武蔵野市様
IPKNOWLEDGE 人事給与システム

時間外勤務データの連携、未来日計算の事前処理機能
簡易なデータ抽出で
給与計算業務の効率化と平準化を実現

武蔵野市役所 庁舎外観

武蔵野市様は、前システムのリース期間満了に伴い、人事給与、庶務事務、旅費システムの更新に踏み切り、IPKNOWLEDGEを導入。2015年9月より稼働を開始しました。導入後、はやくも給与計算業務の効率化、年度末の人事異動関連業務の負荷軽減、通知文書の電子化による庶務事務業務の簡素化などの業務負荷の軽減を実感しています。また、各課の職員様からも、各種申請や照会、明細チェック等が簡単、迅速になったとの評価を得ています。

課題
効果
課題給与と期末勤勉手当の処理が並行して行えない、手当の認定などの未来日事案の事前処理ができない、といった状況から、月次の締め日から給与支払い日までの計算業務の負荷が高まっていた
効果時間外勤務データ連携・取り込みが自動化し、月次の給与計算業務が効率化。未来日計算の事前処理が可能になり、期末勤勉手当の計算業務等に余裕が生まれた
課題年度末の異動情報確定前にシステムで異動情報を管理することができないため、異動情報確定後のシステム入力、内示表等の作成など、膨大な作業に追われていた
効果人事異動シミュレーション機能により、内示異動情報の作成がドラッグ・アンド・ドロップで可能となり効率化。入力終了と同時に内示表が自動作成されるので、異動情報確定以降の残業時間がゼロに
課題昇給、辞令の通知書類が紙ベースであったため、印刷、封入、配送に手間と時間を要していた
効果通知文書の電子化により一連の手作業が不要となり、庶務事務業務が大幅に効率化
課題給与計算のチェック時に必要な元データの抽出が煩雑だった
効果マウスのクリック操作だけで、チェックに必要な元データなどを抽出できるようになり、計算のチェックが簡単になった

前システムの課題点

以前のシステムで給与計算業務を行う上で、どのような課題がありましたか

いくつかの業務で負荷が高まっていたので、これを平準化する必要がありました。当市の給与支払日は毎月15日ですので、給与計算に充てられる日数は概ね1週間。ただ土日、祭日の関係があるので、実質4日から6日間です。それまでに計算の前提となるすべての数字は固まっていなければなりません。しかし前月分の時間外勤務についていえば、データを給与計算システムから取り出し、変換し、反映させるプロセスが手作業で、これが業務の負荷を高めていました。

また未来日の計算処理ができず、事実発生日を待たなければならなかったことも負荷を高めていました。たとえば期末勤勉手当です。同手当の数字が確定していて、事実発生日以前に未来日の計算として処理ができれば、年末の多忙期の業務を軽減できるのです。しかし例月給与計算の終了を待たなければならないので、もどかしい思いをしていました。事前に計算して余裕が生まれれば、チェックの時間も取れるので正確性も増しますが、それもできませんでした。

さらに遡及対象データが出た場合、再計算が必要となるのですが、以前のシステムでは全員分の遡及計算処理を行わなくてはならず、その間システムが専有されることから、計算業務の繁忙期と重なると大変厳しいものがありました。

では、人事や庶務事務の業務では、どのような課題がありましたか

人事でもやはり未来日の事前処理ができないため、年度末の一時期など、内示表の作成で業務負荷が高まっていました。異動の内示情報が固まった段階でExcelにデータを入力して作成するという作業を、きわめて短期間に行なわなければならず大変でした。

また昇給通知などの通知が紙ベースだったことも課題でした。印刷、封入、発送などの作業が伴うからです。通知内容が間違っていたり当事者以外に漏れてはならないので、印刷、発送ではしっかりチェックする必要がありました。そのため多くの時間をとられ、時間外勤務となることもあり、電子化が望まれていました。

武蔵野市 総務部 人事課 課長補佐兼給与厚生係長 澤野 日出雄 氏の写真武蔵野市 総務部
人事課 課長補佐 兼
給与厚生係長
澤野 日出雄 氏
武蔵野市 総務部 人事課 給与厚生係 主事 臼井 洸一郎 氏の写真武蔵野市 総務部
人事課 給与厚生係 主事
臼井 洸一郎 氏
武蔵野市 総務部 人事課 人事係 主事 鈴木 絢子 氏の写真武蔵野市 総務部
人事課 人事係 主事
鈴木 絢子 氏
武蔵野市 総務部 人事課 人事係 主任 庄司 俊 氏の写真武蔵野市 総務部
人事課 人事係 主任
庄司 俊 氏

システムの選定経緯と採用の理由

富士通のIPKNOWLEDGEを選定いただいた理由についてお聞かせください

他ベンダーと比べ、私どもの求める機能要件に対する回答において、最も一致率が高かったのが富士通のIPKNOWLEDGEだったのです。新しいシステムで実現したい機能はすべてクリアしていました。加えて、信頼のおける大手ベンダーであったことが採用に至った理由でした。具体的にどこに表れていたかといえば、開発の作業工程についての説明が丁寧であったこと、SEとの打ち合わせの回数が想定以上に多かった点などです。情報システム担当課は、「これだけの打ち合わせが必要なのか」と驚いていましたが、「設計図を丁寧に描くから導入も確実に運ぶ」との説明で納得しました。営業、SEの人当たりがよく頼りになりそうな印象だった点も、プラス評価でした。

導入時のサポート

サポート対応についてお聞かせください

導入に際して必要な庁内の操作研修については、各課から代表者を選んで行いました。会議室に集まりスライドを使い、よく使用する申請の手順を説明しました。またポータルサイトに説明用のキャビネットを設け、富士通に用意していただいたマニュアルをアップロードし、操作手順を確認できるようにしました。

2015年9月の本稼働前後は、かなり多忙になるのではと思われました。本稼働前2カ月間の並行稼働では、いわゆるコンペア作業に伴い、差分の理由を一つ一つ確かめていく作業が必要でした。またこの期間中、各種帳票の様式を当市に合わせて作成するという作業もありました。さらに稼働1カ月後には共済制度の法改正があったので、その対応もありました。しかしいずれの作業も、何かあれば富士通SEがすぐに駆けつけてくれるという態勢のもと、きめ細かいサポートをしていただきながら無事に乗り切ることができました。

導入時もまた本稼働後においても、常にユーザー側の立場を想定してのサポートだったと思います。たとえば計算結果について、我々の理解度によっては単に結果を示すだけではなく、「この数字に至るまでには、こういうステップがある」といった説明をしていただきました。自治体の制度をしっかりと理解したSEならではのサポートだったと思います。

導入効果

IPKNOWLEDGE 人事給与システムV3を導入し、業務はどのように効率化しましたか

給与計算では、計算業務やチェック作業の負荷が軽減、平準化し効率化しました。以前のシステムでは、手作業による時間外勤務のデータ抽出、変換、連携などが毎月の締め日前を忙しくさせていました。新システムではこれらが自動化し計算業務負荷が大幅に軽減しました。また、連携する直前までに決裁が終わったデータを取り込めるようになりました。以前はとりこぼした半日分ほどのデータを翌月に繰り越し、遡及調整計算していましたが、その手間がなくなりました。

そして計算業務を大きく効率化させたもう一つの機能が、未来日事案の事前処理です。事実発生日を待たずに、事前に各種計算ができるようになったのです。その結果、年末にかけての計算業務が平準化されました。12月の例月給与計算処理の前に、期末勤勉手当の計算を終わらせるようになりました。

とくに年度末に業務が集中する人事についてはどのような効果が得られましたか

人事異動シミュレーション機能のおかげで様々な業務が効率化しています。毎年だいたい3月20日から31日までに、約200人の人事異動を1件1件内示異動情報として手入力していたのですが、これをドラッグ・アンド・ドロップで処理できるようになりました。さらに入力内容を確認後、ただちに簡易な内示表として出力できるのです。おかげで異動情報確定から内示表作成終了期間の残業時間はゼロです。また、人事異動後の職員配置表の作成作業も効率化しました。以前のシステムでも出力はできたのですが、修正箇所が数多く発生し手直しに時間がかかっていたのです。新システムではわずかの打ち直しで最終形になるので楽です。

庶務事務の業務についてはいかがですか

以前のシステムで紙ベースだった昇給や事例の通知書類が電子化され、書類の印刷、封入、発送などの物理的な作業が一切不要になりました。庁内の交換便では、本人あてに間違いなく届くかどうか一抹の不安がありましたが、もはやその心配はありません。

また、給与明細データを右クリックなど簡単な操作で容易に抽出可能となったことも業務効率化をもたらしています。たとえば扶養手当など各種手当の計算結果を簡単に確認できるので、電卓で計算結果を確認するといった手間がなくなったからです。同様に、非常勤職員のデータ抽出作業も容易になるなど、様々な業務が効率化しました。

各課の職員の皆さんにおいては、どのような評価をいただいていますか

各自の給与明細書をPDFにより自席で確認できることや、各種時間外勤務や年休の状況も画面から簡単にチェックできるようになったのは好評です。また各種の申請も簡単になったとの声も聞かれます。これは、日頃よく使う時間外勤務の申請や出勤簿の照会などの画面をお気に入りとして登録しておけば、ごく簡単な操作で申請、照会などがスピーディーにできる機能があるからです。

富士通への期待

富士通へのご要望やご期待があればお聞かせください

自治体向けシステムの豊富な導入実績にもとづく情報提供に期待しています。具体的にいえば、当市の業務フローが自治体一般のフローに比較して標準に近いのか、例外的なのか、あるいは効率的なのかどうなのかといった観点からのアドバイスもいただきたい。実際稼働後において、計算結果の数値の処理方法、たとえば四捨五入するか切り捨てるかといった判断で、他市の状況を踏まえたアドバイスなどをいただきました。こうしたアドバイスを積み重ねていくことで、より効率的なシステム運用に近づいていけると考えているのです。

また、今後も引き続き法改正関連情報の迅速な提供を期待しています。

左から、武蔵野市 鈴木氏、澤野氏、臼井氏、庄司氏 の写真左から、武蔵野市 鈴木氏、澤野氏、臼井氏、庄司氏

武蔵野市様 概要

所在地東京都武蔵野市緑町2-2-28
代表者武蔵野市長 邑上 守正
人口143,964人(2017年1月1日現在)
職員数942人(2016年4月1日現在)
ホームページhttp://www.city.musashino.lg.jp/
武蔵野市のご紹介東京都のほぼ中央に位置する武蔵野市は、人口約14万人、新宿から約12キロメートル、電車で約20分の至近にあり、23区と多摩地区を結ぶ東京の『芯』となっています。市内には芸術家や事業家・学者などが多数居住し、市民の意識は高く、水準の高い行政が求められ、早くから市民参加を掲げて先駆的な施策に取り組んできました。堅固な財政基盤を背景に、全国でも先駆的な施策を展開。元祖コミュニティバス「ムーバス」、地域住民が年間1,000万円を上限とした補助を得てデイサービスやショートステイなどを展開するテンミリオンハウス、農山漁村と協力し子どもたちが授業の一環として自然体験をするセカンドスクール、0歳から3歳の子育て支援施設「0123吉祥寺・はらっぱ」などの取り組みは他自治体からも注目を集めています。

ムーバス

セカンドスクール

0123吉祥寺・はらっぱ

[2017年6月20日掲載]

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