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事例紹介 株式会社ケイ・オプティコム 様

エネルギー・通信 営業・サービス

「やればできる」という自信を元に改革を推進 今後の成長を担う新規サービスの創出にも貢献

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ビジネスを継続的に成長させていくには、「攻め」に注力できる業務環境が不可欠。関西地方を中心に情報通信事業を展開するケイ・オプティコム様では、データセンター事業の拡大を目指してフィールド・イノベーションを導入。フィールド・イノベータ(以下、FIer)と共に、データセンター業務の整理・効率化に取り組み、新規サービスの企画・開発体制を強化するなど、大きな成果を上げています。

【 課題と効果 】
  • 業務の分担ができておらず、慢性的に負荷が高かった
  • 新たなサービスの企画・開発業務に時間がとれない

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  • ムダ取りで捻出した時間でマニュアル整備などを行い業務委託を実現
  • 全員で課題を共有し解決を図ったことでメンバー個々の力が高められ、業務全般に前向きに取り組むようになった

少人数チームゆえの課題

「なぜ、全員が慢性的に業務の負荷が高いのか?」

コンシューマ事業推進本部 コンシューマ事業戦略グループ グループマネージャー 堀田 健一氏の写真

コンシューマ事業推進本部
コンシューマ事業戦略グループ
グループマネージャー
堀田 健一氏

関西電力グループの情報通信事業者として、独自の光ネットワークを活かした多彩なICTサービスを展開するケイ・オプティコム様。個人向けにはFTTHサービス「eo光ネット/電話/TV」やマルチキャリア対応MVNOサービス「mineo(マイネオ)」などのサービスを提供しているほか、企業・自治体などの法人ユーザーに対しても、多彩なネットワークサービスやデータセンターサービスを提供しています。
しかし、データセンターサービス事業を下支えするチームには、解決すべき様々な課題がありました。当時、同チームの責任者を務めていた堀田健一氏は、「事業規模が大きな部門は、システムの開発や運用、保守にそれぞれ担当がいます。しかし比較的新しくまだ規模の小さなデータセンターチームでは15名の担当者ですべての業務を行っていました。その結果、担当する業務数が多いことに加え、緊急時に備えた当番制の自宅待機など心理的な負担も高く、また管理職からは個人の業務実態が見えづらくなっていました」と振り返ります。

既存業務の可視化に着手

「企画・開発にもっと注力したい」その思いが改革の原動力に

当時同チームに所属していた伊達 展成氏は「データセンターチームには積極的なメンバーが揃っていて、新しいサービスの企画・開発に取り組みたいという強い思いがありました。しかし、日々の業務が忙しく、なかなか手が回りませんでした。業務委託も検討しましたが、その準備をする時間さえも確保できませんでした」と語ります。

法人・公共事業推進本部 ソリューショングループ クラウドソリューションプロジェクトチーム チームマネージャー 伊達 展成氏の写真

法人・公共事業推進本部
ソリューショングループ
クラウドソリューションプロジェクトチーム
チームマネージャー
伊達 展成氏

多忙を解消し、もっと新しいビジネス展開につながる業務に力を注いでいきたい――。そう考えた同チームが目を付けたのが、富士通のフィールド・イノベーションです。堀田氏はその理由を「本当のことをいえば、『これを改善したい』という明確なテーマや目標があったわけではありません。しかし、どのような改善活動に取り組むにせよ、まず業務の現状を明らかにする必要があります。また、改善するという判断はトップダウンであっても、活動自体はボトムアップでなければなりません。その点で現場起点で進めていくフィールド・イノベーションの手法が最適だと考えたのです」と明かします。
活動のリーダーを務めた伊達氏も、その意見に賛同しました。「現状のまま業務委託に踏み切る案もありましたが、それでは効果は見込めません。外部に委託する業務をきちんと整理するために業務分析を行ってもらうのがいいだろうと判断しました」と語ります。

7つの改善施策を策定

可視化した事実を元に具体的な改善施策を導き出す

技術本部 技術システムグループ データセンターチーム リーダー 野口 貴史氏の写真

技術本部 技術システムグループ
データセンターチーム リーダー
野口 貴史氏

FIerは、業務の可視化に着手。現場観察やPCVA(PCの操作履歴分析)、業務日報分析などを実施し、実態を明らかにしていきました。その結果、判明したのが、「優先(割り込み)業務が数多く発生している」「定型業務よりも非定型業務の比率が高い」という事実です。
データセンターサービスでは、お客様ごとに独自の運用プロセスが作り込まれていることも多く、業務プロセスの標準化やドキュメントの整備が進まない要因になっていました。
「課題が明らかになったことと、FIerからの『業務改革に向けたモチベーションは高く、職場の雰囲気も非常に良い』という言葉は励みになりましたね。内部にいると見えないことも多い。それを第三者視点で分析してもらえたことは、非常に参考になりました」とデータセンターチーム リーダー 野口 貴史氏は語ります。

事実の可視化とワークショップ FIerは多忙の原因を探るべく、現場観察やPCVAによる可視化を実施。その結果も踏まえてワークショップを行い、解決に向けた方策を探っていった。

FIerは多忙の原因を探るべく、現場観察やPCVAによる可視化を実施。その結果も踏まえてワークショップを行い、解決に向けた方策を探っていった。

同チームでは、ワークショップでの議論を踏まえて、「ムダ削減に向けたコミュニケーション活性化」「プロジェクトを適切に推進する仕組みの策定」「業務棚卸とアクションプランの整理」「サービス運用体制の強化」「既存サービスの再整理」「新サービスの企画提案」「プロフェッショナル人材の育成」の7つの改善施策を策定。施策ごとに担当を決めて、改善に取り組みました。

目標施策体系図で7つの施策を策定 ワークショップで導き出された課題を元に、7つのテーマの施策を策定。メンバーそれぞれが強い課題意識を持つテーマの担当となり、改善活動に取り組んだ。

ワークショップで導き出された課題を元に、7つのテーマの施策を策定。メンバーそれぞれが強い課題意識を持つテーマの担当となり、改善活動に取り組んだ。

「昼会」で停滞を打破

「ムダ取りで時間を捻出しよう」全員で徹底的に討議

せっかく作り上げた7つの施策ですが、実際の取り組みでは壁に突き当たり、思うように進みませんでした。
伊達氏は当時の状況を「施策を決めるまではメンバー間での打ち合わせなども行いますが、その後はそれぞれの担当に一任しました。すると、日々の業務と改善活動を並行して行うことになり、どうしても改善活動が後回しになっていました」と振り返ります。
この問題の突破口となったのが、FIerのアイデアです。野口氏は「まず『ムダ取り活動』に集中して取り組んではどうかと提案されました。業務のムダを効果の大・小と、取り組みに必要な時間の長・短の4象限に分類。さらにこれを、Problem(問題)・Try(改善活動)・Keep(継続)の3つの視点で解決を進めるKPT法と組み合わせた『VM(Visual Management)ボード』にまとめ、まずはすぐにトライできて効果が出そうなものから率先して始めるというもの。これなら大きな負担なく活動を進められそうだったので、早速実施しました」と説明します。メンバーからはここでも活発な意見が出され、全部で200枚を超える「ムダカード」が作成されました。

改めて業務の無駄を全員で洗い出す 日常業務との両立の難しさから活動が停滞。データセンターチームはこの状況を打破するために、ワークショップを実施し「ムダカード」を作成した。

日常業務との両立の難しさから活動が停滞。データセンターチームはこの状況を打破するために、ワークショップを実施し「ムダカード」を作成した。

ところが、ムダの抽出・整理をしても、いざ実施するとなると、なかなか期待したようには進みませんでした。そこで、全員で集まる「昼会」を始めました。野口氏は「FIerのアドバイスも受けて、ムダ取りが進まない理由を徹底的に『なぜなぜ分析』したところ、メンバーや管理職をうまく活動に巻き込めていないことが分かりました。そこで毎日10分だけ、全員でムダ削減についてのみ議論する昼会を開催。改善活動が前に進みだしました」と語ります。

VMボードを活用して改善施策を可視化 ムダ取りでは、課題の整理や振り返りを効果的に行うための「KPT法」も導入。これらを活用し、新たにスタートした「昼会」において改善に向けた議論を繰り返した。

ムダ取りでは、課題の整理や振り返りを効果的に行うための「KPT法」も導入。これらを活用し、新たにスタートした「昼会」において改善に向けた議論を繰り返した。

見え始めた成果

「やればできる」小さな成功体験の積み重ねが自信に

昼会によるムダ取り活動開始からわずか1年間の間に80件もの業務を改善できました。
「会議を必ず時間通りに開始する、物品保存用キャビネットの棚を整理するなど、小さな成功体験を積み重ねていくことで、『自分たちもやればできる』という自信を深めました。このことが、その後の大きなモチベーションにもなりましたね」と野口氏は語ります。

Quick Winとして行った棚の整理 すぐに効果が体感できるQuick Win施策の一例。備品や機材の置き場所を一目で分かるよう整理することで、必要な物品を探す時間や手間を省くことができた。

すぐに効果が体感できるQuick Win施策の一例。備品や機材の置き場所を一目で分かるよう整理することで、必要な物品を探す時間や手間を省くことができた。

技術本部 技術システムグループ データセンターチーム 河本 貴則氏の写真

技術本部 技術システムグループ
データセンターチーム
河本 貴則氏

データセンターチーム 河本貴則氏は「当チームは基本的に技術職ですから、人前で発言や発表を行ったりする機会が多いわけではありません。しかし、昼会では、ファシリテータ役を全員が交代で担当しますから、否応なしに議論をまとめたり、方向性を示したりしなくてはなりません。その結果、コミュニケーションスキルが磨かれました」と語ります。
さらに河本氏は「やる気がかたちにならない悪循環を断ち切ることができました。最初は少々戸惑いもありましたが、こうした場があることで、業務に対する疑問や不満を抱え込むこともなくなります。他の人の発言をきっかけに改善の糸口が掴めるようなこともありますので、これはいい活動だと感じました」と続けます。

成長業務へのシフトを実現

「ユーティリティクラウド」など新サービスの開発に全力を注ぐ

ムダ取りが進んだことで、停滞していた施策も再び大きく動き出します。「手を付けられなかった業務の標準化やマニュアル作成に取り組む余裕が生まれました。その結果、監視・運用業務の委託を実現できたのです」と堀田氏は力強く語ります。
これまでデータセンターチームでは、夜間や休日のシステム障害などに対応するために自宅待機制度を敷いていました。しかし、一次対応を委託できたことで、この自宅待機制度を解くことが可能に。メンバーの負担も大きく軽減され、当初目標として掲げた50%の業務効率化も達成しています。野口氏は「何よりも、自宅待機から解放されたのはビジネス人生における転機でした」と自身の変化を話します。
こうして生まれた余裕は、さらに大きな成果につながっていきます。「企画・開発業務に専念できる体制を確立できたことで、『ユーティリティクラウド』をはじめとする新規サービスの開発にも大きな弾みがつきました。従来の業務プロセスのままでは、とてもこうはいかなかったでしょう。FIerの課題分析や改善の手法は大変参考になりました。自分で実際に取り組んでみるとノウハウが身に付いたことが実感できます」と伊達氏は語ります。
このユーティリティクラウドは、グループウェアやウイルス対策、ICT資産管理などの多彩なメニューを低コストかつワンストップで提供する新しいSaaS型クラウドサービス。同社の特長である高いセキュリティも確保されています。

ムダを排除することで生まれた時間で新サービスを開発 業務マニュアルを整備できたことで懸案の業務委託が可能に。「ユーティリティクラウド」をはじめとする新サービスの開発に注力できるようになった。

業務マニュアルを整備できたことで懸案の業務委託が可能に。「ユーティリティクラウド」をはじめとする新サービスの開発に注力できるようになった。

「活動を通して個々のメンバーの力を高められたことが、今回の成功の大きな要因と感じています。改善活動では悩みも多いですが、FIerが上手にリードしてくれますので、あまり深く考え込まずに乗っかってみることが大事ですね。管理職である我々がVMボードにメモを残すなどして、メンバーの活動を見守っているというメッセージを送ったことも、彼らのモチベーションにつながったようです。今回のフィールド・イノベーション活動の成果をさらに広げて、一層の業務の効率化や、プロフェッショナル人材の育成に取り組んでいきたいと思います」と堀田氏は展望を語りました。

お客様プロフィール

株式会社ケイ・オプティコム 様

本社:大阪市北区中之島3-3-23
設立:1988年4月2日
資本金:330億円
従業員数:1298名(2015年4月1日現在)
URL:http://www.k-opti.com/Open a new window
関西電力100%出資の情報通信事業者。FTTHサービス「eo光」やMVNOサービス「mineo」などのコンシューマ向けサービスに加えて、法人向けのネットワークサービスやデータセンターサービス、クラウドサービス「ユーティリティクラウド」などの事業を展開している。

FIer

今回のプロジェクトを通して

写真左から、杉田 清、橋本 弘実「新しいサービスを開発したい!」という皆さんの思いを実現したい、この一心で活動に取組みました。視点を関係部門まで広げたところ、皆さんへの期待が非常に高いことが判り、内部を整理して時間を作り、もっと外に出ていくべきと提言させていただきました。FIerが集中的にご支援したのはわずか半年です。その後の皆さんの粘り強い活動が成果につながったのだと思います。もともとモチベーションの高い技術者集団でしたし、活動を牽引するリーダーの存在も活動継続の大きな要因でした。更に、お客様トップの関与が、“社内でオーソライズされている”と、ともすれば低下しかねない活動モチベーションの維持に有効だったのではないでしょうか。

【導入事例(PDF版)】

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[2016年3月 公開]

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