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豊かな食の未来へICTで貢献

食・農クラウドAkisaiがもたらすソーシャルイノベーション

2017年3月1日 更新


ICTを活用した食・農クラウドサービス「Akisai」

日本の農業は、安全・安心な食料の安定供給、雇用、自然環境の維持など多面的な機能を果たしています。しかし、高齢化が進み、耕作放棄地 も拡大の一途をたどっています。また、海外に目を転じれば、農業に必要な水不足の進行、農地の砂漠化、人口増大、富裕層の拡大による食料需要が拡大する一方、飢餓に直面する人々が増加するなど、世界規模での食・農問題への対応が喫緊の課題です。

当社は、ヒューマンセントリック社会の実現に向け、交通、医療、エネルギー、農業、都市創成など、様々な分野で発生する大量情報を収集し、ICTを活用した分析を行うことで、新たな価値やサービスの創出を実践しています。そして、これらを新たなビジネスドメインとして確立、拡大させることを事業目的としています。

このような背景の中で当社は、2008年から農業を事業として営む農業生産者を支援するICTシステムの開発・実証実験を行い、2012年に「Fujitsu Intelligent Society Solution 食・農クラウドAkisai(秋彩)」という名称のサービスをスタートしました。

「食・農クラウドAkisai(秋彩)」は、「豊かな食の未来へICTで貢献」をコンセプトに、生産現場でのICT活用を起点に流通・地域・消費者をバリューチェーンで結ぶサービス。露地栽培、施設栽培、畜産をカバーし、生産から経営・販売まで企業的農業経営を支援するクラウドサービスです。

図1 食・農クラウド Akisai のコンセプト

[図1 食・農クラウド Akisai のコンセプト]

農業の経営・生産・品質の見える化とPDCAマネジメント

「食・農クラウドAkisai」のラインナップの1つである「農業生産管理サービス」は、農業経営体の生産・作業・収穫・出荷の計画と実績を集計・分析し、農業の経営・生産・品質の見える化を行います。さらに、PDCAのマネジメントにより、生産者の収益改善に貢献します。

収益改善のポイントは、生産性向上(単位面積当たり収量アップ)、高品質/ブランド化(販売数量・単価アップ)、高収益ポートフォリオ作成(収益率アップ)、新規就農人材早期育成(規模拡大)です。

農業では、生産前に作成する作付け計画(いつ、どこに、どんな作物を作るか)の良しあしが生産に影響し、利益を大きく左右します。安定収 益を得るには、売上・コストを把握して収益が最大になるような作付け計画を作成することが重要ですが、営農規模が大きいほど作付け計画は複雑化し、作成が難しくなります。

その理由は、土地の空き状況・日照時間・水はけなどの土壌情報・連作状況・農薬使用状況、労働力のバランス、農業機械の稼働状況などの要素が複雑に絡み合っており、総合的に判断して決めなければならないためです。必要な情報を集約し、経営者が容易に判断できる形式で提示することで、経営者が早く正確な意思決定を下すことが可能になり、最適な計画を行うことにつながります。

図2 農業生産管理SaaSの全体イメージ図

[図2 農業生産管理SaaSの全体イメージ図]

施設の遠隔監視、装置の最適制御により、質の高いものを安定供給

施設園芸とは、ガラス室やハウスなどの施設内での作物の栽培、生産の総称であり、野菜、花き、果樹等の園芸生産において、安定生産を支える重要な技術となっています。最近流行の植物工場もこのカテゴリに分類されます。

Akisaiの中で、施設園芸をサポートするものとして、施設園芸SaaSを用意しています。施設園芸SaaSは、温室とクラウド上にあるデータセンターをインターネットでつなぐことにより、従来、温室やローカルエリアネットワーク内でしか対応できなかった「温室の環境設定・モニタリング・データ確認・温室コントロール」などの機能を、インターネット環境から利用可能とする仕組みです。

温室側には、各種のデータを計測するセンサーに加え、窓やカーテンの開閉を行なうモーターや換気扇などのスイッチを複合的に制御する環境制御装置が設置されています。データセンター側は、温室から上がってくるデータを常時監視して、計測値の異常や通信異常があった場合には、登録している宛先に通報を行います。

自宅はもちろん、外出先などどこにいても瞬時に温室の状況を把握し、遠隔で室温をコントロールすることができます。このサービスを利用することにより、複数の温室を効率的に管理できるようになるため、施設栽培のスタイルの変革や経営規模拡大を支援するものとして期待されています。

富士通がレタスを作っている!

当社グループ会社の1つである富士通ホーム&オフィスサービスでは、新たな取り組みとして、半導体製造工場のクリーンルームを改造し、人工光型の植物工場事業を始めました。現在、この工場では、カリウム含有率の低いレタス(低カリウムレタス)を量産しています。厳格な衛生管理を行っているクリーンルームで栽培することで、低カリウムという特長に加え、「農薬不使用」「洗わなくても食べられるほど雑菌が少ない」という特長をレタスに持たせています。

様々なセンサーを利用したセンシング技術によるリーフレタス栽培環境の一元管理。半導体製造工場の流れをくむ徹底した衛生管理。そしてICTで農業経営を効率化させる「食・農クラウドAkisai」の活用。当社がこれまで半導体製造で培ってきた、最適生産条件の割り出し技術、クリーンルーム管理技術、雑菌管理技術、省エネルギー化技術などのノウハウを活かしながら、最適な育成環境構築を実現し、さらに、Akisaiによる、ロット単位 の生産管理や販売管理、品質管理を行い、安全な野菜を消費者にお届けしています。

図3 富士通会津若松Akisaiやさい工場のレタス栽培

[図3 富士通会津若松Akisaiやさい工場のレタス栽培]

ビッグデータの活用をビジネスの起点に

食・農クラウドを活用することで、ヒトの行動、モノやお金の動き、栽培管理データや環境制御データなど、様々なデータがデータセンター上 に蓄積されます。データセンター上に蓄積された情報は、巨大で複雑なデータ集合であり、これらを解析することで「ビジネスの傾向の発見、品質決定、効率的 エネルギー活用、病害虫発生予察、リアルタイム状況判断」といった相関の発見が期待されています。

今後は、これらの技術研究開発により、新しいサービスやビジネスモデルを創出し、日本発の農業技術を海外展開させていきたいと考えています。


渡邊 勝吉

富士通株式会社
イノベーティブIoT事業本部 Akisai事業部
シニアマネージャー

ビッグデータ活用を成功に導く

ビッグデータ活用を検討する場合、「データありき」ではなく「データを活用しどのように経営に貢献するか」といった目的の明確化がポイントとなります。富士通は、ビッグデータ関連商品やサービスを体系化しお客様のビッグデータ活用の最適化を実現します。

消費者の行動を多面的に理解したオムニチャネル戦略立案に必要なICTとは

富士通IoT・ビッグデータ活用フォーラム「IoT活用が加速するオムニチャネル戦略~「個」客洞察の深化によるマーケティング変革~」では、スマートデバイスなどの活用による消費行動可視化とオムニチャネルの施策例、AI技術活用の展望などを紹介しました。

参考資料

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