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導入事例 医療法人 北野病院様

医療法人 北野病院外観写真

クラウド型システムの採用により低コスト、短期間で導入


診療業務の効率化を図り、情報提供にもメリット

1960年に長野市内で開院した医療法人北野病院は、住民により良い医療を提供するため、2010年に建屋を新築。病床数35床の新病院として診療を行っています。さらに、2014年4月からは、クラウド型電子カルテシステムであるFUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE Cloud Chart(ホープ クラウド チャート)が稼働しました。これまで、同院では、コストやサーバ管理などの面で電子カルテシステムの導入を見送ってきましたが、クラウド型システムを採用することでこれらの課題をクリア。業務の効率化を図るとともに、患者さんへの情報提供に利用しています。

 病院の特色とICT化の目的  | システム選定と導入作業 | 導入のメリットと将来展望

 病院の特色とICT化の目的

電子カルテシステムでインシデントを防止し業務効率の向上をめざす

患者サービス向上のために新病院を竣工

Q:貴院の特徴をお聞かせください。

北野氏:当院は、子供から高齢者まで各世代が住む住宅街に位置する病床数35床の病院です。内科、外科を中心に、長野市三輪地区の住民のかかりつけ医として診療しています。また、当院では人工透析を行っており、外来での地域住民の維持透析を中心に、一般病床を持つ透析施設として、基幹病院から紹介された合併症のある比較的重度な患者さんなども受け入れています。

  旧病院は1960年の開院当初からの建物で、老朽化が進んでいました。病室も通路も狭く、安全・感染対策面でも支障が出ており、新しい医療機器を設置するスペースもありませんでした。このような事情から患者さんにより良い医療を提供する目的で、開院50周年にあたる2010年に、新病院を竣工しました。

医療法人 北野病院集合写真

写真左から玉川清利看護主任、北野敬造理事長、宮澤ますみ事務長、総務の滝澤大之氏

ICT化の目的はインシデントの防止 業務の効率化 情報提供の充実

Q:電子カルテシステム導入の目的を教えてください。

北野氏:ICT化を進める目的の1つは、各種オーダや入院・透析に関する指示の伝達を、ミスなくスムーズに行えるようにするためです。例えば、透析は採血が多いのですが、これまでは患者名を看護師が手書きでスピッツに記入していました。また、検査項目も患者により異なるため検査室との間で伝達ミスが起こる可能性があり、看護師にとっても本来の看護やケアの仕事に割く時間が削られてしまうという問題がありました。

  一方、医師としては、病院新築に伴って刷新した医療機器から発生する画像などの検査データを集約して、診療に役立てるとともに、患者さんにもわかりやすい情報提供をしたいと考えました。オーダの伝達に関するインシデントを防ぐこと、看護師などの職員の業務を効率化すること、患者さんに総合的な情報提供を行うこと、これらを実現するためには、電子カルテシステムの導入が必要だと考えました。

 システム選定と導入作業

クラウド型システムにより初期費用を抑えて3か月での稼働を実現

初期費用の低さと維持管理の容易さが決め手

Q:HOPE Cloud Chartを採用した理由をお聞かせください。

北野氏:電子カルテシステムの導入は、新病院計画時も含め検討を続けてきましたが、予算も限られ、当院に見合ったシステムもなく、2010年の導入は見送りました。

  HOPE Cloud Chartは、クラウド型電子カルテシステムのため、コストを抑えられることは、採用を決めた要因の1つです。特に初期費用は、従来の電子カルテシステムに比べて大幅に低く、導入しやすいと考えました。

  当院の規模では、院内にサーバを設置し、それを管理するような人的、技術的な資源を確保することは困難です。しかし、HOPE Cloud Chartでは、データセンター側ですべてを管理するため、安心して導入できると思いました。

  また、クラウド型電子カルテシステムは、端末の増設が容易であることも、採用する上での重要な理由になりました。これまで使っていた医事会計システムは、端末にアプリケーションをインストールしていたため、1台増設するだけでも、高額であり、負担となっていました。端末を増やしたいのに増やすことができず苦労したのですが、クラウド型の場合、アプリケーションをインストールすることなく運用できるので、費用も低く抑えることができ、増設に有利です。

Q:クラウド型という新しい技術に不安はありませんでしたか。

北野氏:インターネット回線がつながらなくなれば使えなくなってしまう点やレスポンスに対する心配などの不安はありました。しかし、前述のようなメリットがあることに加え、データの保存や移行なども含めた富士通が提供する製品・サービスの信頼性の高さから、導入を決定しました。

わずか3か月という短期間での稼働を達成

Q:導入作業はどのように進めましたか。

北野氏:導入の準備を始めたのは、2014年に入ってからです。各部署から2人くらいずつ担当者を選び、部署ごとに、運用やマスタなどを決めていきました。

  2つの部署にかかわる問題の場合は、それぞれの担当者が集まって、話し合うようにしました。全員で集まれる日が限られることなどを考慮して、全体的なミーティングは3回だけ実施しました。

病棟のナースステーションでは、HOPE Cloud Chart導入によって職員間の情報共有が進み、コミュニケーションツールとしての効果も出ています。

病棟のナースステーションでは、HOPE Cloud Chart導入によって職員間の情報共有が進み、コミュニケーションツールとしての効果も出ています。

玉川氏:職員の操作教育は、例えば病棟の看護師の場合、担当者を中心に2、3人の職員が指導係となり、操作を習熟した上で、その指導係がほかの職員に教えていく方法をとりました。若い職員は、興味を持ってどんどん先に進み、ベテランも影響される形で、うまく浸透していきました。

宮澤氏:医事課の場合は、医事会計システムを使用していたので、操作に関しては問題ありませんでした。外来の看護師も、中心となる数人の若い職員が、PCに慣れていない職員に指導してくれていました。初めはマウスの操作もおぼつかない感じでしたが、いまは皆、使いこなしています。

Q:稼働までの期間はどのくらいでしたか。

北野氏:3か月で稼働することができました。これは、サーバを院内に置く従来型の電子カルテシステムよりも非常に短期間だと思います。2014年度は診療報酬改定がありましたが、問題なく4月1日から運用を開始し、これまで順調に稼働しています。

宮澤氏:直前の3月に、外来、病棟、透析に分けてリハーサルを実施しましたが、職員が慣れていないこともあり、スムーズにはできませんでした。しかし、富士通の担当者からも、実稼働すればすぐに慣れるというアドバイスがあり、その言葉で自信がついたのか、すぐに使いこなせるようになりました。

 導入のメリットと将来展望

記載内容が充実して診療の質が向上 地域連携での活用を

カルテの記載が詳細になり業務の効率化にも成果

Q:HOPE Cloud Chartの導入でどのような効果がありましたか。

北野氏:看護記録が見やすく、内容も充実しました。従来は7日分のチャートが書かれた紙の裏に、看護記録や経過を手書きしていたのですが、今ではさまざまな患者情報を把握しやすくなっています。電子カルテシステムへの入力のしやすさに加えて、ほかのスタッフがその情報を見るという意識が働くことで、記載内容が充実しているのだと思います。

  また、外来の診察室からでも、入院している患者さんの診療情報をすぐに見ることができるのは非常に便利です。サマリの記載も詳細になり、退院時や急な紹介のような場面での情報提供も、容易になりました。

  維持透析では、定期的な受診や検査がありますが、そのオーダも速やかにできるようになりました。データを選択して評価しやすくなり、検査データの整理も手間をかけずに行えます。さらに、診療情報もスピーディに参照することができるので、患者さんの管理もしやすくなりました。

玉川氏:看護記録が手書きからキーボード入力になったことで、記載の負担が軽減されました。その影響もあり、職員の文章作成力が向上し、それに伴って記録する内容も詳細になり、充実しています。このことによって、カルテの情報量も増え、日常診療に役立てられています。

また、病棟の看護業務においては、毎朝行われる申し送りの時間が大幅に短縮されたことが、メリットとして挙げられます。HOPE Cloud Chart上で情報を共有できるようになったことで、申し送りの時間が30~40分短縮でき、その分患者さんのケアなど、ほかの業務に時間を充てられるようになったことは、とても良いことだと思います。

Q:患者さんからの評価はいかがでしょうか。

北野氏:電子カルテ画面上に、検査データや画像を示しながら説明できるので、インフォームド・コンセントにも有効で、電子カルテシステムを活用して患者さんに情報提供するという目的を果たせています。患者さんも理解しやすいと思います。

HOPE Cloud Chartから透析システムを展開した画面。シームレスな連携により、透析や血液検査のデータなど多岐にわたる情報を一元管理できています。写真右はHOPE Cloud Chartの画面に設けられた透析システム画面を展開するためのショートカットツール。 
HOPE Cloud Chartから透析システムを展開した画面。シームレスな連携により、透析や血液検査のデータなど多岐にわたる情報を一元管理できています。写真右はHOPE Cloud Chartの画面に設けられた透析システム画面を展開するためのショートカットツール。

クラウドを感じさせないスピーディなレスポンス

Q:クラウド型システムをどのように評価していますか。

北野氏:レスポンスに関しては、特に問題ないレベルです。院内サーバにデータを蓄積すると、少しずつパフォーマンスが低下することがあるかもしれませんが、クラウド型電子カルテシステムは、そのような心配もありません。

  また、院内サーバを設置しているPACSなどの部門システムとの連携も、ほぼ問題なくとれています。ただし、さまざまな情報を引き出したり、それを閉じる時に操作の手順が多く、多少タイムラグがあること、また情報が多いゆえに表示が細かくなりすぎる面などもあり、適宜富士通に申し入れて、対応してもらっています。

外来診察室。院内にあるPACSと連携し、カルテ画面から検査画像を高精細モニタに表示させて、患者さんへの情報提供に威力を発揮しています。

外来診察室。院内にあるPACSと連携し、カルテ画面から検査画像を高精細モニタに表示させて、患者さんへの情報提供に威力を発揮しています。

地域医療連携を強化し さらなる医療の質の向上を

Q:今後の展望をお聞かせください。

北野氏:長野県では、信州大学医学部附属病院が中心となって信州メディカルネットという、ICTを活用した地域医療連携ネットワークが構築されています。将来的には当院もこれに参加し、ほかの医療機関との間で診療情報の相互参照などをできるようにしたいと考えています。そのためにも、さらに診療録の充実化を図っていくことが重要です。

  当院では、電子カルテシステムの導入により業務が効率化され、より良い医療を提供できると考えていました。しかし、実際に電子カルテシステムを使用してみると、それだけではなく、スタッフの意識が向上し、個々がレベルアップしていくという予想外の効果がありました。地域医療連携を強化し、他施設でも当院の記録が見られるようになれば、よりいっそう記録が充実するようになり、さらなる医療の質の向上につながっていくのではないかと思います。



北野病院のHOPE Cloud Chartを中心としたシステム構成図
北野病院のHOPE Cloud Chart を中心としたシステム構成図
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〔北野病院のHOPE Cloud Chart導入については、富士通エフ・アイ・ピー株式会社(http://www.fujitsu.com/jp/group/fip/ 新規ウィンドウが開きます)にご協力 をいただきました〕

施設概要

医療法人 北野病院

  • 所在地: 〒380-0803  長野県長野市三輪3-6-10
  • Tel: 026-241-0631
  • URL: http://www.kitanohospital.com 新規ウィンドウが開きます
  • 診療科目: 8科目
  • 病床数: 35床

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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