GTM-MML4VXJ
Skip to main content
  1. ホーム >
  2. 企業情報 >
  3. 事業方針 >
  4. フィールド・イノベーション >
  5. フィールド・イノベーション事例 >
  6. 事例紹介 富士通株式会社 総務人事本部 総務部

事例紹介 富士通株式会社 総務人事本部 総務部

富士通株式会社 総務人事本部 総務部 製造 人事・総務・経理

全国の総務担当者が一致団結 業務革新を担う人づくりを推進

この事例紹介記事をPDFでダウンロード (2.82 MB )

富士通では、本社や支社、工場など国内25ヵ所の事業所に総務部門を配置し、ビジネスの円滑な遂行をサポートしています。今回、総務部門では業務の属人化・暗黙知化を解消し、全社視点での改善意識を根付かせることを目指してフィールド・イノベーションを導入。継続的な業務革新を担う人づくりを進めるべく、100名を超える総務担当者全員がフィールド・イノベータ(以下、FIer:エフアイヤー)と共に業務改善活動に取り組みました。

INDEX
  • 1 業務の属人化、個別最適が課題に
  • 2 革新を担う人づくりに挑む
  • 3 年度ごとに異なるテーマを設定
  • 4 文書管理と社会貢献活動を改善
  • 5 拡がる自主的な改善活動
  • 6 システム化へと広がる取り組み
  • 7 Fler 総務部を担当しての感想

業務の属人化、個別最適が課題に

自ら改革に取り組む場としてフィールド・イノベーションを導入

総務人事本部 総務部 シニアマネージャー 小山 晃生 の写真

「人」を主役にして、プロセスとICTの継続的改善で革新体質を創り上げる富士通のフィールド・イノベーション。その活動は、富士通社内でも行われています。今回その舞台となったのは、円滑な業務遂行を支える総務部門です。
総務部 シニアマネージャー 小山 晃生は、「総務部門の主な業務は庶務、ファシリティ管理(注1)、総務購買、リスク管理、社会貢献活動(CSR)の5つです。地方の支社や工場など全国25ヵ所の事業所に総務の専門組織を展開しています」と説明します。

全国主要都市のオフィスビルに位置する支社と、広大な生産設備を抱える工場とでは、現場のニーズや業務の内容も変わってきます。そこで、現場に近いところに総務の専門要員を配置することで、円滑な業務遂行をサポートしているのです。
その総務部門において、フィールド・イノベーション活動がスタートしたのは、2010年でした。総務部門に所属する担当者の中には、同じ事業所に長く勤務し続ける人も少なくありません。他の職場を経験する機会も限られるため、全社視点での改善意識が生まれにくい状況だったのです。

当時の総務部 統括部長であり、現在は富士通ホーム&オフィスサービス株式会社 常務取締役の齊藤 功は、「全国各地の総務部門では、それぞれ業務改善や効率化に取り組んでいます。しかし、残念なことに、そうした取り組みを総務部門の全体最適につなげていく仕組みやきっかけがなかった。各々の事業所にはせっかくいいものがあるのですから、それがうまく組み合わされば、総務全体としてもっと大きなシナジー効果が生み出せるのではと常々感じていました」と振り返ります。

富士通ホーム&オフィスサービス株式会社 常務取締役 齊藤 功 の写真

これらの課題を解決するためには、本社や支社、事業所の枠を超えてお互いの経験や意見を出し合い、自ら改善・改革に取り組む場が必要である。総務部門ではそうした思いから、フィールド・イノベーションを導入しました。

改革を担う人づくりに挑む

継続的な革新体質を目指して100名以上の担当者が全員参加

今回の活動の指針は、「自ら改善に取り組む体質のさらなる強化」「個別最適から全体最適への意識変革」「そのための体制・環境整備」の3つです。フィールド・イノベーションにおける具体的な業務改善活動を通して、自分たち自身で課題を見出し、お互いに話し合って解決策を導き出す経験を積み重ねていく。それによって、すべての担当者が継続的な革新体質を身に付けることを目指したのです。

また、活動は「全員参加」を大前提としました。齊藤 功は、その狙いを「プロジェクトの最終的な目標は、総務部門全体の継続的な革新を担う人材の育成、つまり『人づくり』です。そのためには、特定の人たちだけで活動を行うのではなく、全員がフィールド・イノベーションに参加してこそ意味があるのです」と語ります。

富士通株式会社 総務人事本部 総務部 シニアマネージャー 斎藤 克郎 の写真

その推進役として、総務部門出身の一人のFIerがフィールド・イノベーション本部から総務部に呼び戻されました。総務部 シニアマネージャーの斎藤 克郎です。「プロジェクトが始まる前年のことですが、FIerの立場で全国各地の総務担当者が集まる全国総務担当者会議に参加しました。そこで現場の担当者も、経営層が捉えるのと同じ感覚で、情報共有はもちろん日々の業務で多くの悩みを抱えていることが分かりました。フィールド・イノベーションはチームで行う活動ですから、さまざまな拠点の担当者が議論を交わすことで解決の糸口を見いだせるのではないか。そう考えてプロジェクトに臨みました」と斎藤 克郎は語ります。

プロジェクト実行体制 今回のプロジェクトの実行体制。3名のFIerを含む推進チームを中心に、全国25事業所の総務担当者全員がそれぞれのテーマに沿って改善・改革活動を展開した。

年度ごとに異なるテーマを設定

現場の問題から社会貢献活動まで多様な課題解決が人づくりに繋がる

こうして、現状の課題を解決し、総務部門の体質改善を図るフィールド・イノベーション活動が始まりました。全国の総務部門にまたがる大規模な取り組みだけに、今回のプロジェクトは3年間を掛けて実施されました。FIerとしてのスキルを持つ斎藤 克郎を含む総務部6名とFIer3名からなる推進チームを中心に、それぞれ年度ごとに、異なるメンバーが異なるテーマについてグループをつくり、取り組みました。

「まず初年度は身近な日常業務から始まり、担当者の関心が高かった『車両管理』『ファシリティ管理』『予算管理』の3点をテーマに設定し、全国の支社、事業所から選ばれた55名の担当者で活動に取り組みました。2年目は各事業所幹部へのアンケートを基に『文書管理』『オフィスサービス』『事業所セキュリティ』の3点をテーマに据え、19名が活動を行いました。さらに3年目は、全社視点でのチャレンジングなテーマにも挑戦しようということで、16名が『社会貢献活動』『事業所防災』に取り組んでいます」と斎藤 克郎は説明します。

活動の進展と意識の高まり 活動は3年間にわたって行われたが、各年度のテーマ設定の変遷が注目される。身近な日常業務の改善から始まった活動は徐々に範囲を広げ、やがて全社視点での課題に取り組んでいる。

もっとも、各メンバーはフィールド・イノベーションを経験するのは今回が初めて。何から手を付ければよいのか、どのように取り組めばいいのか、分からないことだらけです。そこでFIerやアドバイザーを含む推進チームが各グループのワークショップに参加し、ファシリテーションの方法や課題抽出から施策実施に至るまでのプロセスをOJT方式で伝えていきました。

総務購買部 齊藤 眞美は「当初は会議の議事進行役も初めてという人もいました。しかし共にリハーサルを行ったり、FIerに議論の進め方やインタビューのやり方などを教えてもらったりすることで、少しずつ活動を進めていきました」と語ります。このように総務担当者自らが活動の主役となることで、継続的な改革を担う人づくりを進めていったのです。

富士通株式会社 総務人事本部 総務部 総務購買部 齊藤 眞美 の写真

現場担当者から幹部社員まで参加したワークショップ ワークショップ風景。それぞれのグループに分かれ、課題解決に向けた活発な議論が交わされた。フィールド・イノベーションを自ら体験するために、幹部社員を対象としたワークショップも実施している。

文書管理と社会貢献活動を改善

管理ルールを見直し生産性向上を実現 ひな形作成により作業工数を大幅に削減

各グループに参加したメンバーは、それぞれのテーマに沿ってカードセッションやアンケート、インタビュー、現地・現物の確認、見える化、施策の立案・実行などの活動を展開。これにより、具体的な成果も次々に上がってきました。中でも大きな成果が得られた文書管理業務と社会貢献活動の例を見てみましょう。

まずは文書管理業務です。管理部 竹村 文善は、「経営文書をはじめとする様々な文書の管理業務を行っていますが、その中には紙文書もあれば、電子データも存在します。従来はこうした文書の管理基準や方法が個々の担当者によって異なっていたため、過去資料の検索などに時間と工数が掛かっていました。また、大量文書の保管にコストがかかる、保存や廃棄のルールが明確でないなどの点も懸案になっていました」と説明します。
そこで具体的な目標を、「生産性向上」「コスト削減」「リスク低減」の3点に設定。紙文書と電子データの保存体系を一致させてフォルダの命名規約なども整備する、文書の保存期限を決める、法定文書を明確化するなどの施策を打ち出しました。その結果、不要文書が溜まらなくなる、重要文書の誤廃棄が防止される、データ検索速度の向上により生産性が56%向上する、文書保管スペースが25%削減されるなどの成果が得られました。

富士通株式会社 ビジネスマネジメント本部 管理部 竹村 文善 の写真

「我々のグループのメンバーは、本社、東北支社、神戸支社、川崎工場、蒲田事業所とそれぞれ違った拠点に所属していました。実は同じ社内でも、拠点や部門によって業務の進め方や言葉の意味が微妙に違うため、意識合わせに苦労する場面が意外と少なくありません。そこで、FIerの提案を参考に、全体会議を効率的に進めるために、あらかじめチームで意思疎通を図っておく、また、司会や議事録作成役も回り持ちにするなどして、この取り組みに対する全員の意識やモチベーションを合わせました。その結果、離れた拠点のメンバー同士でもスムーズに活動が進められたのです。こうしたコミュニケーションや議論を円滑に進めるためのさまざまなノウハウを活用できるのは、フィールド・イノベーションを導入する大きなメリットと感じましたね」と竹村は語ります。

施策例:文書管理業務の改善「リスク管理」「コスト削減」「生産性向上」の3点を具体的な改善目標に設定し、川崎・蒲田地区の事業所でトライアルを実施。文書保管スペースを8~25%削減、資料検索速度の改善により生産性を56%向上などの成果が得られた。

次は各事業所における社会貢献活動の例です。
「富士通には、工場や市街地のオフィスなど、いろいろなタイプの事業所があります。どんなタイプの事業所でも容易に社会貢献活動に取り組めるようにひな形を作って提供できないかとグループ内で議論を重ねました」と小山は説明します。その結果生まれたアイデアの一つが、従業員の家庭などで不用になったCD/DVDや書籍を回収し、リサイクルすることです。「リサイクル品の回収であれば、大きな手間を掛けることなくどんな事業所でもすぐに始められます。そして、回収したリサイクル品を世界的な貧困問題に取り組んでいるNGO団体と協力して活用することで、社会に貢献できます」と小山は続けます。

実際に各事業所が取り組む際の業務フローや手順書、使用レポートのひな形を作成。リサイクル品を回収するボックスの設置場所や回収方法、寄贈の際の受け渡し方法などの細かい点についても、綿密な検討を行いました。
これを基に長野工場で活動を実施し、1週間で段ボール箱6箱分に上るリサイクル品を非常に効率よく回収できました。実施にあたって、FIerと話し合い、事前にKPI(Key Performance Indicator)を設定し、施策の実施前後で定量的な効果検証を行いました。その結果、各事業所が一から企画や実施を検討するのと比較すると、89%の工数削減ができたことが分かりました。

施策例:社会貢献活動の実施成果 各事業所の負担を軽減することを目指しひな形を作成した。実際に実施したリサイクル品回収プロジェクトでは、89%の工数を削減した。

拡がる自主的な改善活動

総務購買部におけるBCP行動基準を自主的に策定

このような活動を続けていくうちに、総務担当者の意識にも次第に変化が生まれ始めました。齊藤 眞美は「当初、発言内容は自分の事業所を想定したものがほとんどでした。それが活動を進めるに従って、『富士通総務としてどうあるべきか』という方向へと変わっていったのです。それぞれが、業務プロセスの全体像をより深く理解し、全社視点での業務制度の設計を自ら実施できるまでになりました」と語ります。

また、竹村も、「自分自身でも驚いたのが、『このフィールド・イノベーションのやり方を今後も続けるべきだ』と思うようになったことですね。改善・改革にはいろいろな手法がありますが、やはり疑問を感じるようなものは長続きしない。しかしフィールド・イノベーションについては、文書業務改善活動を通してその効果を体感できたので、活動を終えた後もこれを使わない手はないと思いました」と語ります。

それぞれの職場内でも、活動の経験を活かした自主的な改善・活動が進められるようになりました。「たとえば総務購買部では、BCP(Business Continuity Planning)の取り組みにフィールド・イノベーションで学んだ手法を活かしています。災害時の全社的な初動ルールはもちろんありますが、以前はその後に自部門として何をすべきかが整理されていませんでした。そこで自分たちで課題抽出や施策立案を行い、災害時の行動基準を取りまとめました」と齊藤 眞美は語ります。こうした文化が定着し、新入社員にもフィールド・イノベーションの手法が当たり前のように受け止められています。

しかし、ここまでに至る道のりは、順調だったわけではありません。初期には今回の活動が上司や他の担当者に周知されていなかったため、メンバーが肩身の狭い思いをすることもありました。斎藤 克郎は「初年度に全国総務担当者会議に出席した人をいきなりメンバーにするという、少々強引な形でプロジェクトを始めたので、各部門の幹部社員としては困惑する面もあったでしょう。そこで、幹部社員を対象としたワークショップや職場へのフィードバックも実施し、今回の活動の意義を伝えるようにしました」と語ります。

システム化へと広がる取り組み

更なる改善に着手し自主的な改善活動を今後も加速

フィールド・イノベーションから生まれた自主的な取り組みは、システム化にも拡がりつつあります。その一つが、「間接経費マネジメントシステム」の構築です。
竹村は「そもそものきっかけは、間接経費のデータが膨大で、且つ予算と実績が一元的に管理されていなかったことです。そのため、経理部門、各事業部門においてそれぞれ集計や管理工数が非常にかかっており、数値に微妙な違いも生じていたのですね。これを一元化し、工数削減やデータの精度を上げるのがこのシステムの狙いです」と説明します。

複数の部門が関わる活動であることから、管理部ではこの取り組みにもフィールド・イノベーションが有効と判断。総務部門の改革に携わったメンバーが未経験のメンバーに手法を伝えると共に、FIerも自らの業務経験に基づいて、業務フローの全体像の整理や課題解決策の提案などを行い、プロジェクトを支援しています。システムが本稼働した際には、年間2000時間の工数削減を見込んでいます。

また、総務部門では、他部門を含めた運用ルールの確立など自主的な改善活動を進めています。活動を経験したことで、部門や拠点の壁を越えた改善にも積極的に取り組もうという気運が生まれたのです。

「これまでの活動には大きな手応えを感じています。メンバーの視野が広がり、新しい発想ができるようになりました。自ら改善を立案し、実行できる体質が確実に根付きつつあります。今後は、この3年間で得た経験やノウハウをさらに拡げていくことが重要になってきます。本社主導ではなく、各拠点や事業所の全社視点での自主的な活動がもっと活発に行われるようになること。それこそが、総務部門としてのさらなる機能の進化、サービス向上につながっていくと考えています」と斎藤 克郎は語りました。

注記

(注1)ファシリティ管理:
業務用の土地・建物・設備等を経営にとって最適な状態で運営・管理すること

FIer

総務部を担当しての感想

左から、伊達 愼二、長江 正雄、渡邊 健二 の写真

今回の活動の最終的なゴールは、『総務部門が革新体質を確立する』という点にあったと思います。そのために、総務部門の一人ひとりがフィールド・イノベーション活動に参加し、その手法やスキル、マインドを自ら実践して身につけることに注力しました。事務局主導の活動で学んだ人たちが、自分たちの職場に戻って自発的な活動を行い、学んだことを広めていくことにより、『組織的な革新体質の確立』が実現出来たと思います。今後も、富士通社内はもちろん、お客様に対しても、こうした革新体質確立の御支援に努めて参ります。

【導入事例(PDF版)】

この事例紹介記事をPDFでダウンロード (2.82 MB )

[2013年9月 公開]

フィールド・イノベーション事例をお探しですか?

  業種で探す 業務で探す 一覧から探す

お問い合わせはこちら

Webでのお問い合わせ

入力フォーム

当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。

お電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン(総合窓口)

受付時間 9時~17時30分
(土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)