Systemwalker Centric Manager IPCOM運用管理ガイド スケーラブル運用 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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第4章 設定> 4.5 性能監視/性能評価

4.5.2 性能情報を評価する

IPCOMが動作するノードの長期間の性能情報を、定期的に性能ログファイルとしてロギングし、蓄積したデータをもとにOCMMを利用し、レポート出力および性能グラフ表示で、性能情報を評価することができます。

■MIB監視設定(部門共通設定)

MIB監視の設定を行い、IPCOMの性能情報をログファイルにロギングします。

運用管理サーバ(運用管理サーバがWindows版の場合)または運用管理クライアント(運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合)から以下の手順で設定します。

 

  1. Systemwalker管理者の権限またはAdministrator権限でログオンします。
  2. [Systemwalkerコンソール]からIPCOMが所属する部門を選択します。
  3. [ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]−[ノードの監視]−[部門共通]を選択します。

    →[部門共通]ダイアログボックスが表示されます。

  4. [MIB監視]タブを選択します。以下の項目を指定し、[OK]ボタンをクリックします。
    [ポーリング種別]
    [MIB単位に取得を確認する]を選択します
    [MIBの値をロギングする]
    選択します
    [監視MIBあたりのレコード数]
    1レコードは、MIBに対して1回ポーリングを行った処理結果となります。レコード数によって、保存される性能ログの数を設定します。設定は、1〜4294967295の範囲で設定します。

    →[MIB監視−情報]メッセージボックスが表示されます。

  5. [OK]ボタンをクリックします。
  6. [ポリシー]メニューから[ポリシーの配付]を選択します。

    →[ポリシーの配付]ダイアログボックスが表示されます。

  7. 以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
    [ポリシーを適用するタイミング]
    [すぐに適用する(配付先のサービスを再起動する)]
    [配付の対象]
    [全て]

     

■性能ログファイルを取得する

MIBしきい値監視で、ログを取得するMIB名を選択し、性能ログファイルを取得します。しきい値を超えるとイベントとして通知されます。ここでは、データ量“svCurrentDataRate”に対してしきい値を設定する方法を説明します。

運用管理サーバ(運用管理サーバがWindows版の場合)または運用管理クライアント(運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合)から以下の手順で行います。

 

  1. IPCOMのノードを指定し、[ポリシー]メニューから、[ポリシーの定義]−[ノード]−[MIBの監視]−[ノード]を選択します。

    →[MIB監視]ダイアログボックスが表示されます。

  2. 以下の項目を指定し、[追加]ボタンをクリックします。
    [設定]
    [有効]を選択します。

    →[MIBしきい値]ダイアログボックスが表示されます。

  3. [対象MIB]タブを選択します。

    以下の項目を指定し、[追加]ボタンをクリックします。

    [MIB名]
    上記の表よりMIB監視の対象となるMIB名を指定します。
    [インスタンス]
    負荷分散対象サーバの性能値の場合:
    対象サーバのインデックスを指定します
    IPCOM自身の性能値の場合:
    “0”を指定します。

    →[MIBしきい値条件]に、MIBが追加されます。

  4. [ポーリング]タブを選択します。

    →[MIBしきい値]ダイアログボックスが表示されます。

  5. [設定]ボタンをクリックします。

    →[動作時間]ダイアログボックスが表示されます。

  6. 以下の項目を指定し、[OK]ボタンをクリックします。
    [ポーリング間隔指定]
    選択します。
    [ポーリング間隔]
    1分から1439分(23時間59分)までの範囲内で指定します。ここでは、“10”分を指定します。

    →[MIBしきい値]ダイアログボックスが表示されます。

  7. [動作時間]に追加されたのを確認し、[OK]ボタンをクリックします。

    →[MIB監視]ダイアログボックスが表示されます。

  8. [監視対象MIB]に追加されたのを確認します。

    同様に、ほかの性能ログファイルを取得する場合、2.〜7.の手順を行い、MIBを追加します。

    →[MIB監視]ダイアログボックスが表示されます。

  9. [OK]ボタンをクリックします。

    →[MIB監視−情報]メッセージボックスが表示されます。

  10. [OK]ボタンをクリックします。
  11. [ポリシー]メニューから[ポリシーの配付]を選択します。

    →[ポリシーの配付]ダイアログボックスが表示されます。

  12. 以下の項目を設定し、[OK]ボタンをクリックします。
    [ポリシーを適用するタイミング]
    [すぐに適用する(配付先のサービスを再起動する)]
    [配付の対象]
    [全て]

     

■OCMMをインストールする

OCMMが、運用管理サーバまたは運用管理クライアントに、インストールされているか確認します。

OCMM(レポーティング)は、Systemwalker Centric Managerインストール時に標準で、インストールされています。

 

■OCMMでレポート出力および性能グラフ表示する

Systemwalker技術情報ホームページでは、IPCOM性能評価レポートテンプレートを提供しています。IPCOMの性能評価レポートサンプル(雛型)のテンプレートを使用することによって、レポート作成時の手間が大幅に軽減されます。テンプレートのインストール手順については、“IPCOM性能評価レポートテンプレートをインストールする”およびテンプレートに添付されているreadmeを参照してください。

また、テンプレートを使用しない方法でレポート出力をする場合は、“IPCOM性能評価レポートテンプレートを使用しない場合”を参照してください。

 

◆IPCOM性能評価レポートテンプレートをダウンロードする

Systemwalker技術情報ホームページから、“IPCOM性能評価レポートテンプレート”をダウンロードします。

ダウンロードするファイル名には、日付が含まれています。ファイル名の日付は、提供時期によって異なります。

ここでは、“20030203”のテンプレートを例に説明します。

ipcom_report_20030203.exe

 

IPCOM性能評価レポートテンプレートをインストールする

運用管理サーバ(運用管理サーバがWindows版の場合)または運用管理クライアント(運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合)から以下の手順で操作を行います。

 

  1. Systemwalker管理者の権限またはAdministrator権限でログオンします。
  2. ダウンロードした“IPCOM性能評価レポートテンプレート”のファイルを実行します。
    ipcom_report_20030203.exe

    →[IPCOM運用管理ガイド]メッセージボックスが表示されます。

  3. [OK]ボタンをクリックします。

    →[WinZip Self-Extractor - ipcom_report_20030203.exe]メッセージボックスが表示されます。

  4. [Setup]ボタンをクリックします。

    →以下のディレクトリ配下に、実行ファイルおよびOCMMテンプレートファイルが展開されます。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER\epolicy\ipcom-report

     

◆性能ログファイルをCSVファイル出力する

OCMMによるレポート出力を行うため、IPCOMのMIB監視で取得した、性能ログファイルをCSV形式に出力します。

性能ログファイルは、以下のディレクトリに格納されます。

  1. 運用管理サーバから、性能ログファイルをコピーします。
  2. 以下のCSV出力ファイルを、性能ログファイルをコピーしたディレクトリにコピーします。
    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER\epolicy\ipcom-report\csv_merge.swt
  3. 性能ログファイルを格納したディレクトリで、以下のコマンドを実行し、性能ログファイルをCSV出力します。
    swctclsh csv_merge.swt

    →以下のディレクトリ配下に、性能ログファイルがCSV出力されます。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER\epolicy\ipcom-report\csv

     

◆性能グラフを表示する

IPCOMの性能ログファイルからOCMMを使って、以下のような全負荷分散対象への振り分け性能、IPCOM自身の性能、全負荷分散対象の負荷などの性能グラフを表示することができます。OCMMを使って、長期間の性能ログをグラフ化し、性能を評価することができます。

OCMMのEMPツリーには、IPCOMの性能MIBごとにフォルダが作成されています。

テンプレート名

概要

出力CSVファイル名

AllServer-svCurrentRedirectionRate

全負荷分散対象サーバの振り分け状況

svCurrentRedirectionRate.csv

AllServer-svCurrentConnections

全負荷分散対象サーバの振り分け数

svCurrentConnections.csv

AllServer-svCurrentResponseTime

全負荷分散対象サーバの平均レスポンスタイム

svCurrentResponseTime.csv

AllServer-svCurrentSYNRetrys

全負荷分散対象サーバのSYNリトライ回数

svCurrentSYNRetrys.csv

AllServer-svCurrentInActiveLUs

全負荷分散対象サーバの空きLU数

svCurrentInActiveLUs.csv

AllServer-svCurrentDataRate

全負荷分散対象サーバのデータ量

svCurrentDataRate.csv

AllServer-svCurrentClientsNum

全負荷分散対象サーバのクライアント数

svCurrentClientsNum.csv

AllServer-svCurrentCPULoadRate

全負荷分散対象サーバのCPU負荷率

svCurrentCPULoadRate.csv

AllServer-svCurrentMemoryLoadRate

全負荷分散対象サーバのメモリ負荷率

svCurrentMemoryLoadRate.csv

AllServer-svCurrentDiskLoadRate

全負荷分散対象サーバのディスク負荷率

svCurrentDiskLoadRate.csv

IPCOM-farmCurrentConnections

IPCOMの振り分け性能

farmCurrentConnections.csv

IPCOM-resCpuCurrrent

IPCOMのCPU負荷率

resCpuCurrrent.csv

IPCOM-resMemoryCurrrent

IPCOMの物理メモリ使用量

resMemoryCurrrent.csv

IPCOM-resMemorySwapCurrrent

IPCOMの仮想メモリ使用量

resMemorySwapCurrrent.csv

 

運用管理サーバ(運用管理サーバがWindows版の場合)または運用管理クライアント(運用管理サーバがSolaris版またはLinux版の場合)から以下の手順で行います。

 

  1. Systemwalker管理者の権限またはAdministrator権限でログオンします。
  2. 以下のコマンドを実行し、OCMMを起動します。
    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER\mpreport\Ocmm2.exe

    →[OCM Manager]ウィンドウが表示されます。

  3. EMPブラウザの[ファイル]タブを選択します。
  4. 以下のディレクトリ配下のEMPグループを選択します。
    C:\WIN32APP\MPWALKER\mpreport\emp2\ipcom-report
  5. [ファイル]メニューから[EMPグループ]−[EMPグループの実行]を選択します。

    →[AllServer-svCurrentCPULoadRateを実行します]ダイアログボックスが表示されます。

  6. [変更]ボタンをクリックします。

    →[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示されます。

  7. 上記の表より、グラフ表示するCSVファイルを指定し、[開く]ボタンをクリックします。

    →[AllServer-svCurrentCPULoadRateを実行します]ダイアログボックスが表示されます。

  8. 指定したCSVファイルが表示されているか確認し、[実行]ボタンをクリックします。

    →[OCM Manager - svCurrentCPULoadRate [AllServer-svCurrentCPULoadRate]]ウィンドウで、グラフが表示されます。

    OCMMでは、HTMLレポートでも表示することができます。
    以下に、HTMLレポート表示を行った場合の画面イメージを示します。
    グラフのカスタマイズおよび設定方法については、“Systemwalker Centric Manager OCM Manager 使用手引書”を参照してください。

     

IPCOM性能評価レポートテンプレートを使用しない場合

IPCOM性能評価レポートテンプレートを使用しない場合は、以下の設定を行ってください。

 

◆性能ログファイルをCSVファイル出力する

OCMMによるレポート出力を行うために、IPCOMのMIB監視による性能ログファイルをCSV形式に出力します。

性能ログファイルは、以下のディレクトリに格納されます。

  1. 運用管理サーバから、性能ログファイルをコピーします。
  2. 性能ログファイルを格納したディレクトリで、以下のコマンドを実行し、性能ログファイルをCSV形式に出力します。
    Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpnetmgr\bin\mpnmcsv.exe 性能ログファイル名 -o 出力ファイル名

    性能ログファイル名は、フルパスで指定してください。

    出力ファイル名は、任意で指定してください。

mpnmcsvコマンド実行時に、以下のエラーで終了する場合があります。

再度コマンドを実行してください。

“ERROR : Read error (<性能ログファイル名>), return code = <詳細コード>”

 

◆性能グラフを表示する

OCMMを起動し、性能グラフを表示します。表示方法については、“Systemwalker Centric Manager OCM Manager 使用手引書”を参照してください。

 

◆性能レポートを出力する

OCMMでレポートを出力します。

CSV形式で出力した性能ログファイルを、OCMMに読み込ませることにより、性能レポートが作成できます。レポートの作成方法については、“Systemwalker Centric Manager OCM Manager 使用手引書”を参照してください。


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