GTM-MML4VXJ
Skip to main content

高性能・高信頼と低消費電力を兼ね備えたCPU 「SPARC64™ VIIIfx」

SPARC64™ VIIIfx

スーパーコンピュータ「」には富士通が設計・開発したCPU「SPARC64™ VIIIfx」が採用されています。その特徴について説明します。

CPU「SPARC64™ VIIIfx」には45ナノメートル半導体プロセス技術が使われています。これは、どんなメリットをもたらす技術なのでしょう。
例えば、幅1ミリメートルの電線で複雑な電気回路を描いて運動場ほどの広さになったとします。その幅を限りなく細くすると、同じ回路を切手サイズにおさめることも可能でしょう。回路の集積度が上がりますと、回路内の配線長が短くなり、計算を行うコアと呼ばれる「計算を受け持つ最小単位」を数多く載せることができます。これにより性能を上げることができます。また同時に部品点数を減らすことができるため、故障率が下がります。さらには回路が小さくなったことで、消費電力を抑えることができます。

これから、SPARC64™ VIIIfxにおける、「高性能」「高信頼性」「低消費電力」を実現するための取り組みを詳しく見ていきましょう。

〔コラム〕

45nmって、どのくらいの長さ?

「SPARC64™ VIIIfx」内でのトランジスタの大きさ(ゲート長)は、45ナノメートルとなっています。では、ナノメートルとはどれくらい長さでしょうか。「ナノ」という言葉は元々ラテン語で“小人”という意味で、“10億分の1”という意味で長さの単位にも使われています。1ナノメートルは10億分の1メートル、すなわち100万分の1ミリメートルになります。人の髪の毛の平均直径は80μmといわれています。なんと、45nmは、髪の毛の太さの約1700分の1です。

CPUの作り方

高速に計算処理を行うCPUは、一体どのように作っているのでしょうか?
シリコンインゴットから、CPUができる過程を見てみましょう。

高性能CPU8万個以上で実現する10ペタフロップス

「京」の心臓部は、88,128個のCPU「SPARC64™ VIIIfx」から構成されています。1つのCPUには、コアと呼ばれる「計算を受け持つ最小単位」が8個搭載され、1秒間に1,280億回(128ギガフロップス)の計算をこなします。さらに88,128個のCPU(70万個以上のコア)が合わせて1秒間に1京回(10ペタフロップス)という凄まじい速度の計算を実現します。

信頼性向上のための工夫

「京」は、88,128個のCPUから構成されていますが、このような大規模システムから最高の性能を引き出すためには、すべてのCPUを安定した状態で動作させることが重要な課題の一つです。
CPU「SPARC64™ VIIIfx」の回路には「エラーリカバリー機能」が搭載されています。万が一、計算中にエラーが発生した場合、自動的に命令を再実行し、システム動作に影響を及ぼすことなく、自動的に回復する仕組みがあります。
また「京」の場合、水を使用してCPUを効率よく冷却しています。CPUを常に低い温度で動作させることにより低い故障率を実現し、部品寿命を向上させています。
これらの工夫により、システム全体の信頼性が格段に向上しています。

高いレベルの電力あたり性能を実現

「京」に求められるもう一つの課題は、いかに消費電力を抑えるかです。一般的に、たくさんの高機能CPUを連結している大規模システムでは、CPU数の増加に比例して大量の電力を消費します。そのシステム全体の消費電力量を抑えるには、CPUの消費電力を抑えることが必要になります。
CPUを数多く連携して高性能を求めることと、電力消費量を抑えることは本来相反し両立は難しいのですが、「京」を開発するにあたっては、これを両立させなければなりませんでした。

一般的に、電気回路の消費電力は、その温度が低いほど抑えることができます。「京」では、水による効率的な冷却を導入したことにより、CPUの温度を下げ、発熱量を下げることで、消費電力を抑えています。
さらに、CPUに計算を実行させる時、動作の必要がない回路は無駄な電力を消費しないように設計上での工夫を施しました。
CPU「SPARC64™ VIIIfx」は、これらの工夫により、チップ単体で電力1ワットあたりの計算性能で1秒間に22億回の演算速度(2.2ギガフロップス)を実現しています。
大変エネルギー効率の良い、環境にやさしいシステムといえます。

なぜ必要なの?

富士通の挑戦

お答えします スパコン Q&A

注 : 「京」は、理化学研究所の登録商標です。