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工場の最適化: インタビュー記事

「見せる化」による最適化を目指し、
ものづくり現場のデジタル革新を進める

Intelligent Dashboardによる工場全体の最適化ワークショップ

2018-01-12 Fri

デジタル化による製造業の競争が激化しています。世界的には、ドイツの「インダストリー 4.0」注1、米国の「IIC」注2、そして中国の「中国製造2025」注3に見られるように業界は急展開しています。

製造業がこの競争に生き残っていくためには、工場全体を「見せる化」し、生産活動における課題や新たな気づきを抽出することで「工場最適化」を目指すことが重要だと富士通は考えています。

今回は、この工場最適化に向けた「見せる化」を実現するためのソリューションIntelligent Dashboardと、コンセプトを構築し情報を整理するためのワークショップについて、富士通オファリング推進本部 デジタル革新オファリング統括部の及川洋光より紹介します。

 
Chapter
  1. [00:08]富士通が考える工場の最適化とは?
  2. [00:37]Intelligent Dashboardとは?
  3. [02:05]工場全体最適化のワークショップとは?

(注1)「インダストリー 4.0(Industrie 4.0)」とは、2011年に発表されたドイツ製造業のデジタル化を目指すコンセプト。製造業の様相を根本的に変化させ、第4の産業革命とも呼ばれる。

(注2)「IIC(Industrial Internet Consortium)」とは、2014年に米国大手企業5社によりIndustrial IoT(IIoT)の実現のために設立されたコンソーシアム。

(注3)「中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」とは、2015年に中国政府が発表した、10年間の製造業発展のロードマップ。

工場の最適化には、気づきを与える「見せる化」が必要

製造業のマーケットニーズは絶え間なく変化し、複雑化しているため、現場では常に一段の改善と効率化が求められています。しかし人の手による人海戦術だけでの改善活動には限界があり、データ活用による問題解決への新たな気づきや分析による、現場への有益な情報提供が必要となってきます。

この方策には現場における問題の早期発見・対策が大切になりますが、及川は次のように新たな考え方を付け加えます。

及川洋光
富士通株式会社 オファリング推進本部
デジタル革新オファリング統括部
AI&データアナリティクス推進部 シニアマネージャー

「工場全体の最適化を達成するためには、デジタル革新のシナリオ(図1)を進めていく必要があります。そのために必要な最初のステップは、データを集めて可視化すること。そして私たちは、ただデータを可視化する『見える化』だけではなく、そのデータを見る人に気づきを与える『見せる化』が重要だと考えています」

この取り組みは、部分最適ではなく部門・ライン・工程をまたいだ工場の全体最適へと進化させるものです。そして及川はこう続けます。

「『見せる化』とは今まで気づかなかった課題や問題をPush型で気づかせる仕組みづくりで、それを支援するソリューションが富士通のIntelligent Dashboardです」

図1:工場全体最適に向けたデジタル革新のシナリオ

新しい気づきを与える富士通のソリューション

実際のIntelligent Dashboardの画面

Intelligent Dashboardは、製造業の永遠の課題であるQCDSE(=Quality Cost Delivery Safety Environment)、品質・生産性の向上、コスト削減、安全性確保や環境対策の実現を加速させるものです。

このソリューションは、既存のデータに加え、IoTを活用することによって集められたさまざまなデータをつなぎあわせ、あらゆるデータをわかりやすく「見せる化」することで、工場の状況を正確に把握することを可能にします。

地球規模の広範囲から指定の工場まで、拡縮自在に使用できる

製造業の現場にある通常のダッシュボードのように、データを単に数字やグラフで見せるだけではなく、物理的な空間や設備にデジタル化した情報を重ね合わせてビジュアル化できるものです。

及川は、次のようにソリューション導入の実績と効果を述べています。「Intelligent Dashboardにより、ラインの異常にいち早く気づいたり、現場への新しい気づきを与えられたりするため、改善活動の促進など工場全体の最適化支援が可能となります。現在グローバルで約50件の導入実績があり、中国のINESAの工場では、生産性25%向上、生産サイクル50%短縮という成果を出しています。」

取得データも様々な形で「見せる化」することができる

しかし一方で及川は、「工場最適化には『見せる化』が必要だということは理解いただけるのですが、プロジェクトがなかなか進まないというお客様が多いようです」と、ソリューション導入に対して課題があることも明らかにしました。

その課題は、次の2点に集約されます。

課題(1)自社での利用イメージがつかめない

自社の工場でどのような画面が表示され、どのような気づきが得られるのか、といったイメージを社内で共有することが難しい。

課題(2)KPIを決められない

社内だけでは重要なKPI(Key Performance Indicator=目標達成度を評価するための業績評価指標)の決定が難しい。

及川は、「お客様の工場はどこも同じではなく、判断する人の立場や設備によってKPIは異なります。さまざまな状況を踏まえてKPIを決めるのは、非常に難しい作業なのです」と語ります。

そこで富士通は、これらの課題を解決し、ソリューションに対する理解を深めるために、DTCにおいて「Intelligent Dashboardによる工場全体の最適化ワークショップ」を開催しています。

理想の物語を形にし、参加者で共有するワークショップ

このワークショップの目的と想定される受講者について、及川は次のように説明します。

「工場全体の『見せる化』に向けて必要なKPIの整理を行い、工場のあるべき姿のイメージを明確にすることを目指しています。主に製造業に携わり、工場の生産活動の最適化において何から始めれば良いのかを知りたい経営層の方や、工場にあるさまざまなデータを使い改善に役立てたい現場部門の方、工場のICT化の検討においてどのくらいの効果があるのかを知りたい情報システム部門の方など、幅広い業務の方々にご参加いただきたいと思っています」

ワークショップのポイントは次の3つです。

理想の活用シナリオを描く

まず、Intelligent Dashboardによる「見せる化」の導入事例を、デモンストレーションでご覧いただき、気づきや共感、疑問点などを参加者全員で共有します。

このステップで大切なことは、「ICTを十分に活用するためには、利用者にとっての価値を明確にする必要があります。何を実現したいかを考えていただき、理想の活用シナリオをまとめていきます」と及川は言います。

必要なKPIを整理する

ファシリテーターの川上と一緒にKPIを整理する参加者

次に課題を可視化して共有し、その課題解決に必要なKPIを洗い出して整理したうえで、見せ方の検討を行います。

この際に及川が、「他社の事例をベースに検討を進め、富士通オリジナルのワークショップツールを活用することで、参加者全員で議論をしながら効率良く進めることができます」と言うように、富士通が持つ知見を活かした、DTCワークショップならではの体験ができるのです。

そしてユーザー、利用シーン、メリットを参加者で共有し、全員で工場の「見せる化」によって実現したいコンセプトを言葉にまとめて明確にし、理想の物語として形にします。

整理したKPI(例)

「見せる化」の画面イメージを提供する

ワークショップでの検討内容をもとに作成されたIntelligent Dashboardの画面イメージ

以上でまとめられた理想の物語をもとに、もう一度KPIの検討を行い、工場全体の「見せる化」の精度を高めるブラッシュアップを行います。

本ワークショップでの検討内容を素材として作成されたIntelligent Dashboardの画面イメージは、レポートとしてお客様にお渡しします。

部門を越えた、さまざまな立場からの参加が望ましい

本ワークショップに参加された方の声を、産業ビジネス本部 エンジニアリング統括営業部 東海産業営業部 青木健司が、次のように紹介します。

青木健司
富士通株式会社 産業ビジネス本部
エンジニアリング統括営業部 東海産業営業部

「『見せる化』の具体的なイメージができ、お客様の社内での検討が進んだという評価をいただいています。また、複数の部門が集まって話し合った結果、部門間の壁や認識のズレが解消されて、同じゴールに向かって一緒に検討する雰囲気が生み出されたという声もいただきました」

本ワークショップでは、KPIの洗い出しなどにおいて複数の立場からの意見を採り入れるために、お客様社内のさまざまな部門の方々に参加をお願いしています。そのため、「見せる化」を進めるだけではなく、それまでは進まなかった部門間での話し合いを進められるという効果もあるようです。

富士通はワークショップを通して、工場の課題を見つけて最適化を進めたいとお考えの方の支援を進めたいと考えています。ぜひ一度、DTCのワークショップをご体験ください。

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