Systemwalker Centric Manager Oracle E-Business Suite運用管理ガイド - UNIX/Windows(R)共通 -
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第4章 設定

4.3 Oracle E-Business Suiteの状態監視

状態監視とはSystemwalker for Oracle を使用し、Oracle E-Business Suiteのデータベースのキャッシュヒット率やシステムの表領域の空き領域などを監視します。

 

[表:監視条件項目]

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

データベースバッファキャッシュヒット率

SQL文でアクセスするデータブロックがメモリ内で見つかった割合を監視します。

一般的にはヒット率が90%以上であれば問題ないとされています。この場合の推奨しきい値は0〜89です。

データディクショナリキャッシュミス率

データディクショナリ情報がメモリ内で見つからなかった割合を監視します。

一般的にはミス率が15%未満であれば問題ないとされています。この場合の推奨しきい値は16〜100です。

ライブラリキャッシュヒットミス率

ライブラリキャッシュでのSQL文の再解析やSQL領域割り当ての割合を監視します。

一般的には1桁台前半であれば、問題ないとされています。この場合の推奨しきい値は6〜100です。

COMMIT数

各項目についてシステムが想定しているしきい値を超えているかを監視します。しきい値を超えた場合、見積もり以上にシステムに負荷がかかっていることが予想されます。

各環境のそれぞれの項目について監視したい値の範囲(0〜n、n〜MAXなど)をしきい値に設定してください。

SQL実行数

ディスクREAD数

ディスクWRITE数

システム表領域の空き領域

システムの表領域の空き領域を監視します。

各環境のシステム表領域に必要な空き領域の値の範囲(0〜nなど)をしきい値に設定してください。

ユーザ表領域の空き領域

ユーザ表領域の空き領域を監視します。Oracle8iからのローカル管理のユーザ表領域について、表領域の状態がOFFLINEの場合、またはその表領域に含まれるデータファイルの状態がひとつでもOFFLINE/RECOVERの場合は監視を行いません。

各環境でのユーザ表領域に必要な空き領域の値の範囲(0〜nなど)をしきい値に設定してください。

 

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

一時表領域の空き領域

一時表領域の空き領域を監視します。Oracle8iからはディクショナリ管理の一時表領域について監視します。ローカル管理の一時表領域については監視を行いません。

各環境での一時表領域に必要な空き領域の値の範囲(0〜nなど)をしきい値に設定してください。

一時表領域の使用可能域

一時表領域の使用可能な領域からのソートセグメントで使用中の領域を差し引いたものを監視します。

各環境での一時表領域に必要な使用可能域の値の範囲(0〜nなど)をしきい値に設定してください。

ロールバックセグメント獲得率

ロールバックセグメント獲得時に発生する競合の割合を監視します。

一般的には99%を理想としています。この場合の推奨しきい値は0〜98です。

ロールバックセグメント拡張余力

ロールバックセグメントの拡張できる残りのエクステント数を監視することで、エクステント数の不足を監視します。Oracle9iからは手動UNDO管理モードの場合、監視します。

エクステント監視のために残しておきたいエクステント数(0〜nなど)をしきい値に指定してください

SGA内のメモリの空き状況

SGA内のメモリ不足を監視します。

各環境でのSGA内の空きメモリについて監視したい値の範囲(0〜nなど)をしきい値に設定してください。

OracleLATCH状況

Oracle内のメモリにアクセスするときに獲得するラッチ(ロック)のミス率を監視することにより、ラッチの競合を監視します。

一般的にはミス率が1〜3%未満であれば問題ないとされています。この場合の推奨しきい値は4〜100です。

 

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

書き込み可能なREDO ログ・グループの監視

アーカイブログモードの場合に、書き込み可能(再利用可能)なREDO ログ・グループの残り数を監視します。

各環境で監視したい書き込み可能なREDO ログ・グループの残り数の範囲をしきい値に設定してください。

UNDO セグメントの読み取り一貫性の監視

Oracle9iからの自動UNDO管理モードでのUNDOセグメントの読み取り一貫性について監視します。
監視期間中の最大問い合わせ時間を監視します。

各環境で監視したい最大問い合わせ時間の範囲をしきい値に設定してください。

1カーソル実行あたりの取得バッファ数

共有SQL領域に存在する1回のカーソル実行で取得するバッファの合計数が多いSQL文を監視します。

各環境で監視したい1カーソル実行あたりの取得バッファ数の範囲をしきい値に設定してください。

要求キュー平均待機時間

データベースが起動してからの要求キューの平均待機時間を監視します。

データベースが起動してからの要求キューの平均待機時間を監視します。

共有サーバプロセスの使用率

共有サーバプロセスの使用率を監視します。

各環境で監視したい共有サーバプロセスの使用率の範囲をしきい値に設定してください。

応答キュー平均待機時間

データベースが起動してからの応答キューの平均待機時間を監視します。

データベースが起動してからの応答キューの平均待機時間を監視します。

ディスパッチャプロセスの使用率

ディスパッチャプロセスの使用率を監視します。

各環境で監視したいディスパッチャ・プロセスの使用率の範囲をしきい値に設定してください。

ユーザセッション数の割合

接続可能な最大セッション数に対するOracleに接続しているユーザセッション数の割合を監視します。

各環境で監視したいユーザ・セッション数の割合の範囲をしきい値に設定してください。

接続ユーザ数

データベースに現在接続しているOracleユーザ(スキーマ・ユーザ)ごとに、ユーザ数、または初期化パラメタ“sessions”に対する接続ユーザごとの割合を監視します。

各環境で監視したい接続ユーザ数の値の範囲、または初期化パラメタ“sessions”に対する接続ユーザ数の割合をしきい値に設定してください。

セッション接続時間

データベースに長時間接続しているセッションを発見します。

各環境で監視したいセッション接続時間の範囲をしきい値に設定してください。

セッションアイドル時間

ユーザが最後に処理を実行した時から経過した時間を監視し、長時間使用していないセッションを発見します。

各環境で監視したいセッションアイドル時間(sec)の範囲をしきい値に設定してください。

 

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

SQL文の実行でセッションが使用するCPU時間

ユーザ・コールの開始から終了までにセッションが使用するCPU時間が多いSQL文を監視します。

各環境で監視したいSQL文の実行でセッションが使用するCPU時間の範囲をしきい値に設定してください。

システム表領域の空き領域

表領域やオブジェクトのエクステント領域を監視する項目です。

各環境でのシステム表領域に必要な「空き領域の値の範囲」、または「全体領域に対する空き領域の割合」をしきい値に設定してください。

UNDO表領域の空き領域

Oracle9iからのUNDO表領域の空き領域を監視します。

各環境でのUNDO表領域に必要な「空き領域の値の範囲」、または「全体領域に対する空き領域の割合」をしきい値に設定してください。

SYSAUX表領域の空き領域

Oracle10gからのSYSAUX表領域の空き領域を監視します。

各環境でのSYSAUX表領域に必要な「空き領域の値の範囲」、または「全体領域に対する空き領域の割合」をしきい値に設定してください。

ユーザオブジェクトのエクステント監視

ユーザオブジェクトについて、割り当てることができる残りのエクステント数を監視することで、エクステント数の不足を監視します。

エクステント割り当てのために残しておきたいエクステントの数、または割り当て可能な最大エクステント数に対する残しておきたいエクステント数の割合をしきい値に指定してください。

アーカイブ先の空き領域

アーカイブ先の空き領域の監視を行います。

各環境で監視したいアーカイブ先の空き領域の範囲、またはアーカイブ先のディスクの容量に対するアーカイブ先の空き領域の割合をしきい値に設定してください。

移行行と連鎖行の数

各監視で監視したい移行行と連鎖行の数の範囲をしきい値に設定してください。

各監視で監視したい移行行と連鎖行の数の範囲をしきい値に設定してください。

 

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

ロールバックセグメントの状態

ロールバックセグメントの状態を監視します。
ロールバックセグメントの状態が'ONLINE' の場合を正常とします。

Oracle9iからの機能である自動UNDO管理モードの場合、UNDOセグメントを監視対象外とします。
ロールバックセグメントの状態が'ONLINE' の場合を正常とします。

データファイルの状態

データファイルの状態を監視します。データファイルの状態が'ONLINE'、または'SYSTEM'の場合を正常とします。

データファイルの状態が'ONLINE'、または'SYSTEM'の場合を正常とします。

データファイル・ヘッダーの状態

データファイルのヘッダー・ブロックを検査し、ファイル異常を検知します。

データファイルのヘッダー・ブロックを検査し、ファイル異常を検知します。
データファイル・ヘッダーが正常な状態、または'OFFLINE NORMAL'の状態を正常とします。

テンポラリファイルの状態

テンポラリファイルの状態を監視します。テンポラリファイルの状態が'ONLINE'の場合を正常とします。

テンポラリファイルの状態が'ONLINE'の場合を正常とします。

REDO ログファイルの状態

REDO ログファイルの状態を監視します。REDOログファイルのSTATUSが'空白'の場合を正常とします。

REDOログファイルのSTATUSが'空白'の場合を正常とします。

トリガーの状態

トリガーの状態を監視します。
トリガーのSTATUSが'ENABLED'の場合を正常とします。

トリガーのSTATUSが'ENABLED'の場合を正常とします。

表領域の状態

表領域の状態を監視します。
表領域のSTATUSが'ONLINE'、または'READ_ONLY'の場合を正常とします。

表領域のSTATUSが'ONLINE'、または'READ_ONLY'の場合を正常とします。

オブジェクトの状態

オブジェクトの状態を監視します。表、インデックス、トリガーなどのオブジェクトのSTATUSが'VALID'の場合を正常とします。

表、インデックス、トリガーなどのオブジェクトのSTATUSが'VALID'の場合を正常とします。
それ以外のSTATUSを異常とみなし、メッセージを通知します。

インデックスの状態

インデックスの状態を監視します。インデックスのSTATUSが'VALID'、または'USABLE'の場合を正常とします。

インデックスのSTATUSが'VALID'、または'USABLE'の場合を正常とします。

表の制約定義

表の制約定義の状態を監視します。各表の制約定義のSTATUSが'ENABLED'の場合を正常とします。

各表の制約定義のSTATUSが'ENABLED'の場合を正常とします。

 

監視条件定義項目

監視条件項目の説明

しきい値の設定

インターコネクト経由でのノード間データ転送中に破損したブロック数※

インターコネクト経由でのノード間のデータ転送中に破損、またはチェックサム障害が発生したブロックの数を監視します。

各環境で監視したい値の破損ブロック値の範囲(n 〜 m)をしきい値に設定してください。推奨しきい値は0〜最大値です。

インターコネクト経由でのノード間データ転送ブロックの損失率※

インターコネクト経由でのノード間のデータ転送中に損失したブロックの割合を監視します。

インターコネクト経由でのノード間のデータ転送中に損失したブロックの割合を監視します。
各環境で監視したい値の転送ブロックの損失率の範囲(n 〜 100)をしきい値に設定してください。

インターコネクト経由でのノード間データ送信量※

インターコネクト経由でのノード間送信データ量の概算値を監視します。

インターコネクト経由でのノード間送信データ量の概算値を監視します。
一般的に、理論的な送信可能な量の50%を超えた場合に、インターコネクトの負荷が限界に近いとされています。各環境で、理論的に送信可能な量をインターコネクトの物理構成から推定し、監視したい値をしきい値に設定してください。

※Systemwalker for Oracle EE

 


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