ミサワホーム株式会社 様

新たな住まいづくり・まちづくりに貢献
本社・支社が協働で働き方改革を推進

ミサワホーム様ではフィールド・イノベータがお客様訪問から契約、設計、施工、引き渡しに至るまでの全プロセスを可視化し、アンケート結果とクロス分析。
これをベースに本社と支社が一体になって業務の改善・改革を推進することで、約500時間/月の削減につながる施策を確立した。

課題
効果
課題働き方改革を推進し、従業員満足度と生産性の向上を図る
効果神奈川支社で、約500時間/月の削減につながる施策を確立
課題業務改革への意識をミサワホームグループ全体に拡げる
効果FI活動の成果を他の支社でも活用。関連会社への展開も視野に

背景

従業員満足度向上が経営上の重要課題に

「住まいを通じて生涯のおつきあい」のコーポレートスローガンの下、木質パネル接着工法を中心とした良質な住宅を提供するミサワホーム。2020年1月からは、トヨタ自動車(株)とパナソニック(株)が共同で設立する新会社の新しい枠組みの中で、「住宅とテクノロジーの融合」による新たなまちづくりと、それによる人々のより良い暮らしの実現に取り組んでいる。

同社で成長の大きなテーマとして捉えていたのが「働き方改革」である。2017年を初年度とする中期経営計画では、働き方改革を重要経営戦略の一つに策定。これと並行して、牽引役となる「BR働き方改革推進室」を新設した。常務執行役員の堤内 真一氏は、取り組みの背景を「お客様満足度や業績の向上を目指す上では、従業員満足度を高めることが肝要です。そのためには社員の負担を軽減し、生産性のさらなる向上を図っていかなくてはなりません。また、当社では2015年に首都圏の販売会社を合併しましたが、そのシナジー効果をもっと発揮させたいとの思いもありました」と語る。

ミサワホーム株式会社 取締役常務執行役員 管理・海外事業全般 兼 BR働き方改革推進担当 兼 総務人事部長 兼 人財開発部ミサワインスティテュート部長 兼 BRシナジー推進室長 堤内 真一 氏 ミサワホーム株式会社
取締役常務執行役員
管理・海外事業全般
兼 BR働き方改革推進担当
兼 総務人事部長
兼 人財開発部ミサワインスティテュート部長
兼 BRシナジー推進室長
堤内 真一 氏
ミサワホーム株式会社 常務理事 首都圏営業本部 神奈川支社 支社長 清水 聡 氏 ミサワホーム株式会社
常務理事 首都圏営業本部
神奈川支社 支社長
清水 聡 氏
ミサワホーム中国株式会社 管理本部 総務部 総務人事課 システム 課長代理 前野 裕弥 氏 ミサワホーム中国株式会社
管理本部 総務部 総務人事課
システム 課長代理
前野 裕弥 氏

経緯

大規模商圏を抱える神奈川支社の業務を可視化

ここで導入されたのが、富士通のフィールド・イノベーションだ。堤内氏は「富士通のイベントでフィールド・イノベーションを知りました。現場が自ら課題を洗い出し、改善・改革を進めるという手法に関心を持ちました。当社の課題解決にも活かせそうだと感じ、早速導入を決めました」と語る。

活動のターゲットとして選ばれたのは、大規模商圏を抱える東京支社と神奈川支社である。神奈川支社長を務める清水 聡氏は「支社内でも以前から改善に取り組んでいましたが、日々の業務と並行しながらだと最後まで推進し切るのは難しかっただけにフィールド・イノベーションに対する期待も大きかったですね」と振り返る。

今回の取り組みを支援したフィールド・イノベータ(以下、FIer)は、先行して実施した東京支社での経験を活かしつつ、神奈川支社の業務を可視化。社員へのインタビューやワークショップを通して、お客様訪問から契約、設計、施工、引き渡しに至るまでの全プロセスを洗い出し、662業務からなる業務フロー図を作り上げた。これに加えて、神奈川支社内から選定した120名の1ヶ月分の業務量調査と、神奈川支社全員となる250名へのアンケートも実施。ここでは「作業量の多い業務」と「問題と感じている業務」を掛け合わせたクロス分析を行い、改善期待効果の大きい業務を表出している。

さらに、可視化した事実を踏まえ、FIerのファシリテーションで改善施策の立案のためのワークショップを実施。改善の方向性を基に12のワーキンググループを組織し、それぞれがテーマを策定した。「各ワーキンググループを異なる部署のメンバーで構成したのも良かったですね。今までは他部署と議論するような機会があまりなかったので、新たな気付きが得られたと好評でした」と清水氏は語る。

また、課題解決に向けては、本社側での取り組みも必要であったため、3つの施策を本社連携テーマとして推進することを決定。「元々各支社は独立した販売会社でしたから、メーカー機能を有する本社の協力がないと変えられないことも多い。支社の現状を可視化することで、そこに踏み込めたことの意義も大きかったです」と清水氏は続ける。

業務量調査とアンケートの結果をクロス分析
図1神奈川支社で実施した業務可視化では、業務量調査とアンケートの結果を基に
「作業量の多い業務」×「問題と感じている業務」のクロス分析を実施。
改善期待効果の大きい業務を探り出した。

ポイント

本社・支社が一体となり業務の改善・改革を推進

具体的な成果も現れつつある。たとえば、以前はお客様向けのプレゼン資料を各営業担当者が個別に作成していたが、これを標準化・統一することで業務負担を軽減。さらに、お客様目線に立ったお勧め商品の推奨機能を付加し、円滑に商談が行えるようにしている。

本社側でも、CADとツール/システムの連携強化、積算システムの簡略化などの施策を実施。当時本社側のシステム担当として活動に参加したミサワホーム中国の前野 裕弥氏は「かつての本社システムは業務に必要な機能をすべて網羅していましたが、複雑化/高コスト化が進んだことから、一度疎結合に作り直した経緯があります。しかし、これに伴って支社側に多重入力が生じたため、システム間のデータ連携を見直すことにしました」と説明する。

この結果、CADの図面情報を自動的に積算システムに取り込めるようになり、積算業務の効率が約20%向上。また、発注業務に伴うデータ入力の一部を支社から本社へ移管することで、約40%の生産性向上を見込んでいる。本社・支社での施策がすべて実を結んだ暁には、約500時間/月の時間削減効果が得られる予定だ。

こうした取り組みを通して、現場の意識改革も大きく進んだ。前野氏は「支社側のメンバーの熱意も強く感じられましたし、本社・支社の枠を超えて一つのチームとしてコラボレーションできたことは大きな成果でした。改善・改革を止めないためのノウハウも数多く学べましたので、個人的には『フィールド・イノベーション大好き!』ですね。活動をリードしてくれたFIerの支援にも大いに感謝しています」とにこやかに語る。

本社と支社が一体で改善活動を推進
図2神奈川支社では12のワーキンググループに分かれて改善施策を立案。
本社側での対応が必要な施策については、本社と支社のメンバーが一緒に議論して改善策を導き出した。

今後の展望

他の支社やグループ企業にも活動成果を横展開

神奈川支社では、現在も改善・改革に向けた活動を継続中だ。清水氏は「FIerから学んだ手法をそのまま活用し、数ヶ月に1回のスパンで様々な改善活動と成果発表を行っています。こうしたことで、支社のスタッフがより変革を実感できるようにしていきたいです」と語る。また先に触れたプレゼン資料標準化は、既に首都圏の他の支社にも展開しており、全社的な働き方改革にも大きな波及効果が期待できる。

さらに、その先に見据えているのは、ミサワホームグループ全体への展開だ。今後の展望を「今回の成果を子会社や関連会社にも紹介し、それぞれが抱えている課題の解決に役立ててもらうことが今後の重要なテーマ。もちろん、各社固有の事情や悩みもあるでしょうから、そこもしっかりとフォローしつつ、働き方改革や生産性向上を追求していきたい」と語る堤内氏。ミサワホームの挑戦は、これからも続いていく。

FIer

支社全業務を洗い出し、業務量調査やアンケートも今までに経験のない大規模で行うことで、焦点がぼやける心配もありましたが、改善効果の大きい業務を洗い出すことに成功! 本社・支社全体がチーム一丸となって改善に取り組めたのではないかと思います。
オーナーをはじめ活動メンバーが積極的に活動に参加され、期待の大きさも感じました。
普段あまり交流のない他部門のメンバーとも議論を交わして改善検討する理想的な活動になっていたと思います。
お客様から「FI大好き!」「FIerから学んだ手法を活用し活動継続している」というお言葉が聞けたのは、この上ない喜びです。今後も改革活動が継続的に展開されることを確信しています。

左から、滝澤 厚嗣、 服部 正行 五木田 茂也 宮林 秀樹

ミサワホーム株式会社 様

本社 東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル
設立 2003年8月1日
資本金 118億9275万5813円
ホームページ https://www.misawa.co.jp/

ミサワホーム株式会社 様

[2020年2月掲載]

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