福岡大学 様

学内情報システム更新に向けた
人材育成の取り組み
システム更新を職員の新たな学びの機会へ

福岡大学 情報基盤センター様では今後のシステム更新に必要な知識を各部門職員が習得し、適正なICT投資を行うためにフィールド・イノベーションを活用。
FIerのファシリテーションによるワークショップや施策立案等でIT活用提言書をまとめました。

課題
効果
課題各部署システムがブラックボックス化し、新システムへの移行が困難
効果研修を通してシステム更新に必要なスキルを習得
課題情報基盤センター職員のプロジェクトマネジメント経験が不足
効果情報支援室の業務分掌を明確化し組織力を向上

背景

職員のICT活用スキル向上が大きな課題に

西日本有数の規模を誇る総合大学として、地域や国際社会に貢献する人材を育成する福岡大学。同大学では、学内システムの更新/開発/運用に大きな課題を抱えていた。「本学では歴史的に各種業務システムの更新や運用をそれぞれの部署で実施しています。しかし、年月を経て当初構築に携わった担当者が異動や定年退職などで次第に減少。その結果システムがブラックボックス化していました」と末次 正氏は明かす。

こうした中、「各部署での情報システムのライフサイクル管理改善を目的としたガイドラインを整備するとともに、各現場の職員がシステム化計画や要件定義に対応できるスキル(ICT投資スキル)向上に取り組むことにしました」と柴田 憲司氏は語る。

福岡大学 情報基盤センター センター長 工学部 電子情報工学科 教授 末次 正 氏 福岡大学 情報基盤センター
センター長 工学部 電子情報工学科
教授 末次 正 氏
福岡大学 情報基盤センター 事務部長 柴田 憲司 氏 福岡大学 情報基盤センター
事務部長 柴田 憲司 氏
福岡大学 情報基盤センター 研究開発室 室長 教授 センター長補佐 奥村 勝 氏 福岡大学 情報基盤センター
研究開発室 室長
教授 センター長補佐 奥村 勝 氏

経緯

34部署・63名の職員を対象に研修を実施

今回の活動の主な目的は、システム更新に向けて必要な知識やノウハウを各部署職員が習得し、適正なICT投資を行う人材の育成にある。「大学を取り巻く環境は年々厳しさを増していますので、各部署にもコスト意識を高めてもらう必要があります。本来やるべきことは何か、掛かる費用や効果はどうかを適切に判断するスキルが必要です」と奥村 勝氏は語る。

同大学では、そのための研修に、富士通のフィールド・イノベーションを導入。「座学だけでは、なかなか必要なスキルは身に付きません。フィールド・イノベーションでは、職員が主体的に議論に参加して解決策を導き出しますので、大きな成果が期待できると考えました」と末次氏は説明する。

職員の負担を考慮し3日間の研修を実施。初日にフィールド・イノベータ(以下、FIer)のファシリテーションでワークショップを行い、2日目に職員自身で課題の抽出や施策を立案。3日目に議論の結果をまとめた提言書をレビューした。

「研修には予想を上回る34部署・63名の職員が集まりました。次期システム更新に関わる部署はほぼ参加したので、現場もシステムの先行きが不安だったのだと思います」と柴田氏は語る。研修では業務内容が近い部署ごとに11のチームを作って実施。事前に参加者には問題点カードを提出してもらい、集まった約500枚のカードをFIerがチーム別に整理した。

福岡大学 情報基盤センター 事務部 情報戦略室 室長 船谷 雅規 氏 福岡大学 情報基盤センター
事務部 情報戦略室 室長 船谷 雅規 氏
福岡大学 情報基盤センター 事務部 情報支援室 上原 洋平 氏 福岡大学 情報基盤センター
事務部 情報支援室 上原 洋平 氏
福岡大学 情報基盤センター 事務部 情報支援室 山口 泰蔵 氏 福岡大学 情報基盤センター
事務部 情報支援室 山口 泰蔵 氏

ポイント

部署を越えた議論を通して意識改革に成功

こうして実施された研修は、各部署の担当者にとって非常に有益なものとなった。「本学では異なる部署間で話し合う機会があまりなかったため、何らかの調整が必要になると職員個人のつながりで解決するケースがあった。しかし、いろいろな部署の担当者が一堂に会して議論すれば、問題の本質により深く迫ることができます。今回の活動は、そうしたコミュニケーションの良いきっかけになりました」と船谷 雅規氏は語る。

参加者には最初は戸惑いも見られたが、一度共通のテーマが見つかると、どんどん議論が活性化した。「参加者が自ら付箋を壁に貼りだしていく光景も、そこここで見受けられました」と奥村氏は語る。時には行き詰まることもあったが、こうした場合にはFIerが議論の流れを整理しリードしていった。

その結果を、各チームとも自ら設定した課題に対する改善案を提言書にまとめ、チーム提言発表会で約200名の聴衆に発表した。「印象的だったのが、若手担当者が自らの上長も含む聴衆に対し、『今後は業務をシステムに合わせて変えていくべきだ』とはっきり提言したことです。このような意識改革が見られたことは、学内のICT人材育成を進める上で非常に大きい」と末次氏は語る。研修参加者に実施した事後アンケートでも「グループ作業の有益性が確認できた」「組織の違いを越えて課題を共有できて良かった」など、好意的な意見が多数寄せられた。

部署を越えて活発な議論を展開
図1研修では、業務内容が近い部署ごとにグループを作り業務課題について検討。
従来はこうした場がなかったこともあり、活発な議論が交わされた。

今後の展望

ICT人材育成に向けた取り組みを今後も推進

こうして得た知見を次のステップにつなげようとする部署も現れている。その一つが、情報基盤センターで構築やサポート業務を担当する情報支援室だ。今回の活動では、情報基盤センターのプロジェクトマネジメント力の向上がテーマになっており、センター内の情報支援室も研修に参加した。情報支援室では、その経験が自らの具体的な課題解決に活かせると考えた。

「幾度か組織改編を経たこともあり、各担当者の業務範囲が曖昧になっていました。加えて、外部業者への業務委託範囲も見直しが必要と感じていましたので、研修を活かしてそれぞれの役割を再定義したいと考えました」と上原 洋平氏は語る。その結果、業務分掌を明確化。「これまでは一度立ち止まって業務を見つめ直すことが難しかったので、FIerから学んだ課題整理や施策立案の手法は大変参考になりました。全業務の棚卸しで、誰が、何をすべきかが明確になりました」と山口 泰蔵氏は続ける。

さらにその他の部署でも、FIerと共に実際のシステム更新プロジェクトに入ってコスト削減と効率化を目標に取り組み、カスタマイズ要求を大幅に削減するなどの成果を上げている。「今後も今回のような研修や改善・改革活動を継続的に実施し、全学の情報化やより最適なICT投資の実現に貢献していきたい」と末次氏は抱負を語った。

業務分掌を明確にした情報支援室
図2情報支援室では、業務範囲やそれぞれの役割を定義することで、組織力が高まった。

FIer

問題認識や課題解決といった一般的なFI活動とは異なり、34部署・63名が職員研修でアイデアを交換し議論を楽しみ始めた事が、活動の第一歩でした。
事務局長や事務局の温かい支援もありましたが、いろいろな部署の職員が具体的に課題を洗い出しアイデアを提言したことは、皆様の改革意識の高さを示したものと考えます。

左から、宮田 和幸、村井 守、後藤 光博、鈴木 景久

福岡大学 様

所在地 福岡県福岡市城南区七隈八丁目19番1号
創立 1934年5月21日
学部 9学部
ホームページ https://www.fukuoka-u.ac.jp/

福岡大学 様

[2019年7月掲載]

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