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ビッグデータの活用で実現するスマートモビリティ社会

ビッグデータ活用を可能にするモビリティプラットフォーム

2017年3月1日 更新


プロドライバーは長年の経験によって、いつも通るルートで子どもの飛び出しが多い地点を知っています。しかしこれからは、多くのクルマやセンサーなどから得られるデータを使って、初めて通るルートでも安全で快適なドライブを実現することができます。富士通は、このようなストーリー仕立てのテレビCMを放映しています(図1)。コンピュータが人間に置き換わるのではなく、人間とコンピュータの共創によって、経験と勘を超える解を導き出すイノベーションを表現しています。今後、あらゆるモノがネットワークでつながる世界「ハイパーコネクテッド・ワールド」が出現し、社会全体に大きな影響を与えていきます。交通・モビリティの領域でも、クルマ・道路・鉄道などと人がネットワークでつながり、数えきれないモノから集まる膨大なデータを活用し、大きな価値を生み出すスマートモビリティが期待されています。

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[図1 「あなたの未来に。富士通の技術」 ビッグデータ編(交通)]

スマートモビリティが解決する課題

世界の人口は既に70億人を超え、2050年には90億人に達すると言われています。また世界中で都市化が進行し、2030年には60%、2050年には70%近くの人々が大都市圏に集中して生活すると予測されています。

こうした環境の中では、人々の移動を支える道路や鉄道のネットワークが需要の増大に追いつかなくなります。現実に新興国などでは、毎日激しい渋滞が発生し、移動に費やす時間が経済発展を阻害し、大気汚染などの環境問題も深刻化しています。こうした諸問題を解決するのが、人やモノの移動需要、道路混雑の状況、公共交通機関の運行状況など多様なデータを基に、最適な移動手段を配分するスマートモビリティです。

富士通の考えるスマートモビリティ

多種のデータ源から集まる、都市全体の膨大なリアルタイムデータを経験や勘に頼って人手で分析することはもはや不可能になってきています。ここにICTによるイノベーションが必要であると富士通は考えています。

近年は、ナビゲーションシステムだけでなくドライブレコーダなどの車載機器の普及が進み、更にスマートフォンの普及率が約50%にも達しているので、プローブデータを収集して可視化する仕組みを容易に作れるようになってきています。

富士通では、スマートモビリティの実現に貢献するためにビッグデータの活用を検討してきました。特に注力したのは、ビッグデータの中でもサイバーフィジカルシステムズ (CPS:Cyber-Physical Systems)と呼ばれるサイバー空間と実世界が密接に連携する取り組みです。実世界のセンサーデータをクラウド上に集約し分析・予測することで、より効率の良い安全な社会を創り出すことが可能になります。

この分析・予測技術をICTベンダーとしてデータを蓄積するプラットフォームと一緒に提供し、スマートモビリティの実現に活用します。例えば、富士通で研究を進めているオンデマンド交通運行技術を使うと、様々な移動需要を満足させながら無駄な車両移動を減らすことができ、都市全体の交通機関の効率を最大80%向上できることがシミュレーションで明らかになりました。

モビリティプラットフォーム

富士通の提供するモビリティを可視化したプラットフォームの全体像が図2です。

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[図2 モビリティプラットフォームの全体像]

政府・自治体が提供するサービスとして、都市交通計画、それに基づく人と交通全体の制御、更に交通に支障が発生した際の交通制御などが求められています。

モビリティ(広義の交通)を提供する事業者は、公共交通手段の提供をはじめ、異種交通機関を組み合わせた公共交通連携やモビリティオンデマンド、カーシェアリングなどのサービスを提供します。これらのサービスは、モビリティプラットフォームが提供する交通・人の行動の可視化や交通需要予測などの分析サービスによって容易に実現可能になります。

このプラットフォームには、2011年に販売を開始したFUJITSU Intelligent Society Solution SPATIOWL(スペーシオウル)位置情報サービスを使っており、様々なプローブデータから収集した情報を階層化して蓄積・分析できることを特長としています。

これにより、公共交通の情報、国や自治体のオープンデータ、自動車のプローブデータ、各個人の移動需要、SNSの口コミデータなどを階層に分けて処理することができるので、データ種相互の独立性やセキュリティを保ったまま、個別のソリューションを提供できます。

交通を可視化し、改善状況を数値化してPDCAを回すことによって交通の課題解決はもとより、都市の成長に合わせた最適なソリューションを継続的に提供できます。

スマートモビリティ社会のイメージ

モビリティプラットフォームに集められたビッグデータを活用して実現するスマートモビリティ社会のイメージと富士通の取り組みの例を以下のとおり紹介いたします。

パーソナルなモビリティ

高齢者、障がい者、子どもなどを含むすべての人が、個々の移動要求を自由に実現できることが理想ですが、それぞれ個別の移動手段を与えることは非現実的です。そこで、個別の移動と、公共交通(マストランジット)、それらの中間的な手段(パラトランジット)を組み合わせて、効率性、経済性、環境負荷の最適化を図ることが重要です。

富士通では、移動の需要と供給に応じて事業者が保有する同種の車両群をタクシー、乗合タクシー、ミニバスなどの異なる交通サービスに動的に割り当てることによって、利用者の満足度と事業者の収益性の両方を向上させる仕組みの研究を行っています。また、モビリティプラットフォームと組み合わせて高齢者などの移動をサポートする次世代の杖や、屋内の個人の移動をサポートするための屋内測位に関する技術の開発を行っています。

安心・安全のモビリティ

自動車の交通事故による死亡者は国内では減り続けていますが、事故件数そのものは横ばいを続けています。車両から集められるビッグデータを解析することで、運転者に事故が起こりやすい地点を教えて注意を喚起したり、運転者の状態を見守ることで危険な状況を回避したりすることが可能となり、安心・安全のモビリティを実現できることになります。

富士通では、ドライブレコーダによって記録された大量のデータを効率的に解析して運転注意点を見つける技術の開発を行うとともに、クラウドセンターに送られる膨大な商業車両のセンサーデータをもとに車両の運行情報、乗務員の運転状況を分析し、リアルタイムで運転内容の指導や危険予測を行うサービスを行っています。

快適なモビリティ

データセンターと車載機がつながることによって得られるテレマティクスサービスを高度化し、音声対話や操作サポートで車載機の使いやすさを向上させるなどで、快適なモビリティを実現することができます。

富士通では、スマートフォン接続による音声対話や操作サポートで使いやすさを追求したカーナビゲーションシステムを提供するとともに、モビリティプラットフォームを支える技術として、移動体とモビリティプラットフォームを結び付けるM2Mネットワークサービスを提供しています。

あらゆるものがインターネットにつながるInternet of Things(IoT)の時代を迎える今、富士通は自動車・交通分野のビッグデータ活用により、世界中の都市交通課題を解決し、持続可能なモビリティの実現に寄与していきます。


畑瀬 勉

富士通株式会社
Mobility IoT事業本部 事業企画統括部
マネージャー

ビッグデータ活用を成功に導く

ビッグデータ活用を検討する場合、「データありき」ではなく「データを活用しどのように経営に貢献するか」といった目的の明確化がポイントとなります。富士通は、ビッグデータ関連商品やサービスを体系化しお客様のビッグデータ活用の最適化を実現します。

オープンデータの活用による地域課題の解決に向けて

2012年7月に定められた「電子行政オープンデータ戦略」を契機として、国・自治体等においてオープンデータの取組みが活発になってきました。富士通は様々な局面での「データ活用」への支援を行うことで、地域課題の解決に貢献していきたいと考えています。

人やクルマのリアルタイムな位置情報活用

都市の交通機関における人やクルマなどの位置情報を、リアルタイムに蓄積・解析し、気象やイベントなどの外的要因による変化を予測した最適な交通管理施策の検討や、警備員の配置指示、周辺施設によるマーケティングなどへの活用についてご紹介します。

参考資料

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