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Fujitsu

Japan

情報共有による接客サービスレベルのワンランクアップとレベニューマネジメントの精度向上を同時に実現

ホテルイン酒田駅前外観
ホテルイン酒田駅前

ホテルイン酒田・鶴岡・酒田駅前 株式会社月見様 導入事例


山形県下に3店舗のビジネスホテルをチェーン展開する株式会社月見様は、長年、顧客満足度向上を最重要目標に掲げてきた。さらなるサービスレベルの向上、価格競争と一線を画した経営をめざす同社は、予約・売上状況を多様な角度から分析可能な機能を備え、大量の宿泊客履歴情報を蓄積・共有できるクラウド型ホテルシステムへの更新を検討。「GLOVIA smart ホテル SaaSサービス」を導入し、業務効率向上、経営分析精度をアップ。さらにタブレット端末との連携による先進的な接客サービスもスタートした。

[ 2013年9月18日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: ホテル業(ビジネスホテルチェーン)
ソリューション: 顧客情報の蓄積と共有化、経営分析機能の精度向上
製品: ホテルシステム GLOVIA smart ホテル

【お客様の声】

「セミナーに参加し情報収集する中で、予約や売上状況の把握機能、メモ機能は、日進月歩で進化していると感じました。クラウドサービスの『GLOVIA smart ホテル SaaSサービス』は月額利用型システムなので、利用料を月々の経費として計上できるうえ、常に最新機能を利用できるメリットに背中を押されました。以前使っていたシステムの保守期間はまだ3年以上ありましたが、その終了を待たずにシステム更改を決めました。」

【課題と効果】
1 レベニューマネジメントの精度を上げたい。 年間を通して宿泊率動向を正確に把握できるようになり、より具体的な施策を打てるようになった。
2 宿泊客の嗜好・ニーズを詳細に把握、フロント係間で共有してサービスレベルを上げたい。 十分な書き込み容量を備えたメモ機能を活用し、予約受付時、チェックイン時に素早く宿泊客情報を参照。過去のリクエストを引き継ぐことが可能となり、顧客満足度が向上している。
3 ピーク時間帯のチェックイン・アウト業務を効率化したい。 タブレット端末との連携で、ロビー、駐車場でのお客様対応を実現。客室での接客時の予約受付も可能になった。

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導入の背景

看板はお客様一人一人の嗜好、ニーズに応えるきめ細かいサービス

株式会社月見様は、ホテルイン酒田・鶴岡・酒田駅前の3店舗 合計約500室規模のビジネスホテルを展開している。同社は各店舗において宿泊客の満足度アップのため、リピーター客に対しては接客時、一人一人の嗜好やニーズを考慮した配慮や提案をしている。例えば、オーダーされる前に「本日も、オプションの低反発枕を利用しますか」と確かめる、あるいは「いつものように自販機に近いお部屋をご用意しておきました」といったきめ細かい配慮で接している。

豊富な朝食バイキングメニューの写真
豊富な朝食バイキングメニュー

また朝食の質、内容にも力を入れ、地産地消の食材を用いた日替わりのバイキングコースを用意。特別メニューとして山形牛のローストビーフ、サクランボ、新鮮な海鮮素材が朝の食卓を飾ることもある。3店舗の総支配人、佐藤 保氏は「例えば3月、4月などは、人事異動後間もないご出張ではじめて酒田にいらっしゃるビジネスのお客様が少なくないはずと考え、慣れない土地で英気を養っていただこうと、特にメニューに配慮しているのです」と語る。

システムを導入するも徹底した接客サービスには力不足

ホテルイン酒田・鶴岡・酒田駅前 総支配人(ホテル事業統括) 佐藤保氏の写真
佐藤 保
ホテルイン酒田・鶴岡・酒田駅前
総支配人(ホテル事業統括)

2度、3度と利用した宿泊客が、ロイヤリティの高いリピート客になるようにと、サービスに力を入れる同社は2009年、予約・顧客・施設管理機能を備えた業務支援パッケージソフトウェアをオンプレミスで導入。業務を効率化し、生まれた余力をさらにサービス充実に充てようとした。しかし徹底した接客サービスに取り組む同社にとって、同ソフトウェアは機能面で物足りなかったという。

同社・ホテルイン酒田駅前の副支配人、田中 新氏はこう述べる。「お客様の利用料金や利用した部屋の種類などの履歴を書き込み、再来店時に検索し参照する機能は備えていました。ところがお客様の嗜好や細かいご要望などを入力しようとすると、容量の制限があり書ききれませんでした。少しでも多くの情報を入れようと言葉を短縮するなどしましたが、かえって分かりにくくなってしまいました。さらに他2店のサーバーと連携できていなかったため、お客様情報の共有においても操作が煩雑になってしまうという問題がありました」。また、予約管理機能においても課題があったという。「ホテル経営ではオンハンド (注1)の把握が重要なのですが、一つのデータを見るのにもバッチ処理が必要で、しかも予約済み部屋数はわかるが、売上がつかめないなどの制約があったのです」(佐藤氏)。

導入のポイントと本格運用までの経緯

求める分析・メモ機能は日進月歩、しかしクラウドなら常に最新機能を利用できる

佐藤氏は、以前のシステムの運用を始めて約1年後、次期システム選定を念頭に最新のホテル業務支援システムの動向をウォッチし始めていたという。そして2010年11月、ホテル経営者向けセミナーで知った「GLOVIA smart ホテルSaaSサービス」に着目。当時の印象について同氏はこう語る。「予約や売上状況の把握機能、そしてメモ機能については日進月歩で進化していると感じました。クラウドサービスの『GLOVIA smart ホテル SaaSサービス』は月額利用型システムなので、利用料を月々の経費として計上できるうえ、年に1度か2度のバージョンアップで常に最新機能を利用できるメリットに背中を押されました。以前使っていたシステムの保守期間はまだ3年以上ありましたが、その終了を待たずにシステム更改を決めたのです。」

新システムへの移行作業は1週間以内で完了

2012年4月、同社は同年9月に「GLOVIA smart ホテルSaaSサービス」を本格稼働することを決定。佐藤氏は、「ホテル業界では、何十年にもわたって紙の予約カードによる予約登録、チェックイン・アウト業務を続けてきましたから、一気に航空会社のカウンターのように電子化するのは大変だろうと覚悟はしました」と振り返る。実際には、旧システムと「GLOVIA smart ホテル SaaSサービス」を並行稼働させて移行を進め、同時に操作に習熟していくことになった。「フロントスタッフが頑張ってくれたこと。さらにその横にソレキア(富士通パートナー)のSEさんが立ち、数日泊まり込んで頑張っていただいたことで、並行稼働期間を予想より早く、1週間を待たずに切り上げ、新システムの本格稼働となりました」(佐藤氏)。

導入効果

ネット予約サイトとの自動連携、客室アサインの自動化でフロント業務に余裕

ホテルイン酒田駅前 副支配人 田中新氏の写真
田中 新
ホテルイン酒田駅前
副支配人

「GLOVIA smart ホテルSaaSサービス」の運用後、間もなく1年を迎える3店舗のフロントでは、ほとんどの紙帳票が姿を消した。田中氏はこう説明する。「チェックイン時のお客様とのやり取りでは、誰が担当しても必要な情報が素早く表示されるので、非常にやりやすくなりました。その分、PCを見ている時間は長くなるのですが、慣れてきた今は画面とお客様を交互に見ながら、『今日もオプションの枕をお入れしておきました』、『宅配便をお預かりしておりました』などと、うまく掛け合いができるようになりました」。

さらに、ネット宿泊予約サイトと『GLOVIA smart ホテル SaaSサービス』が連携したことで、フロント業務に余裕が生まれた。「従来は、ネット宿泊予約サイトのデータを手入力で自社システムに移行していた作業が、全て自動化されました。予約の約半分がネット経由でしたから、その手入力が削減されたことで業務効率が大幅に向上しました。また深夜に行っていた客室のアサイン作業も、お客様の属性を入力しておくことで自動化され、楽になりました」(田中氏)。

営業データを共有することで具体的な施策が打てるように

バックヤードの変化について、佐藤氏はこう述べている。「日別予算設定、ブッキング分析、ブッキングカーブ、そしてハードルレート設定など、レベニューマネジメント (注2)を支援する機能で施策が立てやすくなりました。以前と比べると様変わりです。当社の場合、どうしても予約が入りにくい時期があり、年間で20日~30日ほどを、経験を積んだ限られたスタッフが感覚的に把握していました。しかし新システムではその動向を明確な日時、価格、売上等で簡単に把握し、さらにスタッフ全員で情報を共有できるようになりました。その結果、スタッフから閑散期にどのような宿泊メニューが有効かといった具体的なアイデアが出るようになりました」。

今後の展開

フロント、ロビー、駐車場、客室で活躍するタブレット端末

同社は2013年7月から、「GLOVIA smart ホテル SaaSサービス」と連携させたタブレット端末を各店舗に3台ずつ導入し、サービスレベルと業務効率のさらなる向上に取り組んでいる。とくにタブレット端末が威力を発揮するのは、チェックイン時。多くのお客様でフロントが混み合うピーク時には、スタッフがタブレット端末を携え、順番待ちのお客様のところへ出向いて手続きをすることで、待ち時間が大幅に短縮。ロビー内だけでなく、駐車場まで出向くこともできる。また、客室を訪問した際に予約の依頼を受けた場合もその場で予約を確定するなど、タブレット端末の運用シーンは広がりつつある。

タブレット端末を利用したチェックイン風景の写真
タブレット端末を利用したチェックイン風景

今後の展開としては、事務部門のデスクトップPCをタブレットPCに置き換え、紙ベースの帳票レス化を進めるなどワークスタイルの効率化を図っていく考えだという。「従来、先進的なITの取り組みに踏み切るには、相当の投資が求められ、陳腐化のリスクもありました。しかし今や、クラウド環境やデバイスの多様化で状況は大きく変わり始めています。今後もサービスレベルの向上に繋がる試みを積極的に展開していこうと考えています」(佐藤氏)。

同社は、独自の企画力と「GLOVIA smart ホテル SaaSサービス」で、新しい顧客サービスの世界を切り拓いている。

パートナーメッセージ

ソレキア株式会社 東日本支社 第一営業統括部 東北支店 塩澤俊哉の写真

ソレキア株式会社
東日本支社 第一営業統括部 東北支店
塩澤 俊哉

この度は、「GLOVIA smart ホテル SaaS サービス」をご導入いただき、誠にありがとうございます。
旧システムと比較し、顧客満足度をアップするための「メモ機能」、課題を可視化する「分析機能」、SaaS特有の「成長するシステム」等をご評価いただき、大変光栄に思っております。
また、全国に先駆けて「GLOVIA smart ホテル SaaSサービス」とともにタブレット端末をご導入いただき、株式会社月見様のお客様満足度向上のお手伝いをする機会をいただいたことを感謝しております。
今後も、株式会社月見様の発展をご支援できるよう情報提供させていただくとともに、経営課題の解決に向けて、共に発展していけるパートナーを目指します。

【株式会社月見様 会社概要】
所在地 〒998-0828 山形県酒田市あきほ町650-4
代表者 代表取締役会長 早川 孝子 氏
代表取締役社長 白旗 夏生 氏
設立 1981(昭和56)年7月
資本金 3,090万円
事業内容 ビジネスホテルの経営
ホームページ 株式会社月見様 ホームページOpen a new window

【ご紹介した製品】

用語解説

注1: オンハンド

現時点の予約状況。

注2: レベニューマネジメント

収益を最大化するためのビジネス戦略。ホテル業界では、客室を適切な顧客に適正な料金で販売するための管理手法。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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