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導入事例 独立行政法人 国立がん研究センター中央病院様

独立行政法人 国立がん研究センター中央病院外観写真

独立行政法人による改革の中で情報システムの堅牢性を評価して電子カルテシステムをリプレース


パッケージによる信頼性とコスト効率の高さを評価、治験対応など専門性に対応するシステム開発に取り組む

国立がん研究センターは、2010年の独立行政法人化以降、さまざまな改革に取り組んでいます。同センターでは、中央病院(東京都中央区)と東病院(千葉県柏市)を含めた情報システムの見直しを行い、中央病院は他社製の電子カルテから富士通のHOPE EGMAIN-GXへリプレース、2014年1月から稼働を開始しました。国のがん対策を担う中核施設として診療、研究、教育、情報発信を行う同病院に求められる、堅牢性、安全性を実現し、日々の診療をサポートすると同時に、治験原デー タ管理システムなど専門性の高いシステムの開発にも取り組んでいます。

 センターの改革とシステム更新の経緯  | 導入作業とシステムの評価 | システムの評価と今後の展開

 センターの改革とシステム更新の経緯

組織改革の一環として情報システムを見直し、総合評価入札方式による客観的な評価でシステム更新

独立行政法人化を契機に組織、体制の改革に取り組む

Q:独法化以後の改革の取り組みについておうかがいします。

小菅 智男 副院長

小菅 智男 副院長

小菅氏:国立がん研究センターは、がん医療ならびに国の政策医療を担って診療や研究などを進めていくという根幹の部分は変わりませんが、2010年の独法化によってガバナンスが大きく変わり、従前の純国立として国家公務員体制から、独立した組織としての運用になりました。それによって民間企業のように収支や成果を意識した運営が求められるようになりました。元来、医療行為は公務員的な制約にはなじまない部分がありますので、より病院らしい変革が可能になったと考えています。国立時代には、国の会計法の関係から診療費の精算にクレジットカードが使えないなどの不便もありましたし、組織としての意思決定のプロセスが明確でないという問題もありました。独法化によって、より早く決定し実行に移せる体制になったといえます。

総合評価入札方式による客観的な評価で電子カルテを選定

Q:システム更新に至る経緯を教えてください。

小菅氏:今回のシステム更新についても、独法化が1つの契機となりました。国立がん研究センターには、がん対策情報センターでの統計情報の収集や情報発信のためのシステムなど、電子カルテ以外にもさまざまな情報システムがありますが、それぞれがいろいろな予算で運用されている状態でした。国立時代は予算決算方式であり、個々のシステムの収支が非常に見えづらい状況になっており、その中でも、電子カルテシステムについては、投資額が大きく、メンテナンスなどの維持費を含めて大きな金額になっていました。独法化を契機に、電子カルテにかかわる経費を整理して、効率的運用についてベンダー変更を含めて検討したというのが経緯です。

Q:システムの更新はどのように進められましたか。

小菅氏:病院にとって必要かつ十分な情報システムを適正な価格で調達することは非常に難しい課題でしたので、外部のコンサルタントからの助言もいただきながら、さまざまな仕様を検討して、総合評価入札方式を採用しました。総合評価入札方式では、価格だけではなく、電子カルテシステムの性能や機能、技術について評価項目と基準を設定して点数 をつけ、この技術評価点と入札価格の価格点を合わせた総合評価点で落札者を決定します。今回のリプレースでは、従来ベンダーと富士通を含めた3社が入札に参加しました。審査のための仕様書の段階で、診療や研究に必要な機能や院内のワークフローなどを項目化し、それに点数による重み付けを行った採点表を作成しました。採点表は6000項目に及びました。入札に参加した各社がこれに沿って作成した技術提案書、最終のプレゼンテーション、提示価格などを総合的に評価した結果、富士通に決まりました。

 導入作業とシステムの評価

30のワーキンググループを編成し、“コア”スタッフが進捗状況を管理

30のワーキンググループの進捗を管理して導入

Q:導入はどのように進められましたか。

小菅氏:外来、病棟、検査など電子カルテの機能ごとに、院内各部署のキーとなるスタッフによる約30のワーキンググループ(WG)を立ち上げました。WG は、医師だけでなく各職種の代表が加わり、これに情報システム管理課のスタッフが入って、進行状況のチェックやWG間の整合性の調整などを行う体制をとりました。さらに、WGの進捗の管理と統括を行う役割として、WGの主要メンバーを集めた“コア”となる組織を構成し、各WGの進捗状況を把握しながら必要に応じた介入をするなどの活動を行いました。

和田 一也 情報システム管理課係長

和田 一也
情報システム管理課係長

和田氏:それぞれのWGは、小菅副院長の指示のもとでキーとなるスタッフにお願いしていったのですが、なかなか当初の予定通りに進まず、最初は大変でした。

小菅氏:国立時代には、情報システムにかかわる院内のスタッフが手薄だったこともあって、システム運営のかなりの部分をベンダー側に任せざるを得ない側面がありました。今回は、独法化したことで、自立的に組織を運営しなければならないという強い意識がありましたので、すべてのWG にシステム管理課が入って状況を把握することを基本方針としまし た。院内の体制の問題とシステムの仕様の部分を切り分けて問題点を解決していくには必要なことで、その部分はうまくコントロールできたと思います。

2日間のシステム停止で入れ替え作業を実行

Q:リハーサルから稼働までの状況をおうかがいします。

小菅氏:リハーサルは、11月から12月にかけての土曜日に3回行っています。最終的には300名程度が参加しました。実際に動かして初めてわかる課題も多々ありましたが、回を重ねるごとに改善できました。リハーサルによって稼働までに最低限クリアすべきことと優先順位が整理できました。

和田氏:システムの入れ替えは、2013年12月30日21時から2014年1月2日の朝までシステムを停止して行いました。新システムでの診療は、入院が2日に、外来は6日からスタートしました。年末年始で外来はありませんでしたが、情報システム管理課から1名は必ず出勤して待機し、毎日、小菅副院長に報告する体制を整えました。

小菅氏:その間、病棟では紙の伝票で運用を行いました。これは、以前からシステムダウン時のために準備していたものを基に、所見の記載や指示簿などの部分を見直して準備しました。

Q:データの移行についておうかがいします。

小菅氏:旧システムからのデータ自体はスムーズに移行できましたが、それを現システムで表示させる部分では手間取りました。そのため、稼働後しばらくは旧システムの端末を一部残して対応しました。まったく違うシステムになるわけですから、細かい調整は必要です。

情報システム管理課では6 名のスタッフで同院のシステムの管理、運用を行っています。     ヘルプデスク室にはスタッフが常駐し、操作の説明やトラブルへの対応を行っています。
情報システム管理課では6名のスタッフで同院のシステムの管理、運用を行っています。
  ヘルプデスク室にはスタッフが常駐し、操作の説明やトラブルへの対応を行っています。

 システムの評価と今後の展開

堅牢性やメンテナンスコストの適正化を評価。治験向けシステムなど専門性に対応した開発を継続

がん医療の拠点を支える堅牢性を評価

Q:システムの評価をお聞かせください。

小菅氏:今回のリプレースで富士通のHOPE EGMAIN-GXに期待したのは、パッケージ化されたシステムを前提とした堅牢性です。これまで大きなトラブルはなく稼働しており、その点では期待通りです。また、改修やメンテナンスに関しても、修正が必要な範囲とそれにかかるコストが明確に把握できるようになりました。その一方で、以前とはまったく違うシステムになりましたので、使い勝手が大きく変わり現場にはまだ戸惑いがあります。これは慣れの問題もありますので、仕方がないところです。

診察室でHOPE EGMAIN-GXで診察する小菅副院長

診察室でHOPE EGMAIN-GXで診察する小菅副院長

Q:今後の展開をおうかがいします。

小菅氏:今後、専門領域であるがん診療に関する部分は、より高いレベルのシステムを目指して開発を続けていきたいと考えています。また、「治験原データ管理システム」を富士通と開発しています。創薬をはじめ研究がグローバル化するにつれて、国際基準に耐えられる治験のデータ管理が求められています。今の電子カルテシステムでは、診療記録、検体検査、放射線画像、病理情報などが分散しており、治験データとしての保管方法や真正性の確保について特別な配慮をすることが必要です。こうした問題に対応するため、治験原データとして監査に耐えうる対策を集中的に施すシステムです。実は、これはベンダーを替えたことで必要性がより明確になったもので、がんを中心とする多くの治験に取り組むがん研究センターにとっては、不可欠なシステムとして開発を進めています。

リプレースでの目標を明確にしてプロジェクト進行

Q:システムのリプレースを考えている病院へのアドバイスをおうかがいします。

和田氏:更新前に、パッケージで行くのか、ある程度カスタマイズを認めるのか、方針を決めておくことが重要だと思います。

小菅氏:リプレースによって、何を実現するのか、目的は何かを最初に明確にしておくことが大切です。同じベンダーでのリプレースであれば、当然慣れていて一番問題はないわけですが、そこをあえて犠牲にしてベンダーを替えるからには、ある程度の覚悟を持って取り組むことが必要です。既存システムのベンダーにとっては、ベンダー変更もあり得るというユーザー側からの圧力がないと、企業努力を怠ってしまうでしょう。また、新規参入を目指すベンダー側には、リプレース させるだけの魅力ある製品作りが必要だと思います。

  パッケージ型の製品であっても、ユーザーからの意見や要望を取り入れて柔軟に変化していくシステムであってほしいと期待しています。



国立がん研究センター中央病院HOPE EGMAIN-GXを中心としたシステム概要図
国立がん研究センター中央病院HOPE EGMAIN-GX を中心としたシステム概要図
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施設概要

独立行政法人 国立がん研究センター中央病院

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