯嶋 浩一、中井 浩司

「VSPスキャナ」は,高速読取り,両面同時入力を特徴とした各種製品を用意し,様々な業務に対応している。
「VSPスキャナ」は,とくにファイリングシステムと伝票・帳票処理に適した画像処理機能をハードウェアとして装置内に取り込むことにより,入力後のオペレータによる処理作業を軽減する。
本稿では,この画像処理を中心にVSPスキャナの紹介を行う。

鈴木 章夫

富士通は高速連続紙ページプリンタ装置F6761E/F6761Wの2機種を開発した。F6761Eは,F6762シリーズ(印刷速度毎分5,000行)の後継機として製品化され,「印刷速度の向上(印刷速度毎分8,250行)」と「18インチ用紙幅対応(A4―2UP)による印刷コストの低減」を特徴として,富士通日本語ページプリンタ装置のシリーズ強化を図った。F6761Wは,高速ページプリンタ装置に求められる両面印刷による「媒体コスト,保管コスト,運用コストの削減」に応えるべく,従来の連続紙プリンタ装置で標準として使用される15インチ用紙(最大18インチ)に対して,両面印刷を単一装置で達成した連続紙プリンタ装置である。これまでの一般的な両面印刷システムである片面印刷装置の2台連結構成に比べて低コスト,省設置面積,省エネルギー,無駄紙の削減などを実現した。そのため,新しい両面転写技術を開発するとともに,従来からの現像技術,フラッシュ定着技術などを更に改良し高速化・高画質化を図った。また,オペレーション負荷軽減を目的として帯電器類の自動清掃機構,消耗品類の交換時間短縮などの操作性,保守性を改善する技術も併せて開発した。

平尾 直人、木村 進、和田 芳典

シリアルインパクトドットプリンタは複写紙に印刷できることが特徴であり,伝票・連続帳票類の出力用途を中心に今後も一定の需要が見込まれる。富士通は,主にオフィス向けの中・高速機で製品展開を進めてきたが,印字速度,複写能力,多種媒体対応などの基本性能の向上や,ネットワークへの対応などの新たな要求が絶えない。
本稿ではシリアルインパクトドットプリンタの動向について述べ,主要製品の3機種M33061C/M33301C/M33071Cでの対応状況を,主な機能と特徴とともに紹介する。
さらに,伝票や単票用紙への印刷時の操作を大幅に容易にする用紙自動吸入装置についても紹介する。本装置は,M33071Cの操作性をさらに高めるオプションユニットで,単純な構造でありながら,斜めに吸入された用紙を正常な方向に修正する優れた性能を有する。

窪田 正幸、寺井 進

一般

近年,モバイルコンピューティングへの期待が高まり,携帯情報端末市場の飛躍的な拡大が見込まれている。これに対し,著者らは,携帯情報端末INTERTOP CX300を開発した。
この携帯情報端末を開発する際に,ユーザの利用目的,利用シーンを考慮したモバイルコンピューティング用統合ソフトウェア:MOBILESUITEを提案した。
MOBILESUITEは,使いやすいこと,分かりやすいこと,便利であることを基本方針として開発した。またMOBILESUITEには,メール機能,PIM(Personal Information Manager),エディタなどがあり,それぞれのソフトウェアが密接な連携を実現している。
本稿では,MOBILESUITEの考えかた,主な機能を紹介する。

平城 格

PowerGEM Plus Administratorは,ソフトウェア開発プロジェクトの管理者,開発者の様々な作業の生産性,信頼性,保守性,管理性の向上を目差した,分散開発に対応するソフトウェア構成管理ツールである。富士通のメインフレーム用ソフトウェア開発支援製品である,GEM(Generalized program Editing and Management Facilities)で培った技術を取り入れ,オープン系ソフトウェア開発に必要不可欠な,マルチプラットホーム対応,分散開発への対応を実現している。主な機能には,ソフトウェア資産をマスタとして一元管理する機能,プロジェクトの構成要員とアクセス権を管理する機能,開発資産の同期管理や流通を行う機能,ソフトウェア資産のベースライン化を行い,成果物である実行プログラムとの対応関係を明確化する機能,ソフトウェア資産の変更管理を行い,変更管理と連携して変更の進捗状況を管理する機能がある。

相馬 和弘


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