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電子カルテのインフラをシンクライアント化
タブレット端末の利用で効率的な診察が可能になり将来的な関連病院とのネットワーク化にも期待

慶應義塾大学病院の写真

慶應義塾大学病院様 導入事例


慶應義塾大学病院(以下、慶応病院)では、1日平均で約3,000人の外来患者や約900人の入院患者の診察に、紙のカルテを使用していたために、カルテの作成から保管までの作業が非常に煩雑になるという課題を抱えていた。また再診のときにカルテを探し出すために時間がかかったり、回診時に1冊のカルテやレントゲン写真を医師や看護師がのぞき込まなければならなかったりすることも課題であった。こうした課題を解決するために慶応病院では、富士通の電子カルテシステムを導入するとともに電子カルテを稼働させる基盤の一つとしてシンクライアントシステムを採用することを決定した。これにより、診察の効率化と質の向上、ならびに患者さんの満足度向上を目指している。

[ 2012年11月7日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 医療
製品: 成長型電子カルテシステムHOPE/EGMAIN-GX(ホープ/イージーメイン-ジーエックス)
クライアント仮想化 Citrix XenDesktop(シトリックス・ゼンデスクトップ)
クライアント仮想化 Citrix XenApp(シトリックス・ゼンアップ)
【課題と効果】
1 紙のカルテのため患者の情報管理が煩雑 イメージ 電子カルテによる診察の大幅な効率化
2 カルテ情報のモバイル活用 イメージ 患者さんへのより分かり易い説明をタブレットで実現
3 病院外で可能な業務環境の構築 イメージ 仮想化により将来的な院外からの電子カルテ利用の基盤を構築

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導入の背景

電子カルテの導入で効率的な診察環境を目指す

慶応病院は、「患者さんに優しく、患者さんに信頼される、患者さん中心の医療を提供する」「先進的医療を開発し、質の高い安全な医療を提供する」「豊かな人間性と深い知性を有する医療人を育成する」「人権を尊重した医学と医療を通して人類の福祉に貢献する」という理念に基づき、2011年には、外来患者数延べ78万9,541人、入院患者数延べ31万7,165人に医療を提供している。

特に外来患者の約6割が全国各地の病院から紹介されて来院した患者であることが慶応病院の特長のひとつ。「まず患者さんの背景、紹介内容、問診内容を見てから診察を開始します。患者さんの症状をいかに短時間で効率的に把握するかは、患者さんの負担を軽減するためにも、診察において非常に重要になります」と話すのは、慶応病院 副病院長 病院情報システム部長で皮膚科 主任教授の天谷雅行氏だ。

天谷雅行氏の写真
天谷 雅行
慶應義塾大学病院 副病院長
病院情報システム部長

慶応病院では、紙のカルテを使用していたために、カルテの作成から保管までの作業が非常に煩雑であり、また再診のときにカルテを探し出すために時間がかかり、回診時には1冊のカルテやレントゲン写真を医師や看護師がのぞき込まなければならないなどの課題を抱えていた。こうした課題を解決するために、電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-GX」を導入することを決定。そのための基盤の一つとしてCitrix® XenDesktop®が採用されている。

採用のポイント

全体最適のノンカスタマイズとシンクライアントシステムが鍵に

武内孝治氏の写真
武内 孝治
慶應義塾大学病院
大学病院事務局次長(情報システム担当) 兼 信濃町キャンパス事務次長(情報システム担当)

慶応病院では、1980年代後半から自社製オーダーリングシステムが稼働していた。今回、そのシステムの延長線上に電子カルテを構築するか、まったく新規に導入するかが検討された。天谷氏は、「従来どおりの“部分最適を目指したカスタマイズ”とするか、発想を変えて“全体最適のノンカスタマイズ”に切り替えるかを検討し、“全体最適のノンカスタマイズ”を選択しました」と話す。

そこで2011年1月より電子カルテの導入を開始。約10カ月の開発期間を経て、2012年1月に電子カルテを本番稼働、続いて6月にシンクライアントシステムを稼働して、クライアント仮想化環境での電子カルテの運用を開始した。大学病院事務局次長 情報システム担当の武内孝治氏は、「機能面を中心に総合的に評価し、富士通を採用しました。また富士通の提案でシトリックスのクライアント仮想化も採用しています」と話す。

今回、導入されたクライアント仮想化環境での電子カルテは、ブレードサーバ「PRIMERGY BX900」にXenDesktopを搭載し、院内カルテ用と外部リモートカルテ用のセグメントを構成。またラックマウントサーバ「PRIMERGY RX300」にXenApp®を搭載し、インターネット接続用セグメントを構築している。この電子カルテにはデスクトップ端末とノート端末あわせて約2,500台がつながっており、これに加え、将来的にはタブレット端末などを利用することで新しい業務スタイルを目指している。

天谷氏は、「電子カルテを導入するにあたり、武田純三病院長から“現場の目線でシステムを導入することが重要だ”という話しがありました。この初心を忘れることなく、システム構築は現在に至っています。導入から約1年経って思うのは、“全体最適でノンカスタマイズ”という手法は成功だったということです」と話している。

慶応病院様クライアント仮想化概要図:電子カルテシステムHOPE/EGMAIN-Gと、その基盤となるXCitrix XenDesktopのクライアントシステムの構築により、iPadを利用して電子カルテにアクセスすることができます。

導入の効果

タブレットで情報を手元で活用
患者さんへのより丁寧な説明が可能に

電子カルテとクライアント仮想化を採用した効果を天谷氏は、「現在はまだテストの段階ですが、これ(電子カルテをタブレット端末に配信する仕組み)はすごく良いです。診察台にはデスクトップ端末が3台ありますが、画面が固定されているので、患者さんと話しをしていると見えにくいことがあります。タブレット端末は、必要な情報を手元で素早く見つけ、患者さんと話しをしたり、結果を見せたりすることもできます。情報が手元に来ただけで、これほど使用感が違うのかということを強く感じました」と語る。

アプリケーションの立ち上がりが速いことも導入効果のひとつ。ログインしてから目的のアプリケーションまで、ストレスなくたどり着ける。「タブレット端末を使用することにより、外来の診察が本当に効率的になりました。また回診においても、カルテの情報やレントゲン写真などを、タブレット端末で確認できるので非常に便利です。いかに短時間で目的の情報にたどり着き、治療方法を判断するか、それを可能にしたシステムだと高く評価しています」と天谷氏は言う。

さらに天谷氏は、「電子カルテを導入する場合、現場の不平不満をなくすために一般的にはカスタマイズをするのですが、現場の言うことを聞き過ぎると凸凹のシステムになってしまいます。今回、カスタマイズはしないという原則でシステム導入したことで、慶応病院として診察の流れを統一する基盤ができました。これにより、慶応病院だけでなく関連病院でも活用できます。これは当初、予想していた以上の効果でした。最適な提案をしてくれた富士通には、本当に感謝しています」と話している。

将来の展望

1人1台のタブレット端末を業務で活用
病院外からの電子カルテ利用にも期待

今後、慶応病院では、約250台のPC端末やタブレット端末からクライアント仮想化環境の電子カルテを利用する計画です。天谷氏は、「将来的には、全職員がこれらを利用することで新しい業務スタイルを確立したいと思っています。これにより、医療現場は大きく変わります。情報がストレスなく手元で利用できることで、医療の価値が大きく高まります」と話す。

また現在、自宅や出張先など、病院の外部からの電子カルテの利用も検討している。武内氏は、「今後、セキュリティなどについての検討を重ね、段階的に研究室など外部からの利用を開始していきます」と話す。さらに大学の医学部でも、教材を電子化して、タブレット端末で利用できるようにしてほしいという要望もあり、検討している。武内氏は、「タブレット端末を利用した授業や情報活用は、今後の医学部における情報化のひとつの流れになる可能性を感じています」と話しています。

さらに天谷氏は、「これは私見も入っていますが……」と言いながらも、今回構築した電子カルテシステムを関連病院へ展開していくことも期待している。「現在は慶応病院のシステムに過ぎませんが、今後、関連病院との情報共有を構築していきたいと思っています。これにより、患者さんが必要なときに、希望する場所で、必要な治療を受けることができます」と天谷氏。

天谷氏は、「その後は、国内で構築した医療ネットワークを、さらにアジア地域へと広げていきたいと思っています。そのためには情報をいかに共有できるかが大きなポイントであり、富士通の電子カルテシステムとクライアント仮想化の仕組みに期待しています」と話している。

【慶應義塾大学病院様 概要】
所在地 東京都新宿区信濃町35番地
設立 1920年
病院長 武田純三
病床数 1,044床
患者数(23年度) (外来)延べ78万9,541人/(入院)延べ31万7,165人/(救急)2万3,860人
概要 1858年に福澤諭吉により開設された慶應義塾。医学部は1917年、北里柴三郎博士を初代医学部長に迎えてスタート。慶應義塾大学病院は1920年に開設。基礎と臨床の融合した医学を目指し、「独立自尊」「実学の精神」を基本理念に、「患者さんに優しく、病気に厳しい」患者中心の医療を展開。現在、27の診療科と13の中央診療部門に、研修医を含め800名以上の臨床系医師が配属。1日平均の外来患者数は約 3000人、入院患者数は約900人を数え、年間2万人以上の救急患者を受け入れるほか、手術件数も1万3千件に及ぶ。また日本全国110以上の関連病院との人事交流や医療連携による地域医療にも取り組んでいる。
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【導入事例(PDF版)】

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