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AIワークショップ: インタビュー記事

人に寄り添うAIによるイノベーション、
未来を共創するDTCのワークショップ

AIワークショップ

2017.6.27 Tue

近年、AIというワードを頻繁に見かけるようになり、囲碁や将棋でプロに勝つなどAIブームも巻き起こっています。2016年2月には文部科学省と経済産業省、総務省が共同で、AIの研究開発に乗り出すとし、10年間で約1,000億円を投じる計画も発表されました。

AIとは一般的にArtificial Intelligenceの略で人工知能と訳され、非常に高度な技術が用いられた、SF的な響きを持った言葉として理解されています。しかし富士通は、少し違った角度からAIに向き合うことで、お客様により良いイノベーションがもたらされると考えています。

富士通のAIビジネスの全体的な戦略立案に携わる橋本文行氏に、AIとは何か、そしてDTCのAIワークショップで何が得られるのかを伺いました。

 
Chapter
  1. [00:09] 富士通が考えるAIとは?
  2. [01:28] Zinraiとは?
  3. [02:13] Zinraiでできることは?
  4. [03:19] AIのワークショップについて

富士通が考えるAIとは、人を支えるもの

AIとは1956年のダートマス会議で命名された古い言葉で、60年以上の歴史を持っています。第2次ブームと言われる1980年代に富士通は、日本初のAI搭載コンピュータ「FACOMα」と人工知能体系「KAS知識情報システム」を発表し、200件を超えるAI関連特許を出願するなど、日本のITベンダーでトップの実績を残しています。

このように、常に時代に先駆けてAIに関わっていますが、富士通が考えるAIとは、一般的な概念とは少し違います。この点を、橋本氏は次のように説明します。

橋本文行
富士通株式会社 マーケティング戦略本部
新技術事業化戦略統括部
兼 AIサービス事業本部[戦略企画担当SD]統括部長

「多くの方は、人間の脳を作るブレイン・コンピューティングや人間の身体の一部が機械に置き換わるAIといった、SF映画の世界にあるものをイメージされると思います。しかし富士通が目指しているAIは、人間の思考を機械に代行させる、人間の判断を支援するという分野だと考えています」

橋本氏は「SF映画の世界でイメージしたAIは人間と対峙し、雇用を奪ってしまう怖いものだと考えがちですが、それは心配し過ぎです」と指摘し、以下のように続けます。

「AIをArtificial Intelligence(人工知能)として向かい合うのではなく、IA(Intelligence Amplifier)と考えると、これは人間の知識を増幅するものであり、私たちの仕事や生活を助けてくれるもの、と思えるのではないでしょうか」

富士通のAIは、このように人を中心とするHuman Centricな、人に寄り添い、人を支えるものなのです。

富士通のAI技術「Zinrai」

富士通のAIは、30年以上にわたって培ってきたAIの知見や技術が結集され、「Human Centric AI Zinrai」として体系化されたもので、人の判断や行動をスピーディにサポートし、企業や社会の変革をダイナミックに実現するものです。そのとらえ方を橋本氏は次のように説明します。

「よくお客様から、Zinraiはどこにあるの? どのハード・ソフトに入っているの? と尋ねられることがありましたが、富士通のAIは『知覚・認識』『知識化』『判断・支援』の機能と、それらを高度化し成長させる学習機能と先端技術で構成されるもので、人工知能でイメージするような特定のアルゴリズムではありません」

「Zinrai」は4つの技術が特長で、これらの技術によって知覚・認識、知識化、判断・支援を行います。

  • 感性メディア技術
    人のように五感を駆使し、人の感情・気づき・気配りなども処理する。視線の検知などの技術を合わせ人の気持ちが理解することができるようになる
  • 知識技術
    人が理解する知識だけではなく、機械処理できる知識を創り出す。多様なデータ分析で、診断サポートやコールセンターの応対支援に利用される
  • 数理技術
    スーパーコンピュータ「京」などを活用して社会やビジネス上の課題を数理的に解決する。大量のデータを分析して混雑緩和などに寄与するデータを作成
  • 学習技術
    日々の学習により、有益な知識やパターンを導き出すことでAIの継続的な成長を支える。カメラ画像監視技術やサイバー攻撃対策にも適用される。

富士通はお客様との実証実験で400件以上の声をいただき、社内実践も踏まえてAI活用の重点領域と活用シーンを浮き彫りにし、「Zinrai」は(以下の)12の分野で活躍できると考えています。

サン・カルロス医療研究所様での実証実験

医療分野では、新薬の開発や新たな治療法の発見などにAI適用の期待が高く、さまざまな取り組みや実証実験が進められています。富士通はスペインのサン・カルロス医療研究所において、医師の診断支援へのAI導入の実証実験を実施しました。

精神疾患治療では、医師の迅速な意思決定が求められる反面、病気になる要因が複雑で、特定が非常に難しいものでした。ここでAIを採り入れた診断が行われたのです。

匿名化された3万6,000人以上の患者の過去の医療データと、100万件以上の医療関連学術論文などのオープンデータを解析し、その結果、わずか数秒で患者の健康リスクを提示でき、85%以上の精度で自殺・アルコール依存・薬物依存などのリスク算出に成功し、医師の診断時間の半減に成功しました。

この結果を橋本氏は、「専門の医師が長時間かけて診断する必要があった所に、すごく短い時間で要因特定に至ることが可能となった、人の支援という意味でもすごく良い例になった」と見ています。

コールセンターでのAI活用事例

多くのお客様からの問い合わせを電話で受けるコールセンターも、AI技術の有効活用が期待されるところです。

この事例では、電話での会話を、AIの音声分析技術で満足度推定を行っています。発話の長さ、間の長さ、発話かぶりなどを分析し、人が処理できない大量データを瞬時に高精度に評価する技術です。声の高さや変化のパターンから声の明るさを推定し、満足・不満をマッピングすることで満足度をダイレクトに定量化するのです。

その結果をお客様の満足感データとしてオペレーターに提示すると、応対の満足度が確認できることになります。

また質問内容をAIが分析できるようになれば、その内容に紐づいた回答を自動的に画面上にいくつか出させることができ、オペレーターはお客様が期待している答えを考えながら聞けるので、長時間待たせることもなくなります。

「お客様を待たせる時間が短縮され、お客様の満足度が向上することもAI導入の効果ですが、経験のないオペレーターでもベテランが行うようなお客様への応対が可能となるので、教育する時間とコストの削減にもつながります」と橋本氏はコールセンターへのAI導入の意義を語ります。

アイデア発想を重視したDTCのAIワークショップ

DTCでは、以上のようなAI活用を「ゼロから考える」ワークショップを行っています。お客様には20~30人の団体で受講していただく、6時間の充実した内容です。ワークショップの対象者について、橋本氏は次のように語ります。

「AIについて具体的な活用意図を持った方ではなく、自由な発想で考えたいという方を対象としたものです。最近AIの話をよく聞く、あるいは会社からAIについて考えろと言われたような方で、どうやってAIを使えば良いのか分からないと悩まれている方にご提案させていただいているものです」

実際のワークショップ風景。様々な業種、部署の方が参加されています。

ワークショップはグループワークに慣れていない受講者に対するウォーミングアップから始まります。まずフォトカードを使って、自分の現状を振り返り未来を考え、ありたい姿を想像します。

そしてAIに対する先入観や誤解を解き、富士通が考えるAIの説明と「Zinrai」の紹介をさせていただきます。

富士通が考える人に寄り添い支援するAIというコンセプトをご理解いただいてから、AI活用のアイデア発想を行い、このワークショップ独自のインスピレーションカードを活用し、自分が取り組みたいテーマを考えるといった流れになっています。

直感で選んで今の状態を表すフォトカードと、アイデアのきっかけをつくるインスピレーションカード。

「AIをテクノロジーだと考えてしまうと、すごく難しくて怖いというイメージを持ち、なかなか新しい発想が出てきません。まずAIを横に置いて、自分たちのありたい姿を考えることが重要です」と橋本氏はワークショップの狙いを語ります。

また、受講者が想像したありたい姿は、必ずしもAIではなくても実現することがあります。しかし橋本氏は、このワークショップの目的を次のように語ります。

「IT技術を使わなくても、やりたいことがはっきりして、結果的にお客様として一番良い姿につながれば、ワークショップを受講した意義があると考えています」

富士通は、お客様との共創を通して、AIによるイノベーションを創造していきます。DTCのワークショップで、AIが私たちの仕事や生活を支えてくれる未来について、一緒に想像してみましょう。

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