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Fujitsu

Japan

海外製ERPを入れ替えて保守コストを大幅に削減、業務に特化したシステムの連携で業務全体最適化を図る

— 会計システム刷新で全国の店舗から集まる大量データを経営戦略に活用する基盤を構築

株式会社マルハン様千葉北店の写真

株式会社マルハン 様 導入事例


国内314店舗(2015年9月末現在)に及ぶパチンコ・アミューズメント事業を展開する株式会社マルハン様は、7年前に海外製ERPを導入。会計システムとして利用していたが、保守コストの削減、大量データ処理の高速化を実現するために、FUJITSU Enterprise Application GLOVIA SUMMITへの入れ替えを決定。短期間での導入を実現し、会計システム刷新で全国の店舗から大量データを収集・分析できる基盤を構築。顧客マーケティング、経費・利益分析などに活用するための環境を整備した。

[ 2015年11月10日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: パチンコホール運営、レジャー、アミューズメント施設運営
ソリューション: 保守コストの削減、大量データ処理の高速化、操作性の向上、全国の店舗から集まる大量データを分析・活用できる環境の整備
製品: FUJITSU Enterprise Application GLOVIA SUMMIT
【課題と期待される効果】
1 会計システムで利用している海外製ERPの保守コストを削減したい。 会計システムをGLOVIA SUMMITに刷新し、保守コストを年間で約1/5に削減した。
2 全国の店舗の遊技機から集まる大量の売上データを、お客様目線でのマーケティングや経営戦略に活用したい。 GLOVIA SUMMITの導入で全店舗の遊技機から集まる売上データと会計システムのデータを結びつけて分析する基盤を整備。経営戦略のPDCAをまわす環境が整った。
3 詳細な経費分析、利益分析がしたい。
GLOVIA SUMMITの導入により、詳細な経費や店舗別の利益など今まで見えていなかった情報を見える化し、経営戦略に反映する仕組みを構築。

システム導入の背景

転換期を迎えるパチンコ業界と情報開示への強いこだわり

全国に300以上の店舗と約20万台の遊技機(パチンコ台・スロット台)を有する株式会社マルハン様は、業界のリーディング企業としてお客様の満足と信頼を得られるサービスを提供することはもちろん、世界レベルのエンターテイメント企業になることを目指しチャレンジを続けている。パチンコ業界の市場規模はピーク時に35兆円あったが24兆円に縮小し、遊技人口が半減するなか、同社は経営方針を大きく変えなければならない転換期を迎えており、その一環としてゴルフ場経営など新規事業へ進出するほか、数年前からは経費削減を重要視するようになった。同時に、パチンコ業界のイメージを変えるべく、情報の開示に強いこだわりを持っている。「非上場企業なので開示義務はありませんが、約20年前から決算短信や有価証券報告書など上場企業と同等の情報開示を行っています。きちんとした開示データを作成するためにも会計システムは非常に重要と考えています」と、同社経理部次長の井崎秀樹氏は語る。

海外製ERPを入れ替え保守コストを削減、業務に特化したシステムの連携で全体最適化を図る

株式会社マルハン 経理部次長 井崎 秀樹 氏の写真

井崎 秀樹
株式会社マルハン 経理部 次長

同社は7年前に全社の業務を集約するコンセプトで海外製ERPを導入。その第一弾として会計システムでの利用を開始し、将来的には遊技機や賞品の管理業務などにも利用範囲を広げる予定だった。 「会計の次に利用範囲を広げようとしたところ非常にコストがかかることが判明しました。一方、ICT技術が進み、データ連携ツールを活用すれば複数のシステムをあたかもERPのように利用できることがわかり、業務ごとに最適なシステムを導入するほうがよいと考え方が変わりました」と同社情報システム部次長の山宿信也氏は語る。会計のみの利用に対し保守コストが非常に高いことが課題だったこともあり、会計は海外製ERPではなく会計に特化したシステムに入れ替えることを情報システム部から経理部に提案した。「経理部は、提案保守コストが年間約1/5に削減、初期投資額を含めて3年で回収可能との情報システム部の試算に納得して提案を受け入れました。海外製ERPは、慣れていた半面、帳票がわかりにくい、データ処理が遅いなど使い勝手が悪いところもありました。」(井崎氏)

海外製ERPとGLOVIA SUMMIT の違い

海外製ERPとGLOVIA SUMMIT の違い

システム選定のポイント

インメモリデータベースによる大量データ高速処理と豊富な分析機能

会計システム提案に参加した5社の中から富士通を選定した理由として、同社情報システム部システム企画課チーフの吉田保氏は、FIT&GAP分析のなかでGLOVIA SUMMITのコンセプトが最もマッチしたことを挙げ、「特に、インメモリデータベースにより大量データの高速処理が可能なこと、豊富な分析機能を備えていることが重要なポイントになりました」と話す。同社の強みは全国に展開している多数の店舗から大量のデータを収集できることであり、これを会計システムに蓄積して様々な角度から分析して経営戦略に活用したいとのニーズがあったためである。

短期導入を可能にする海外製ERPの導入実績、信頼関係

株式会社マルハン システム企画課 チーフ 吉田 保 氏の写真

吉田 保
株式会社マルハン
システム企画課 チーフ

吉田氏は、富士通には海外製ERPに関して導入実績やノウハウがあり、短期間でのシステムの移行が可能であることも重視したと言う。また、井崎氏は、「我々と協力してプロジェクトをうまく動かせる、信頼に足る人物がプロジェクトマネージャーを担当してくれることもポイントになりました」と、富士通の体制を選定理由として挙げている。

システム導入のプロセス

要件定義の意思決定の迅速化、既存システムとのインターフェースの維持などで、スケジュールを短縮

株式会社マルハン 経理部経理一課 松本 圭貴 氏の写真

松本 圭貴
株式会社マルハン
経理部経理一課

導入に際しては納期と予算の厳守が絶対条件とされた。要件定義では経理部のトップと業務担当者が同席し、すぐに意思決定ができるようにした。 また、既存の基幹システムに手を入れずに会計システムとのインターフェースをそのままにして、GLOVIA SUMMIT側でデータ変換を行って対処することで、余分な作業の発生を回避するなど、スケジュールの短縮を図るために様々な工夫が行われた。
同社経理部経理一課の松本圭貴氏は、「どのような順序でマスターを作っていけばよいかなど富士通が手順を具体的に示してくれたので、スケジュールを守って作業できました」と話す。

追加要件を基本機能の活用と運用でカバーすることで、予算を抑える

株式会社マルハン 経理部経理二課チーフ 杉山 剛 氏の写真

杉山 剛
株式会社マルハン
経理部経理二課 チーフ

同社経理部経理二課チーフの杉山剛氏は予算について、「7年前の海外製ERP導入時は、経理部の担当者が業務を説明しながら要望をどんどん出していき、ベンダー側がそれに応えるかたちで進めたために、終わってみると追加機能が増えて予算が膨らんでしまいました。今回は、新たな要望が出ても、GLOVIA SUMMITの基本機能で対応できないか、運用でカバーできないかを富士通と一緒に考えて解決していったので、予算を抑えられたと思っています」と語る。

今回はGLOVIA SUMMIT以外に固定資産や連結などの他社製のシステム、そしてグループ会社にGLOVIA SUMMITなどを導入するために、合計で6つのプロジェクトが並行して稼働していた。「情報システム部の体制上、すべてのプロジェクトに深く関与することが難しい状況でしたが、GLOVIA SUMMIT導入に関しては経理部と富士通が協力してプロジェクトを推進してくれました。富士通がシステム的な判断のほか、プロジェクトの管理や課題の報告などをしっかり行ってくれたおかげで、システムの短期導入が実現したと思っています」と、吉田氏は振り返る。

システム導入の効果と将来の展望

保守コストを年間約1/5に削減、さらに大量データを収集・分析できる環境を整備

株式会社マルハン 情報システム部 システム企画課 木下 秀彰 氏の写真

木下 秀彰
株式会社マルハン
情報システム部 システム企画課

導入後、保守コストは試算どおり年間約1/5に削減。要件定義後の追加要望に対しても、GLOVIA SUMMITの基本機能や運用でカバーすることで初期投資額も抑えられ、コスト削減という一番の目標が達成できた。 また決算用データの抽出時間が確実に短くなったことで、連結決算の早期化と業務工数削減が実現できた。
同社情報システム部システム企画課の木下秀彰氏は、「経理部の依頼で毎月詳細な明細データを抽出していますが、数時間かかっていたデータ抽出処理が5分程度で済むようになりました。手間も時間もかかる監査対応資料の出力もボタン一つでできるようになり、作業が効率化されました。画面も日本製パッケージなので以前よりもわかりやすく見やすくなったと思います」と、処理速度・操作性の向上を指摘する。店舗数が増え、さらに子会社支援など業務範囲も増えているなかでも、海外製ERP導入時よりも経理部は3人ぐらい減っているなど、業務効率化の効果が出ている。
さらにGLOVIA SUMMITのWeb照会機能を販売促進課に開放、同課で広告宣伝費など販促費の実績を確認・分析するなど全社でのデータ活用も始まっている。

大量データを抽出・分析し、お客様目線でのマーケティング、経営戦略などに活用

株式会社マルハン 情報システム部次長 山宿 信也 氏の写真

山宿 信也
株式会社マルハン
情報システム部 次長

山宿氏はこれらの直接的な効果に加え、全国にある店舗の遊技機と直結した売上管理システムのデータと会計システムのデータを結びつけ、経営戦略のPDCAをまわす基盤が整ったことを評価する。「業界が縮小を続ける状況では、個人個人のお客様の趣向に合わせて楽しんで頂くことが重要であり、それが今後の経営課題となります。売上管理システムのデータと会計システムを結びつけ、GLOVIA SUMMITの分析機能を活用してお客様目線でのマーケティングを行っていきたい」と、将来の展望を語る。

さらに山宿氏は「これまで見えていなかった広告宣伝費、消耗品費など経費の詳細、店舗別や遊技機別の利益などを見える化すると共に、手作業で行っていた店舗の生涯収支計算を自動化して店舗の出退店の検討など戦略に基づく投資計画に役立てたい」と経費分析、利益分析への活用に言及する。
「今後は、大量データの高速処理や分析などの機能すべてをきちんと使いこなし、経営戦略への明確な導入効果を示さなければならないと思います」と井崎氏は続ける。
GLOVIA SUMMITの導入で、全社データを経営に活用する基盤を整えたマルハン様。同社は「業界を変える」ことを経営課題に掲げ、弛まぬ挑戦を続けてきた。世界レベルのエンターテイメント企業を目指し全社データの活用を推進していく。

株式会社マルハン様 システム全体図

株式会社マルハン様 システム全体図

右から、株式会社マルハン 山宿信也氏、吉田保氏、井崎秀樹氏、杉山剛氏、松本圭貴氏、木下秀彰氏、株式会社富士通マーケティング 川島 悠、株式会社富士通システムズ・イースト 石丸 智和
(右から)株式会社マルハン
山宿信也氏、吉田保氏、井崎秀樹氏、杉山剛氏、松本圭貴氏、木下秀彰氏
株式会社富士通マーケティング 川島 悠
株式会社富士通システムズ・イースト 石丸 智和

写真左から、株式会社富士通マーケティング 川島 悠、株式会社富士通システムズ・イースト 石丸 智和


担当営業メッセージ

(写真左)
株式会社富士通マーケティング
流通・サービス営業本部 情報・サービス統括営業部 アミューズメント営業部
川島 悠

この度、業界トップランナーであるマルハン様において、基幹業務である会計システム導入プロジェクトに携わることができ大変嬉しく思います。
今回のプロジェクトは弊社システムだけでなく、複数ベンダーのシステム導入もあり、非常にご苦労をなされたかと思います。その中で、プロジェクト完遂に向けて強い推進力を発揮していただいた会計プロジェクトチームの皆様に深く感謝申し上げます。
目まぐるしく変化するビジネス環境において、マルハン様が目指す成長戦略の達成に必要不可欠なICTソリューションを提供し続けることがITパートナーとしての使命であると認識しております。
今後もサービス業トップ企業を目指すマルハン様と共に歩んで行けますよう、富士通グループの総力を挙げてご支援をさせていただきたいと考えております。


担当SEメッセージ

(写真右)
株式会社富士通システムズ・イースト
ソリューション開発本部 会計事業部 会計ソリューション部
石丸 智和

約7か月間という非常に短納期のプロジェクトでしたが、お客様のパッケージ機能の十分な理解と、できるだけ不要なものを作らないという姿勢、そして迅速な意思決定が可能な体制のおかげで、当初予定の納期とコストを厳守することができました。
特に運用テストについてはかなりタイトなスケジュールとなりましたが、業務シナリオの洗い出しからお客様側作業の詳細な進捗管理など非常に強力なプロジェクト推進をいただけたことが、成功への大きな重要なポイントとなったと考えております。
今後はGLOVIAの強みである管理会計分析の観点について、蓄積された会計データを活用いただけるようご提案させていただこうと考えております。

【株式会社マルハン様 会社概要】
所在地 東京本社
〒100-6228
東京都千代田区丸の内1丁目11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内28階
代表者 代表取締役社長 韓 裕
設立 1972年12月
資本金 100億円
従業員数 11,482名(2015年3月期)
事業概要 パチンコ、ボウリング、ゴルフ練習場、アミューズメント、シネマなどの遊技場他レジャーに関する業務の経営
ホームページ

株式会社マルハン様 ホームページOpen a new window

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