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Fujitsu

Japan

「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-WINCARE」導入事例

株式会社富士通マーケティングは、2020年10月1日に発足した富士通Japan株式会社に統合されました。

セキュアな環境下でシステム連携を実現、地域ごとの相談統計の把握が可能に

多摩市役所

多摩市 様


多摩市様(以下、同市)は、高齢者の相談窓口「地域包括支援センター」を5か所と、統括機能を有する「基幹型地域包括支援センター」を市高齢支援課に設置。相談業務の重要な役割のひとつを担う地域包括支援センターシステム切り替えのタイミングで、新システムについて検討した結果、介護保険システムとの連携、業務の効率化、万全なセキュリティ対策などの観点から、「FUJITSUヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-WINCARE」を採用しました。新システム導入の経緯などについて、同市・健康福祉部 高齢支援課 課長 伊藤 和子氏、地域ケア推進係長 平松 渉氏、地域ケア推進係 主事 三井田 静氏にお話を伺いました。

[2018年9月26日 掲載]


【課題と効果】
1 機能追加や制度改正などに対して迅速に対応できなかった ユーザー側担当者がデータの登録や変更を行うことが可能になり、システムを運用する上で即応性が高まった
2 5か所の地域包括支援センターを民間事業者に委託しているため、万全なセキュリティ対策が求められた パスワード認証、IC認証、手のひら静脈認証を複合的に導入することで、セキュリティを強化
3 地区別、相談内容別など細かいデータ抽出ができず、地域が抱える実態を細かく把握できなかった 「相談情報統計」機能により、様々な切り口で自在に集計が可能に

 導入の背景 | 導入の経緯 | 導入の効果 | 将来の展望お客様情報 

導入の背景

情報追加や制度改正への対応の遅れから、業務にも支障をきたす

同市が取り組みを進める「健幸都市(スマートウェルネスシティ)」とは、身体面での健康だけでなく、それぞれに生きがいを感じ、安全・安心に暮らすことができ、子育て中であっても、障害があっても子どもから高齢者まで、誰もが幸せを実感できるまちのこと。同市では市民と議会、行政が一体となって実現のための取り組みを進めています。「健幸都市(スマートウェルネスシティ)」における高齢者福祉の中心的役割を担っているのが地域包括支援センターです。健康福祉部 高齢支援課 課長の伊藤 和子氏は「多摩ニュータウンを抱える当市にとって、高齢化への対応は急務です。地域包括支援センターでは介護の悩み、介護予防、保健福祉サービスなどについて、医療・介護・福祉の専門スタッフが相談に応じ、地域における総合的なマネジメントを担っています」と説明します。

伊藤氏
多摩市
健康福祉部
高齢支援課
課長

いとう かずこ
伊藤 和子 氏

同市ではかねてより、高齢支援課と地域包括支援センターの業務を支える地域包括支援センターシステムを導入していましたが、切り替え時期が2017年に迫ってきたことから、2015年より新たなシステムについて検討を開始。従来のシステムについて同課 地域ケア推進係長の平松 渉氏は「私たちの業務には即時性が求められることがありますが、従来のシステムは追加や変更が容易ではありませんでした。特に問題だったのは、制度改正に柔軟に対応できなかったことです。そのため、法改正に伴ってサービス単価が改定されたときなどは、毎月10日の締日に間に合わず、業務に支障をきたしたこともありました」と課題を指摘します。

さらに、介護保険システムとのデータ連携に一部課題もありました。従来のシステムでは、データ連携していたものの、個人情報保護のため、新規の利用者の情報は毎回、担当者が手を動かす必要がありました。また、地域包括支援センターの業務を民間業者に委託しているため、システムの利用に際しては、万全のセキュリティ対策が求められました。

導入の経緯

介護保険システムとの高い親和性を持ち、セキュアな環境を実現できる点を評価

同市が、新たなシステムに求めた主な要件は、制度改正へ柔軟かつ迅速に対応できること、介護保険システムとのデータ連携による情報共有、相談機能の充実、業務の効率化、そしてセキュリティの強化でした。
2016年に公募型プロポーザルを実施、2016年10月にかけて複数ベンダーが提案、最終的に、富士通マーケティングが提案したHOPE LifeMark-WINCAREを核としたソリューションの採用が決まりました。
採用のポイントとして、介護保険システムが富士通の製品であったことから、システム連携における親和性も高く評価されたといいます。また、システムのリプレースにあたり常に課題となる、旧システムからのデータ移行について、介護認定情報を介護保険システムから全件取り込みができ、相談記録などはPDF化することで情報共有できたため、導入コストが抑制できる提案も魅力だったそうです。

平松氏
多摩市
健康福祉部
高齢支援課
地域ケア推進係長
(多摩市基幹型地域包括支援センター)

ひらまつ わたる
平松 渉 氏

セキュリティ面に関して、同市が各社の提案を検討している最中に総務省から通達があり、業務系ネットワークとインターネット接続環境との分離、および端末へのアクセスに多要素認証を取り入れることが義務化されました。「当市では地域包括支援センターの業務を民間業者に委託していますので、情報漏えいを防ぐという意味でも、セキュアな環境の実現には特に気を配りました」(平松氏)。

そこで、地域包括支援センターと高齢支援課とを結ぶネットワークは、インターネットVPNによる独自のネットワークを採用。また、二要素認証として従来使用していたICカードに加え、手のひら静脈認証を採用することでセキュリティを担保するとともに、アクセスログにより誰がいつ情報へアクセスしたのか確実に特定できるようにしました。

導入の効果

地域の実態を把握した高齢者サポートが可能に

HOPE LifeMark-WINCAREを核とする新システムは、2017年3月に稼働しました。その最大の効果は、相談情報などの集計ができるようになったことだといいます。同課・地域ケア推進係 主事の三井田 静氏は「従来は総数しかわからなかったのですが、地区別、年代別、相談別などの詳細な集計が可能となり、感覚だけでなく数値で地域の傾向を分析できるようになりました」と説明します。

伊藤氏も「地域包括支援センターごとの業務量が把握できるようになり、エリアごとの違い、人の動きなども見える化してきたことで、対応の見通しが立てられるようになりました。今後は質と量の関係なども分析できるようになるでしょうし、さらにデータが蓄積されていけば、高齢者支援の施策に反映できるようになると期待しています」とのこと。平松氏は「自分たちでできることがかなり増えました。例えば登録や変更などはベンダーに依頼する必要がなくなり、担当者がシステムにいち早く反映するなど即時性が高まっています」と語ります。

音声入力
音声認識システム「AmiVoice」

業務の効率化という面でも、介護保険システムとのフレキシブルなデータ連携が可能となったことで、利用者登録など入力作業の手間が削減。さらに、2018年4月に追加採用した音声認識システム「AmiVoice」により、相談記録を音声で入力できるようになりました。「医療関係の専門辞書がデータベースとして設定されているので、誤変換がほとんどなく、効率的に入力できます。まだ利用は一部に留まっていますが、機能を使いこなせれば、業務効率はさらに高まると思います」(三井田氏)。

同市では今回の新システム導入における保守サポート、運用支援の充実についても評価しています。 「大きかったのはサポートデスクの存在です。トラブルの問い合わせ窓口が一本化されたことで、ハード、ソフト、ネットワークなど問題点を切り分けることなく対応いただけるようになりました」(平松氏)。

また、FAQなどを用意し、対処方法を共有したことで、導入時のトラブルはなかったといいます。「教育研修では市役所での全体向けの研修に加え、地域包括支援センターごとにも個別研修を行いました。各地域包括支援センターの状況に合わせ、理解度の違いを意識した研修を実施してくれたことで、新システムへの移行もスムーズに進みました。運用開始後も、レスポンスが早く、その日のうちに対応してくれるので、トラブル解決に要する時間は以前より大きく短縮しています」(平松氏)。

東京都多摩市様システム概要図

将来の展望

集計データを分析・活用し、PDCAサイクルを回していく

同市では今後も「健幸都市(スマートウェルネスシティ)」の推進に向け、新システムで集計した各種データを活用してPDCAサイクルを回していくとともに、多摩市の保健医療の向上および福祉の増進を図っていく方針です。「次のステップとして国からの調査にも対応できる集計ができるといいですね。富士通マーケティングには将来的にはそうした相談にも乗っていただきたいと思います」(伊藤氏)。

お客様情報

お客様名
所在地 東京都多摩市関戸6-12-1
代表者 市長 阿部 裕行
市政施行 1971年11月1日
職員数 821 人
人口 148,868人(2018年7月1日現在)人

(注)記載されているお役職などの情報につきましては、2018年9月26日現在のものです。
(注)製品の仕様、サービスの内容などは予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。
(注)記載されている製品・サービス名、会社名及びロゴは、各社の商標または登録商標です。

担当営業の声

橋本SA 株式会社富士通マーケティング
首都圏営業本部
南関東支社
多摩支店
橋本 直哉

FUJITSU ヘルスケアソリューションHOPE LifeMark-WINCAREをご採用いただき感謝しております。介護保険との連携、セキュリティ強化に関して高く評価を頂けたと感じております。今後は、地域包括支援センター業務を支えるベンダーとしてお客様と供に歩んで参ります。

担当SEの声

鈴木SE 株式会社富士通マーケティング
ヘルスケア事業本部
介護ソリューション事業部
ソリューション開発部
すずき さとし
鈴木 総

短期間での導入となり、職員様の習熟度や稼動への不安もありましたが、お客様の多大なご協力のもと無事稼動し、その後業務効率が向上したとの声をいただきました。
今後もお客様の業務がスムーズに進むようなサポートおよびご提案ができるよう尽力してまいります。

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