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Fujitsu

Japan

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注:このページはアーカイブ化さたコンテンツです。各論文の記載内容は、掲載開始時の最新情報です。

雑誌FUJITSU

1998-9月号 (VOL.49, NO.5)

富士通の最新技術を隔月に紹介する情報誌です。 冊子体の販売はしておりませんのでご了承下さい。


雑誌FUJITSU 1998-9

特集: 「インターネットサービス」

インターネットサービス特集に寄せて(PDF)

特集: インターネットサービス 目次〕

特集

  • モバイル通信によるインターネット接続
  • INTERTopWORLDにおけるインターネットサービス
  • Web検索サービス:InfoNavigator
  • インターネット時代のコミュニケーションメディア
  • VPOサービス -企業内/企業間情報共有-
  • インターネットを利用したデータベースサービス
  • 電子メールを使った双方向マーケティングサービス:iMi
  • テレパークにおける新広告システム
  • バーチャルショッピングモール:InfoDynaMall
  • 企業間ECソリューション:WitWeb
  • CATVインターネットサービス:CableCom

一般

  • 板橋区環境教育ネットワーク
  • ビジネス文書を対象としたキーワード自動抽出技術

特集:インターネットサービス


特集

携帯電話やPHSを利用したインターネットへの接続(モバイル通信)が近年大きな利用者ニーズとなっている。携帯電話でのパケット通信モード接続やPHSでの高速通信技術など技術進歩が著しく,インターネットサービス事業者は最新技術を先取りした対応が必要である。またプロトコル変換など通信事業者が提供するサービスも存在し,モバイル通信方法は,利用環境によりユーザは適切な選択をする必要がある。
本稿では,インターネット接続におけるサービス利用基準を説明するとともに,個人利用を支えるインフラサービスとして,富士通のインターネットサービス:InfoWebのモバイル通信への対応状況を紹介する。また,海外からのインターネット接続など広義のモバイル通信や次世代携帯電話などモバイル通信の将来についても言及する。

鈴木 茂之

INTERTopWORLDは新携帯情報ツールINTERTopの公式ホームページとして1997年6月の製品発表と同時に公開された。その内容は販売促進のための製品情報にとどまらず,ユーザサポートや独自サービスにも力を入れている。また,モバイル向けコンテンツの提供や,サーバアプリケーションの開発などによる携帯端末を快適に使っていただく試みも行っている。
本稿では,INTERTop公式ホームページINTERTopWORLDの企画から立ち上げ,運営の過程をサービスを中心に紹介していく。

山本 暢、味蓼 香穂子

キーワード検索で簡単にインターネット上の情報を探すことのできるWeb検索サービスは,今やインターネット利用に必要不可欠のサービスとして定着している。一方,Webにより発信される情報は急増を続けており,Web検索サービスで扱わなければならない情報量は膨大なものとなっている。しかも,これらの情報は日々作成または更新されているため,Web検索サービスは,常に最新の情報をナビゲーションできることが要求される。
本稿では,これらの課題を解決し,日本のWebコンテンツをほぼカバーする大規模な日本語Web検索サービスを実現したInfoNavigatorを紹介するとともに,これを支える技術について述べる。

佐藤 俊一、佐藤 理

インターネットはコミュニケーションネットワークとしての応用が拡大している。電話網が回線交換に基づいているのに対し,インターネットはパケット交換に基づいている。このように従来の電話網とは違う原理で動作しているインターネットを前提とした新しいコミュニケーションメディアの出現が期待されている。筆者らは,インターネットを基盤とした新しいコミュニケーションメディアは,従来の電話のように単に用件を伝えることだけではなくて, 「場の共有」 をも可能とするのではないかと考えている。
本稿では 「場の共有」 に関する基本的な考え方と,この 「場の共有」 の考え方に基づき開発を進めているCHOCOA(CHat Oriented COmmunication Augment)の概要について述べる。

松田 正宏、村上 雅彦

インターネットを使った情報交換,情報共有は,個人レベルでの利用から大企業のビジネスインフラまで広く利用されるようになってきている。それに伴い電子メールや社内ホームページなどのサーバ環境を運用するサービスに対する期待が急速に大きくなってきている。
VPO(Virtual Private Office)サービスは,イントラネットの環境をFENICSアウトソーシングセンタに構築し,専門のスタッフにより24時間365日の運用を実施するアウトソーシングサービスである。商用インターネットとWWWブラウザを使用することで,安価に世界中どこからでも簡単に利用することができる。
VPOサービスでは,通信データの暗号化による情報隠蔽,利用者認証によるアクセスコントロール,ファイアウォールによるサーバの保護などを行う。それによって個人向けには情報交換の広場などのコミュニティ環境を,企業向けには安全で安定したイントラネット環境を実現している。

太田 竜男、田澤 和彦

情報を収集するのに,インターネットを利用するのはごくあたり前のようになりつつある。しかし,利用者ははたして的確に,瞬時に,意図した情報を得ることができているだろうか。無料検索サービスの利用にしてもヒット数だけは多いが本当に欲しい情報が得られているのか。(株)ジー・サーチが提供する 「G-Searchマルチメディアデータベースサービス」 は,インターネットを基盤とする有料情報(データベース)サービスである。本サービスでは各分野で信頼性の高い情報を保有する専門会社からデータベースを購入しているので,利用者は,信頼性が高い情報を的確に探すことができる。
本サービスを有料で提供するにあたっては,技術的にいくつかの課題を解決する必要があった。第一に情報単位の課金方法の確立,第二に情報や個人認証などセキュリティの十分な確保,第三に快適な検索を保証する高速検索エンジンの開発などであった。本稿では これらの技術的な課題への取組みを中心に述べる。

礒道 宏世

iMi(http://www.imi.ne.jp/imi/)は電子メールを使った双方向のマーケティング サービスである。企業のメッセージやアンケートを生活者に電子メールで配信し,返信を企業に伝える。回答をくれた生活者には謝礼として図書券などに交換できるiMiポイントを贈る。
iMiネットは会員登録制で入会金も会費も無料である。会員は興味ジャンルなどの個人プロフィールを登録するが,あくまでも匿名の一生活者として参加できる。
1996年9月に開始して以来,1998年6月末現在,生活者会員数は10万人,クライアント企業数約280,毎月配信されるメール数は約50万通に上っている。
本稿では,まず,iMiの四つの設計思想を 「リレーションシップ革命」 「コンテクスト プロバイダ」 「Lifeメディア理論」 「ワン トゥ ワン マーケティング」 の順に説明し,つぎにiMiの特長や事例に触れ,最後に 「逆マーケット」 に向かう将来を展望する。

鎌倉 章

インターネットの爆発的な普及とメディアとしての社会的認知により,WWW(World Wide Web)上で様々な商業活動・ビジネスが展開されている。中でも,インターネットによる広告ビジネスは,従来のTV・新聞・雑誌といった媒体にはない,WWWの持つ特性を生かした新しい広告のスタイルを実現しており,インターネット上で最も成功しているビジネスの一つである。
本稿では,エンターテインメントサイトとして人気を博す一方,インターネットの広告媒体として様々な広告ビジネスを実践してきたteleparc(テレパークhttp://teleparc.com/,1995年7月情報発信開始)が,独自に企画・開発し実施している新広告システム:インターネットスピードくじtelelotto(テレロットhttp://www.fujitsu.co.jp/hypertext/news/1997/Jan/8-1.html)について述べる。

阿部 寛之

インターネットの登場によって,EC(Electronic Commerce:電子商取引)の世界は画期的な時代を迎えた。それまで限られた企業や組織に対してもたらされていたECの世界は,一般消費者という巨大な市場を取り込み,産業や国境といった枠を超えて膨張を始めている。
また同時に,インターネットがECビジネスのインフラとして現状に課題を残していることも浮き彫りになりつつある。
本稿では,ECの舞台における新たな主役となる消費者と企業に対して富士通が提案するバーチャルショッピングモール “InfoDynaMall” について,その背景と機能を概括する。

宮本 賢央

インターネット技術を利用した企業・団体間での電子商取引,いわゆる企業間ECを構築する企業や団体が増えてきた。本稿では,この企業間EC構築を支援するソリューション:WitWebを紹介する。WitWebでは,企業間EC構築の企画・立案段階から,企業間ECのアプリケーション開発・パッケージ適用,企業間EC構築後の運用支援まで,一貫した各種サービスを提供している。
企業間ECを導入する企業においては,このWitWebを利用することにより,構築期間の短縮,導入・運用費用の削減など効率化が図れる。また,インターネットを利用した商品調達などの企業間ECを行う際のビジネスプラン立案や,投資に対する早期回収など効果が見込める。
一方,企業間での電子商取引にまつわる標準化については,一部進んでいるもののまだ十分とは言えない状況であり,各種業界団体での標準化のみならず,業種を超えた標準化が望まれる。

渡辺 光好

CATVインターネットは,CATV網を利用したインターネット接続サービスである。高速・常時接続・低料金で,電話網を利用した場合に比べ格段に使い勝手が良い。既存のCATVシステムへの設備追加でサービスができるが,現状のCATV会社にとって資金的・人的負担は必ずしも小さくない。
そこで,富士通はCATV会社の負担を大幅に軽減し,CATVインターネットの早期事業化を実現するサービスとしてCableComを開始した。サービスに必要な設備一式を富士通が保有し,インターネット接続機能から顧客管理までトータルな運用サービスをCATV会社に提供する。
本稿では,CATVインターネットの構成・特長とCableComのサービス内容,およびCableComを利用した(株)シティテレビ中野の一般加入者向けCATVインターネットサービスを紹介し,さらに将来の展開について述べる。

岸田 俊秀、戸邉 照雄、大浦 仁

一般

自治体レベルで積極的に環境問題に取り組んでいる板橋区は,1997年度に学校現場での環境教育を推進する目的で,エコポリスセンターと区内すべての公立小学校のパソコンをインターネットで結ぶ 「板橋区環境教育ネットワーク」 の構築を開始した。
これは,教育部門と環境行政部門が連携して環境教育に取り組む全国で初めての試みである。また,文部省は,2003年までに全国すべての小中学校をインターネットを介して接続する計画である。したがって,今後,板橋区の試みが広く全国の学校に普及していくものと考えられる。
環境教育ネットワークの構築に際しては,インターネット上の有害情報や,不正侵入者,コンピュータウィルスなどからこども達を守る仕組みを十分考慮した。
本稿では,環境教育ネットワークの構築事例を紹介し,環境教育ネットワーク構築に際して求められる要件とその実現方法について解説する。

久我 喜貞、吉田 公則、峯尾 洋一

近年,多くの企業で顧客情報,調査報告,ノウハウなどの文書情報を共有し,活用する仕組みが求められており,情報が紙文書の場合,スキャナで入力し画像データとして管理するDocument Imaging Systemが注目されている。筆者らは,一般のオフィスワーカが気軽にDocument Imaging Systemを利用できるように,紙の文書をスキャナに入力するだけでタイトルなどのキーワードを自動的に登録できるキーワード自動抽出技術を開発した。この技術は,富士通のDocument Imaging System製品 「ImageOFFICE」 に搭載されている。

勝山 裕、直井 聡、武部 浩明


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