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Fujitsu

Japan

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注:このページはアーカイブ化さたコンテンツです。各論文の記載内容は、掲載開始時の最新情報です。

雑誌FUJITSU

1999-5月号 (VOL.50, NO.3)

富士通の最新技術を隔月に紹介する情報誌です。 冊子体の販売はしておりませんのでご了承下さい。


雑誌FUJITSU 1999-5

特集: 「ミドルウェア」

ミドルウェア特集に寄せて(PDF)

特集: ミドルウェア 目次〕

特集

  • アプリケーションサーバ:INTERSTAGE
  • 総合EDIパッケージ:TRADEMASTER
  • 統合開発環境:APWORKS
  • 次世代データウェアハウス:ビジネスインテリジェンス
  • 並列データウェアハウスサーバ
  • マルチメディア オブジェクトデータベース:Jasmine
  • Jasmineによるソリューション
  • グループウェアにおけるインターネット技術
  • インターネットワークフロー
  • 文書業務処理システム
  • ナレッジマネジメントシステム

一般

  • パターン指向アプリケーション開発

特集:ミドルウェア


特集

最近,Java/CORBAを使用した新しい企業システムのプラットフォームとして,アプリケーションサーバに注目が集まっている。INTERSTAGEは,富士通がネットワークコンピューティング時代に向け新たに発表したソリューション体系であるSOLUTIONVISIONの中核となるアプリケーションサーバである。
本稿では,今後の企業システムのシステム化動向と必要とされる情報技術との関係を概観するとともに,INTERSTAGEの概要を紹介する。

牧本 治男

企業における資材調達や受発注などの業務のために,異なる企業間でコンピュータネットワークを介して標準的な規約を用いたデータ交換を行うEDI(Electronic Data Interchange)の重要性が高まってきている。
近年,これまでの特定企業間におけるレガシーなネットワークを使用した企業間EDIに加えて,インターネットやその他の新しいネットワークを活用し,不特定多数を相手にするローコストなEDIが現れるなど,様々な形態への対応が必要となってきた。さらに,EDIシステム構築期間短縮のために,長年富士通がお客様とともに培ってきた豊富な経験やノウハウを基に,お客様ごとに構築していた受発注や見積もりデータの検索・抽出処理や取引の履歴管理のような運用機能の汎用化が求められている。
本稿では,統合EDIパッケージであるTRADEMASTERで実現した技術について説明する。

堀江 剛、木村 雅充

異なる環境を持つ複数のコンピュータ同士を協調動作させ,負荷分散を行うことでシステム全体の性能と可用性を高める手段としてネットワークコンピューティングが注目されている。一方,Java言語やCORBAといったネットワークコンピューティングにおける業界標準の技術やActiveX,JavaBeans,Enterprise JavaBeansといった標準的なコンポーネント技術は急速に進歩しつつある。これらの技術を電子商取引システムやグループウェアをベースとした共同作業支援システムなどのネットワークコンピューティングシステムに利用したいという要望に応えるためには,オープンスタンダードな技術をスピーディに導入でき,プラットフォームや製品,言語の枠を越えた統合的な開発環境の提供が必要になってきている。
本稿では,このような統合開発環境の動向とそれに対する富士通の取組みについて述べ,統合開発環境APWORKSの概要と特長,今後の展開について紹介する。

吉田 敦、古川 利満

経営環境が激しく変化する今日,競争優位を目指す企業にとって,戦略的活動を従来の枠組みだけで考えることが難しくなってきた。
ネットワーク上の多様な情報が利用可能な環境では,企業内外のあらゆる情報を活用して目標達成に向けた戦略を遂行していくことが重要である。
本稿では,新しい枠組みを実現する次世代データウェアハウスに向けたビジネスインテリジェンスへの取組みとして,情報活用の対象を文書データやマルチメディアデータに拡大し,概念抽出や知識統合を実現するシステムと技術を説明するとともに,CRM(Customer Relationship Management)といったソリューションへの適用効果について紹介する。

齊藤 一彦、加藤 博己、笠川 満

企業を取り巻く環境の急速な変化に対応するために,戦略的情報活用が重要視されている。本稿で説明するSymfoWARE Parallel Serverは,戦略的情報活用を目的としたセントラルデータウェアハウスの中核となるデータベースシステムである。
本データベースシステムは,従来のデータベース処理と比較して100倍以上の性能向上を実現し,テラバイトオーダのデータベース運用を汎用ハードウェア上で可能とした並列データベースシステムである。
本稿では,セントラルデータウェアハウスに課せられる厳しいシステム要件とSymfoWARE Parallel Serverの優れた並列アーキテクチャについて説明する。

安念 仁志、奥村 充

本稿では,マルチメディア オブジェクトデータベース:Jasmineを支える技術について説明する。とくに,オブジェクト指向とデータベース技術との融合とJasmineの特長,なぜオブジェクト指向データベースがマルチメディア管理と相性がよいか,またJasmineを使ったWebアプリケーション構築を行うにはどのような方法があるのかなど,従来あまり他では紹介されていなかった話題にも多く触れた。またJasmine上でのマルチメディア アプリケーション開発生産性を高めているキーテクノロジーである,様々なISV技術との連携およびJasmine Studioについての紹介も行う。

吉澤 庸一、吉澤 尚子

Jasmineはオブジェクト指向データベースをエンジンとして,マルチメディア,インターネットに対するソリューションを提供している。この製品が情報社会に受け入れられる底流には,コンピュータ利用がインターネットオリエンティッドな利用形態へと拡大し,情報の表現形態としてマルチメディアが大きな意味を持つようになってきたとの背景がある。このような背景から昨今のアプリケーションには,マルチメディアを含む構造的データを容易に取り扱えること,Webセントリックなアプリケーションがスピーディに開発可能であり,変化のスピードを求める時代に対応できること,コンピュータ内で扱う資源を共用・再利用可能であることが強く求められている。
Jasmineはこのような時代の要請に応え,かつ今後の発展性の土台となる機能を持っている。ここではいくつかの具体的な適用事例を通してJasmineをよりよく理解して頂くとともに,それが提供する応用の広がりについて述べ,読者各位による更なる適用ソリューションへの拡大を期待したい。

中村 敬

1990年代初頭,グループウェアはクライアント・サーバ型システムとして市場を席巻していた。WWW(World Wide Web)の出現により,インターネット技術が注目され,グループウェア製品においてもインターネット技術が採用されている。そしてグループウェア製品を用い,企業などの組織ではインターネット技術による情報システム「イントラネットシステム」が構築されている。
本稿では,グループウェアで採用されている様々なインターネット技術に着目し,クライアント・サーバ型システムと比較した利点・欠点,今後の解決すべき課題について考察する。また,富士通のグループウェア製品であるTeamWARE Officeシリーズのインターネット技術への取組みについても言及する。

川田 博臣

今日,企業内の日常業務では効率上の様々な問題が発生している。例えば,紙の書類による決裁業務では,承認者の不在による時間のロス,書類の紛失,あいまいな業務ルールによる無駄な処理,さらには,業務全体の流れや状況が簡単に把握できないなどである。複数の部門やグループにまたがる業務の流れをいかに効率化し,生産性やスピードを向上させるかが企業にとって重要な課題となっている。また,インターネット・イントラネットの爆発的な普及を背景に,情報システムをWebブラウザから利用したいという要求が高まっている。こうした問題や要求を解決する有効な手段として注目されているのがインターネットワークフローである。
本稿では,ワークフローの動向に触れ,インターネットワークフローを実現する富士通のワークフロー管理システムとアプリケーション開発環境について述べる。

秋本 豊

近年,パソコンやネットワークの普及を背景として,組織全体としての創造性や生産性向上をねらった文書業務処理システム構築の動きが盛んになってきている。1998年に規格制定されたXMLが,組織間での交換を容易にする文書形式として,あるいは,プログラムによる自動処理を可能にする文書形式として大きな役割を果たそうとしている。XMLを使った企業情報の電子開示システムや,研究開発部門での技術文書管理システムが代表的な事例として挙げられる。著者らが開発を進めている文書システムは,このような文書業務処理システム構築の基盤ツールとなることを目指している。本文書システムは,大量文書の格納と管理機能やXML文書の処理機能を持つほか,アプリケーション開発を容易にするActiveXコントロール部品群の提供や,大量文書に対しても十分に高速な全文検索エンジンの統合といった特長を持っている。

長倉 浩士、木戸 祥夫

21世紀の国際競争に勝ち残るための企業情報戦略が求められている。産業構造の変化に伴い,構造化産業から知識産業へ,煙突型産業から都市型集約産業へと変革が求められている。言い換えれば,企業の戦略的情報の管理・活用が企業の成長に大きく影響を及ぼす時代,すなわち,情報インフラをベースとして,どれだけパフォーマンスを上げられるかが問われる時代になってきている。
企業情報のほとんどは文書に基づく情報であり,こうした文書情報の管理・検索・共有・活用を,企業ユースのスケーラビリティ・高速性能で処理する文書情報検索システム(製品名:IntelligentSearch)を研究開発したので報告する。

田中 茂樹

一般

オブジェクト指向のアプリケーション開発ノウハウを蓄積しながら効果的に再利用し,開発効率と拡張性・保守性の向上を図る取組みを紹介する。パターンはこうしたノウハウを明文化し共有する技術であり,すでに何冊ものパターンカタログが市販されている。パターン指向開発は,これらの市販のパターンを活用するだけでなく,各プロジェクト固有の開発ノウハウのパターン化と再利用に主体を置いたアプローチである。パッケージ開発プロジェクトにおいて,組織的にこのアプローチに取り組んだ結果,開発効率の向上だけでなく,理解しやすく,拡張・保守しやすいアプリケーションが開発できることが分かった。

吉田 裕之、森崎 雅稔


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